独創性, 創造性, 表現力を育てる科学教育

独創性, 創造性, 表現力を育てる科学教育
ー自然科学系部活動の活性化への支援ー
研究の概要
高等学校の自然科学研究においては自然科学に関心を持つ生徒による自主性・自発性にもとづく自
然科学系の部活動がその推進の一翼を担ってきた歴史がある。本県においても巨摩高校の自然科学部
の櫛形山の研究をはじめ優れた実績がある。しかし近年, 生徒の自然科学系の部活動は活発という状
況ではなく, 学校によっては部員が集まらないという状況すらある。そのため本研究は自然科学系の
部活動の活性化を促すことにより, 自然科学研究の発展, 高校理科教育の推進に寄与することを目的
に行うものである。
先ずは山梨県下の各高校の部活動の実態, 取組み状況を分析し, 全国や県下の先進的な学校の情報
を得ながら, 研究協力員や各学校の顧問と共に本年度の県下の部活動の実践を分析する中で研究や部
活動が進むべき方向性を探る。さらには高等学校教育研究会理科部会, 小中学校理科教育研究会や大
学の協力も得て, 顧問, 生徒の交流・研修の機会をつくり支援を行う。
キーワード
自然科学系部活動
研究(独創性、創造性、表現力)
自主性・自発性
活性化
Ⅰ 主題設定の理由
1
国の科学技術政策より
文部科学省は平成 13 年に科学技術基本計画を閣議決定し, 今後 10 年間程度を見通した5年間の科
学技術政策を具体化するものとして策定した。その中で国際的に通用する, 創造性・独創性豊かで広
い視野を有し, 実践的能力を備えた研究者や技術者を養成するよう教育研究の質の向上を目指すとと
もに, 初等中等教育においては科学技術に対する興味・関心の育成を目指している。
現在青少年をはじめとする国民の「科学技術離れ」「理科離れ」が指摘されている。この状況に対
して, 科学好き, 理科好きな児童生徒を増やすために文部科学省では平成 14 年度より「科学技術・理
科大好きプラン」を開始した。児童生徒の科学技術・理科に対する関心を高め, 学習意欲の向上を図
り, 創造性, 知的好奇心・探求心を育成を目指すものである。本県でも高等学校においては本年度サ
イエンスパートナーシップ(SPP)事業が 12 校で実施され, スーパーサイエンスハイスクール(SSH)
に2校が指定されている。このように国の施策として児童生徒の科学技術・理科に対する関心を高め,
学習意欲の向上を図り, 創造性, 知的好奇心・探求心の育成を目指す中で, SSH 指定校では高大連携や
先進的な理数教育など将来の国際的な科学技術系人材の育成を目指している。
2
高校理科教育の推進と自主性・自発性の育成のために
科学技術・理科に対する関心を高め, 創造性, 知的好奇心・探求心の育成を目指す自然科学系部活
動の活性化は高校理科教育の推進のために重要な取組みであり, SSH 指定校においては成果をあげて
きているが, SSH 指定校以外の高等学校においては自然科学部の活動が各学校において十分に展開さ
れているとはいえない現状がある。自然科学系部活動の活性化は理科教育の推進力になる一方, 生徒
の自主性・自発性を育てるために不可欠である。
-1-
Ⅱ 研究のねらい
自然科学部の活動において生徒の研究をしたいという気持と顧問の研究をしたい, 指導したいとい
う気持ちが一つになって部活動の活性化が実現する。その実現のために, 自然科学部の活動に関する
生徒と顧問の意識や実態調査を実施し, 課題を明確にし, さらに研究情報の提供を行うことにより顧
問, 生徒の意識の高揚を図る。また研修を通して生徒, 顧問の資質の向上を図る。具体的には研究テ
ーマの設定のし方, 魅力ある部活動の在り方を実践, 分析して研究し, 研究の進め方, 部活動のあり方
を探り各高校の部活動の活性化を支援し, 同時に研究の交流の場を設定する。
Ⅲ
研究の基本的な考え方
高等学校における部活動の指導者の育成については「正規の教育活動でない部活動については, 指
導者研修の充実など夢のまた夢でというような現実である。特に中・高等学校の部活動指導者につい
ては, 生徒に与える影響力の大きさを考えるとき, その人々の資質向上のための研修の充実がきわめ
て大きな課題であることを強調しておきたい。文科省では事柄の重要性を改めて認識し, 独立行政法
人教員センターの研修事業拡大・振興をはじめ, 各都道府県教育委員会の実施する研修事業援助策の
充実に全力を注いでいただくよう切望する 。」(上越教育大学教授
若井彌一氏)とその重要性が強
調されるようになってきたが, 現状は顧問が指導性を発揮している学校では成果をあげているが, 学
校運営の中に十分な位置づけのない学校や顧問の意識の高くない学校では活動は低迷している。
自然科学系部活動においても研究に興味・関心を持つ生徒が適切なテーマを持ち、充実した研究や
