平成26年5月9日 在ルーマニア大使館作成 Embassy of Japan in Romania http://www.ro.emb-japan.go.jp 2014年4月号 本月報はルーマニアの報道をもとに、日本大使館がとりまとめたものです。 主要ニュース 【内政】 ●5月25日に行われる欧州議会選挙に向けて選挙戦がスタートした。 【外政】 ●ルーマニアに駐留する米軍海兵隊の増員が承認された。 【経済】 ●2014年3月のインフレ率は,対前年同月比で1.04%となった。 ●2014年3月末の財政赤字は,対GDP比で0.14%となった。今年末の財政赤字目標は 2.2%。 ●ルーマニア政府は10年物ユーロ・ボンドを,金利約3.75%で12億5,000ユーロ発 行した。 ● 国際信用格付会社ムーディーズは,ルーマニア国債の格付け見通しを「ネガティヴ」から「安 定的」に引き上げた。 内政 ■欧州議会選挙に向けた動き UDMR(2議席←3議席) (ポイント)欧州議会選挙戦が始まる。社会民主進歩 PP-DD 同盟グループ(S&D。PSD-UNPR-PC同盟 PNTCD が所属)が獲得議席を伸ばすことが見込まれる一方, FC 欧州人民党グループ(EPP,現欧州議会における最 「もう一つの社会主義」 大会派。PDL,UDMRが所属するほか,PMPが 全国農民同盟 加入すると見られる)が議席を減らすと予想されてい PRM(0議席←3議席) る。 緑の党 ・25日,欧州議会選挙に向けての選挙活動がスター 新共和国党 トした。 中央選挙委員会によって承認された15政党, 社会正義党 8名の無所属(個人)候補者は次のとおり。括弧内は, 環境党 28日に公表された世論調査機関CSCIによる予想 獲得議席数(全32議席)。 【無所属(個人)】 ミルチャ・ディアコヌ(1議席) 【政党】 ペリクレ・ユリアン・ガプサリ PSD-UNPR-PC同盟(16議席←11議席) パウル・プレア PNL(6議席←5議席) コステア・ペテル PDL(4議席←11議席) コリナ・ジョルジェアナ・ウングレアーヌ PMP(3議席←0議席) コンスタンティン・フィリップ・ティティアン ルーマニア月報 -1- ヴァレンティン・デアコヌ 統領選挙に立候補するかどうかは5月25日の欧州議 ダヌッツ・リガ 会選挙後に決めると述べた。また,同首相は,自分は 欧州議会選挙後に社会自由同盟(USL)が再生する ※PSD(社民党),UNPR(ルーマニアの進歩の ことを信じているとしつつ,自分が大統領選挙に立候 ための国民同盟),PC(保守党),PNL(国民自 補するのはUSLではバセスク大統領の体制を倒せな 由党),PDL(民主自由党),PMP(国民の運動 いとみなした場合のみである旨述べた(アジェルプレ 党),UDMR(ハンガリー人民主同盟),PP-D ス通信)。 D(ダン・ディアコネスク人民党),PNTCD(キ ・18日付アジェルプレス通信によると,民放TV局 リスト教民主農民党),FC(市民勢力党),PRM の放送に出演したポンタ首相は,自分が大統領選挙に (大ルーマニア党) 立候補するかどうかは欧州議会選挙の後明らかになる が,それはPNLの決定次第である旨述べた。 ■大統領選挙に向けた要人の発言 ・24日,PC党大会に出席したポンタ首相は,同党 (ポイント)ポンタ首相から大統領選挙出馬の可能性 の支持なしには大統領選挙に出馬しないだろうと述べ を否定する発言がなされなくなり,皆が望むのであれ た。また,同首相は,USLはまだ完全に消滅しては ばと断った上で,大統領選挙に立候補する可能性があ いないとも発言した。また,同日開催されたPSD- ることを示唆する発言が目立つようになった。 UNPR-PC同盟による欧州議会選挙決起大会にお ・4日,ポンタ首相(PSD党首)が自身のフェイス いてポンタ首相は,決定は欧州議会選挙後になされる ブックで次のとおり発言したことを受け,様々な観測 とした上で,PSD-UNPR-PC同盟が自分を最 が流れたが,これに対し,ドラグネア副首相(PSD も大統領候補に相応しい人物とみなすのであれば,大 執行議長)は,5日,「自分は,(ポンタ首相は政界 統領選挙に出馬するだろうと述べた(アジェルプレス からの引退を考えているとする一部報道とは)異なっ 通信)。 