2015/11/2 European Championship, QFコメント

11月2日(原文:Unibet European Championship QF)
日曜の午後、Unibet ヨーロッパチャンピオンシップの準々決勝で、エイドリアン・ルイスは
フィル・テーラーの猛烈な反撃をかわし準決勝へ進出した。マイケル・バンガーウェン、
ピーター・ライト、ギャリーアンダーソンもそれぞれ準決勝へ進出。
2013年のヨーロッパチャンピオン、ルイスはハーゼルトのエシアスアリーナでストークの
ライバルに9-6でリードし、そのまま勝利すると思われた。
しかしテーラーは3レッグ連続で177得点し、ルイスを最終レッグへ追い込んだ。しかし、
30歳は先にダブルのトライに入り、20ダブルでフィニッシュ、記憶に残る勝利をつかんだ
4度のヨーロッパチャンピオンの経歴のあるテーラーの敗北は、4個の180、5個の177、
1個の171スコアでアベレージが106.12という驚異的な状況にも関わらず、19本の
ダブルミスにより高い代償を払うことになった。
「本当に変なゲームで、アベレージを見る限りフィルがどんなに良いゲームをしてたかが
判る」とルイス。「フィルは終盤で僕にプレッシャーを掛ける技術を見せ付けた。僕の中で
彼はまだ本当のファイターだ」
「9-9で迎えた時、何でそうなったか判らなかった。誰も人生を賭けて闘っており、
幸運にも僕がそれを引き寄せた」
「僕は1度優勝し2度決勝でフィルに敗れている。だから今日は僕の順番だ」
ルイスはオープニングの3レッグを先行、ストークの伝説、テーラーは2つの180を並べ
11ダーツでレッグを取り返す。
ルイスは4-1とリードした時、テーラーは2レッグを返し4-3とするも4本のダブルミス
により第8レッグでイーブンに戻すことに失敗した。さらに第10レッグも3本のダブルミス
でリードを6-4としてしまう。
このリードはルイスが13ダーツで7-4まで拡がり、続く4レッグを分け合ったことで、
ルイスは9-6とし、あと1レッグで勝利のところまで来た。テーラーはここから各レッグで
177,177,171と得点し、それぞれ13ダーツ、15ダーツ、14ダーツで巻き返した。
ルイスはしかし、最終レッグで135,140と高得点を続け、先にダブルが打てる
アドバンテージが与えられ、テーラーは171得点で残り40としたものの、20ダブルを
3本目で決めて勝利をおさめた。
ルイスは準決勝でギャリー・アンダーソンと対戦する。アンダーソンはイェル・クラーセンに
10-6で勝利しており初めてこの大会で準決勝を進出することになった。
オランダのエース、クラーセンはアンダーソンのスロースタートを攻め2-0から3-1と
リードした。スコッチは100ハイオフ、120ハイオフなどで3レッグを連取し、逆に
4-3とリードする。
クラーセンは5ダブルでイーブンに戻したものの、アンダーソンは続く3レッグを連取
し7-4とリードを拡げた。終盤にかけてはアンダーソンが20トリプルをコンスタントに
とらえるようになった。
クラーセンは第14レッグで18ダブルを決め8-6として望みをつないだが、
アンダーソンは4レッグ連続して180得点で試合をリードし、10-6で決着をつけた。
「もし得点が出来るようになれば僕はハッピーだ。どのレッグにも180得点があれば
チャンスは巡ってくるし終盤の3~4レッグでそれが出来た」とアンダーソン。
「依然として積極的で楽しんでいる。準決勝にも十分準備できている。自分にプレッシャー
を掛けるようなことはしない。最善を尽くすのみ」
タイトルを保持するヨーロッパチャンピオンのマイケル・バンガーウェンは素晴らしい
106.55というアベレージでデーブ・チズナルを10-4で破り、タイトル防衛の夢を
つないだ。彼は7つの180得点、ダブルヒットは50%だった。
オープニングレッグこそチズナルが14ダーツで奪ったものの、バンガーウェンは
続く4レッグを連取し主導権を取り、さらに6-3までリードを拡げた。
続く第10レッグはキーポイントで、両者180得点からチズナルは20ダブルを
待つ状況に対し、バンガーウェンは残り132を、インブル、インブル、16ダブルで
仕留め圧倒、リードを4レッグとした。
第11レッグも両者180得点からチズナルが8ダブルを決め1レッグを返したものの
オランダ人は次の2レッグを取り、最後のレッグでは2つの180得点から10ダーツ
で勝利した。
「僕は最高にいいプレーが出来た、特に必要な時に」とバンガーウェン。
「素晴らしかった。必要な時に必要なことが出来た」
「132のフィニッシュは殺人的だと思う。最高の瞬間で大きな差をつけることが
出来た。これは大きなトーナメントなのでこのタイトルは手放したくない。
もっといいダーツが出来るけど、いい状況が出来ている」
バンガーウェンの準決勝の相手は世界No.4のピーター・ライトで、彼は同じ
スコッチのライバル、ジョン・ヘンダーソンを10-4で下し、この大会で初めての
準決勝進出を果たした。
ヘンダーソンは序盤2-1とリードしたものの、続くレッグでのダブルミスに対し
ライトは11ダーツを含め4レッグを奪取、スコアは5-2とリードした。
ヘンダーソンは3つ目のレッグを取るものの、ライトは再び11ダーツを含む
3レッグを連取し8-3とリード、完全に主導権を握った。第12レッグでようやく
ヘンダーソンは180得点から反撃の1レッグを取ったが、ライトは第13レッグ、
第14レッグと立て続けにそれぞれ2つずつ180得点し、勝利を完了した。
「僕の調子はいいし、この新しいデザインのダーツでまだ3週間だし、練習で
うまく行っててもまだステージでは出来ていない」とライト。
「マイケルは凄いプレーヤーで180得点もたっぷり出るだろう。9個の180得点
では足らないだろう。準決勝に向け準備し、今日のようにプレーしたい」