部活動を行うことができるために顧問が意欲を持って指導に見通しが持てるよう、実践的な研修の機
会をつくりたいと考えた。
Ⅳ
研究の具体的目標
1 自然科学系部活動の実態調査と分析
2 活性化を図るための提案
3 実践交流・研修の場の設定
Ⅴ
研究の方法と内容
研究協力員と協議しながら,
研究のねらいにもとづく実践を協力員を含めた 34 人の顧問の所属校
において行い, 成果と課題を明確にし, 活性化のための取組を行う。
1
県下の自然科学系の部活動の実態調査
アンケート調査県下高校 24 校・34 部(34 人)に実施し, 実態を調査し, 分析する中で課題を明
らかにする。
(1)
第1回アンケートの実施
各部の顧問や生徒の部活動に関しての意識調査を実施する。
(2)
第2回アンケートの実施
研究テーマの設定の方法、学園祭への取組, 研究内容と授業の関係, 実験教室, 大学との
連携など具体的な取組内容と顧問の考え方の調査を行う。
-2-
2
自然科学系の部活動の活性化を図るための提案
顧問・生徒の研究や部活動についての意識の向上を図るための取組
(1) (1) 先進的な自然科学系の部活動における指導の情報を提供
ア
全国レベルの研究や部活動の指導について情報を提供する。
イ
県内における先進校、SSH 指定校の実践についてについて情報を提供する。
(2)中高一貫の指導の実現
中学校時代に自然科学の研究で成果をあげた生徒の追跡調査と行う。
(3)大学・研究機関や科学館との連携の実現
(4)今年度の研究や部活動の実践の分析・検討
研究方法や指導法について研修をする。
(5)部活動活性化のための研究・交流会の提案
3 顧問と生徒がが資質を向上させるための研修会の機会づくり
サイエンスフェスティバル(自然科学系クラブ交流会)の実施
Ⅴ
研究の結果と考察
1 実態調査と分析
【資料1】
(1)県下の自然科学系の部活動の実態調査(第1回)の結果と分析
現在部活動の指導が不十分であると感じている顧問は 34 %, 目標の設定や課題への話し合いがで
きていると考えている顧問は 27 %のみである。しかしこの現実にもかかわらず 51 %の顧問は部活動
の活性化のために特に工夫をしていないという現状である。このような否定的な状況は生徒の場合に
も, 部活動の活性化のために特に工夫をしていないという生徒が 86 %に達しており, 顧問と生徒の意
識の改革が必要であることを示している。部活動の活性化の障害については 72 %の顧問があるとい
うが, その理由の中の「研究発表の機会が少ない」という感想には注目できる。
(2)県下の自然科学系の部活動の実態調査(第2回)の結果と分析
ア
現在取り組んでいる研究テーマについて。また今後のテーマ設定の方向性についての意見
テーマの設定の話し合いを生徒にさせる際, 顧問の指導性が問われている。常に問題意識を持って授
業や部活動に臨んでいる顧問の場合は授業や日常生活の中で抱いた課題や疑問を生徒の問題意識とし
て持たせる指導を行っている。生徒の自主性・自発性を待つという顧問の場合, 生徒の方からの提案
がないから研究テーマが決まらないという結果になっている。
イ
学園祭における研究等の発表について
ポスターで研究発表をする学校が2校, 演示実験をする学校が9校にとどまり, 発表ができない理
由は部員が少ない, 顧問, 生徒も忙しくて手が回らないという。しかし駿台甲府高校のプラネタリウ
ムの作成と解説は毎年恒例の発表であり, 伝統でもあり, 多くの部員が下級生、上級生を超えて活発
に作成, 発表に参加している。
ウ
研究と授業についての関係について
授業との関連で研究テーマを設定している学校は日常の授業の中で, 研究テーマを見つけ, 授業を
深める研究へと発展させている。地域の特色を生かした研究や日常生活に深い関連のある研究も授業
-3-
での経験がもとになっており, それを生徒に気づかせる指導ができている部においては成果をあげて
いる。
エ
実験教室について(地域との連携)
地域の人たち働きかける活動は学園祭の発表においても行われるが十分ではなく, 地域の小学生や
中学生に科学的な関心を育てる活動が今後は必要になるであろう。 17 年度に実施したのは1校のみ
である。
オ
大学や研究機関との連携について
研究が高度な場合には, 指導者や実験機器を大学や研究機関に依頼することも必要になる。山梨大
学の指導を受けた研究は2校のみであった。
2
自然科学系の部活動の活性化を図るための提案
(1) 先進的な自然科学系の部活動における指導の情報を提供
ア
全国レベルの研究や部活動の指導について情報を提供する。
日本学生科学賞の受賞校の自然科学部の部活動の実践を各学校に情報として提供する。
◎
埼玉県立松山高校生物部
(平成15年度学生科学賞・環境大臣賞を「メダカの鰭と鱗を指標にした甲状腺への影響を調べる試
