○背景および目的 一般家庭で消費される電力量は年々増加している。 電力消費は、限りある化石燃料の消費、CO2ガス排出による地球温暖化など様々な問題にも関連することから、 一般家庭使用される家電製品の消費電力を調べ、省エネルギーについて考えることとした。 ○測定方法 左に示した各測定器を用いて各家電の電力、電圧を測定し、それらから電力 を求めた。 家電使用一時間当たりに掛かる電気代を求め表にまとめた。 電流測定器 電圧測定器 ○調査した家電 携帯電話 PHS 液晶TV ハロゲンヒータ TV③ TV② 除湿機 掃除機 表1:各家電の使用電流[A]、電力[W]、電気代[円]、電圧は測定した結果104[V]であった。 換算式 「 W = AV 」 、1kW=20円として計算した。 家電 電流 [A/h] 電力[W] 円/h ・Docomo SO906i 家電 ・TV (SONY 100V-73W) 電流 [A/h] 電力[W] 円/h 円/1月 充電中 80.0m 8.3 0.17 124.25 OFF 11.0m 1.1 0.02 16.37 充電済み 22.0m 2.3 0.05 34.22 ON 0.80 83.0 1.66 1235.04 充電中 56m 5.8 0.12 86.30 OFF 13m 1.4 0.03 20.83 充電済み 43m 4.5 0.09 66.96 スタンバイ 13m 1.4 0.03 20.83 ON 1.15 120.0 2.40 1785.60 ・PHS ・ハロゲンヒーター (SANYO) ・TV (SONY 100V-93W) 待機電力 14m 1.5 0.03 温度小 (400W) 5.05 525.0 10.50 7812.00 温度大 (800W) 7.66 797.0 15.94 11859.36 39m 4.1 0.08 ・液晶TV (HITACHI) 電源OFF 円/1月 22.32 ・除湿機 (コロナ) 待機電力 75m 7.8 0.16 116.06 除湿中 3.16 329.0 6.58 4895.52 15m 1.6 0.03 23.81 ・掃除機 (SHARP) 61.01 電源OFF スタンバイ 46m 4.8 0.10 71.42 弱 7.27 756.0 15.12 11249.28 電源ON 3.40 354.0 7.08 5267.52 中 11.26 1171.0 23.42 17424.48 強 13.66 1421.0 28.42 21144.48 ○結果のまとめ ①充電済みで充電器に繋いだままの携帯電話の消費電力はブラウン管TVの待機電力よりも大きい。 ②エアコンの消費電力(カタログ値)や実際に測定した除湿機の消費電力よりコンプレッサーを用いた家電製品の方が電力消費は激しい。 ③テレビにおける消費電力は音量の高低に影響されない(実際測定を行いながら実験した)。 ④電源OFFの状態でもコンセントにプラグが刺さっていれば微小だが電力は消費されている。 ⑤消費電力は記載されているカタログ値よりも大きくなった。 ⑥ハロゲンヒーターは1日3時間稼動を31日間続けると電気代は月に約1500円かかることになる。 これからの季節一番考えられる事である。 ○消費電力を抑えるには 一番は家電を使用していない時はコンセントからプラグを抜いて待機電力の消費を抑える。 充電済みの携帯電話はなるべく放置しない。 極力、就寝時に携帯電話を充電しないようにする。 掃除機の長時間の使用は避ける。 調べた家電の中で使用頻度を考えれば一番電気代がかかるのがハロゲンヒーターであった。使わないというのは室温上厳しい節約だと は思うのでそれ以外の家電で節約をして補う。 ○まとめ 家庭での電力の消費を抑えるためにできることは数多くあることが分かった。小さなことだが、多くの人が続けていくことにより効果 は得られる事は確かである。 しかし現実には日本の電力消費の大部分を占めているのは大企業であるため、それらが今後の課題になりそうだ。
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