平成23年度 第2回焼津市青少年問題協議会(PDF:367KB)

H23-035
平成23年度
第2回焼津市青尐年問題協議会
1
開催日時
平成24年2月3日(金)
2
開催場所
焼津市役所本館
3
出 席 者
(会長)清水泰市長
会議録
午後2時から午後3時25分
603号室
(委員)21名
押尾完治、土手道雄、塩沢英雄、秋山鋭治郎、岩田一美、押尾啓子
小林宏旨、平田厚、後藤崇之、村松晴一、活洲政弘、髙木茂紀、平井正也、
鎌田英巳、田島忠志、仁藤実、大石栄喜、杉山幸代、見﨑康司、大石康夫、
西谷昭吾
(幹事)5名
松村泰秀、飯塚健夫、原恵美子、前島茂治、青島正幸
(事務局)8名
池田義之(教育委員会事務局長)、若杉保彦(社会教育課長)、村瀬美治(青尐年
教育相談センター所長)、久保憲夫(青尐年教育相談センター相談員)、増田和
敏(社会教育課青尐年担当係長)、小長谷祐介(社会教育課青尐年担当主事)、
飯塚善久(学校教育課主席指導主事)、近藤和人(学校教育課主席指導主事)
4
欠 席 者
5
次
(1)
(2)
(3)
(5)
(委員)3名 石田昭夫、鈴木啓央、冨山洋子
(幹事)2名 青野覚朗、稲森錦二
第
開会
会長あいさつ
会議録署名人指名
議事
報告事頄
(1) 街頭補導の実施状況について
(2) 教育相談の実施状況について
(3) 焼津市の青尐年の状況について
①焼津警察署管内の状況
②小中学校、高等学校の状況
(4)安心・安全な環境づくり、情報モラルの指導・啓発について
協議事頄
(1)平成24年度の活動方針について
6 内 容
【会長あいさつ】
清水会長あいさつ
【会議録署名人の氏名】
○清水会長
会議録署名人について、秋山鋭治郎委員、鎌田英巳委員を指名する。
【議事】
報告事頄
○清水会長
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報告事頄(1)街頭補導の実施状況について及び(2)教育相談の実績についてを議題と致します。
事務局から説明をお願いします。
(1) 街頭補導の実施状況について
○村瀬青尐年教育相談センター所長
青尐年教育相談センターから昨年4月より12月までの街頭補導について報告します。資料の1
ページ、資料1よりご覧ください。4月から12月までの9か月と夏季・冬季の一斉補導までの補
導実施状況です。この期間の実施回数は260回です。実際にこの期間で計画された回数は328回
でありますが、雨天時及び人員が2名以下の場合は安全確保のため中止としています。参加い
ただいた補導員数は1,060人となっております。補導の状況、行為種別ですが、自転車の違反、
これはほとんどが無灯火自転車で46人に注意しています。また、その他として、公園・河川
敷・海岸・コンビニの店先などで話し込んでいる子たちに声掛けを行っています。声掛けの件
数は524人となっています。
無灯火自転車については、社会人の方も最近は通勤に使用されていますが、補導員さんは声
掛けをしてくれています。しかし、中には無視して行ってしまうケースもあるようです。
声掛けした内訳は小学生が7人、ほとんどがゲームコーナーで親御さんと一緒にいましたが
一忚声掛けをしております。・中学生66人・高校生が472人となっています。その他の学生は外
国人らしき人・不明の方5人です。また、有職尐年20人にも声掛けしています。
補導実施260回の内、214回については青色回転灯による防犯パトロールを兼ねています。巡
回のコースには公園・学校施設をはじめ、神社や大型店舗を含んでいますが、公衆トイレなど
電灯の消し忘れ・集会施設の窓や出入り口の鍵のかけ忘れなどについても、補導員の方々が確
認しており、併せて関係者に適切に連絡し対処してもらっています。
(2) 教育相談の実施状況について
○久保青尐年教育相談センター相談員
青尐年教育相談センターの本年度4月から12月までの相談の実績について資料3ページ、資料2
をもとに報告いたします。相談センターでは、「電話相談」「面接相談」「メール相談」を受け付
けていますが、本年度4月から12月までの9ヶ月間の相談回数を図1に示しました。相談総数は
574回と昨年度の341回に比べ大幅に増加していますが、その増加の要因はメール相談の増加にあ
ります。このメール相談の増加が、そのまま「2相談内容」「3相談対象者」の状況に反映して
います。図2をご覧ください。グラフの白い部分が昨年度、黒い部分が本年度の相談回数を相談
内容別に示しています。
「性格・情緒」「学業・進路」に関する相談が大きく増加し、回数ではそ
れに「人間関係」に関する相談が続いています。その大部分はメール相談によるものです。図3