験方法」で受賞しているが, 平成14年度にもトウキョウサンショウウオの研究で学生科学賞・内閣総
理大臣賞を受賞している)
年間の部活動の中で年4回地域の人たちと「自然観察会」及び, 年3回「親子生物教室」を開いて
いる。地域の「環境フェア」などにも生物部として参加している。
顧問の服部先生は研究テーマの設定について「自然科学系の部活動の活性化で一番大事に思ってい
ることは, 動機付けとしての研究テーマの設定だと思う。生徒がやりたいと申し出たものや地域で研
究できるものを提示し, 検討させます。研究してみたいという意欲が湧くように、テーマになるよう
な文献を解説し, 動機付けをしてから指導するように心がけています。」と語ってくれた。活発な活
動の背景にはこのような指導があった。
◎
北海道立南茅部高校理科部
(平成16度学生科学賞・内閣総理大臣賞を偏光板を使って小学生にもわかる複屈折のしくみの研究で
受賞している)
顧問・堀先生は研究テーマの設定について「このテーマを最初に言ったのは私だと思うが, 特に違
和感もなく部員に受け入れられた。インターネットの図から立体模型を作ったり, 直視分光計をみた
り, セロファンの向きを変えたり, 厚さを変えたり, メーカーを変えたり実験を繰り返し, ファイマ
ン物理学を生徒と一緒に読んだり, 大学の先生に相談するなどして研究を深めた。・・・毎日のよう
に生徒と一緒に文献を読み, 議論し, 実験をしたりを繰り返した。」
南茅部高校は就職や専門学校
への進学が中心であり, 進学校ではない。北海道の高校の自然科学部の活発化の背景には「科学の祭
典」が毎年各地で行われている。堀先生も生徒と一緒にこれらの活動に積極的に参加している。
◎
千葉県立安房高校化学部
(16年度学生科学賞・全日本科学教育振興委員会賞,アメリカ化学会奨励賞・第3位を燃料電池の
作成とビタミンCの研究で受賞している)
顧問の野曽原先生は研究テーマの設定について「私はこれまで授業のための研究しかしてきません
-4-
でした。音楽部や運動部をずっと持たされて化学部の経験がなかったからです。今の学校に来て化学
部を持たされ, おまけに「ほんとうの研究をしたい。」と生徒に迫られたときは正直困ってしまいま
した。しかしこうなったら一蓮托生, この生徒たちと運命を共にしようとがんばって, 結果的に日本
代表, 国際大会でも団体研究化学部門3位を得ることができました。生徒も私も互いの出会いに感謝
しているところです。今回の受賞で私が強く感じたことは, 普段の授業の研究がそのまま化学部の研
究にも生かされ, なんら変わりはないということでした。ふとしたことから来るひらめきやアイデア、
何としても成功させたいという思い, 地道な資料集めなど普段の授業研究と全く同じでした 。」 平
成15年に現在の安房高校に赴任し, 化学部の生徒と出会い, 今まで授業の中で取り組んできた実験を
1年半かけて発展させたものである。
イ
県内における先進校、SSH 指定校の実践についてについて情報を提供する。
各校顧問に研究の方法について先進的な実践例として研修の資料とした。研究を進めるために顧
問と生徒の関わり, 研究テーマの決定,
研究方法, 実験データの考察,
報告書の作成やプレゼンテー
ションの仕方等各顧問に学んで欲しい内容である。
◎山梨県立中央高校・自然科学同好会「シャボン玉の実験 」(生徒の自然科学研究発表会に
おいて最優秀の山梨科学アカデミー賞を受賞)
(ア)
研究のテーマ設定について
生徒が「卒業前に何か自分で研究に取組み発表したい」という強い意志を示した。研究の指導を生
徒から依頼された顧問は, 当初近くを流れる川の水質と水生微生物の生息調査及び飼育実験か何かを
行おうかと考え, 本人が相談に来る日に備えていた。ところが生徒は来たとたんに「先生, シャボン
玉をやりたい 。」「バイト先で見た割れないシャボン玉が不思議だから」と言ってきたのである。と
りわけ物理化学の分野に関する科学的専門性に乏しい顧問は困惑した。しかし生徒の興味関心からス
タートした方が主体的な活動が期待されると考え, 数日をかけシャボン玉研究を取り巻く状況を調査
した後, 研究テーマが「シャボン玉」に決定した。研究テーマはスムースに決定することはない。生
徒の希望に添ってテーマを決める場合には, 顧問にとって幅広い検討が必要となる。その検討の上で
顧問が見通しを持てない場合には他のテーマを再検討すべきである。生徒の本物の研究をしたいとい
う気持ちを大事にして顧問は徹底的に「シャボン玉」の研究について調べている。
(イ)
研究の方法について
自然科学研究の手法については様々な枠組みが設定できるが,
文献やインターネットによる調査研究
以下の枠組みを設定している。(1)
(2)実験観察による実証的研究
(3)認識調査などによる実