た解釈をしている。自分の理解したところでは,ポン タ首相は政治的ないざこざから身を引きたい,おそら ■ポンタ首相の執務室引っ越し くは大統領府に退くと言っているのであろう」と述べ ・15日,ポンタ首相は,自らの執務室を首相府から た(アジェルプレス通信)。 国防省に移動した旨発表した。 「11月,この最後の戦い(注:大統領選挙)に勝利 した後,私は,それまでに達成した物事に満足したと ■協力・検証メカニズム(CVM) 言えるようになっているだろう。そして,そのとき, ・1日,ルーマニア法務省は,同日から3日間の日程 私は,過去数年の恐ろしい体制から影響を受けること で,CVMに関する欧州委員会専門家がルーマニアを が少なかった,より若い政治家に道を譲るつもりだ。 訪問する旨発表した。 私の目標は,過去13年間そうすることができなかっ た家族と一緒に過ごす時間をできるだけ増やすことに ■世論調査結果 なるだろう」。 ・世論調査機関CSCIは,4月23-26日に実施 ・7日,ドラグネア副首相は,民放TV局の放送の中 された大統領選挙に関する世論調査結果を発表した。 で,ポンタ首相はまだ(大統領選挙に)立候補するか 質問は,「次の日曜日に大統領選挙が行われるとした どうか決心していないだろう,また,PSDとしても ら,どの政党もしくは政治同盟の候補者に投票します 独自の候補者を立てるかどうか決定してない旨述べた か」というもの。 (アジェルプレス通信) ・7日,ポンタ首相は,民放TV局の放送の中で,大 ルーマニア月報 -2- ポンタPSD党首 40% ウングレアーヌFC党首 14% アントネスクPNL党首 12% ウドレアPMP下院議員 9% (ポイント)ウクライナ情勢の緊迫を受けて,ルーマ トゥドールPMR名誉党首 8% ニアの安全保障政策に関する要人発言,ならびにNA ディアコネスクPP-DD名誉党首 6% TO及び米国との集団安全保障政策に基づく具体的な プレドイユPDL筆頭副党首 6% 行動が多く見られた。 フノールUDMR党首 5% ・1日,バセスク大統領は,米国から要請のあったコ ■安全保障関連 ガルニチャーヌ空軍基地(コンスタンツァ県)への最 外政 大600名の米海兵隊再配置を承認した。同再配置が ■要人往来 実施されれば, コガルニチャーヌ空軍基地には最大1, ・1日,コルラツェアン外相は,ブリュッセルで開催 600名の米兵が駐留することになる。再配置される されたEU・アフリカ閣僚級会合に出席した。 のは米アフリカ軍の緊急対応特殊目的海兵空陸機動部 ・1日,コルラツェアン外相は,ブリュッセルで開催 隊で,米国防省によれば,当面は,175名の海兵隊 されたNATO外相会合に出席した。 員がコガルニチャーヌ空軍基地に配置される予定であ ・2-3日,バセスク大統領は,ブリュッセルで開催 り,同部隊はアフリカ軍に所属するものの他の地域へ されたEU・アフリカ首脳会合に出席した。 も派遣されうるとしている。また,米国防省は,同米 ・4-5日,コルラツェアン外相は,アテネで開催さ 海兵隊の再配置はウクライナ危機が発生する前から決 れた非公式EU外務理事会に出席した。 定されていたとしている(ロムニア・リベラ紙,アジ ・7日,コルラツェアン外相は,ルーマニアを訪問中 ェルプレス通信等)。 のテグエディ・モーリタニア外相と会談した。 ・1日,ポンタ首相は,議会で開催されたルーマニア ・14日,コルラツェアン外相は,ルクセンブルグで のNATO加盟10周年を記念する特別会議において, 開催されたEU外務委員会に出席した。 2017年を目処に,ルーマニアは国防予算をGDP ・14日,ポンタ首相は,ルーマニア訪問中のアリエ の2%まで増加させなければならない旨述べた。ルー フ・アゼルバイジャン経済相等と会談し,AGRIプ マニアの2014年国防予算はGDPの1.42%。 