SPECvirt_sc2010

Red Hat Enterprise Virtualization の
パフォーマンス : SPECvirt ベンチマーク
データシート
概要
概要
• Red Hat Enterprise
Virtualization のパフォーマン
スは、SPECvirt_sc2010 ベン
チマークを用いて他の仮想化
Red Hat® Enterprise Virtualization (RHEV) は、総所有コストの削減、迅速な投資回収、採算の加速化、
ベンダーロックインの回避を望む企業に、真に戦略的な仮想化実現のための代替ソリューションを
提示します。
プラットフォームと比較でき
ます。
• SPECvirt_sc2010 は、現実的
な作業負荷を使用してハイ
パーバイザーのパフォーマン
スを計測します。
2013 年 11 月 15 日時点で、
CPU 数別にサーバーの
パフォーマンスを比較
したところ、Red Hat
Enterprise Virtualization は
VMware を上回っていました。
• Red Hat Enterprise
Virtualization のサブスクリプ
ションモデルは、VMware に比
べて、低い SPECvirt_sc2010 あ
たりコストで高いパフォー
マンスを実現します。
Red Hat Enterprise Virtualization は、ハイパーバイザーテクノロジーと Enterprise Virtualization
Manager の 2 つの要素で構成されています。そのハイパーバイザーは、Red Hat Enterprise Linux®
カーネルとカーネルベースの仮想マシン (KVM) ハイパーバイザーテクノロジーをベースに、Red
Hat の実績ある高パフォーマンスとスケーラビリティを提供します。
ハイパーバイザーのパフォーマンスはデプロイする仮想化プラットフォームを決定する上で重要な
要因です。Red Hat Enterprise Virtualization のパフォーマンスは、SPECvirt_sc2010 ベンチマークテ
ストにおいて、全体パフォーマンスおよび 1 サーバー上の高性能仮想マシン数ともに業界最高水準
の結果を出しています。
SPECVIRT_SC2010 とは
SPECvirt_sc2010 は、サーバ仮想化に使用されるデータセンターサーバのパフォーマンスを計測する
ことを目的とした、初のベンダーニュートラルなベンチマークです。このベンチマークは、非営利
団体である Standard Performance Evaluation Corporation (SPEC) の仮想化小委員会により開発され
ま し た。 同 小 委 員 会 の メ ン バ ー に は、AMD、Dell、 富 士 通、HP、IBM、Intel、Oracle、Red Hat、
Unisys、VMware が含まれています。
SPECvirt_sc2010 では現実的な作業負荷を用いており、SPEC の実績あるパフォーマンス計測方法に
よりベンダー、ユーザー、調査担当者は複数のハードウェア、仮想化プラットフォームおよびアプ
リケーションでシステムのパフォーマンスを比較できます。
このベンチマークは、仮想化とサーバー統合の一般的な対象であるアプリケーションを表す複数の
SPEC 作業負荷を使用しています。SPEC では、こういった標準の作業負荷を修正して、作業負荷ご
とに CPU リソースの要件、メモリー、ディスク I/O、およびネットワーク使用率の一般的なサーバー
統合シナリオに適合させています。このような作業負荷は、SPECweb2005、SPECjAppServer2004、
および SPECmail2008 の修正バージョンとなります。
拡張には、
「タイル」と呼ばれる追加の仮想マシン (VM) セットが使用されます。タイルは、スループッ
ト全体がピークに達するまで実行されます。すべての VM が、要求されるサービス品質 (QoS) 条件を
満たし続ける必要があります。
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図 1 に、SPECvirt_sc2010 タイルの例を示します。
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(SPECweb)
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Support)
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(SPECimap)
J2EE
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(SPECjApp)
DBMS
(SPECjApp)
SPECpoll
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RHEV0020
図1
テスト対象システムでの作業負荷を拡張するために、実行するタイルの数を増やしていきます。パ
フォーマンスは、別のタイル ( または一部分 ) を追加しても QoS 条件を満たさない、あるいはメトリッ
ク全体が向上しない時点がピークとされます。
SPECVIRT_SC2010 による RED HAT ENTERPRISE VIRTUALIZATION のパ
フォーマンス
2013 年 1 1 月 15 日時点で、Red Hat Enterprise Virtualization と VMware ESXi ハイパーバイザープ
ラットフォームの両方をテストした組織によって、21 の SPECvirt_sc2010 ベンチマーク結果が公開
されています。以下のすべての SPECvirt_sc2010 スコアは、XXXX@YYY 形式で計測されています。