態調査研究, まずは文献調査でシャボン玉に関する問題の所在を明らかにすることから始めた。生徒
の自然科学研究では先行研究の追試を行い, 研究発表することも多いのが実態ではある。しかし本来
の自然科学研究ではそのオリジナリティこそが勝負であり, 研究の価値を決めるものである。結果の
わかっていることを敢えて繰り返して追試してみても研究としての意味がないとも言えるからであ
る。そして文献調査を丁寧にやることにより, シャボン玉に関する必要な知識と理解を生徒なりに深
めていった。また, 文献調査を指導するためには指導者は生徒の探した文献には全て目を通し, 質問
をするなどゼミ方式の指導が必要になるため, 顧問自身もかなりの勉強をしなければならない。
実験による研究では, 生徒がインターネットで見つけたペットボトルを用いた方法をとったが, 具
体的には一定量のシャボン液を入れ, 攪拌して泡でペットボトルを満たし, 泡の減り方でシャボン液
-5-
の性能を確認しようというものである。これを今回は洗剤や水, グリセリンそしてPVA洗濯のりの
混入率を少しずつ変えて実験することにより定量的なデータをとった。また, この方法の有用性の確
認のための予備実験も行っている。これらの実験の結果, この方法がシャボン液の評価に関して非常
に有効な方法であることが確認された。ここまでの実験を顧問と生徒は慎重に行っている。
そこで本実験に移ったが, 特にグリセリンや水の割合を決定する実験では短時間に差がでないため
2~3日に及ぶ実験となってしまったり, PVA洗濯のりを用いた液で泡の持続性は良いものの, 起
泡性が悪くなり苦労するなどの問題が生じた。さらにペットボトル内で泡を立てて一旦静置したら ,
その場所を動かせないため生徒の休みの日を利用して家庭で実験データをとるなどの日々が続いた。
実験が本格的に始まると期待通りにいくことは難しく, 失敗を繰り返す中で実験をマスターしていく
ことになる。生徒は本物の研究をしたいとう意欲を持って実験に臨んでいるため, ねばり強く実験を
続け, 実験を自分のものにしていった。
(ウ)
研究報告書の作成と発表準備
実験結果に基づき,
最も理想的と考えられるシャボン液を作成した。知見による配合は洗剤(界面
活性剤 40 %):グリセリン:水=1:1:9であり, この液とインターネットで紹介されている大き
なシャボン玉ができるという液の性能比較もペットボトル及びマイセルスの考案によって行った。そ
して液の有効性が確認されたところで, 最後にその液でフラフープ枠によるシャボン玉を作成し, 有
効性の確認を行い, そこまでの研究をまとめることとなった。
研究報告書の作成に当たっては何をどのような順番に書くかといった書式を確認して部分毎にでき
あがったところで読み合わせるという方法で作成し, 実験結果はたとえ矛盾を含んでいても再実験は
するもののそのまま用いること, 実験結果と結論考察を明確に分けること, できるだけ多くの今後の
課題をあげることの3点である。顧問は実験から得られたデータ科学的に処理することの大切さを教
えている。生徒とのまさにキャッチボールとも言える作業を何回も続けて完成させ, その過程で生徒
は何回も報告書を読むことになり, 実験の全ての部分の理解が深めている。
その後の発表会までは何度もリハーサルを行い, 時間通りにいかにわかりやすく無駄を省いた発表
ができるかについて試行錯誤を繰り返し, 質疑応答に関しても何度も練習を行い, 本番に臨んだ。こ
のときは「この研究については私が一番詳しい」という自信を持つよう何度も練習を行っている。
以上の研究の過程を次に示す。
①
文献やインターネットによる調査で既知の事柄や問題点抽出する。
②
インターネットで紹介されている方法に関して予備実験を企画 して実施し,
結果を整理して
方法の有用性を考察する。
③
予備実験の結果をふまえて本実験を企画して実施し, 結果を整理して考察する。
④
必要に応じて追加実験を企画・実施する。その結果を整理し考察する。
⑤
本実験、追加実験の結果から結論を整理して今後の課題を抽出する。
◎
県内における (指定2年目甲府南高校,1年目都留高校)
甲府南高校が「物理・宇宙部 」「物質化学部 」「生命化学部 」「数理・情報部」の4つの部活動を
サイエンスワークショップとして行っており, SSH 事業の重点的な事業となっている。SSH 1年目の
都留高でも「地球物理部」(物理班), 「地球物理部」(地学班), 「生物化学部」として同様に取組
んでいる。17年度の生徒の自然科学研究発表会では甲府南高校の「数理・情報部」の研究が最優秀
賞, 都留高校の「生物化学部」の2研究が優秀賞を受賞している。現在 SSH 校の部活動が県内高校の
-6-
牽引的な役割を果たしつつある。予算面等の配慮が文部科学省からあり, 研究を進やすい条件がある
