「空気断熱工法」とは、自然素材である空気の特性を応用して、 「建築物の外皮による空調負荷削減技術」を実現し、低炭素社会を構築するために開発された 「CO2 削減」が緊急課題となっている ノーベル平和賞にゴア元副大統領が選ばれ るなど、すぐ手を打たなければならない状況 に… 化学物質でつくられた容器の 耐久年数は非常に短い! 「CO2削減」に貢献できる世界ではじめての「空気断熱環境技術」です… 建築物の省エネ対策はどのような状況 になっているのか…? 高気密高断熱工法が主体となり、外張 断熱工法と充填(内)断熱工法に大別さ れ、建築基準法も断熱材の厚みによって 省エネのランク分けをしている。 これからの住宅構想において 「長寿命住宅」にこれらの断熱材を 使った場合、短命住宅になる恐れが… 一般的に断熱材と呼 称 さ れているグラスウールをはじめ化学系発泡材などの、多種多様な断熱材と称 するこれらの断熱製品のほとんどは「 熱 伝 播 遅 効 型 熱 吸 収 材 料 」 で あ り 、 熱 移 動 を 遅 く さ せ る だけの機能しかなく、熱を断つ事は不可能である。 したがって「断熱材」と呼称するのは、大きな誤解を生じている。現行の省エネ基準も 「熱伝播遅効型熱吸収材料」を使うことを前提に基準が定められているため、その結果こ れらの断熱施工による様々な弊害が起きている。 3 種の熱移動の比率 ・熱の伝わり方 伝導 物質そのものの熱が伝わる状態。 対流 空気が移動して熱を伝える状態。 放射 発熱物質もしくは熱を受けた物質 から放射される赤外線や輻射熱に 伝導熱 対流熱 輻射熱 よって、空気層で隔てられた次の 物質が発熱する状態。 輻射熱は空気を暖めず、物質に衝突して発熱する 熱波(電磁波)です。 例えば… 100mm 高性能な化学物質でつくられた発泡系断熱材の場合… 熱を断つ 50mm のではなく… 高性能 100mmの厚さにすると熱移動は2時間余の時間が 熱の移動を 発泡系断熱材 かかるだけで、高温側と同じ温度になります。 遅くさせ… 熱を 吸収させる 材料を 断熱材と 称している… 50mm 50mmの断熱材の熱移動時間は1時間程度であり、 これらの現実から見て「 熱 伝 播 遅 効 型 熱 吸 収 材 料 」 熱の移動 と の 名 称 が 最 も 相 応 し い と 思 い ま す が 、い ず れ も 「断熱材」と称されています。 熱移動時間 1 時間余 1 時間余 合計 2 時間余 熱移動が遅くなる状態を「蓄熱現象」と言い ますが、高気密高断熱住宅は夏期においては、 エアコンをかけ続ける=エネルギーをかけ続け る状態の省エネ住宅となります。 太陽からの熱エネルギー(電磁波)は、宇宙空間(真空状態)を通過して地上に達する。 したがって地上に到達する熱エネルギーの75%が輻射熱となります。 この輻射熱は空気を暖めず、地上に存在する全ての物質に衝突し発熱をする。 但し、熱反射する物質については反射率によって発熱量に差異が生じます。 熱反射率 素材 反射率 銀 99% 金 98% アルミ合金 75∼91% レンガ 7% ガラス 5% スレート 8∼10% 木 2∼10% 熱反射色 白色系等 熱吸収色 黒色系等 断熱をするための方法は… これまでの一般的な断熱方法は、 ① 空気層による断熱方法 「熱伝播遅効型熱吸収材料」を使った断熱方法が ② 熱反射による断熱方法 ほとんどである… ③ 熱移動を遅くさせる断熱方法 これらの「熱伝播遅効型熱吸収材料」を断熱材と 呼称するのは、理論的にもおかしな断熱方法では な い で し ょ う か … ??? ① 空気層による断熱方法 ② 熱反射による断熱方法 ③ 熱移動を遅くさせる断熱方法 ・空気の熱伝導率の低さを応用 ・アルミ箔やポリエチレンシート ・ 「熱伝播遅効型熱吸収材料」 し、空気の粘性と空気の摩擦抵抗 を数層に重ねた熱反射型の断熱 を 使 っ た 断 熱 方 法 。 の特性を活かした空気断熱工法。 工法。 ・グラスウール ・空気層の輻射熱による発熱が無 ・ 「 熱 伝 播 遅 効 型 熱 吸 収 材 料 」 ・化学系発泡断熱材 い空気断熱工法。空気層によって を 使 っ た 断 熱 方 法 か ら 一 歩 ・セルロース断熱材 輻射熱の発熱を抑止する。 ・現場吹付け型ウレタン系断熱材 進んだ遮熱&断熱工法。 ・空気の高速移動による冷却現象 ・化学物質で構成される熱反射シ ・その他各種断熱材 を活かした空気断熱工法+輻射 ートは、熱反射性能では優れた能 建築基準法における省エネ基準 熱の発熱を抑止によって、夏エア 力を発揮できるが、表面呼吸がで では、これらの断熱材を用いるこ コン無しの生活が可能です。 きないため、温度の上下による湿 とを義務付けている。 ・建築物の外皮を空気および自然 度変化などに対応できるような この手の断熱材を厚くすればす 素材を用いた空気仕切り板によ 取り付け方法を考慮しなければ るほど、夏期における「蓄熱現象」 って、第 3 の皮膚を形成できる自 ならない。 然環境型空気断熱工法。 が起きてしまう… 「建築物の外皮による空調負荷削減技術」のこれまでの方向性 ① 断熱性能の向上のみを重視した性能評価を基本としている。 ② 室内空気環境の劣化を換気処理に頼らざるを得ない。 ③ 建築構造躯体の劣化を招く結果が起きている。 省エネをするために資源やエネルギーの浪費を 断熱材をつくるためには… するのでは、省エネの解決策にはならない。 ① 断熱材をつくるための資源が必要 空気は 環境と 生態に 最も適した 断熱素材である ② 資源を取り出すためにはエネルギーが必要 ③ 断熱材を加工するエネルギーが必要 ④ 断熱材を輸送するエネルギーが必要 ⑤ 断熱材を取り付けるエネルギーが必要 ⑥ 解体時には廃棄処理に掛かる様々なエネルギーが 必要 ここが違う革新の空気断熱技術 空気断熱工法とは…? ① 空気の粘性と摩擦抵抗によって、動けな い空気層を設ける。動けない空気層は空 気の熱伝導の低さから、断熱保温の能力 を引き出せる。 ② 輻射熱による発熱が空気層では起きない ため、蓄熱現象が抑止できる。 ③ 高速に移動できる空気層を設け、空気の 移動による空気冷却能力を発揮させられ る。 空気(自然素材)断熱工法 ≪断熱についての重要ポイント≫ 「建築物の外皮」を自然素材でつくる 第 3 の皮膚を空気と自然素材の仕切り板で構成した空気断熱層 重要性の認識不足… をつくると、「室内空気環境」が全く変わってきます。 第 1 の皮膚 第 2 の皮膚 第 3 の皮膚 我々人間は自然界の一部に 衣服を身にまとう特異な生物… 「建築物の外皮」屋根や壁・床が 過ぎない… 人類はこれまで自然界の物質を 私たちの皮膚は自然素材でつく 利用して生きながらえてきた。 られていることを再認識する。 これに相当する。 断熱性能や気密数値などを優先 化学物質の肌着は皮膚に合わない。 したため、現状の悪い結果が… 化 学 繊 維 で つ く ら れ た 下 着 を 屋根・壁・床を化学物質でつくら 身につけても皮膚は拒絶反応を れた気密シートや断熱材で覆っ 示す。綿や絹など自然の快適感は てしまったら… } ・ダウンジャケットなどは、直接 シックハウス症候群 皮膚に接触しないのと、呼吸を 喘息 必要とする口や鼻まで覆い隠さ アトピー性皮膚炎 ないため、抵抗感が少ない… 化学物質の 大量使用の結果 増加した病気 絶対得られない。 これまでの各種断熱工法 通気層を設けるなどの工夫はあるが、基本的には 「熱伝播遅効型熱吸収材料」である断熱材を用いた工法 内断熱(充填断熱) 外断熱 エアー○○○○ ○○○○キッド工法や 躯体の外壁部の構造上の 躯体構造の外側に断熱材 外壁や屋根の熱を床下に W 通気工法など 空隙と天井材のすぐ上に を包み込むように取り付 蓄熱させるパッシブ型ソ 断熱材を使うと同時に 断熱材を入れ込む工法 ける工法 ーラーを原理としている 必ず通気層を設ける工法 壁内結露による腐朽菌発 発泡型化学系の断熱材を 昼間の壁内や屋根の熱を 断熱材を中心にして室 生など、施工上の問題や 用いて外壁の外周を包み 床下に強制的に送り、コ 内側と屋外側に空気層 性能面に多くの課題があ 込む工法で、気密シート ンクリートや石に蓄熱さ を設け、冬は密閉状態 る。長期間においては、 を併用する事で高気密化 せ、夜間放熱させる手法 にして気密断熱化を図 断熱材の沈み込みなどに が簡易にできる。 