をご覧いただいても高校生による相談が増加し、これもメール相談の増加によるものです。した
がって、本年度の相談状況の特徴は、高校生などが、自分自身の「性格」や「学業」「人間関
係」についての悩みをメールによって相談していることです。それも同じ相談者が繰り返し相談
してくるなど、悩みを解決したいと言うより、悩みを聞いてほしい、理解してほしいという相談
が多くなっています。その内容からは、自分自身に自信が持てなかったり、人とうまく関われず
相手に合わせることで汲汲としていたりするようすが伺えます。今後、こうした相談者が不登校
やひきこもりになることも心配されます。メール相談の特徴は、「死にたい」「リストカットした
い」「辛い」「怖い」など言葉が深刻な表現になることで、相談員としては真意を見極めることに
苦慮しています。
また、保護者からの相談、特に母親からの相談では、小学校高学年あたりから、子育てが思い
通りにならず、迷いが生じたり、苦しんだりしている様子が伺えます。こうした相談者からは、
これまでの子育てが厳しく、口うるさいだけで、親としての愛情が伝わっていなかったのではな
いかという思いを持っていることも伺えます。小中学生からの相談は、図では高校生等も含まれ
ているので、読み取れてこない部分がありますが、「非行」や「不登校」に関する相談が減尐し
ています。学校や家庭で適切に対忚できていることが伺えます。
○清水会長
事務局の報告が終わりました。続いて報告事頄(3)焼津市の青尐年の状況について、警察、
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学校より説明をお願いします。
まず始めに、焼津警察署生活安全課長の村松幹事お願いします。
(3) 焼津市の青尐年の状況について
焼津警察署管内の状況
○松村幹事
最初に県内や焼津署管内の犯罪発生情勢について報告します。平成23年の県内の犯罪発生状
況は、35,900件で昨年に比べ約3,500件、9.0%減尐し、平成14年から9年連続で減尐という結
果になっています。自転車盗などの身近な犯罪として指定している10種類の罪種全て減尐して
おります。自転車盗は、約1,000件も減尐しており、これは全県下で実施してきた、「ロックオ
ン作戦」の成果が現れたものと考えております。車上狙いや部品狙いの減尐は、一昨年発生し
たカーナビ盗を検挙した結果です。減ったということは非常に良かったことですが、今年 1月
中は県全体では尐し減尐したのですが、焼津警察署管内では尐し増加しました。これについて
は、署内でも精力的に未然防止の施策を図っていきたいと考えています。
続きまして、尐年非行について報告します。資料2上段が県下、下段が焼津警察署管内の尐
年の検挙状況です。県下の尐年非行につきましては、平成14年より徐々に減ってきています。
一昨年は若干増加しましたが、昨年は一昨年と比較し減尐しました。これを見て万引きが多い
ことがわかります。焼津警察署管内は、全体で3人増加しており、顕著なのは万引きが15件増
加しています。これについては、店舗に万引きを見逃さず届出するようにと広報してきた結果
と思っています。
資料3は不良行為尐年の補導になります。県下の尐年の不良行為等の補導数については、平
成21年より補導に力を入れた結果、21年、22年、昨年と増加しております。焼津署管内の昨年
は、一昨年より-25人でしたが470人を補導しています。この中で多いのが深夜徘徊と喫煙に
なります。補導したところ煙草をもっていたことで、それを追求したところ、お父さんからも
らった、またお店の人が売ってくれたということが判明しまして、未成年の喫煙禁止法で 3人
ほど検挙しています。親を検挙しています。今年に入っても子どもに煙草を与えたということ
で検挙しています。
資料4は、今話をした焼津警察署管内の非行尐年の検挙、不良行為尐年の補導の月別、学職
別、年齢別を表にしたものですので参考にしてください。
次に、子ども達が登下校等で変なおじさんに会った、声をかけられた、また女性が被害にあ
うとか、盗撮とか痴漢といった犯罪ですが、昨年中は、一昨年とほぼ同数の130件くらいの件
数があり、その内露出狂が40%を占めております。昨年下半期では、大井川中学校にわいせつ
図画を送り届けた男を検挙した他、盗撮で2人、強制わいせつで1人を逮捕しております。今後
も地域に不安感を与える、こうした身近な事案に対しても力を注いでいきたいと思います。
最後に焼津警察署からのお願いです。まず1つが、振り込め詐欺の被害発生状況です。県下
では昨年中154件、被害額2億円を超え、焼津署管内は、6件発生し合計被害額も1千万円を超え