が, 顧問・生徒ともに研修を重ねると同時に, 限られた時間を有効に活用している。
(2)中高一貫の指導の実現に向けて
中学校在学時に「サイエンスグランプリ」などで, 2回以上全国レベルの入賞を果たした高校生
7名を対象にアンケート調査を行った。
ア
アンケート結果
・中学時代に理科自由研究に取り組んだ理由は夏休みの課題であり,
保護者や兄から勧められたか
らという生徒もいるが, 自分自身が日頃疑問に感じたことや, おもしろいと思っていたことにチャ
レンジしているものが多い。
・将来は理系に進学したいと思っている生徒は半数以上で, うち2名は研究者を目指している。
・在籍している高校には, 自然科学系のクラブが存在しているが, これらのクラブに在籍している生
徒は一人もいない。
・高校入学後、個人的にクラブへの入部を勧誘されたり, 各種の自然科学系のコンテスト, サイエン
スキャンプなどに勧誘された生徒は誰もいない。
イ
アンケート考察
アンケート対象者は, 将来は理系への進学を考えている生徒が多く, 研究者を目指している生徒
もいる。 高校入学後も自然科学の研究をしたいという希望を持っている生徒も多くいると思われる
が, このような希望を持つ生徒に対して, 高校においては自然科学系クラブへの入部などの働きかけ
は全くなされていない現状がある。
(3)
ア
大学・研究機関や科学館との連携の実現に向けて
広島県立広島国泰寺高等学校の例 ・世界初
オオサンショウウオの遺伝子解析に挑戦中
『同校で特徴が最も色濃く出ているのが, 理数系の生徒が課外活動で参加している理数ゼミ。週1
回, 大学院生らをアドバイザーに迎え, 重力加速度の測定やユーカリの葉の成分研究など4分野 11 グ
ループに分かれて, 自由な発想で実践的な研究をしている。
中でも注目を集めているのが, 国の天然記念物オオサンショウウオの遺伝子解析に取り組むグルー
プ。世界初の試みで, 3年後には分析データを遺伝子バンクに登録するほか, 塩基配列を音符に直し
て遺伝子メロディーを奏でる計画だ。2月5日には, 日本初となる学校内での遺伝子組み換え実験も
実施。関係者が見守る中, 慎重に作業を行っていた。』 ( 広島県立広島国泰寺高等学校 HP)
(ア)広島県立広島国泰寺高等学校 HP より
高校生であっても大学や研究機関の指導のもと世界的なレベルの研究にも挑戦することが可能で
あることを示している。
イ
山梨県立科学館との連携
県立科学館においては高校生の自然科学研究や部活動の支援事業を年間通して数多く
実施している。
・高校生に送る星空への招待
高 校 生 15名
天体観測に関心のある自然科学部、高校生が科学館のスタッフの指導を受ける。
-7-
・高校生による夏の科学ワークショップ
高 校 生 ボ ラ ン テ ィ ア 58名
科学の楽しさわかる実験や工作の工夫。クラブ活動の一つとして利用している。
・青少年のための科学の祭典
高 校 生 ボ ラ ン テ ィ ア 100名
・ スーパーサイエンス講座
高 校 生 36名
・サイエンスコンテナ(出前実験)
高 校 生 52名
・ロボット講座
高 校 生 20名
・サイエンス講演会
高 校 生 59名
(ア)
学校では体験できない実験教室を行う
最先端のナノテクノロジーの講演
ソニーの2足歩行ロボットについて
ゲノム科学の最先端研究の講演
山梨県立科学館の事業より
自然科学系のクラブ活動の活性化のために, 生徒たちの意識の高揚、資質の向上のためにこれら
の機会を積極的に活用する必要がある。
(4) 今年度の研究や部活動の実践の分析・検討
各学校の顧問に研究テーマの設定の方法, 研究内容や部活動の具体的な実践の中で生徒の指導でど
のような工夫をしているかを示していただき, 研究協力員や顧問と検討を加える中で研究方法や部活
動の方向性を探った。各顧問に研修の機会を提供した。
ア
単振り子による重力加速度の測定 (都留高校・地球物理部)
「振り子」の授業の中で持っている顧問の問題意識をもとに,
【資料2】
最初は「振り子」の研究に乗り気
でない生徒たちをやる気にさせて, 最後は生徒たちと楽しく話し合う雰囲気の中でまとめていった。
千葉県立安房高校の野曽原先生の「燃料電池の研究」も顧問の授業への取組の延長が世界的にも高い
評価を受ける研究につながっていった。授業の中に研究の課題があり, その課題を生徒自身のものに
する指導の大切さを示している。研究のための研究でなく授業の充実のために研究が必要である。
イ
極小曲面について
(甲府南高校・数理情報部)
【資料3】
大学の先生でなければ指導できない専門的な研究に生徒が触れる機会をつくることにより, 生徒は
より高いレベルの研究を通して研究の本質に触れることができた。顧問の数学を研究テーマにさせた
いという強い気持ちが数学の研究を通して新しい発見へとつながり,
調べたいことが次々に湧いて ,
