ひそかに蔓延している違法薬物

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おくすり情報 No.20
発行:2012 年 5 月 19 日
ひそかに蔓延している違法薬物
~違法薬物の乱用はあなたとあなたの周りの社会をダメにします~
監修:須賀 哲弥(東京薬科大学名誉教授)
薬物乱用の最大の怖さは依存症です
図 1. 薬物乱用の怖さは、乱用、依存、そして慢性中毒への展開
薬物を社会的許容から逸脱した目的や方法で自己使用することを「薬
物乱用」といいます。薬物は精神に影響を与える作用をもっており、中
枢神経系を興奮させたり抑制したりして、多幸感、壮快感、酩酊、不安
の除去、知覚の変容、幻覚などをもたらします。やがて乱用を繰り返し
ていくと、自己コントロールできなくなり「薬物依存症状態」になって
いきます。そして、薬物が欲しくてたまらなくなり、何とか手に入れよ
うとする「行動薬物探索行動」から乱用を繰り返し、最終的には覚せい
剤精神病などの「慢性中毒」の状態に陥ることになります。そして一度
薬物依存症になった脳は、元の状態に戻らないと考えられています。
コカインやヘロイン、覚せい剤類、その他麻薬や覚せい剤と同様の危
険性を有し、中毒性精神病になりやすく、大量に摂取すると死に至るも
のが麻薬及び向精神薬取締法による取り締まりの対象となっています。
また、誤解されやすいですが大麻の使用も健康に決して無害ではあり
ません。大麻の不正栽培および種子を所持することも、大麻取締法にお
ける犯罪となります。錠剤型の形状等から使用に対する抵抗感が希薄に
なりがちな MDMA も、化学薬品から合成された恐ろしい麻薬です。
さらに、最近では違法ドラッグ(脱法ドラッグ)の拡がりも心配され
ています。
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薬物は好奇心や誘惑から始まり、
家族も社会も不幸にしてしまう恐れもあります
薬物乱用の開始の背景には、好奇心、周囲の人からの誘い、薬物を入
手しやすい環境、などがあります。
したがって以下のことがらに注意すべきです。
1.薬物をすすめられても答えは「 No ! 」
2.危険な場所へは近づかないこと、逃げることも「勇気」です。
3.薬物をすすめるような友人や恋人は、あなたにとって大切な人では
ありません。
薬物乱用は当事者だけではなく、
家族も社会も不幸にします。
薬物乱用のない社会と学生生活を
送ってください!
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100.0%
6000
20 代 お よ び 未 成
年者の事犯は半数
以上です!
5000
65.0%
4000
67.1%
66.3%
64.5%
61.9%
2,312
1,873
2000
2,423
1000
1,208
991
59.0%
2,367
2,063
1,613
1,551
1,614
60.0%
50.0%
2,375
1,525
1,441
61.0%
70.0%
3,087
2,867
3000
2,173
80.0%
68.0%
66.6%
64.9%
90.0%
1,776
40.0%
30.0%
1,884
1,396 20.0%
1,338
10.0%
0.0%
0
H13
H14
H15
H16
H17
検挙者総数(A)
H18
H19
H20
H21
H22
B/A比
うち20代および未成年者(B)
大麻事犯の検挙者数の推移(H13 ~ 22 年)
50000
100.0%
45000
90.0%
再乱用者の事犯は
40000
80.0%
半数以上です!
70.0%
35000
30000
53.4%
53.1%
51.1%
55.2%
54.9%
54.3%
55.7%
55.9%
57.8%
59.1%
60.0%
50.0%
25000
20000 18,110
16,964
15000
40.0%
14,797
12,397
13,549
11,821 12,211 11,231 11,873 12,200
30.0%
20.0%
10000
9,250
5000
9,009
7,907
6,840
7,438
6,421
6,807
6,283
6,865
7,206 10.0%
0.0%
0
H13
H14
H15
H16
検挙者総数(A)
H17
H18
H19
うち再犯者(B)
H20
H21
H22
B/A比
覚せい剤事犯者と再乱用数の推移(H13 ~ 22 年)
厚生労働省資料「薬物乱用の現状と対策(平成 23 年 10 月発表)
」より
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薬物乱用に関する Q & A
質問1:薬物を使うと、やせることができたり、勉強がはかどっ
たりするって本当でしょうか?
回答1:答えは No ! です。覚せい剤などの薬物は、中枢神経
系に作用して、一時的に心身をだまして食欲や眠気をなくすだ
けです。作用がなくなると異常に食欲が強まったり、強い疲労
感、倦怠感や脱力感が襲ってきて勉強どころではなくなります。
質問2:大麻が合法になっている国があるとは本当ですか?
回答2:答えは No ! です。国際的な取り決め(麻薬に関する
単一条約、1961 年)では、大麻は規制するべき物質として指
定されており、それに基づき各国には大麻の取締規定がありま
す。我が国では、大麻の不正栽培は、大麻取締法で禁止されて
います。そのため、大麻の種子を所持したり、提供することは
大麻取締法の処罰対象となります。
質問3:薬物を使うと、生まれてくる子供にも影響しますか?
回答3:答えは Yes ! です。女性が妊娠中に薬物を使うと、死
産や早産がおこったり、低出生体重児が生まれたりするといわ
れています。また大麻を使うと、男子では精子形成能の低下、
精子の異常を、女性では卵巣に影響し月経異常を引き起こすと
の報告もあります。
質問4:薬物の問題で困っているときに、相談できる場所があ
りますか?
回答4:答えは Yes ! です。各都道府県には、薬物乱用防止の
相談窓口(精神保健福祉センターなど)があります。薬物問題
で困っているときには、相談してみて下さい。
参考:
「薬物乱用防止に関する情報のページ」
(厚生労働省ホームページ内)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/index.html
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