【印刷労連 2012春季生活闘争】 第1回中央闘争委員会確認事項 2012年 3月16日 第1回中央闘争委員会 1.取り巻く諸情勢 政府は2012年2月の月例経済報告で、「景気は、エコカー補助金の復活や東日本大 震災の復興事業などの政策効果を反映し、個別項目の個人消費は6ヵ月ぶり、公共 投資は4ヶ月ぶりにそれぞれ上方修正し、依然として厳しい状況にある中で、欧州 の政府債務危機や電力供給の制約や原子力災害の影響、さらには、雇用情勢の悪化 懸念が残っているものの緩やかに持ち直している。」と公表した。また、内閣府が 発表した2月の景気ウオッチャー調査によると、 「街角景気の2~3ヵ月後を占う先行 き判断指数は50.1と、前月より3.0ポイント上昇した。同指数が好不況の分かれ目 を示す「50」を上回り、景況感が全体として良い方向に振れたのは2007年4月以来、 4年10カ月ぶりであり、復興需要への期待に加え、円高修正と株価上昇もあって景 気の先行きに安心感が広がっている。」とした。 一方、印刷産業の状況は 2012 年 3 月期決算における第 3 四半期決算発表では、 一部の企業を除き前年同期比で減収減益から脱しきれず、経済産業省発表の印刷生 産統計(2012 年 12 月)では前年同期比で、生産金額合計では▲2.9%(出版印刷▲ 5.9%、商業印刷▲6.1%、事務用印刷 2.1%)とマイナスとなっており、輸送機械 工業、情報通信機械工業、電子部品・デバイス産業が好調な中、印刷産業の長引く 低迷を表している。前年同期比で増収となった企業はほとんどなく、増益となった 一部の企業においても人件費・経費抑制等による固定費の削減や変動費の削減によ るものであり、本来の印刷事業での業績確保には程遠い状況となっている。 2.連合の状況 連合は第 4 回中央闘争委員会で、2 月末現在の要求状況について集約した。賃上 げは「平均方式では 2,108 組合が要求を提出し、これは昨年に比べて要求組合数で 435 組合増え、金額では 5,912 円とほぼ昨年並みとなっている。個別賃金方式では 465 組合となっている。」とした。労働協約関係では、「19 産別からの報告があり、 男女の賃金実態の把握、点検、または改善の取り組みや適正な労働時間管理などの 要求が増えた。また、希望者全員の 65 歳までの継続雇用への対応については 800 組合が要求を行っている」とした。 当面の闘いの進め方では、「3 月 17 日までに回答を引き出す予定の第 1 先行組合 は、3 月 8 日現在で 318 組合となっており、経営側の賃上げ抑制を跳ね返して生活 改善と景気回復を実現するため、総力をあげて戦い抜く。そのためにも有志共闘は、 -1- 前段の回答における相場形成にその役割を積極的に果たしていく。」とした。 3 月 14 日には春季生活闘争の最大のヤマ場である 3 月 14~15 日の初日に当たっ て、会見を実施して回答状況を公表した。 「3 月 14 日 15 時現在で回答を引き出した 中核組合は、金属共闘連絡会議の 46 組合を中心に 71 組合、集計可能な回答を引き 出した 16 組合の回答単純平均額は 5,307 円、ベアを引き出した 8 組合のベア単純 平均は 1,188 円であった。」また、回答状況をみて「交渉を取り巻く環境が厳しい 中でも精一杯の交渉の結果と受け止める。定期昇給の維持だけでは満足はできない が、一定の評価を出来る回答である。引き続き交渉している組合も多く、第 1 先行 組合、第 2 先行組合、中小組合の取り組みと、途切れない闘争を展開し、結果の波 及と交渉の追い上げをはかることで、要求趣旨に沿った賃金改善や納得のできる回 答の引き出しを目指す」と述べた。 3.構成組織の状況 各構 成 組 織は昇給・一時金要求策 定に取り組むとともに 、 既 に要 求 書 を提 出 し 、 数回に亘る交渉を展開している構成組織がある中、印刷労連本部は第 3 回要求集約 状況を公表した。賃上げは 13 組織・一時金は 10 組織、労働諸条件では 12 組織が 要求書を提出した。内容については、賃上げは賃金制度維持および制度の一部見直 しなど多岐に亘る要求となっているが、引上げ額は加重平均で 3,758 円となってお り、単純比較はできないものの昨年度比 497 円の減となっている。一方、一時金は 加重平均で 552,115 円となり、これも単純比較はできないものの昨年度より 7,080 円増となっている。また、業績の変動が大きいため、回答指定日を業績確定後に設 定している組織もあり、賃上げと異なる期日で要求するなど要求形式が変化してき た。労働諸条件については、年金の 2013 年問題への対応として定年後の継続雇用 制度の見直しやワークライフバランス等に主眼をおいた要求を掲げている。 印刷労連は、 「印刷労連構成組織で働く者の雇用と生活を守り抜く生活改善闘争」 を基本に、労働者の雇用の安定、生活の維持・向上を求めるとともに、産業間・企 業間の格差是正に向けた取り組みを進めるべく闘争を展開する。 4.要求提出から本格的な交渉に向けた取り組み 全ての構成組織は印刷労連 2012 春季生活闘争方針に則り、以下の内容を確認す る。①賃金カーブの維持・向上と産業間・企業間の格差是正をはかるべく、企業体 力、組織事情に応じてさらなる賃金改善を行い、賃金カーブ算出が困難な場合は 4,500 円+賃金改善分とする。②年間一時金を基準内賃金の 4 カ月中心とし、季別 の場合は 2 カ月中心とする。③労働諸条件要求は年次有給休暇の取得促進、36 協定 の遵守、65 歳までの雇用確保、改正育児・介護休業法の 100 人以下の労働者を雇用 する企業への義務化への対応、改正労働基準法の中小企業への期限切れ対応を求め -2- る。以上の内容を第 1 回中央闘争委員会の確認事項とする。各構成組織においては 印刷労連方針を遵守し、3 月末までに要求書を提出し、積極的に交渉に臨んでいく。 5.当面の日程 (1) 機関会議 2月24日(金) 3月16日(金) 第1回戦術委員会 開催済み 第2回戦術委員会 第1回中央闘争委員会 4月27日(金) 第3回戦術委員会 5月25日(金) 第4回戦術委員会 第2回中央闘争委員会 (2) 印刷労連2012春季生活闘争方針説明会 1月28日(土) 東地区 開催済み 1月28日(土) 西地区 開催済み 2月 4日(土) 九州地区 開催済み 2月17日(金) 北海道地区 開催済み (3) 地本討論集会 1月28日(土) 関東地本躍進の集い 開催済み 1月28日(土) 関西地本討論集会 開催済み 2月 4日(土) 福岡地本討論集会 開催済み 2月17日(金) 北海道地本討論集会 開催済み 2月29日(水) 長野地本討論集会 開催済み 3月 4日(日) 愛知地本討論集会 開催済み (4) 連合諸行動 2月10日(金) 2012 春季生活闘争・闘争開始宣言 2.10 中央集会 3月 6日(火) 2012 春季生活闘争・政策制度要求実現中央集会 東日本大震災1周年「絆」集会 3月 8日(木) 国際女性デー全国行動・中央集会 3月 9日(金) 2012 春季生活闘争・化学・食品・製造等共闘会議 3月 9日(金) 2012 春季生活闘争・共闘連絡会議全体集会 4月 3日(火) 2012 春季生活闘争・中央共闘推進集会 以 -3- 上
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