楽しさを体験することになった。科学する楽しさを知ることは, 将来研究者を目指すものには重要な
ことである。北海道立南茅部高校理科部(学生科学賞・内閣総理大臣賞)の顧問・堀先生は将来大学
へ進学するとは限らない生徒でも物理の研究に熱中するという。科学する楽しさを体験させることは
顧問の責任である。そのためにもレベルの高い研究をと考えた時には大学や専門機関のアドバイスを
受ける体制作りが必要となる。
ウ
バイオマスエネルギーに関する研究
(上野原高校・自然科学部)【資料4】
酒まんじゅうという上野原の特産を研究対象とし, 地域の教材であるため興味関心が強く, 地域を
見つめる機会ともなる。また地域の方の協力を得たり, 生徒の興味関心にもとづく研究をいかに発展
させるかの指導は顧問の力量にかかっている。顧問は日常の授業への取組と同時に, 帝京科学大学の
実験教室に生徒とともに参加するなど先進的な研究から学ぶ機会も積極的に作り, 失敗を繰り返しな
がらも生徒とともに苦楽をともにしている。安易に高価な測定器に頼らず測定装置を作成する工夫な
ど意欲的である。
ヱ
とびひの研究 (桂高校・自然科学部)
【資料5】
「とびひ」に運動部の部員が感染することから細菌の研究が始まり,
-8-
学校としても大いなる関心
を持って見られている。研究に対する生徒の科学的な方法や考察について粘り強く指導する顧問は安
易な結論を許さない姿勢が科学する意味を, さらに生徒の生き方につながる生徒指導を行っている。
運動部の生徒たちの研究への協力もあり, 身近な題材に興味深く, かつ学校のために役立つ研究にや
りがいを持って取組んでいる。
オ
学園祭について
(駿台甲府高等学校・自然科学部)
【資料6】
継続的な観察・観測は毎日の和やかな楽しい雰囲気の部活動であってこそ可能になる。かつての部
活動は先輩の指導があり, 上級生と下級生は学年の壁を越えてつきあい, 良き人生経験を積んだもの
だ。夏と冬の合宿, そして先輩たちから引き継いだ地道な観測の積み重ね, これがクラブ活動の楽し
みである。これも多くの部員がいて可能となる。学園祭では部員みんなで プラネタリウムの製作と
上映など科学を楽しむ姿がある。
カ
実験教室
(都留高校SSH)
【資料7】
研究活動はその研究を多くの人たちに知ってもらうことでやりがいへと変わる。子供たちに科学の
楽しさを教える高校生の目は輝く。こんな機会をたくさん作りたい。指導者がいつも持っていたい課
題である。埼玉県立松山高校生物部では年間4回の地域の人たちと「自然観察会」を, 年3回の「親
子生物教室」を行っている。顧問の見通しのある指導と生徒の意欲, そして伝統が1つ部においても
このような活動を可能にしている。
(5)部活動活性化のための研究・交流会の提案
「サイエンスフェスティバル」(自然科学系クラブの交流会)の実施に向けて
アンケートによる実態調査、先進的な研究や部活動、さらに今年度の実践の検討の中から活性化の
ために取組むべき課題が次のように明らかになった。
アンケート調査からは予想通りの「部員が集まらない 」「生徒がやりたいと言ってこない 」「会議
や放課後の行事等で部活動の時間がとれない」
「忙しい」などの回答があった。しかし回答の中に「発
表の場が少ない」という注目する回答があった。
前者に対応したのでは結局何もしないことになる。生徒の本当の研究をしたい, 充実した部活動を
したいという願いに答えることができない。
後者は発表の場が増えれば生徒はそれを張り合いに頑張れるという。生徒が頑張れば顧問もさらに
忙しくなる。それを覚悟で「発表の場が欲しい」と回答してくれた。
中学校との連携については, 高校入学時において将来理科系や研究者を目指していても高校では全
く把握しておらず ,
中学生が高校に入学後に自然科学の研究を継続してやれる状況にはない。中学
校との接続を探る必要がある。
大学との連携については、現在は SSH 校においては実施が始まった。しかしそれ以外の高校では
SPP 事業で単発的に大学の先生の指導を受けることはできるが, 恒常的には接続がない状況である。
大学との接続を探る必要がある。大学の先生のアドバイスも受け, より高度な研究をめざすことは高
校の自然科学系の部活動を活発にするためには必要である。
今年度の各学校での研究実践、部活動の実践は各学校の実態や生徒の実態によって, また顧問の指
導の個性にもよって指導形態は多様である。しかし充実した部活動を, 納得のいく高いレベルの研究
を, また将来は研究者を目指したいという願いは顧問の指導のもとで実現するしかない。そのために
はそれぞれの顧問が指導力を蓄えるための研修や交流の場が必要となる。
-9-
以上のように研修や交流の場の必要性から「サイエンスフェスティバル」(自然科学系クラブの交
流会)を企画・実施することになった。
