第6章 要保護児童等への対応などきめ細かな取組みの推進 1.要保護児童への対応 [現状と課題] ○平成 20 年 8 月に「久米島町こどもあんしんネット協議会」を設置しました。これによ り、児童虐待のみならず不登校、非行、保護者による監護が不適当であると認められる 要保護児童に対し、関係機関、関係団体及び関係者間の適切な連携の下で必要な支援が 行われるようになりました。 協議会では、代表者会議、実務者会議、個別支援会議が開催されますが、平成 21 年度 は事例がないため、個別会議は開催されていません。 ○虐待については、住民の通告義務や相談窓口の周知を図っています。また、虐待防止の 一環として「こんにちは赤ちゃん事業」が始まり、保護者の育児不安の解消に努めてい ます。 [施策の推進] 事 業 新 ・ 継 主管課 ①要保護児童対策の推進 要保護児童への適切な支援を図るために、今後も「久米島町こどもあ 継 んしんネット協議会」において、関係機関、関係団体及び児童福祉に関 続 連する職務従事者等が、要保護児童に関する情報の交換及び適切な連携 の下で、必要な支援を行うものとします。 福祉課 ②要保護児童発見機能の向上 母子保健、保育所(園)、学校では、保護者による監護に問題がないか 発見する視点を持ち、保護者の不安や悩みに対する相談や助言・指導等 福祉課 を行い、保護者の心の安定を図るとともに、必要に応じて「久米島町こ 継 どもあんしんネット協議会」と連携した、児童や保護者への適切な対応 続 教育委員会 に努めます。 また、医療機関や地域住民及び地域の各種団体等と連携した、要保護 児童に関わる情報収集の充実を図ります。 −59− 2.障害児施策の充実 [現状と課題] (乳幼児健康診査) ○乳幼児健康診査では、子どもの成長段階に応じて疾病や身体発育、精神発達の面から異 常を把握し、早期の治療・療育につなぐことで、心身の障害の未然防止や軽減に努めて います。 ○平成 17 年の「発達障害者支援法」の施行により、1 歳 6 ヵ月児健診と 3 歳児健診で、 発達が気になる子を把握しています。発達が気になる子については、関係機関と連携を とりながら経過観察や保護者への相談支援に努めています。 (障害児保育) ○保育所(園)では、障害のある子に対して加配の保育士を配置し、保育所(園)生活を支援 しています。また、年 3 回本島から専門員の巡回指導があり、経過の観察や保育士、保 護者等への相談指導を行っています。 ○障害のある子について、保育所(園)と幼稚園の情報交換の場がなく、保育所(園)から幼 稚園への詳細な申し送りができず、幼稚園での療育の連続性が保てない状況が生じるこ とがあります。そのため、保育所(園)と幼稚園の連携の仕組みを構築する必要がありま す。 (特別支援教育) ○身体障害及び知的障害のある子は特別支援学級で対応し、通常学級に在籍する発達が気 になる子については、特別支援教育支援員を配置し、学校生活や学習面の支援を行って います。 また、小学校教諭が特別支援教育支援員アドバイザーとして、小中学校の教員、保護者 に対し特別支援教育全般についてアドバイスを行っています。 ○特別支援教育においては、久米島公立病院の小児科医と連携した支援を行っているほか、 県から年 1 回専門員による巡回指導がありますが、地域に専門的に支援できる人材が少 ないことや町外の関係機関との密接な連携がとれないことが課題となります。 −60− [今後の施策] 事 業 新 ・ 継 主管課 ①健診による障害の早期発見の推進 乳幼児健康診査において、今後も乳幼児の疾病や発育・発達の異常を 早期に発見するとともに、治療・療育について、関係機関との連携を図 継 続 り、保護者からの相談に応じた適切なサービスを紹介します。 また、発達検査については、関係機関や専門家との連携及び研修等に より問診スタッフのスキル向上を図り、発見精度上の向上を図ります。 福祉課 ②健診後親子教室(事後教室)の実施 発達が気になる子の経過観察を行い、親が子どもの発達に気づき、子 新 どもへの関わり方を学ぶ場として、健診後親子教室(事後教室)の実施を 規 地域の実情に応じて検討します。 