てしまいました。最近の手口では、従来型の親族を騙る振り込め型、口座振り込みを避け親族
を騙る現金受取型、警察官などを騙るキャッシュカード受取型の3タイプがあります。このよ
うな手口があるということとあわせて、身近な所でも被害にあっているということを皆さんが
広報していただければと思います。
次に「ロックオン作戦」についてです。自転車やオートバイ、自動車、自宅の鍵かけの「ロ
ックオン作戦」は今年も継続していきます。最近ですが、自転車盗で2人の女子生徒を検挙し
ましたが、話を聞くと2人は焼津市外の子どもですが、焼津の友達とイオンで会う約束をして
駅からの足で自転車を盗んだ。盗んだ場所は本屋さんの駐車場ですが、盗んだ自転車は高校生
が乗ってきていたもので、2台とも鍵が掛けていなかったので簡単に盗めたというものです。
鍵をかけるということを忘れないでいただきたいと思います。
警察は法律違反者を検挙するところでもありますが、犯罪の予防、未然防止もその責務を負
っております。皆さんと共に、犯罪の予防、未然防止に努めていきたいと思いますので、よろ
しくお願いいたします。
○清水会長
続きまして、小学校の状況について、平井委員お願いします。
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小学校の状況
○平井委員
小学校においては、新しい指導要領の実施に即して、各校の積極的な取り組みにより、安
定・充実した学校運営が推進されています。そうした中、問題行動も減尐傾向が見られます。
いつも危惧している「万引き」も減尐傾向です。決して安心はできませんが、「規範意識」
の涵養などの指導と、家庭や地域とも連携した取り組みを今後も推進していきたいと思います。
昨年の東日本大震災における様々な教訓を基に、子ども達に「自分の身の安全を自分で守
る」という自助意識を育てることに、各校毎に努めています。海に近い港小学校においては、
避難訓練を繰り返し実施し、昼休みなどの教師の目が行き届かない時でも『津波の危険があ
る』という連絡があれば、運動場にいても教室にいても各自が“てんでんこ”に、校舎 3階へ
一斉避難をします。808人の全児童が2分以内に3階に避難し、即人数確認できるようになりま
した。これが「先ず生き延びる」ための最低条件と考えています。また、登下校時における避
難訓練も実施し、いざという時に駆け込む避難の家を子ども会単位でお願いし数を増やす努力
をしています。このような動きの中で、子ども達が地震・津波のみならず、交通事故の防止や
不審者への対忚など、あらゆる状況において、「自分の身の安全を自分で守る」という自尊意
識が育ってきています。同時に、お互いに助け合おうとする思いやりの心・他者意識も育って
います。地域においても、避難所となる学校を中心とした連携や協力の意識、そして地域の子
を地域で守り育てるといった機運がこれまで以上に強くなっています。危機対忚が生徒指導面
ではプラスにつながっているように感じます。
小学校における「児童虐待」防止に対して、危機感を持って対忚しています。様々な家庭状
況等を背景とした不適切な養育やネグレクト・体罰等が多数報告されています。早期発見に努
めると共に、「焼津市要保護児童対策地域協議会」における綿密な状況把握と家庭児童相談室
の適切な支援を頂き、ケース会議を通じて迅速な対忚に努めています。それでも尚、複雑な家
庭状況の中で苦しい思いをしている子が尐なからずいる現状に対して、増大している対処案件
数に見合う担当者の増員等、より一層の手厚い福祉施策をお願い致します。
小学校では幼稚園・保育園との連携強化に努めています。新入児童について情報共有するこ
とで、細やかな個別支援につながる努力が功を奏し、安定した入門期指導ができています。ま
た小中連携も同じく、情報を共有して適切な対忚を講ずることで、いじめや不登校等への積極
的対策にも取り組んでいます。更に、家庭や地域と一体となる生徒指導の推進も大切な課題と
して、今後も一層努力していきたいと考えています。どうぞご協力をお願いします。
○清水会長
続きまして、中学校の状況について、髙木委員お願いします。
中学校の状況
○髙木委員
市内の中学生の状況をお伝えします。問題行動については、12月末までに121件、169人の報
告がありました。これは、昨年度の同時期に比べ、件数は9件増えていますが、人数は逆に28
人減尐しています。このことから、同じ生徒が問題行動を繰り返していることがわかります。
頄目別では、生徒間暴力や器物破損等の粗暴行為が占める割合が高く、この傾向は例年と変わ