高等学校教育研究会理科部会(部会長・小俣民男都留高校長)と小中学校理科教育研究会(会長・
輿石宏国母小学校校長)による共催での実施は中高が連携して「サイエンスフェスティバル」を行う
必要性があること, また山梨県の理科教育研究会が中心になって研究や交流を行っていくことになる
ためである。
また山梨科学アカデミーの後援は大学等の研究者の応援が不可欠なためである。山梨科学アカデミ
ーに属する大学の先生方や大学生、大学院生にも協力してもらうことにより研究が確かなものになり,
「サイエンスフェスティバル」に参加した高校にとって研究や部活動に弾みがつくと考えた。
3
生徒、顧問が資質を向上させるための研修会の機会づくり
サイエンスフェスティバル2006(山梨県下自然科学系クラブの交流会)
ア
本事業開催の目的
山梨県下の自然科学系のクラブ活動の活性化を図るために, 未来の科学者を目指す生徒たちに発表
の機会を増やし, 生徒同士, 研究者との交流を深める機会とする。
イ
主
催
山梨県高等学校教育研究会理科部会
山梨県小中学校理科教育研究会
ウ
後
援
山梨県教育委員会
エ
対
象
発表者:中学生, 高校生, 大学生, 大学教職員
山梨県科学アカデミー
一般参加者: 中学生, 高校生, 大学生,
教職員,
一般
オ 事業の内容
① 県下の自然科学系のクラブ活動の研究成果を発表する。
(中学校, 高等学校のクラブの発表・実験, 大学生, 大学教員の発表・実験)
② 実験や観察の紹介を通して交流する。
③ 発表や実験を各学校それぞれのブースで行い, 質問や意見等を受けながら研究 の内容を深
めると同時に交流する。
カ
開催日
平成 18 年2月4日(土)
キ
開催場所
ク
発表・実験参加校
午後1時から3時30分
山梨県立甲府南高等学校フロンティアホール
塩山中学校 山梨大学教育人間学部附属中学校
上野原高校 都留高校 桂高校 中央高校
日大明誠高校
ケ
①
山梨大学
韮崎高校 甲府南高校
日川高校
農林高校、
甲府工業高校 白根高校
帝京科学大学
実施結果
参加者数
133 名(受付に名前を記してない者約 20 名)
学生・生徒
小
中
高
1
11
56
教
大・院
6
員
一般
小
中
高
大
その他
6
3
10
7
5
- 10 -
8
②
発表件数
・ ポスター発表
中学校・2校 ・ 2件
高校・9校・12 件
大学・1校 ・1件
計 15 件
・ 実験・観察
高校・ 9校・ 9件
③
大学・2校・4件
計 13 件
参加者の感想(アンケートより)
・部員がまとまることができてとても良い機会でした。新任の私にとって、生徒と一緒に何かをつ
くっていく機会はありがたいと思いました。(高校・教員)
・自然科学系の部の発表の場が増えて良いことだと思います。体育系の部が練習試合をするように、
文科系の部も他校との交流があって良いと思います。(高校・教員)
・生徒がとてもいきいきして楽しんでいました 。「科学部はマイナーな部活」というイメージを持
たれがちですが、今回の催しなどで交流することで、自信を持って「理科好き」をアピールでき
るように思います。(高校・教員)
・楽しかった、交流による情報交換や人間のつながりが今後役立つと思います。(高校・教員)
・各校の交流ができ、また学園祭などで使える実験を知る良い機会となりました(高校・教員)
・いろいろな分野にわたっての発表があり、楽しめました。(中学・教員)
・よい企画と思います。今後も協力させていただきます。計画(日程)は早めにお決めください。
(大学・教員)
・自然科学の発展に良いことと思います。(大学・教員)
・新しいことが勉強できました。子供達の研究成果に圧倒される思いでした。実験を楽しむことが
できました。(一般)
・文科系の部は、他校との交流が少ないため、このような場はとても良いと思った 。(高校生 )・
・勉強という意味でも、交流という意味でも、とても良い企画だと思う。今後も続けて欲しい。
(高校生)
・自分がポスター発表をしているときはアドバイスをたくさんもらうことが出来た。逆に聞いてい
るときには、説明する人の説明の仕方などがよく分かって、勉強になった。(高校生)
・自分たちのところでもやってみたいような実験がたくさんあり、今後の活動の参考になった。
(高校生)
・普段は自分たちの研究を他の人にみてもらったり、大学の先生方からアドバイスを受ける機会が
ないので、大変にためになった。他校の研究内容や活動の様子を知ることが出来て勉強になり、
楽しかった。(高校生)
・想像以上にレベルの高い発表が多かった。発表のシステムも良かった。(高校生)
・いろいろな学校のポスターセッションを見ることができ、勉強になった。生徒とも交流できた。
(高校生)
・自分たちの研究の改善点などがたくさん見つかったので参加して良かった。(高校生)