XXXX はパフォーマンススコアの素点で、YYY はそのスコアを出した VM の数です。
コアあたりパフォーマンスおよび CPU あたりパフォーマンス
下の表 1 では、各コア数のカテゴリで、SPECvirt_sc2010 の最高スコアを比較しています。Red Hat
Enterprise Virtualization は、12、20、40 コアのカテゴリで VMware のスコアを上回っています。64、
80、160 コアのスコアについては、唯一公開されている RHEV のスコアを掲載しています。
表1
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コア数
VMware の SPECvirt_sc2010 最高スコア
RHEV の SPECvirt_sc2010 最高スコア
12
1221@78
1367@84
16
1570@102
1763@108
20
1878@120
2442@150
32
2742@168
N/A
40
3824@234
4682@288
64
N/A
5466@336
80
N/A
8956@552
160
N/A
14061@864
データシート Red Hat Enterprise Virtualization のパフォーマンス : SpecVirt ™ ベンチマーク
2
表 2 で示すように、Red Hat Enterprise Virtualization は、2 ソケットおよび 4 ソケットサーバーの
カテゴリでも、VMware のスコアを上回っています。8 ソケットおよび 16 ソケットのサーバーにつ
いては、唯一公開されている RHEV のスコアを掲載しています。これには、全体パフォーマンスの
最高スコア (14061) と 1 サーバーあたり高性能仮想マシン数の最高スコア (864 台の VM) が含まれて
います。
表2
CPU 数
VMware の SPECvirt_sc2010 最高スコア
RHEV の SPECvirt_sc2010 最高スコア
2
1878@120
2442@150
4
3824@234
4682@288
8
N/A
8956@552
16
N/A
14061@864
コストパフォーマンスの考慮
デプロイする仮想化ソリューションを決定する際には、プラットフォームのパフォーマンスの素点
だけでなく、そのパフォーマンスを達成するためにかかるコストも考慮することが重要です。Red
Hat Enterprise Virtualization は、他の Red Hat ソリューションと同様に、サブスクリプションベー
スで販売されています。プロプラエタリソフトウェアとは異なり、高額な前払い制のライセンス料
は必要ありません。代わりに、ソケットあたりの 1 年間のソフトウェア使用料を支払います。
Red Hat Enterprise Virtualization は常に、1 年または 3 年ベースで、VMware よりも低コストを実
現 し て き ま し た ( 詳 細 に つ い て は、 別 紙 の「Red Hat Enterprise Virtualization: Competitive
Pricing Guide (Red Hat Enterprise Virtualization: 競争力のある価格設定ガイド )」を参照してくだ
さい )。しかし、RHEV の価値は、VMware と比較して、所定のパフォーマンスを達成するためにど
の程度のコストがかかるかという点からも測ることができます。
本書では、2013 年 11 月 15 日時点で公開されている 7 つの SPECvirt_sc2010 スコア提出値について、
3 年間のコストを比較しています。各 SPECvirt_sc2010 スコアの提出値には、各仮想マシンの vRAM
構成とともに、テスト対象システムにあるソケット数に関する詳細情報が含まれています。この情
報を使用して、Red Hat と vSphere のコストを調べました。
まず、上記の 7 つの環境について 3 年間のライセンスコストを計算しました。次に、算出されたラ
イセンスコストを SPECvirt_sc2010 スコアのパフォーマンス値で割り、SPECvirt_sc2010 あたりのド
ル建てコスト ($/SPECvirt_sc2010 パフォーマンス ) を計算しました。
たとえば、結果ページ www.spec.org/osg/virt_sc2010/results/specvirt_sc2010_perf.html に掲載さ
れている最初のスコアでは、4 ソケットシステムで 2721@168 という SPECvirt_sc2010 スコアが達成
されています (「Full Result Disclosure ( 完全結果公開 )」の「Physical Configuration ( 物理構成 )」
セクションによる )。Red Hat Enterprise Virtualization の価格設定は、ソケットペア数のみに基づい
ています。このため、この環境の 1 営業時間のサポート付きのライセンスコストは、次のようになり
ます。
$999/ ソケットペア / 年 × 2 ソケットペア × 3 年 = $5994
従って、この構成において Red Hat Enterprise Virtualization を 3 年間使用した場合の $/SPECvirt_
sc2010 パフォーマンスの計算値は、次のようになります。
$5994 / 2721 = $2.20/SPECvirt_sc2010
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データシート Red Hat Enterprise Virtualization のパフォーマンス : SpecVirt ™ ベンチマーク
