よりよい スポ スポーツライフのために 発行日:2012年1月18日 vol.70 ク レ ーマージャパンの情報紙 ー マー ジャパンの情報 紙 ケア編 Q. 以前、肘を伸ばしきって手をついて転びました。病院では骨折ではないので安静にして いれば治ると言われました。現在は痛みはほとんど感じませんが、ふいに肘を伸ばしきると 痛みが出ます。何かよいテーピング方法はないでしょうか? 質問者 : 20代 女性 A. 肘の過伸展(かしんてん)によるケガはよく見られるケガです。肘 テープ②を肘で交差するように、 を伸展した状態で手をついて転倒したりすると、骨折や脱臼、捻挫な 強く引きながら前腕から上腕 ど重篤なケガを引き起こすこともあるので、慎重に対応する必要があ に貼る。 ります。ただし、今回は骨折ではないとの診断がなされているので、 その前提で肘の過伸展を制限するためのテーピングをデニバンライト 50mm幅を使ってご紹介します。 テープを貼る体勢 <テープを貼る体勢> テープ③④で①②の端を覆う 肘はやや屈曲位に保ち構える。 ように、前腕と上腕に巻きつ ける。 <テープの長さ> テープの長さ テープ① 手首から肘までの長さ…1本 テープ② 中指の付け根から手首までの長さ…2本 テープ③ 前腕を1周できる長さ…1本 <完成> テープ④ 上腕を1周できる長さ…1本 テープ①の両端に約10cmの縦の切込みを入れ、片側を前腕に巻きつける。 強く引きながら上腕に巻きつける。 今回ご紹介したテーピング方法は一例に過ぎません。症状の改善が見 られない場合は再度医療機関を受診してください。 トレーニング編 Q. バスケットボール選手に必要な方向転換を向上させるトレーニングを行ないたいのです が、前後左右の基本的な方向転換を向上させるドリルを教えてください。 質問者 : 中学校 バスケットボール部顧問 男性 A. 方向転換(COD)やターンなどで要求される能力をアジリティと言 います。方向転換の能力を向上させる為には、速いスピードから減速し、 例1 左右の方向転換を 向上させるトレーニング 例2 方向転換ができるようなトレーニングが必要です。そこで、前後と左 右の方向転換を向上させる為のトレーニングをご紹介します。 トレーニングの注意点 ①移動スピードをゆっくりとしたスピードから徐々に上げていきます。 ②方向転換でバランスが崩れないようにします。 ③慣れてきたら方向転換も速く行います。 ※ウェブ版ディスパッチにて、 動画でご覧いただけます。 前後の方向転換を 向上させるトレーニング Q. 陸上の選抜合宿に選ばれて3月に高地合宿に行きます。食事において注意するポイントがあれ ば教えてください。 質問者 : 大学2年生 陸上競技部(長距離) 女性 A. 高地トレーニングは赤血球やヘモグロビン濃度の増加による酸素運搬 ●鉄分を多く含む食品 能力向上や乳酸産生の抑制・乳酸除去能力向上などの効果が明らかにされ 食品名 ています。しかし、効果が大きい半面で体調を崩したり貧血や脱水といっ 豚レバー 60 たリスクも大きくなるため食事面からのコンディションの管理は欠かせま せん。貧血予防には鉄分の多い食品を意識的に多く摂取することが重要です。 右記表の食品は鉄分を多く含むため、日頃からしっかり摂取しましょう。 水分補給は日頃から意識的に摂取して、高地に行っても普段通りの摂取を 1食分の目安量(g) エネルギー(kcal) 鉄(mg) 77 7.8 ひじき(乾燥) 5 7 2.8 切干大根(乾燥) 5 14 0.5 あさり 30 9 1.1 カキ 80 48 1.5 ほうれん草 80 16 1.6 行いましょう。平地と比較して高地では、コンディションの管理が難しく脈、 血圧、尿などさまざまな測定を行うことで身体の状態を総合的に判断します。 高地トレーニングについての詳細やコンディションの管理についての情報は、 第19回SAQシンポジウムの中で三重大学の杉田先生が詳しくお話ししてくだ さいます。ご興味のある方はぜひご参加ください。詳しくは、「今月のオ ススメ」をご覧ください。 今月の旬:ほうれん草 ほうれん草は緑黄食野菜の代表格で、カロテン、ビタミンC、鉄分、 カルシウム、食物繊維などを多く含んでいます。ほうれん草は葉に 張りがあり、緑が濃く、茎のしっかりしたものが新鮮です。乾燥し ないようにラップか、ぬれた新聞紙に包んで冷蔵庫で保存します。 ★旬レシピ★ほうれん草の胡麻マヨネーズ和え <材料 1人分> <作り方> ・ほうれん草 … 70g ・ささみ … 30g ・マヨネーズ … 8g ・ノンオイルドレッシング … 8g ・ごま … 1g ・塩 … 少々 ・コショウ … 少々 ① ほうれん草はゆでて水分をしぼり 一口大に切る。 ② ささ身はボイルし、細かくほぐす。 ③ ①と②を合わせてゴマ、マヨネーズ、 ノンオイルドレッシング、塩、コ ■1人分 エネルギー 112kcal たんぱく質 9.1g 脂質 6.9g 炭水化物 3.8g ショウで和える。 第19回SAQシンポジウム 参加者募集 テーマは「Synergy」 2013年2月2日(土)・3日(日)の2日間、大宮ソ <講師> 講演順/敬称略 ニックシティにて、第19回SAQシンポジウムを ・杉田 正明 三重大学教授 ・米澤 和洋 株式会社ATHER代表取締役 開催いたします。 日本卓球協会スポーツ医科学委員(ナショナルチームトレーナー) 今年のテーマは「Synergy(シナジー)」。 ・山本 利春 国際武道大学教授 Synergyとは、“共同作用”や“相乗効果”と ・広瀬 統一 早稲田大学スポーツ科学学術院准教授 なでしこジャパンフィジカルコーチ いう意味です。現代のスポーツ界においては、 ・豊田 太郎 株式会社クレーマージャパントレーニングコーチ 個人が独立して活動するのではなく、組織に 日本SAQ協会レベル3インストラクター ・ジェームス・ラドクリフ オレゴン大学ヘッドストレングス&コンディショニングコーチ なり力を合わせて相乗効果を発揮することが 求められています。ますます高度に多機能化 される現代のスポーツ界を、よりダイナミッ クなものにするための方策をお伝えします。 <チャリティ講演> ・小原 日登美 自衛隊体育学校/ロンドンオリンピック女子レスリング48kg級金メダリスト ■詳細・お申し込みはこちら⇒ http://www.nisaq.com/symposium/ 発行:株式会社クレーマージャパン 〒360-0024 埼玉県熊谷市問屋町4-2-2 TEL:048-527-1977 FAX:048-527-1978 記載内容の無断転載・転用を一切禁じます。
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