一部事務組合・広域連合 の運営に関する 初めての本格的

一部事務組合・広域連合の運営に関する
初めての本格的解説書
【著者】
木村俊介(一橋大学 法学研究科教授)
特 色
■一部事務組合・広域連合等の法的仕組みを解説した概説書。
■連携協約、定住自立圏構想等の新たな仕組みのほか、人事管理、公会計改革、ファシリ
ティ・マネジメント、財政健全化法など、組合の運用に関する最新の情報を掲載。
■欧米諸国における広域行政の概要を解説。
■機動的・弾力的な事務の共同処理を行う際の必携書。
第6章 連携協約の仕組み
2 手 続
ここではまず,事務組合の規約の変更の手続について扱うこととする。規約
の変更とは,287条が規定している
〔図 4 − 5 〕
規約変更手続の流れ
規約事項の内容を変更する手続をい
規約変更の発案
(構成団体であればどの団体でも発案できる)
構成団体の事実上の協議(規約変更案を作成)
規約変更の手続の流れを図に示し
て み る と,〔 図 4 − 5 〕 の よ う に な
る。
事務組合の設立手続の揚合と同様
に,実際の規約変更手続を進めるに
事
実
上
の
プ
ロ
セ
ス
当たっては,286条に定められてい
都道府県の加
入する組合
〈変更 許 可 権 者
に対する事実上
の連絡・調整〉
総務大臣
その他の組合
(市町村,
特別
区が加入し都
道府県が加入
しない組合)
都道府県知事
構成団体が複数
の都道府県にわ
たる場合
総務大臣が関係
都道府県知事の
意見を聴いて変
更を許可する
(法293条)
る手続に入る前に次のような事実上
の手続を必要とする。ここでは,そ
構成団体の長が規約変更の議案を議会に
提出(新規約案及び新旧対照表を添付)
ロセス」と呼び,286条に定める手
続(法定上のプロセス) と区別して
⑴ 事実上のプロセス
ア 規約変更の発案
まず,事務組合の構成団体のいず
れかが規約変更の発案を行うことか
構成団体の長の協議
(公法上の合同行為)
イ 事実上の協議
このような人口減少が進む中においても,人々は国土に点在して生活し,か
つ,高齢化により単独世帯が増加するため,基礎的行政サービスの安定的な提
供は一層重要なものとなっていく。このため,住民の日常生活を支え,かつ,
地域経済をけん引していく核となる都市やその圏域を形成し,基礎的サービス
を持続可能な形で提供していく必要があり,このような観点に立った新たな広
域連携制度の仕組みの創設が必要であると考えられている。
このような状況の下で,2013(平成25)年 6 月25日に第30次地方制度調査会
が取りまとめられた。当該答申の中で,現行の事務の共同処理の問題も取り上
か,機関等の共同設置については中心的な役割を果たす市町村の負担が大きい
のではないか,事務の委託については委託団体が受託団体から事務処理の状況
等の情報を把握することが困難なのではないか等の指摘があることについて触
総務大臣(都道府県知事)に対して変更
許可申請(法286条)
変 更 許 可
14)
14) 大正15年 7 月24日行政実例。
されている。
げられ,現在の一部事務組合や協議会について迅速な意思決定が困難ではない
法
定
上
の
プ
ロ
セ
ス
議会の議決(法290条)
(議会は賛成か反
対かの議決,修正権なし)
ら当該プロセスは始まる。規約変更
解散手続や事務承継の手続など、事務組
の発案は関係地方公共団体のいずれの団体でもなし得る。しかし,当該事務組
合
の 運 営に必 要な手 続 の 流 れをフロー
合の議会が規約変更の発案及び許可申請を行うことはできないこととされてい
チャートで一覧できます。
る。
15)
所が公表した「日本の将来推計人口」によれば,我が国の人口は,2026(平成
答申(大都市制度の改革及び基礎的自治体の行政サービスの提供体制に関する答申)
のような手続の過程を「事実上のプ
述べることとする。
広域行政が進展していく中で,我が国の基礎的自治体を取り巻く状況にも大
きな変化が生じている。2012(平成24)年 1 月に国立社会保障・人口問題研究
38)年に 1 億 2 千万人を下回り,2048(平成60)年には 1 億人を下回ると予想
う。
組見本
A5判・単行本・448頁 定価:本体3,200円+税
れられている。
答申は,このような課題も踏まえつつ,現行の事務の共同処理の制度に加
え,より弾力的な広域連携の制度を創設することを求めた。すなわち,人口減
平成26年の自治法改正で創設された連携協約
少・少子高齢社会においては,中心市と近隣市町村が相互に役割分担を行い連
制度や、地方取組事例の増加が著しい定住自
携・協力することにより,圏域全体の活性化を図ることを目的とする定住自立
立圏構想など、広域連携の最新の動きを解説。
圏のような仕組みが重要であり,このような取組を促進するため,既存の共同
処理方式に加え,柔軟な連携を可能とする制度の整備が必要である旨を提唱し
た。すなわち,現行の定住自立圏形成協定においては,事務の共同処理を実施
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Te l . 0120 ‒ 203 ‒ 694
Fax. 0120 ‒ 302 ‒ 640
第1編
目 次
(抜粋)
第5編
広域連携の考え方
第1章 広域連携の必要性
第2章 広域連携に係る制度の沿革
第2編
第1章 広域連合設立の考え方
第2章 広域連合の基本的性格
第3章 広域連合に対する法令の適用・準用
関係
第4章 規 約
第5章 広域連合に関する手続
第6章 広域連合の組織
第7章 住民との関係
第8章 広域連合企業団
事務の共同処理の現況
第1章 事務の共同処理の意義
第2章 事務の共同処理の状況
第3章 事務の共同処理方式の概要
第3編
広域連携施策
第6編
第1章 広域行政圏施策の経緯
第2章 広域行政圏施策の特徴
第3章 広域市町村圏の運営
第4章 広域行政圏施策の終了
第5章 定住自立圏構想
第6章 連携協約の仕組み
第7章 機動的・弾力的な共同処理への転換
第4編
広域連合
第1章 行政管理
第2章 財政運営
第7編
第1章 一部事務組合設立の考え方
第2章 一部事務組合の基本的性格
第3章 一部事務組合に対する法令の適用・
準用関係
第4章 規 約
第5章 一部事務組合に関する手続
第6章 一部事務組合の組織
第7章 一部事務組合と住民
第8章 複合一部事務組合
第9章 企 業 団
第8編
組合の課題
第1章 共同処理方式の課題
第2章 今後の共同処理の需要
第3章 組合の課題
第一法規
<クレ ジットカ ード で も お 支 払い い た だ けま す>
諸外国の広域連携
第1章 各国の基礎的自治体
第2章 米国における広域連携
第3章 欧州の広域連携
一部事務組合
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組合の運営
検 索
C
CLI
K!
キ リ ト リ 線
申 込 書 〈第一法規刊〉
広域連携の仕組み
取 扱 い
申込部数
一部事務組合と広域連合の機動的な運営
部
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