ロジェクトの進捗等について意見交換した。 その後(28日),ポンタ首相は,本年度の補正予算 ・16日,ポンタ首相は,ルーマニアを訪問中のアフ で国防予算をGDPの0.2%に当たる700百万レ メタージュ・アルバニア経済開発・貿易相等と会談し イ増加する旨発表した(アジェルプレス通信)。 た。 ・10-17日,ルーマニア中部のクンピア・トゥル ・17日,コルラツェアン外相は,ルーマニアを訪問 ズィ空軍演習場(クルージュ県)で,ルーマニア・米 中のンディアイェ・セネガル外相と会談した。 国合同演習が行われた。「Dacian Viper 2014」と名付 ・22日,コルラツェアン外相は,ルーマニアを訪問 けられた同空軍合同演習は, 2006年, 2008年, したヴォルコフ・カザフスタン副外相と会談した。 2012年に続く第4回目の演習で,米国側からは6 ・29日,ポンタ首相は,モルドバを訪問し,レアン 機のF-16戦闘機が,ルーマニアからはMiG-2 カ・モルドバ首相とともにEUによるモルドバに対す 1が参加した。在ルーマニア米国大使館によると,同 る査証免除措置導入を記念する式典に出席した(下記 演習はウクライナ情勢が緊迫する以前から予定されて モルドバ関係参照)。 いたもの。17日には,ポンタ首相,タリチャーヌ上 ・29-30日,コルラツェアン外相は,「Toward 院議長等が同演習を視察した (アジェルプレス通信) 。 Europe whole and free」国際会議に出席するため,米 また,30日付ジュルナル・ナツィオナル紙によると 国を訪問した。 NATOからの要請に基づき,監視及び訓練任務に参 ルーマニア月報 -3- 加するため6機のカナダ空軍機(F-18)がルーマ 運命をどのように建設していくかに関するそれぞれの ニアに派遣された。ドゥシャ国防相は,25日,ウク 信念がある。もし彼らが望むことを我々が可能にする ライナ危機以降,NATOによる空中警戒活動に参加 なら,これこそが民主主義の表明に他ならない」と述 するため,ルーマニア空軍のMiG-21戦闘機は毎 べたことに対し,これに反論する声明を発出した(エ 日出動しており,その飛行回数はこれまでにないほど ヴェニメントゥル・ズィレイ紙)。 多くの回数に上っている旨述べている(アジェルプレ ス通信)。 ■モルドバ関係 ・14日,バセスク大統領は,黒海におけるルーマニ ・16日付国営アジェルプレス通信によると,バセス ア・米国会場合同演習に参加するためコンスタンツァ ク大統領は,モルドバのインターネット上で行われた 港に寄港中の「ドナルド・クック」米ミサイル駆逐艦 インタビューにおいて,同国のEU加盟見通し等に関 を視察した(アジェルプレス通信)。 して概要次のとおり発言した。 ・23日付アジェルプレス通信によると,バセスク大 「連合協定/DCFTAがようやく署名されることを 統領は,アデヴァール・オンラインのインタビューに 考えれば,2015年は時期尚早と考えるが,201 答える中で,予備役(の将兵)を軍に招集する可能性 8年ないし2019年頃からの交渉開始はあり得るか について国防最高評議会において議論したことを明ら もしれない。加盟交渉にどのくらい時間がかかるかは かにした。同大統領は,ウクライナ情勢の緊迫を受け モルドバ政府次第である。」 てルーマニアを含む多くの国が米軍の駐留を叫ぶが, 「(「凍結された紛争」を抱えたままでモルドバはE まず自らの軍隊の能力を向上させる努力を行うことを Uに加盟することができるだろうかとの質問に対し, ) 重要である旨述べた。 正直かつ直接的な答えは,可能性はない,というもの である。交渉は可能であるし,あらゆる可能性を否定 ■ロシア関係 するものではないが,自国に『凍結された紛争』を抱 ・15日付国営アジェルプレス通信よると,バセスク える国のEU加盟は不可能である」。 