・たくさんの活動や研究があったので飽きることなく学ぶことができて良かった。あっと驚くよう
な実験や、出来そうな実験があってとても楽しかった。(中学生)
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④
会場点描
バイオ技術を使っ た植物 培養 につい て説 明する農林高
校の生 徒 :農 林 や 甲 府工業 から も、専 門の 技術を生かし
た研究が紹介された。
⑤
帝京科学大の木暮研究室による超伝導の実験:
液体窒素を多量に使うこのような実験は、予算の
ない高校では無理、大学の先生方の協力に感謝し
たい。
サイエンスフェスティバルの成果
富竹中学校の赤松大教頭先生は「参加した中学生は『早く高校に行って研究をやってみたい』と言
っています。やってよかったですね。」と話してくださり,
また閉会式の時には山梨大学の教育人間
科学部教授の山根兵先生は多くの顧問や高校生を前にして「大学の教職員は高校の皆さんの力になり
たいと思っています。遠慮をしないで研究室を訪ねてください」と話してくれました。会場からは大
きな共感の拍手がありました。また数日後, 高校の顧問の先生からは「サイエンスフェスティバルは、
本当に楽しかったようで, 会場で各校から教えて頂いた秘蔵実験を頑張って再現しています。部が活
気づきました。」というメールもいただきました。
アンケートから高校生が自ら発表し, 実験し, それに対してその場で大学の先生をはじめ多くの先
生方から, そして他校の高校生から, 中学生からも質問を受け懸命に答える姿は初めての経験であっ
たこと, そのことが勉強になっているという感想を持てたことで「サイエンスフェスティバル」は実
施した価値があった。
Ⅶ
研究の成果と課題
アンケート調査より, 研究や部活動に関する顧問と生徒の意識の実態を把握する中で, 顧問, 生徒の
意識の改革が必要であることがわかった。生徒の自主性・自発性待ちの姿勢を顧問が持つ場合には部
員も集まらず, 部員がいても何をするべきか明確になっていない。顧問は研究のテーマ設定や学園祭
や実験教室の積極的な活用, 大学や他の機関との連携など常に問題意識を持ち続けることが必要であ
る。顧問が課題を生徒たちに投げかけ, 生徒たちも顧問の投げかけた課題を受け止める関係や部の体
制こそ重要である。
また, 先進的な研究や部活動の情報を得て, 実践から常に学ぶ姿勢が大切である。今年度は各学校
の顧問, 研究協力員とともに実践研究の分析を試みたが, その実践の中における顧問と生徒の苦労, 工
夫そして感動が各学校の顧問や生徒に研究や部活動への意欲を沸き立たせてくれたものと期待してい
る。研究については日頃の授業の延長で生み出すことができること, 顧問や生徒の身近な生活や地域
の中に研究のテーマがあること, また大学や研究機関との連携で研究をより充実した内容にすること
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が可能性となることなど, 今後の各学校での取組みの教訓にすることができた。
「サイエンスフェスティバル」については発表, 交流の場が欲しいという顧問の願いに基づいて企
画・実施した。これを機会に顧問と生徒が共通の意識を持ち, 研究や部活動に積極的に取組もうとす
る意欲, また資質を向上させることにつながったと思われる。さらに, 中学校, 大学と連携した取組
により,
研究や部活動の幅を広げることができた。「サイエンスフェスティバル」を企画・実施した
ことにより, 顧問の教育活動を支援し、来年度に向けての研究や部活動のあり方を考え, 見直す機会
となった。このような機会を持つことに中心になって頑張ってくれた研究協力員の先生方, 高校の顧
問の先生方に本当に感謝している。この経験を高等学校教育研究会理科部会や小中学校理科教育研究
会の財産になるようこれからも尽力していきたい。
本年度の研究は「サイエンスフェスティバル」を最後の研究交流の機会として, 来年度へ向けてそ
れぞれの学校で年間計画の作成等, 意欲的な研究, 部活動へとつなげていくことである。
参考文献
研究協力員
・科学技術基本計画
(平成 13 年3月 30 日閣議決定)
・教職研修 2005 年 10 月
上越教育大学
若井彌一
峡南教育事務所
副主幹
大久保和樹
韮崎高等学校
教諭
萬木敏樹
都留高等学校
教諭
奥山幸司
富士河口湖高等学校 教諭
三井恒弘
・広島県立国泰寺高校
ホームページ(スーパーサイエンスハイスクール)
平成 17 年度
山梨県総合教育センター
執筆者
主幹研修主事
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丸茂
一文
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