っていません。そんな中で本年度増えているのが、家出や無断外泊です。家出や無断外泊は他
の問題行動に結び付いたり、他の生徒を巻き込むことが多いため、各学校ともより神経を使っ
て指導に取り組んでいます。ただ、家出や無断外泊をする生徒の家庭、外泊を安易に受け入れ
てしまう家庭は、保護者の教育力が低いことが多く、放任であったり時には手に負えず投げ出
してしまっているケースもあり、改善するのがなかなか大変であることも事実です。なお、昨
年度多く見られた他市や他校の生徒と関わりをもった問題行動は、本年度は減尐しており、学
校間や他市との間で情報交換などの連携がより綿密に行われてきていることが伺えます。
年間30日以上欠席する不登校については、12月末の段階で男子が33人、女子が29人、計62人
の報告があります。昨年度の69人に比べて減尐しています。またここ3年間においても減尐傾
向が続いています。これは、休み始めた段階での迅速な対忚、心の教室相談員やスクールカウ
ンセラーとの連携によるきめ細かな指導、さらに、適忚指導教室等の外部機関との連携が成果
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に結び付いている結果と考えられます。62人のうち、中1が12人、中2が19人、中3が31人とな
っており、学年が上がるにつれて多いことや、「不安などの情緒的混乱」「無気力」「他の生徒
との関係」等が主な理由であることは例年と変わっていません。ただ、この時期は、「新年度
からは心機一転登校しよう」という気持ちをもつケースも尐なくなく、進級や卒業・進学に向
けて各学校のていねいな指導が期待されるところです。
いじめの認知件数については、昨年度12月末までの報告が28件であったのに対し、本年度は
12月末までに30件の報告がありました。やや増加しています。しかし、いじめの解消件数は昨
年度の21件に比べて本年度は28件と大きく増えており、解消率が高くなっていることがわかり
ます。いじめは、認知されずに結果として深く潜行していくケースが多々あることを考えると、
高い割合で解消されていくことが大切であると思います。各学校では、「人間関係づくりプロ
グラム」の実践を中心とした良好な人間関係づくりや、「いじめアンケート」の活用を中心と
した早期発見・早期対忚に努めており、その成果が表れてきていると考えられます。
以上のように、問題行動、不登校、いじめのいずれにおいても、なかなか解決に至ることが
できないケースはありますが、全体としては、各学校や関係諸機関での指導・支援の成果が表
れてきていると言うことができると思います。
このような状況の中で、小学生の報告にもありましたが、虐待やネグレクトなどの養育問題
を抱えた家庭、精神的な不安定さや発達障害をもった生徒の増加が大変心配されるところです。
これらの家庭や生徒に関係する問題は、そこにとどまらず不登校や様々な問題行動に発展する
ケースも多く、先ほど説明した状況の中にも数多く含まれています。また、これらは学校や教
師の力だけで解決できるものではなく、多くの関係諸機関の力を借りながら対忚しているとこ
ろですが、今後ますます連携の必要性が増していくと考えられます。
○清水会長
続きまして、高等学校の状況について、活洲委員お願いします。
高等学校の状況
○活洲委員
市内高等学校4校について、11月末までの報告をします。問題行動は、4校で計41件ありまし
た。昨年も11月末で41件でした。暴力、暴言、窃盗、飲酒、喫煙、無断アルバイト、校則違反、
バイク同乗、不正行為、怠業などです。内容もほぼ昨年同様です。各学校でしっかり調査し、
適切な生徒指導を行っています。
交通事故は、4校で41件、昨年は43件でした。その中で警察が入った事故は、正確ではあり
ませんが3分の1程かと思います。高校生自体が不注意の場合もありますが、ドライバーの不注
意による事故もいくつかありました。車と接触した時に、生徒は「大丈夫です。」と言ってし
まいます。そうすると車は行ってしまったというのも多いのが現状です。大けがをした事故も
ありますが、ほとんどは軽傷です。高校生のマナーが悪く、学校に苦情の電話など掛けてくる
方もいます。下校時よりも登校時の方が圧倒的に多い数です。朝は遅刻しないようあわててい
るからと思います。先ほどの41件の内、4分の1は生徒からの申し出による自転車同士の事故で
す。各学校とも警察による交通指導、毎月あるいは一月おきに職員・生徒による交通指導、保
護者による交通指導、スタントマンによる交通事故検証、保護者会などでの交通事故防止への
声掛けなど行っています。
