移動体エネルギーストレージシステムの適用調査専門委員会 設置趣意書 自動車技術委員会 1.目的 自動車技術委員会では,これまでに移動体のエネルギーストレージデバイス技術について「移動体エネル ギーストレージ技術調査専門委員会」 (委員長:近藤圭一郎)として平成 19 年(2007 年)4 月から平成 21 年(2009 年)3 月までの2年間, 「移動体用エネルギーストレージシステム技術調査専門委員会」 (委員長: 近藤圭一郎)として平成 21 年(2009 年)4 月から平成 23 年(2011 年)3 月までの 2 年間,さらに「移動体 エネルギーストレージシステムの活用調査専門委員会」 (委員長:星伸一)として,平成 24 年(2012 年)4 月から平成 26 年(2014 年)3 月までの 2 年間,調査専門委員会を設置し調査活動を行ってきた.この間,コ ンポーネントレベルでは(1)新たなエネルギーストレージデバイスの開発動向,(2)エネルギーストレージに 関する温度,安全性,耐環境性に対する特性の研究経過,を明らかにしてきた.一方,システムレベルでは (3)先の東日本大震災で注目された,電気自動車やハイブリッド自動車が担う非常用電源としての役割, (4)V2H,V2G に代表される移動体エネルギーストレージシステムと家庭・電力系統との連系,(5)電気自動車 やプラグインハイブリッド自動車が普及するにつれて見えてきた新たな課題(例えば,牽引時の問題)の解 決,という新しい観点での動向が見えてきたことから,移動体用エネルギーストレージ技術の国内外の動向 について継続的に調査を行うことが求められている. そこで本調査専門委員会は,電気エネルギーを移動体に搭載するためのエネルギーストレージデバイスの 利用上の課題,エネルギーストレージ要素とエネルギーを利用する装置との間を取り持つインターフェース を構成するための電力変換・伝送技術, これに関連したエネルギーマネジメント技術を調査することにより, 移動体におけるエネルギーストレージシステムの活用範囲に関して今後の進展の更なる加速に寄与すること を目的とする. 2.背景および内外機関における調査活動 移動体のエネルギーストレージシステムに対して期待が寄せられており,自動車用途に限らず,鉄道関係 でも同様の調査活動は行われている.また,自動車用途については,公益財団法人自動車技術会「蓄電シス テム技術部門委員会」 (委員長:近藤圭一郎)も調査活動を行っており,平成 25 年電気学会産業応用部門大 会では,前記委員会と共同でシンポジウムを開催している.このように,移動体のエネルギーストレージ技 術の応用は,今後も拡大の一途をたどっていることから,本委員会で実施するコンポーネントとシステムの 観点からの調査は電気学会として必要な活動である. 3.調査検討事項 (1) リチウムイオン電池,ニッケル水素電池,鉛蓄電池,リチウムイオンキャパシタ,電気二重層コンデン サ,燃料電池等のエネルギーストレージデバイス技術の将来動向 (2)エネルギーストレージデバイスを充電(放電)するための電力変換・伝送技術の動向 (3)上記と関連した移動体エネルギーストレージシステムのエネルギーマネジメント技術 (4)自動車,鉄道車両他の交通機関および各種移動体のエネルギーストレージ応用および関連技術の現状と将 来動向 1/2 4.予想される効果 この調査により,国内外における電気エネルギーストレージシステムの移動体応用における,エネルギー ストレージデバイス技術,ストレージされたエネルギーを利用するための移動体用の電力変換・伝送技術, およびそれらの横断的な技術が体系化されることで,当該技術および関連技術の発展に寄与することが期待 できる. 5.調査期間 平成 26 年(2014 年)10 月~平成 28 年(2016 年)9 月 6.委員会の構成(職名別の五十音順に配列) 職 名 氏 名 (所 属) 会員・非会員区分 委員長 石田 隆張 (明星大学) 会員 委 赤阪 有一 (古河電池) 会員 同 岡村 賢樹 (トヨタ自動車) 会員 同 木下 繁則 (無所属) 会員 同 駒月 正人 (トヨタ自動車) 非会員 同 近藤圭一郎 (千葉大学) 会員 同 真保 光男 (東日本旅客鉄道) 会員 同 力石 真樹 (明電舎) 会員 同 津端 敏男 (旭化成 FDK エナジーデバイス) 会員 同 寺谷 達夫 (名古屋大学) 会員 同 中村 光雄 (富士重工業) 会員 同 藤綱 雅己 (デンソー) 会員 同 星 伸一 (東京理科大学) 会員 同 堀 洋一 (東京大学) 会員 同 松原 邦夫 (富士電機) 会員 同 矢島 弘行 (日本ケミコン) 非会員 同 木村 尚貴 (日立製作所) 会員 松岡 孝一 (東芝) 会員 春名 順之介 (宇都宮大学) 会員 友田 圭祐 (東京理科大学) 会員 員 同 幹 事 幹事補佐 7.活動予定 委員会 6回/年 幹事会 2回/年 8.報告形態 技術報告をもって報告とする. 2/2
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