浜 和幸( KAZUYUKI HAMA )

札幌の皆さまへ
私は1974年の5月に20才で渡仏しましたので、今月でまる42年フランスに在住している事になります。最初の2年
間は地方の大学に通っていましたがその後はずっとパリに住んでいます。25才の時に偶然見つけたアルバイトが記念写真屋
でそれ以来色々な仕事につき、自分でフランス語学校を経営したりしていたのですが55才の時に脳梗塞で倒れ左半身が不自
由になってしまいました。その時にリハビリの為に毎日パリを歩こうと決心し、どうせ歩くならパリの写真を撮ってブログと
いうかたちで発信してみようと思い立ちました(パリ sozoro プロムナード)。2009年の1月からほぼ毎日更新し続けこれ
までにおよそ1万5千枚の写真をアップし、累積アクセス数は3百万を超えました。
今回の展示は主に2014年と15年9月までに撮影したものです。ですからちょうど去年の11月に起きた連続テロ襲撃事
件の直前までのパリの日常が写し出されている事になります。半年過ぎた現在も地域によっては機関銃を持った軍人の姿を目
にしますが、一般の住民の暮らしはほぼ正常に戻りました。パリと言えば明るくお洒落なイメージが強いですが失業者や移民
が恒常的に多く、日本以上に深刻な問題を数多くかかえている事も事実です。しかし近い将来、日本も外国人移民や近隣諸国
との経済的、民族的な摩擦が徐々に増大していく可能性があるとしたら現在のパリの状況は決して他人事ではないと思います。
是非今回の展示写真をご覧になる際にも、パリという街の混沌とした根源的な暗さと、それを跳ね返そうとするパリジャン
の強烈なエネルギーを感じ取って頂ければと願っております。
浜 和幸
浜
和幸(
KAZUYUKI
HAMA
)
1954年神戸生まれ。1974年渡仏、今年で在仏42年を迎える。
パリ三越、パリ空港公団子会社アジア支部長を経て1988年、
日仏通訳、翻訳会社や仏語学校を創立。
宝塚市制60周年記念事業~モン・パリわがパリ~
神戸三宮 「ミント神戸」 M-INT IN PARIS
原田の森ギャラリー(兵庫県立美術館王子分館)
長崎県美術館 運河ギャラリー
東京神楽坂「アグネスホテル」
神戸 北野ガーデン
京都 1928 ビル「カフェショコラ」
札幌アリアンス・フランセーズ
他 展示開催
カルメニ(神戸新聞ビル)、
三宮ミント神戸
展示中