大統領は民放TV局のインタビューに答え, 「自分は, ・27日,ルーマニア外務省は,4月28日からEU ロシアによるクリミア併合の意味するところは,クリ によるモルドバ国民への査証免除措置が実施されるこ ミアは第0地点だったということだと考える。第1地 とに対して祝意を表するコルラツェアン外相声明を発 点は,少しずつオデッサに迫り,ドナウ川河口のキリ 表した。28日には,バセスク大統領及びポンタ首相 ア支流(注:ドナウ川の河口部分における支流の一つ も同様の声明を発出した(アジェルプレス通信)。 で,ルーマニアとウクライナとの国境をなす)に再び ・ 29日,ポンタ首相は,モルドバのスクレニ村(ウ 迫ることである。もしプーチン・ロシア大統領が決断 ンゲニ県)で開かれたEUによるモルドバ国民に対す すれば,ロシアは平和的に,もしくはより平和的では る査証免除措置導入を記念する式典に,レアンカ・モ ない方法により,ドナウ川河口まで再び迫るだろう。 ルドバ首相とともに出席し,「ルーマニアがEU議長 (しかし,)NATO加盟国を攻撃すれば北大西洋条 国を引き継ぐ2019年,我々は2つの重要な目標を 約第5条が直ちに適用されることになるためそのよう 有することになる。一つは,同年1月1日までにユー な行為は高くつくことになるから,ルーマニアが侵略 ロ圏に加入することであり,もう一つはモルドバをE される危険はないだろう」と述べた。 U加盟国として迎えることである」旨述べた(アジェ ・17日,バセスク大統領は,プーチン・ロシア大統 ルプレス通信等)。 領は,自国のTV番組の中で,「50万人を超える沿 ドニエストルの住民は非常に親ロシア的である。多く ■米国関係 はロシア国民である(ママ)。人々には,自身の将来, ・29-30日,イー米国務次官補代理がルーマニア ルーマニア月報 -4- を訪問し,アウレスク外務次官等との間で,2011 ・10日,3月末の対前年同月比のインフレ率を1. 年に結ばれたルーマニアと米国との間の戦略的パート 04%と発表。2月の1.05%から低下。(INS) ナーシップ協定に基づく作業部会を開催した。同作業 部会には,ニクッツ国防次官も参加した。また,イー ■IMF,国際機関関係 次官補代理は,アントネスク国民自由党党首,ブラガ ・1日,ポンタ首相は,世界銀行(WB)が5月27日 民主自由党党首,バコンスキ国民の運動党副党首等, にルーマニアとの新しいパートナーシップ戦略を決定 ルーマニア各党の党首・外交担当者と意見交換した (ロ すると発言。ルーマニアは同戦略に基づきWBから2 ムニア・リベラ紙等)。 014~2017年の4年間,毎年10億ユーロ,総 額40億ユーロの融資を受ける予定。 金利はは3. 5%, 経済 返済期間は18年間。医療,教育,社会的統合及びエ ■マクロ経済 ネルギー分野で使用される予定。(ズィアル・フィナン ・2日,国家統計局(INS) は,2013年のGDP チアル紙) 成長率は3.5%と発表(速報値から不変)。2013 ・1日,欧州基金省は,2014~2020年のパー 年第4四半期のGDP成長率は5.2%から5.4% トナーシップ協定(注)の提案を,欧州委員会へ正式 に上方修正。 に行った。本協定案の提出は,EUで定められている ・3日,コンスタンティン農業・農村開発相は,20 提出期限2014年4月22日に約1か月先立つもの。 13年のルーマニアのGDPに対して,農業が5.6 (注:EU結束政策に基づく資金の使い道を加盟国毎に ~5.8%,食品工業は約6.2%貢献していると発 規定するもので,加盟国が欧州委員会へ提出し,内容 言。(ナイン・オクロック紙) の精査を受けるもの) ・7日,2014年2月の新規工業受注高(名目)が対 本協定案においてルーマニア政府が提案した主な資金 前月比で15,0%,対前年同期比で20.4%増加 割当は次のとおり。 したと発表。1~2月の新規工業受注高(名目)は対前 (1)主要インフラ整備計画 95億ユーロ 年同期比で14.7%増加。(INS) (2)地域開発計画 67億ユーロ ・7日,2014年2月の工業売上高(名目)が対前月 (3)人的資源開発計画 42億ユーロ 比で9.0%増加し,1~2月の工業売上高(名目)は (4)競争力向上計画 12億ユーロ 対前年同期比で11.5%増加。