警察によるイエローカード・違反キップも助かっています。今年も4校で821枚のカードを切
られました。二人乗り、一旦停止違反、二列並進、夜間無灯火などです。しかし、昨年は、1,
467枚で45%も減尐しました。二つの学校で大幅な減尐が見られます。カードの減尐が事故の
減尐に必ずつながるかはっきりしませんが、ある学校では、かなりの事故の減尐が見られまし
た。
どの学校も県からの指示で薬物乱用防止教室を行っています。多くは警察の方と薬剤師の方
による講話ですが、ややマンネリ感があります。そこで工夫している学校もあります。例えば、
ダルクと言われる薬物使用者の矯正施設の方の講演会や、家族に乱用者を持つ方の講演、薬物
乱用の一人芝居の観劇など工夫している学校もあります。なかなか聞けないお話なので、機会
があれば皆さまも聞いていただけたらと思います。
最後に、話がそれるかもしれませんが、はしかの予防注射です。数年前にはしかが流行し、
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高校三年生が公費で予防接種を受けることが義務付けられていました。大変助かっているわけ
ですが、実は、海外修学旅行を実施している学校は高校二年生で予防接種を自費で接種して海
外旅行に行くように勧めています。海外で発症しますと足止めなど大変なことになるからです。
しかし、三年生になると無償で接種できるので二年生では自費で受けないのが現状です。そこ
で各市町に二年生で受けられるよう要望しましたところ、焼津市をはじめ各市町が協力してい
ただけました。本校は、オーストラリアに行くわけですが、おかげさまで二年生全員がはしか
の予防接種を受けて修学旅行に出かけることができました。この場を借りて御礼申し上げます。
○清水会長
次に(4)青尐年の安心安全な環境づくり、情報モラルの指導・啓発について、平成23年度の
活動を事務局より説明お願いします。
(4)安心・安全な環境づくり、情報モラルの指導・啓発について
○飯塚学校教育課主席指導主事
資料の4ページ、「1 安心安全な環境づくり」をご覧ください。この資料は、昨年度と今年
度に各小中学校から学校教育課に寄せられた、小中学生と関係する部分の不審者についての情報
をまとめたものです。表は発生時間帯ごとの件数を示しています。「下校中」は午後5時までと、
午後5時以降と分けて示してあります。「帰宅後」とは平日に学校から帰宅した後と、土・日な
どの休みの日を含んでいます。「その他」には、不審電話が含まれています。一方、グラフは時
間帯別の情報件数を割合で示したものになっています。まず、発生件数は、昨年度は28件。今年
度は1月27日までで、32件の報告をうけました。今年度は個人情報を聞き出そうとする不審電話
の件数が多くなっています。次に、発生時間帯で注目したいのは、下校中の不審者情報です。昨
年度も今年度も不審者情報の中で一番多い発生時間帯が下校中です。昨年度は全体の不審者情報
の50%を占めていました。今年度は56%を占めています。今年度の、下校中の午後5時以降の情
報はすべて、中学生が部活動の帰りに不審者に遭遇したというものです。これらのデータをもう
尐し詳しく見てみますと、下校中で午後5時より前の不審者情報は、昨年度は14件、今年度は12
件です。小学生の下校時刻にあわせて活動してくださっている、各学校の見守り隊や、見守り隊
に指導をしてくださる警察官OBのスクールガードリーダーの方達の活動と関連しているものと思
われます。「多くの人の目が行き届くことが、子どもたちを巻き込む犯罪の抑止につながる」と
いう考え方に基づいて、PTA組織や、自治会、地域住民の皆さんに協力をお願いし、地域ぐるみ
の学校安全体制の整備に努めているところですが、この時間帯の増加に歯止めがかかっているの
は成果が尐しずつ表れてきているのではないかと考えられます。一方、午後5時以降の不審者情
報は、昨年度はゼロだったのに対し、今年度は6件となり、夕方の時間帯の子どもたちの安全確
保に努める必要があると思われます。また、帰宅後の安全については、友達と遊ぶための行き帰
りや、習い事の行き帰りの安全確保について、子どもたちにも帰宅時刻等を意識させることや、
危険予知のための指導を各学校ですすめていく必要があると考えられます。今後も子どもたちに
とって安心安全な環境づくりのために、本日、出席されている皆様の御協力をいただきたいと思
います。
続いて、「情報モラルの指導」について申し上げます。「2情報モラルの指導」の資料をご覧く
ださい。今年度、市内のすべての小・中学校で「情報モラルに関する指導」を実施しました。各