であるが、暖房を必要と り、夏は通気層の床下 よる性能劣化が起き得る 断熱性能や気密数値は向 する真冬には能力不足で と棟ダンパーを開けて … 上するものの、室内空気 あるため、これに組み込 空気を移動させ、結露 環境の劣化は避けられな む 補 助 暖 房 を 必 要 と す や蓄熱現象を緩和させ い… る。この補助暖房装置は る… 結果的には効率が悪い… 現在主流の断熱材とは…!? 断熱材のほとんどが空気を動けない構造にして、空気の熱伝導率の低さ利用している 発泡スチロール∼気泡内の空気の熱伝導が低いため、断熱性能を発揮できる グラスウール∼ガラス繊維の中の空気層が形成され、空気の対流や異動が起き難い 空気断熱とは…!? 空気の熱伝導率の低さを 太陽からの熱エネルギー 空気の移動による冷却 活かすためには、空気の 75 % を 占 め る 輻 射 熱 の 現象を活かす。空気が 粘性と摩擦抵抗の特性を 発熱を抑止できるため、 高速移動できる空気層 活かす空気層を設ける。 蓄熱量が少なくできる。 を壁と屋根に連結して 設ける。 化学系の断熱材と空気に 空気は高性能で無料の断 空気は有害物質をまった 耐久性と断熱保温性能 よる断熱の違い…!? 熱素材です。 く出さない。 は永久的です。 空気という自然素材で建 築物の外皮が形成される と、室内空気環境を森林 の空気環境に近づけてく れる。 断熱材は資源とエネルギ 断熱材と気密シートは化 耐久性や性能劣化が起 ーを使うため環境に負荷 学物質でつくられている き得る。 を与えます。 ため、ビニール袋の中で の生活形態となる。 断熱材は VOC=揮発性有 機化合物の発生が… 省エネをするために資源やエネルギーが大量に使われる状況が… 断熱材をつくるためには… これも環境破壊の一種では…!? 枯渇が目前に迫っている資源の浪費が増々加速されています。 断熱材をつくるためには「資源やエネルギー」が大量消費されます。 原料となる資源の他にも多くのエネルギーが使われています。 ①資源を採取する ②資源を加工する ③断熱材を運搬す ④断熱材を取り付 ⑤最終的には廃棄 ためのエネルギー エネルギーが必要 るエネルギーが必 けるためのエネル 処理のためのエネ が必要 要 ギーが必要 断熱材を使わない空気断熱工法は ルギーが必要 限られた資源やエネルギーの浪費を抑えることができる 断熱材からの VOC 有害物質の発生を断つことができる 的発想から生れました。 100%自然素材の快適な断熱効果が得られる 断熱材が木造住宅の耐久年数を 特に化学系の断熱材を用いての工法から、壁内結露と言 大幅に縮めた…!? う大きな問題が生じたため、断熱材を中心に内外に通気 層を設けた通気工法や W 通気工法などの様々な工法が生 れていますが、いずれも断熱材を用いての工法です。 省エネ基準とは…? 次世代省エネ基準とは…? 高気密工法とは…!? 高断熱工法とは…!? 化学系の気密シートを家全体に覆いかぶせ、 断熱材=「 熱 伝 播 遅 効 型 熱 吸 収 材 料 」 の厚みを厚く 躯体構造の隙間を2∼5c㎡/平方メート する断熱工法。 ルあたり以下にする気密工法。 建築物に 日本を始め、世界の伝統建築物には、 断熱材を使う発想は石油ショック以降… 断熱材は用いられていない…!? 省エネに対する発想原点 とにかく断熱材を厚く入れる。そして、構造的隙間をなくす。 隙間さえなくなればビニールシートや化学系の物質を使っても かまわない。 誤 解 断熱材に対する認識は大きな誤解がある… 一般に表現される断熱材とは…? 断熱とは…? 熱を断つと書き表しますが、熱を断つ 「 熱 伝 播 遅 効 型 熱 吸 収 材 料 」 である。 事自体不可能である。 高性能の発泡系断熱材でも 例えば、 熱移動を遅くさせるだけ… どんなに高性能で省エネの冷蔵庫でも、冷却エネルギー をかけ続けなければ庫内と庫外の温度は、一定時間後に は同じになっている。 熱移動を遅くさせる 輻射熱による発熱現象 蓄熱現象 高断熱住宅は夏、断熱材が蓄熱現象を 輻射熱は空気を暖めないが、断熱材では、 起こすため、冷却エネルギーをかけ続 この熱エネルギーの衝突発熱が起きる。 けなければならない。 高性能の断熱材や気密シートをたくさん使っただけでは、 省エネにはならない事をご理解いただけたでしょうか…?
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