(INS) (5)行政能力向上計画 5億5,000万ユーロ ・9日,2014年1~2月の貿易赤字が対前年同期 (6)技術支援実施計画 2億1,000万ユーロ 比で3億2,320万レイ(5,880万ユーロ)増加 (7)国境地域協力実施計画 4億5,000万ユーロ して,25億4,370万レイ(5億6,600万ユ (アジェルプレス通信) ーロ)となったと発表。前年同期との比較では,ユー ・16日,第3回IMF評価ミッションは,6月2日 ロ建てで,輸出は9.2%,輸入も9.4%増加。(I にルーマニアを訪問する予定と報道。(ズィアル・フィ NS) ナンチアル紙) ・10日,2014年1~2月の工業生産高は対前年 ・24日,カパネリWBルーマニア代表は,ルーマニ 同期比でグロスでは9.4%,季節・労働日数調整済 アの経済状況及び経済成長予測等について,次のとお みでは10.0%増加したと発表。なお,2月は対前 り述べた。 月比では,グロスでは2.4%増加し,季節調整済み (1)2014年のルーマニアのマクロ経済は好調であ では1.3%減少。対前年同月比ではグロスでは8. り,物価上昇率は2014年後半には3~3.5%ま 8%,季節・労働日数調整済みでは9.1%増加。(I で上昇する可能性がある。 NS) (2)経常収支赤字は2013年にはGDP比で1. 1% ルーマニア月報 -5- となったが,2014年は1.5%と予測している。 (14)Bucharest 環状道路補修 (2 億レイ) (3)2014年の経済成長は2.5~3%,もし農業部 (15)地下鉄建設 M5 (Universitate – Pantelimon 間) 門が好調であればそれ以上を記録すると予測。 民営化, (1 億 7,820 万レイ) コーポレートガバナンス改善や価格自由化を伴うエネ (16) 高速道路建設(Arad – Timisoara 間)及び Arad 環状 ルギー部門での構造改革,運輸,医療,公共投資部門 道路建設 での構造改革加速及び予算政策が適切に実施されるこ (17) DN 73 国道補修(Pitesti – Campulung – Brasov 間) (1 億 5,930 万レイ) とにより,成長率の中期見通しは年率約4~5%を達 (1 億 1,460 万レイ) (1 億 470 万レイ) 成可能。(アジェルプレス通信) (18)Bucharest 南環状道路建設 ・29日,ポンタ首相はモルドバ共和国訪問中に,2 (19) DN56 国道補修(Craiova – Calafat 間) (1 億レイ) 019年の議長国就任までに達成すべき2つの目標の (20)Bucharest 国立劇場補修 総額 133 億 3,070 万レイ 内の1つは,ユーロの採用であると発言。(アジェルプ レス通信) ( 9,470 万レイ) (ズィアル・フィナンチアル紙) ・4日,トランスエレクトリカ社は,2014年2月 ■産業界の動向 末の再生可能エネルギーによる発電量が1月末から1 ・22日,米国の投資ファンド Anholt Investment 社 70MW増加して4,582MWに達したと発表。内 は, ボトシャニ県の2つの農場(6, 000ha)を1, 訳は,風力発電が2,792MW,太陽光発電が1, 100万ユーロで購入して,ルーマニアで農業に参入 149MW,マイクロ水力発電が542MW,バイオ した。(ズィアル・フィナンチアル紙) マス発電が99MW。(アジェルプレス通信) ・16日,経済省は,AGRIプロジェクトに関する ■投資関連動向 フィジビリティー・スタディーが今年上半期に完成す ・2日,ルーマニア政府は2014年の優先公共投資 る予定であると発表。(アジェルプレス通信) プロジェクト20を次のとおり発表した。 ・25日,国営企業ヌクレアルエレクトリカ社と中国 (1) 地下鉄建設 M5(Drumul Taberei – Universitate 間) 企業 China General Nuclear Power Corporation は, (4 億 3,620 万レイ) チェルナヴォーダ原子力発電所3号基及び4号基建設 (2) 高速道路建設(Bucharest – Brasov 間) に関して2013年11月に両社の間で締結された覚 (4 億 2,910 万レイ) 書(the letter of Intent)の有効期間を本年12月3 (3 億 9,320 万レイ) 1日まで延長するための追加条項に署名した。なお, (4)鉄道補修(Coslariu – Sighisoara 間) (3 億 8,270 万レイ) Ernst&Young 社によって実施されたフィジビリティ (5)高速道路建設(Nadlac – Arad 間) (3 億 6,000 万レイ) ー・スタディーによれば同計画の実施のためには約6 (6)高速道路建設(Lugoj – Deva 間) (3 億 3,370 万レイ) 4億5,000万ユーロが必要とされ,原子炉2基の (7)高速道路(Sebes – Turda 間) (2 億 9,080 万レイ) 合計発電量は1,400MWとなる予定。(アジェルプ (8)高速道路(Orastie – Sibiu 間) (2 億 8,570 万レイ) レス通信) (9)国境鉄道補修(Curtici – Arad) (2 億 6,200 万ドル) (3)ELI-NP laser 計画 (10)高速道路建設(Suplacu de Barcau – Bors 間) ■公共政策 (2 億 5,650 万レイ) (11)高速道路建設(Timisoara – Lugoj 間) ・16日,CRF(ルーマニア国鉄)は欧州基金を使用 して実施する汎欧州回廊Ⅳの一部を構成する「アラド (2 億 5,170 万レイ) ~スィメリア」の鉄道近代化工事入札を4月11日に (12) 鉄道補修(Coslariu – Simeria 間) (2 億 5,000 万レイ) 撤回していたことが判明した。 ホットニュース通信は, (13)Constanta 港防波堤延長 今回撤回された入札に関わる事業の総額は82億レイ ルーマニア月報 (2 億 1,000 万レイ) -6- (約18億3,000万ユーロ)と報じている。 (ナイ 発表 (2月末の316億5, 300万ユーロから減少) 。 ン・オクロック紙) 金準備高は103.7トンで不変。 ・17日,ポンタ首相は,欧州基金を使用するために ・11日,2014年1~2月の経常収支等について 欧州委員会から提出を求められていた交通マスタープ 次のとおり発表。(ルーマニア中央銀行) ランに関して,道路,鉄道,海運,空運及び複合一貫 (1)経常収支は1億200万ユーロの赤字。なお,前年 輸送プロジェクトからなる同プランを運輸省が完成さ 同期には1億7,700万ユーロ黒字であった。 せたと発言。全体で530あるプロジェクトの内,2 (2)外国直接投資(FDI)は,2億8,200万ユーロ 27件が道路,136件が鉄道,72件が水運,83 で,前年同期比で35.6%増加した。 件が空輸及び12件が複合一貫輸送。また,交通マス (3)中長期対外債務は,2013年末から0.4%減少 タープランに関する事業総額は市場価格で149億ユ して,765億5,500万ユーロとなった(対外債務 ーロに上り, 高速道路と鉄道で全体の約90%(鉄道が 全体の81.4%) 。 45%,道路が44%)を占めている。 (4)短期対外債務は,2013年末から8.5%減少し (ナイン・オクロック紙及びアジェルプレス通信) て,175億3,000万ユーロとなった(対外債務全 体の18.6%) 。 ■財政政策 ・15日,ルーマニア政府は海外市場で,10年物ユ ・1日,政府は陸上運送会社や農民に対して液体燃料 ーロ・ボンドを,約3.75%の金利で総額12億5, 税の還付を検討しているところ,アデヴァール紙は, 000ユーロ発行した。