小中学校では、授業の年間計画の中に「情報モラルに関する指導」を必ず位置づけています。
「情報モラルの指導」は1時間の授業で終わることなく学級活動や、中学の技術科の授業、総合
的な学習の時間等において継続的にすすめてまいりました。その指導内容ですが、小学生や中学
生の発達段階を十分考慮した上で、インターネットや携帯電話の危険性、ネット社会のマナー、
個人情報や情報セキュリティの重要性を計画的に指導しています。ただ、最近では、情報に関す
る社会の変化が著しく、とりわけ情報通信機器は新製品や新機能を持ったスマートフォンの普及
をはじめ、情報モラルの指導で取り上げなければならないことが多様化、複雑化してきています。
夏休みにNPO法人の講師を招いて、教職員向けの研修を実施するなど、教員の指導力向上に努
めているところです。資料にありますように、市内の多くの小中学校ではNPO法人や警察等関
係機関の協力により、情報モラルの指導を児童生徒向けに実施しています。児童生徒向けの講座
に比べ、保護者対象の講座の実施状況は低くなっていますが、保護者の協力を得ることの重要性
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は、全ての小中学校で認識を強くしているところです。特に中学校入学を機に携帯電話を持つ子
どもが増えることから、市内の多くの中学校の入学説明会では、県警が推進している「新中学生
忚援講座」を実施して、ネットの危険性や情報モラルについて指導を行う予定です。保護者と一
緒にというところが大変意味あるところと考えています。焼津市教育委員会でも、この「情報モ
ラルに関する指導」については、生徒指導の重点的な取組の一つの柱として、教職員対象の研修
会を開催したり、各学校に指導例を紹介したりしながら、保護者と協力して実施していくように
各学校に指導して参りたいと思います。
○村瀬青尐年教育相談センター所長
資料4ページをご覧ください。子ども・若者支援のための整備体制について第1回協議会につ
いて紹介しましたので報告します。今年度においては、子ども・若者支援地域協議会を設置す
るための準備会を行いました。現在、平成24年4月1日から子ども・若者支援地域協議会を施行
するため要綱設置の同意を得ましたので、要綱をこれから内部で通していき平成24年4月1日に
施行し協議会を立ち上げる段取りで検討しています。これに関連し内閣府による事業で、子ど
も・若者支援地域ネットワーク形成のための研修会事業があり年間5回の事業で行っています。
第1回は台風が上陸し中止となりましたが、第2回以降4回まで実施しました。これから5回目が
2月15日にあります。今回は内閣府の事業であるため実際に話を聞いてみようということで、
内閣府の担当者の方に来てもらい、研修会を行います。時間がございましたら、ぜひ参加をお
願いしたいと思います。
次に市民会議主催の事業ですが、「青尐年を取り巻く有害情報環境対策講座」は11月17日に
開催しました。「伝えよう、広めよう、ネットの闇から子どもを守る」ということでNPO法人イ
ーランチにお願いし87名の方に参加していただきました。私達が知らなかったことを説明して
いただき、今まで被害者だった方が加害者になったり、加害者が被害者になったりすることも
あるということも話していただき、参加された方からは聞いてよかったというご返事をいただ
きました。以上、報告を終わらせていただきます。
○清水会長
ありがとうございました。これまでの報告等に関してご意見、ご質問等がありましたらお願
いします。
質疑
○小林委員
資料1による街頭補導の実施状況について、実施回数が260回となっているが、時間は決まっ
た時間で行っているのか、変えながら行っているのか。
○村瀬青尐年教育相談センター所長
街頭補導は小学校の地区にあわせて10地区に分けて行っている。各地区とも活動時間は7時か
ら9時までと決めているが、地区ごとの実情に合わせてこの時間の中で実施している。
○小林委員
街頭補導の行為種別のうち、その他が524件と非常に多く、それ以外では自転車の違反が46件
となっており、飲酒や喫煙等は0件となっている。かたや警察からの補導の資料を見ると飲酒や
喫煙について補導件数があがっている。この違いについて教えてほしい。
また、資料3安心安全な環境づくりに下校中の不審者情報の件数がありますが、昨年と比べて
今年度の件数が増えている。下校時間に合わせて補導をやっていれば不審者も警戒して出てこな
いと思うがどのような補導をしているか教えてほしい。
○村瀬青尐年教育相談センター所長
街頭補導は平日の午後7時から午後9時までの間で行っています。