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データシート
Red Hat Enterprise Virtualization のパフォーマンス : SPECVirt ™ ベンチマーク
次のステップ
詳細については、
www.redhat.com/rhev を参照する
か、またはお近くの Red Hat 認定
販売店または Red Hat セールスオ
フィスにお問い合わせください。
RED HAT ENTERPRISE VIRTUALIZATION は SPECVIRT_SC2010 のパフォーマンスあたり
コストが最も低い
図 2 が示すように、SPECvirt_sc2010 ベンチマークでテストしたところ、各システムの 3 年間の
RHEV ライセンスにかかるコストは、2、4 または 8 ソケットシステムのいずれにおいても、最も低
いことが明らかになりました。平均コストは、$1.71/SPECvirt_sc2010 です。
$6.00
$5.00
$4.00
Red Hat について
Red Hat は、コミュニティに
支えられたアプローチを活かして、
信頼性が高くパフォーマンスに
優れたクラウドや仮想化、
ストレージ、Linux、ミドルウェア
などのテクノロジーを提供する
世界有数のオープンソース
ソリューションプロバイダーです。
また、受賞歴のあるサポート、
トレーニング、コンサルティング
サービスも提供しています。
Red Hat は、S&P 社の株価指標に
採用されている企業で、世界中に
70 以上の拠点を展開し、お客様の
ビジネスを支援しています。
アジア太平洋
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オーストラリア
1 800 733 428
ブルネイ / カンボジア
800 862 6691
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日本
03 5798 8510
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080 708 0880
マレーシア
1 800 812 678
ニュージーランド
0800 450 503
フィリピン
800 1441 0229
シンガポール
800 448 1430
タイ
001 800 441 6039
ベトナム
800 862 6691
中国
800 810 2100
香港
852 3002 1362
台湾
0800 666 052
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VMware
$3.00
Red Hat
$2.00
$1.00
$2 Socket
4 socket
8 socket
図2
VMWARE VSPHERE は同じパフォーマンスでも高コスト
VMware vSphere は、3 年間の平均コストが $5.33/SPECvirt_sc2010 と、より高額になっています。
これは、Red Hat Enterprise Virtualization の SPECvirt_sc2010 あたりコストの約 3.1 倍になりますが、
前払い制のラインセンス料に加えて、サポートおよびサブスクリプション (SnS) を含んでいるから
です。この環境は、vSphere Enterprise エディションを使用した場合もコストが高くなります。
まとめ
結論としては、Red Hat Enterprise Virtualization は、独立した仮想化ベンチマークで優れたパフォー
マンスを発揮するだけでなく、コストパフォーマンスの面でも卓越しているということです。
免責
Red Hat の製品、価格、利用条件は 2013 年 1 1 月 15 日時点のもので、変更される場合や、地域によっ
て価格が異なる場合があります。Red Hat 以外の仮想化プラットフォームおよびゲストオペレーティン
グシステムの価格は、2013 年 1 1 月 15 日時点の米国で発行されている小売価格表またはボリュームラ
イセンス価格表に基づくもので、変更される場合や、地域によって価格が異なる場合があります。
SPEC®、SPECvirt ™、および SPECvirt_sc® は、Standard Performance Evaluation Corp. (SPEC) の登
録商標です。2013 年 1 1 月 15 日付けで www.spec.org で発表された結果には、競争力を示す数値が
反映されています。本書に示されている比較は、コア数別の SPECvirt_sc2010 スコア (表 1)、CPU 数
別の SPECvirt_sc2010 スコア (表 2)、およびライセンスコストを SPECvirt_sc2010 パフォーマンス
スコアで割ったものに基づいています。このパフォーマンススコアは公開されている各テスト対象
システム (SUT) のスコアで、(a) SUT ソケットあたりの 3 年間の Red Hat Enterprise Virtualization
Standard サブスクリプション 1 件、(b) SUT ソケットあたりの vSphere Enterprise Edition ライセン
ス + SUT ソ ケ ッ ト あ た り の 3 年 間 の Enterprise Edition Gold SnS に 基 づ い て い ま す。 最 新 の
SPECvirt_sc2010 の結果については、www.spec.org/osg/virt_sc2010 を参照してください。
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#11728837_V2_1213
DOC 63160
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