なお,購入希望額は50億ユ 液体燃料課税により約20億レイの増税となるとする ーロを超えていた。(アジェルプレス通信) 政府の見通しは甘いと報道。(アジェルプレス通信) ・27日,国際信用格付会社ムーディーズは,ルーマ ・2日,政府は陸上運送会社に対して1リットル当た ニア国債の格付け見通しを「ネガティヴ」から「安定 り4セントの液体燃料税を還付するとの緊急政令を決 的」に変更した。なお,格付け自体は「Baa3」で 定した。 同措置により, 当初の税収予測よりも3億5, 変更なし。(ナイン・オクロック紙) 300万レイの減少となると試算されている。 (ロムニ アリベラ紙) ■労働・年金問題等 ・24日,利益を再投資した場合の免税措置を定めた ・1日,ILO基準による2014年2月末の失業率 緊急政令が4月23日に閣議決定された。同政令が施 を7.2%と発表。対前年同月比で不変,対前月比で 行されることにより,2014年には税収に1億3, 0.1%減少した。(INS) 750万レイの影響が出る。同政令によれば,技術的 ・3日,国家雇用局(ANOFM)は,2014年2 備品,機械,作業用備品及び装置に利益を再投資した 月末の失業率は5.83%で,1月末より0.01% 場合,当該利益は完全に税を免除される。(アジェル 減少し, 対前年同月比では0. 18%増加したと発表。 プレス通信) 今年2月末の失業者数は52万8,041人。 ・28日,公共財務省は,3月末の時点での財政赤字 ・7日,2014年2月の平均月給(グロス)は2,2 が対GDP比で0.14%となったと発表。2月末の 47レイ(約500ユーロ)で,対前月比0.1%減少 0.46%,前年同期の0.67%から低下。なお, したと発表。なお,平均月給(ネット)は1,626レ 今年末の財政赤字目標は2.2%。 イ(約361ユーロ)で,対前月比0.1%増加。(IN S) ■金融政策 ・7日,上院は女性の年金受給開始年齢を63歳から ・1日,ルーマニア中央銀行は,2014年3月末の 65歳に引き上げる法案を可決した。退職年齢に関す 外貨準備高が312億7,600万ユーロとなったと る性別差をなくすようにとの欧州委員会の推奨を受け ルーマニア月報 -7- た措置。(アジェルプレス通信) 年7月11日まで開催される予定。 ・28日,2014年3月末の失業率は5.56%で, 2月末より0.27%,対前年同月比でも0.02% 低下したと発表。今年3月末の失業者数は2月から2 万4,300人減少して50万3,000人。 (ANO FM) ■格付(2014年4月29日付) (内はアウトルック) Fitch S&P JCR 外貨建長期(国債) BBB- (安定的) (安定的) 自国通貨建長期 BBB 外貨建長期 BB+(ポジティブ) 自国通貨建長期 BB+(ポジティブ) 外貨建長期 BBB- (安定的) 自国通貨建長期 BBB (安定的) 我が国との関係 ■能・歌舞伎体験ワークショップの開催 ・12日及び14日,それぞれディミトリエ・カンテ ミール大学及びブカレスト映画演劇大学において写真 家山口直也氏による能・歌舞伎体験ワークショップが 開催され,学生をはじめとする多くのブカレスト市民 が参加した。 ■ブカレスト大学日本文化祭の開催 ・13日,ブカレスト大学日本語学科による日本文化 祭「道開き」がブカレスト市内で開催され,日本語に よる寸劇やソーラン節等のパフォーマンスの他, 書道, 生け花,囲碁等の日本文化に関する様々なワークショ ップ等が行われた。 ■現代アート展「CONDITIONAL LANDSCAPE」の開催 ・16日,アーティスト・イン・レジデンスの形で当 国のシビウ市に滞在した日本人アーティスト川上りえ 氏 と 狩 野 哲 郎 氏 に よ る 現 代 ア ー ト 展 「CONDITIONAL LANDSCAPE」がシビウ市郊外 の Gusterita 教会において開会された。同展覧会は本 ルーマニア月報 -8-
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