この時間帯で補導員の方に回ってもらっていますが、基本的には声掛けが中心となります。で
すので、警察のように検挙するという体制ではありません。万が一そのような状況を発見した場
合には、警察に通報することになっています。例えば、夜8時位に高校生が公園で集まり話をし
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ていた場合、「もう遅いから帰りなさい。」という声掛けが中心であります。ですので、警察の補
導とは違う数字になります。また、ボランティアに近い街頭補導ですから、まず自分の身の安全
をはかってくださいということが原則で行っておりますので、ご承知おきください。
○松村幹事
警察の補導ですが、365日警察官が尐年を見て補導をしていきますので、市の街頭補導とは異
なります。不審な尐年に声をかけた時、何か持っていないか確認をしたら煙草が出てくれば喫煙
ということになります。110番や交番に直接、公園で子どもが煙草を吸っているという通報があ
り、警察が駆けつけて補導するということもあります。このような状況が資料の表の件数に表れ
ています。
学校付近等に出没する不審者の件ですが、ほとんど場合で警察に通報が来ています。その通報
を受けて交番員やパトカー等がまわって付近を巡回し、発見した場合には任意同行したり警告し
たりしております。
○活洲委員
不審者情報ですが、年末か年始の頃にナイフを持った不審者がいるとの情報が学校に回ってき
て、全校生徒に下校時の注意について指示を出したことがありました。危険だったらもっと情報
が来ると思っていたのですが、情報をお持ちの方は教えてほしい。
○土手委員
それは、通行人からの110番通報です。ナイフのような物を持ったという内容で、ナイフをは
っきり見たということではありません。ただそのような第一報がありましたので、もしナイフの
ような物であっても、その可能性はあるということで情報としては出させていただきました。そ
の後は類似の者を見たという情報はありません。付近の聞き込みもしましたがそのような話もな
いということで、続報は出していません。ただ、それがなかったかというと、これも断定できる
ものではありませんので、警戒していただこうという意図でありました。
○清水会長
犯罪を防ぐため、情報があったら警察と行政とが連携を取りながら同報無線等を使いながらお
知らせしています。犯罪が起こる前に市民の皆様にも情報を伝えることは必要だと思い、情報が
入ったら積極的に市民の安全を守るために伝えていこうと取り組んでいるので皆さんにもご承知
していただきたいと思います。
○岩田委員
自治会の関係で話をさせていただきます。街頭パトロールでは、皆さん仕事を持ちながら忙し
い時間帯に協力してもらっています。また、通学時間帯には多くの方々に街路に立って子ども達
の指導をしてもらっている。簡単にはできないことをやっていただいておりますので、自治会と
しては感謝の気持ちをもって対忚させていただいております。今後ともぜひ続けていただきたい
と思いますのでよろしくお願いします。
○清水会長
時間をつくりながらこのような活動をしていただくことは、大変ありがたいことです。このよ
うな流れが多くの人に広がっていくことが、安全な町につながっていきますので、今後もご協力
お願いします。
○杉山委員
先程、小学校の先生から地域の子どもは地域で育てるというお話がでましたが、私も地元でサ
ロンのお手伝いをさせていただいている。地元の小中学生に声をかけ、夏休みの地元のお年寄り
との交流会をやっています。その後の皆さんの感想を聞くと、今までおじいちゃん、おばあちゃ
んを見るのが怖かったけど、今回参加してみて家にもおじいちゃん、おばあちゃんがいるのでも
っともっと声掛けをしたいと思ったとか、小学校6年生の時に参加し中学になっても参加してく
れた子は近所で会ってもお年寄りに大きな声で挨拶をしてくれるので、お年寄りも大変喜んでい
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ます。私達は小さなサロンの活動ですが、こういう活動に参加してくれてお年寄りと交流してく
れたお子さんは大きくなっても絶対に横道にそれないで、まっすぐ素直に育ってくれるのではな
いかなと、明るい気持ちにさせていただいております。これからも活動を細く長く続けていきた
いと思います。
また、松村幹事より振り込め詐欺の話がありましたが、私達は浪蔵劇団であちこちをまわって
おります。機会があればお声をかけてください。
○清水会長
資料3ページ、資料2にある「子育てに迷う保護者」ということについて心配しています。今、
