ACN通信 ア 株式会社 不動産FPが お届けする アセットコンサルティングネットワーク 2016年11月号 賃貸の募集・管理に限らず、相続や借地、物納ま で「不動産に関するお悩み全般」を解決する お役立ち情報を提供しております。 東京都新宿区西新宿3-2-11 新宿三井ビルディング二号館9階 製作担当:原田 真史 Tel 03-5909-7117 Mail:[email protected] オーナーさんにとって、賃貸経営で一番の悩みであります空室対策。 この悩みを解消するシステムの代表として「サブリース」があります。し かしながら、間違って認識している部分が多くあります。今回は、「サ ブリース」について詳しくご紹介致します。 ◆マスターリース契約(サブリースを目的とした)の問題点◆ 前述した通り、物件所有者にとって、メリットが多く感じる『サブリースを目的としたマスターリー ス契約』ですが、物件所有者と借上げ会社との間で情報量や法的知識に大きな差があり、物 件所有者に不利な契約となっているケースがあります。 そもそも、30年一括借上げと言われても30年間同じ賃 料が保証されるわけではありません。契約書に「借上げ 賃料を10年間据え置く」など記載されていても、5年程度 で借上げ賃料を一方的に減額されることがあります。 これは、「一括借り上げ契約を含む普通建物賃貸借に ついては、経済情勢を鑑みて現状の賃料が不相当な水 準になった場合に契約条件を見直し、貸主は、賃料の 増減請求できる権利がある」という最高裁の判例がある からです。 ◆マスターリース契約には、免責期間があるのをご存じですか?◆ ◆サブリースは転貸借契約の総称です。◆ 転貸借契約の総称としてサブリースという言葉を使っ ています。仕組みは、二つの契約で成り立っています。 借上げ会社が、転貸を目的として物件所有者から建 物を一括で借り上げる契約『マスターリース契約』を 結び、その借り上げた建物を利用して、借り上げ会社 が転借人と賃貸借契約『サブリース契約』を結びます。 借り上げ会社は、満室家賃のうち一定割合を借り上 げ賃料として物件所有者に対して支払います。 ◆借り上げ会社と物件所有者との間で結ぶ契約の中身は◆ 物件所有者は、借り上げ会社に建物を一括で借り上げてもらい、借り上げ会社から一定の賃 料を得ます。多くの場合、賃料は実勢家賃をベースにその一定割合で決められ、空室であって も賃料が支払われる「家賃保証」が魅力になっています。借り上げ会社は、転借人とサブリー ス契約を結ぶので、入居者に関係する管理はすべて借り上げ会社に任せることができます。 その代わり、借り上げ会社が保証する家賃は、入居者が支払う家賃よりも低く設定されます。 このように、自分の物件を使って賃貸経営してもらい、家賃保証の形で安定収入を得る運用方 法というわけです。 ◆マスターリース契約のメリットは?◆ 賃貸経営には、皆さまがご存知の通り、様々な 業務やリスクが存在します。『サブリースを目的 としたマスターリース契約』のメリットは、賃貸経 営に関わるすべての業務を借り上げ会社に任 せることで、管理委託などと比べて、多少、高い 費用などを借上げ会社に支払いますが、物件所 有者の賃貸経営における業務やリスクを、大きく 軽減されることではないでしょうか。 物件所有者と借り上げ会社との間で結ばれる『サブリースを目的としたマスターリース契約』に は、契約内容に保証賃料の支払いに対する免責期間を設ける場合があります。免責期間中は、 借り上げ会社が物件所有者に対して、家賃を保証しなくてもよいとする期間(物件所有者にとっ ては、無収入になる期間)です。主に、建物完成直後や入居者の退去時に設ける場合がありま す。建物完成直後は、新規で入居者を募集しますので、満室になるまでの準備期間として設け ています。入居者退去後の免責期間も、新たな入居者募集の準備期間としてます。尚、免責期 間は、多くの借り上げ会社で、1ヶ月~3ヶ月の範囲で設定されているようです。 ◆収支を良くするために、契約内容の見直しも!◆ サブリースを目的としたマスターリース契約です が、時間の経過とともに、予定した収入が下回る 場合があります。そうならないために、契約内容 に対しての交渉は、建物所有者と借り上げ会社 との間で、大切になってきます。場合によっては、 通常の管理委託等に変更することで、今よりも 賃貸経営が、改善される可能性もあります。収 支も含め、一度見直してみては如何でしょうか? 空き家の管理・収支改善・土地の有効活用など でお困りの方からのお問い合わせをお待ちして おります。 ACNセミナー情報 セミナーや個別相談のご参加が難しい方は弊社スタッフがご説明いたします。 お気軽にお問い合わせ下さい。 土地活用・相続・借地・建替え・売却・リフォーム ★今後予定されているセミナー★ 10月19日 16時~ 日本生命 会場 「日比谷」 『土地富裕層の開拓手法』 10月22日 13時30分~ 横浜銀行 会場 「二子玉川」 『アパート収支改善セミナー』 11月09日 10時30分~ 日本生命 会場 「大宮」 『これからはじめる相続設計』
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