時間削減に成功した、 プロジェクト計画 定期イベント実施の改善 毎年、継続的に実 施される大規模な イベントは、 プロジ ェクト・マネジメン ト改 善の、最 適の ターゲット。あらゆ る業績・教訓が、将 来も活用できる価 値を提供。 高級時計市場では、業界で最重要な販売イベントが、毎年4月にジュネーブで開催される。世 界中のトップクラスの卸売業者達が、高級時計や関連する高級品を評価し、1年分の注文を 行うためにやって来る。商業的重要性は甚大で、 プロジェクト計画は、早くから行われる。 ある大手高級品メーカーも、 この8日間のイベントは同社の時計販売の大部分を占めていた。 同社は、 この重要イベントのプロジェクト計画とその実行を改善させる必要があると判断し、 ケプナー・トリゴーのプロジェクト・マネジメントを全社的に採用した。 このイベントは、新しい 能力をテストし、体系的なケプナー・トリゴー・アプローチの価値を判断する機会となった。 毎年、 プロジェクト計画は8か月前に開始する。今年は、販売スタッフの研修、製品販売、配送 目標に関わる通常のプロジェクト目標に加え、次の2つの大きなプロジェクト改善目標を設定 した。 • 予算厳守 - 過去数年、失敗していた。 • 毎回起こる不測の問題を、減らす・無くす。 チームメンバーは、 プロジェクト業務と通常業務の間でバランス フルタイムのプロジェクトマネジャー(PM) が一人選出され、 プロジェクトの期間中、 その他の 業務から、 すべて離れるよう要請され、 マーケティング、販売、製品開発、 ロジスティックスとい う異なる専門分野から選出された10人から構成されるチームの監督を任された。 チームメン バーは、 プロジェクトの業務と通常の業務の兼務を続けた。 プロジェクト計画が開始すると、PMはプロジェクトのスポンサー、戦略ディレクターと綿密に 連携して、詳細にわたる作業分割スケジュール (work breakdown schedule/WBS) を作 成した。 プロジェクト全体では400の個別のタスクがあった。 プロジェクト計画には、 会社のイ ベントブースから陳列トレイ、会議室、搬送容器、 さらにはホスト国への製品の輸出入に関わ る正確な関税規制のクリアに至るまで、 すべてが網羅された。 w w w. k e p ne r -t r e go e .c o m WBSは、8か月に渡るプロジェクト期間中、時間の削減に貢献した。計画にきっちりと従うこ とで、人々は様々な作業の間を右往左往することなく、 それぞれの作業に集中して予定通りに こなすことができた。計画全体における、 それぞれの役割についてもより良く理解できた。緻 密なWBSは各作業の論理的なつながりを可視化し、人々がプロジェクトの目先の業務進行 に、 目を奪われるだけでなく、俯瞰的に考える手助けとなった。期限が守られず1日失われて しまったら、 それを埋め合わせるために別の分野で作業を加速させなければならないことが 明確になったのである。 時間削減に成功した、 プロジェクト計画 定期イベント実施の改善 体系的な事前計画が、 プロジェクトの実施に大きな影響 プロジェクトの実施期間を通じて、 リソースを無駄にし、 コストが増加するという問題が、減少 した。 プロジェクトマネジャーはWBSをすべてのプロジェクト会議のベースとして活用した。 プ ロジェクト計画はプロジェクトの作業だけでなく、毎週の会議のガイド役にもなった。 プロジ ェクトチームメンバーは、 プロジェクト計画に集中することを余儀なくされていたため、会議中 の報告は主に計画からの例外事項の報告に限定された。計画では今後1週間の作業も細か く示され、事前に逸脱の可能性や懸案事項について協議できるようにされた。 過去数年間、会議は何時間もだらだら続くことがあったが、今年は、平均約45分という密度 の濃い時間となった。多様なチームメンバーは、 その多くがPMより上級職だったが、会議の 内容が自分に関連する問題にのみ限定されていたため、喜んで会議に出席した。 プロジェクト の期間中に節約できた時間は、会議時間だけでも全員で合計丸5週間分の業務に匹敵する ものだった。 より優れた計画は、過去には文書化されていなかった作業もプロジェクトに組み込んだ。 スタ ッフへのブリーフィング、 デザインの承認受理、成功の評価などの作業もスケジュール化され、 完全に文書化された。 プロジェクトの実施により、6週間が節約 チームのメンバーは、通常の業務を犠牲にすることなくそれぞれのプロジェクトの作業を完了 させることができた。 それぞれの参加者が費やす時間が、 プロジェクトに正確にスケジュール されると分かれば、 プロジェクトに参加したいという意欲が増すことが、今後の収穫となった。 同社は、予算を守る・問題を減らすという目標を達成し、予想外の恩恵として、 プロジェクト期 間中の大幅な時間の削減まで実現した。 プロジェクト完了時には、売上50%増を含む成功の 評価が記録され、翌年改善すべき分野が特定された。 プロジェクトが、今後の努力の基準を引き上げ 新しいプロジェクトスキルが、毎年劇的な改善をもたらすのは難しいかもしれない。 しかし、詳 細なプロジェクト計画、 効率的な実行、 許容可能な結果に対する基準を、 常に新しいレベルへ と引きあげる要因となった。最重要な毎年実施されるプロジェクトにおける、持続する、測定 可能な価値を生み出したのだ。 KTのプロセスにご関心の際は、Kepner-TregoeのHPをご覧下さい。 http://www.kepner-tregoe.co.jp/ w w w. k e p ne r -tr e go e . c o m Copyright © 2011 Kepner-Tregoe, Inc. All Rights Reserved. 700-47-P433611 J/KL589.a
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