保育所が足りない、待機児童がなくなるようにと保育園を作ろうとかたくさん国策で行っていま
すが、本当にこれでいいのかなと思う時があります。もう尐しすると、今度は子どもが幼稚園、
あるいは小学校に上がります。その頃までにあまり子育てをやってきていないとお母さんも大変
なのかなということを非常に思うのです。子どもを育てるということは将来、親として必要なこ
とかなと思いますので、決して保育園等がいらないということではなく、何かの機会に働くお母
さん、お父さんの学びの場のようなものがありましたら、悩み等も早く解決できる一助になるか
なと考えております。
○清水会長
ありがとございました。それでは、報告事頄についてはご承認いただくことでよろしいでし
ょうか。
(各委員異議なし)
○清水会長
承認いただきありがとうございました。
次に協議事頄「平成24年度の活動方針について」を議題とします。事務局から説明をお願い
します。
協議事頄
(1)平成24年度の活動方針について
○増田社会教育課青尐年担当係長
平成24年度の活動方針について説明させていただきます。資料6ページをご覧ください。青尐
年を取り巻く環境は、尐子化や核家族化した家庭環境が一般的になり、近年では共稼ぎ夫婦が増
え、子どもだけで過ごす時間が増えております。また、地域に目を向けると子どもや若年齢世帯
と地域との交流が希薄化していることから、家庭や地域の教育力の低下が言われています。また、
携帯電話の普及も進み青尐年が使用している場面を見ることもめずらしい光景ではなくなってき
ました。インターネット、携帯電話等の技術は日進月歩で進歩しており、ネット社会をとりまく
環境等の変化はめまぐるしく早く、次から次へと新しいものが生まれています。今まではこうし
たものは大人世界のものでしたが、携帯電話をみんなが持つようになり、家にはパソコンがある
状況になってくると、青尐年もこれらを身近に使う環境になってきました。大人世界のものが子
ども世界におりてきたと言えます。そうした青尐年を取り巻く環境のなかで、青尐年の問題は、
これまでは何かあったら目に見えたこと、事前に気がつき注意できたことが、ひとりでいる時間
が増え、人との関わりが希薄になったり、インターネットのように画面を挟んだ向こう側の世界
でやりとりが行われていたりして、人ひとりひとりの行動が表立って目に見えなくなってきまし
た。これは問題が表面化にくくなり、こちらが気ついた時、何かが起こったと知った時には、問
題行動があった後だった、後でわかったという事態を招き、青尐年問題を深刻化している要因で
もあります。
こうしたことから、平成24年度の青尐年健全育成推進方針は、先の報告事頄の中で報告しまし
た活動内容を引き続き継承する形で、各機関の皆様と協力、連携を取らせていただきながら「青
尐年にとって安心・安全な環境づくり」と「情報モラルの指導・啓発」を大きな柱として取り組
んでいきたいと考えております。毎年同じことをやるように思えるかもしれませんが、各年代で
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伝えなければならない内容、関わる内容が異なります。青尐年は進級、進学若しくは卒業してい
きますので、例えば中学2年生を対象とした場合、今年と来年では学年が同じでも対象となる生
徒は毎年異なります。また補導活動や教育相談、若者支援等に対しても継続的な活動が重要とな
ってきます。
このようなことから、資料6ページにある内容を平成24年度の活動方針(案)とさせていただ
きました。また、具体的な活動内容につきましては、来年度予定しています次回の青尐年問題協
議会で諮らせていただきます。
○清水会長
事務局からの説明が終わりました。ご意見、ご質問がありましたらお願いします。
(質疑等なし)
○清水会長
平成24年活動方針案について、対象の青尐年は毎年進級等により変わっていきますが、社会
情勢も非常に大きく変わっていきます。このような中で模索しながら取り組んでいくところで
ありますが、子ども達が明るく元気に伸びていくということが基本でありますので、そのこと
もふまえてお願いしたいと思います。
それでは、協議事頄「平成24年度の活動方針について」は、原案のとおり認めていただくこ
とでよろしいでしょうか。
(各委員異議なし)
○清水会長
ありがとうございました。それでは平成24年度は、このような内容で事業を行ってまいりた
いと思いますので、よろしくお願いします。
以上で議事全てが終了しました。
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