福祉課 ③障害児保育の充実 保育所(園)には、加配の保育士を派遣するとともに、管理者及び職員 継 への研修等を通し、障害への理解を深めるほか、関係機関や専門家等と 続 連携した障害のある子の保育の充実を図ります。 福祉課 ④療育の連続性の確保 福祉課 幼稚園において障害のある子への支援の充実を図るために、幼稚園入 新 園前から保育所(園)との情報交換や詳細な申し送りができる仕組みを 規 教育委員会 構築します。 ⑤特別支援教育の充実 特別な支援を必要とする児童生徒について、今後も特別支援学級や特 別支援教育支援員により、学習支援や安全確保等学校生活全般を支援し ます。また、特別支援学級担当教員をはじめ、全ての教職員が研修等に 継 教育委員会 より、障害のある子への共通した理解・認識を持ち、関係機関等と連携 続 して、障害のある子への教育・指導等の支援の充実を図ります。 児童生徒に対し、特別な支援を必要とする子も同じ仲間として、共に 生き支えあう意識を育むために、各教科や活動を通して、障害及び障害 のある子への理解・認識を深めます。 ⑥就学指導の推進 就学指導委員会においては、特別な支援を必要とする幼児児童生徒の 継 教育委員会 就学に関して、保護者との相互理解と信頼関係を築き、保護者の心情等 続 に配慮した就学指導・就学相談を行います。また、保護者の意向を踏ま えた就学判定を行います。 −61− 3.子育て家庭への細やかな支援の推進 [現状と課題] (ひとり親家庭への支援) ○ひとり親家庭の児童の健全育成に資するために、母子・父子家庭医療費助成、児童扶養 手当の支給(母子家庭のみ)を行っています。また、保育所(園)への優先入所(入園)を行 っています。 ○母子家庭は経済的に厳しい家庭が多く、自立に向けた就労支援に努める必要があります。 (教育費負担の軽減) ○本町は離島であることから教育費の保護者負担が大きい状況にあります。本町の学校教 育の充実を図るために、修学旅行費の補助、島尻地域・比屋定地域の児童生徒の路線バ スの無料化、行事等のバス賃借料の支援、諸大会への派遣費補助等を行っています。 また、生活困窮世帯の幼児児童生徒を対象に、幼稚園の入園料や保育料の減免、学校義 務教育を受けるために必要な学用品費、給食費等の援助を行っています。 −62− [今後の施策] 事 業 新 ・ 継 主管課 ①母子・父子家庭医療費助成 母子・父子家庭の児童とその父母及び父母のいない家庭の養育者につ 継 いて、入院または通院による治療を受けた場合、医療費の自己負担の一 続 部を助成します。 福祉課 ②児童扶養手当の支給 父親と生計を同じくしていない児童を養育している母親又は母親の いない児童を養育している者に対し、生活の安定と自立を助け、児童の 継 健全育成が図れるよう支援をするために、児童扶養手当を支給します。 続 なお、男女平等の観点から父子家庭への支給について、国、県の動向 を踏まえながら検討していきます。 ③保育所(園)優先入所推進 母子・父子家庭の保育所(園)への優先入所を推進します。 継 続 福祉課 福祉課 ④母子家庭等自立支援の推進 母子家庭等の自立生活を支援するために、多様な相談に対応し必要な 継 助言・指導を行うとともに、自立支援のための各種制度(経済的援助、 続 福祉資金の貸付制度、就労支援制度等)について、情報の提供と利用支 援の充実を図ります。 福祉課 ⑤要保護及び準要保護児童生徒就学援助費支給推進 被生活保護世帯に属する児童生徒(要保護児童生徒)及び被生活保護 継 教育委員会 世帯に準ずる程度に困窮した世帯の児童生徒(準要保護児童生徒)を対 続 象に、学用品費、学校給食費等義務教育を受けるために必要な経費を支 給します。 ⑥町立幼稚園保育料等の減免の推進 継 教育委員会 被生活保護世帯及び町民税の所得割が非課税である世帯に属する幼 続 稚園児について、幼稚園の入園料及び保育料の減免を行います。 −63−
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