さて,今は日曜日の学習発表会に向けて練習の真っ只中です。一昨日は

平成 25 年 11 月 7 日 三和小校長便り 寺山喜久美
三和の里もすっかり秋本番!学校の周
りの木々もきれいに紅葉しました。
学校全体が森に包まれ,毎日が森林浴状
態の素晴らしい環境です。贅沢な教育環境
に感謝です!
そして,子どもたちは今日も元気に登校
してきました。
朝晩の冷えで,風邪をひいたり喘息が出
たりしてしんどい子もおり心配もしてい
ます。
さて,今は日曜日の学習発表会に向けて練習の真っ只中です。一昨日は予行練習があ
りました。今の時代は授業時間数のゆとりがなく,どの学年も総合的な学習の時間と関
連させたり,音楽や他の教科と関連をさせたりして工夫して発表を創りあげています。
特に今年は,小中一貫の公開研究会後,3 週間しかなかったためどの学年も全力で取り
組みました。十分なところまではいけなかったところもあるかもしれません。しかし,
全力で頑張っている子どもの姿を見て,どうか温かい一言をお願いします。
木々がきれいに色づいた上の写真がカラーで
お見せできなくてすみません。この木々の写真を
撮っているときに発見しました。右の写真は,24
年前の卒業生の記念制作です。おそらく 36 歳位
になっていらっしゃるのではないかと思います。
どんな夢を追っておられるのか,どんな夢を実
現されているのか。思わず思いをはせました。
今回の子どもたちの夢は,学習発表会,体育館
を笑顔でいっぱいにする!ことです。
今回の校長便りの裏面には,5 年生が 10 月に受けた「福祉出前講座」の授業風景を
載せています。5 年生は総合的な学習の時間に「福祉」をテーマにした学習を積み重
ねてきました。その一コマで,作木町にある特別養護老人ホーム江水園の金山施設長
さんの出前講座を受けたときの様子が,江水園のホームページにアップされています。
5 年生らしさがそのまま表現されていて,とても楽しかったので皆様にも紹介した
いと思い裏面を使わせていただきました。どうか,お楽しみください!
先日,ひまわり学級の T 君のお母さんとお話をする機会がありました。T 君は,
保育所に入所する前,
「すずらん」という子どもの発達を支援する事業所に通ってい
ました。その事業所から「すずらん通信」に掲載されていた T 君のお母さんの記事
が学校に送られてきました。そのお話も一緒にしました。
実は,私はこの記事の原型となるお手紙を運動会の後にお母さんからいただいて
おりました。それを読んで,涙が止まりませんでした。子どもの小さな成長を抱き
しめるようにして子育てをしておられる姿に心がジーンと熱くなりました。
私自身,男の子を育ててきましたが,今考えるとひどいことをしてきたなあと懺
悔の気持ちも募りました。
お母さん曰く,T 君は「楽しいことにフォーカスする力」に長けているのだそう
です。その性格と家族をベースに,安心感と安定感を得て,日々成長している T 君。
大きな音が苦手で,合唱のときは耳をパタパタさせるのですが,逃げださずそこで
みんなと一緒にいるその姿を見ていると,思わず抱きしめたくなってしまいます!
お母さんとじっくり話をしてみて,よく分かりました。ありのままのわが子を愛
で包んで育てておられるその「しなやかさとたくましさ,そして柔らかさ」。そして,
それをしっかりと支えて一緒に二人三脚で子育てにしっかりかかわっておられるお
父さん。温かな目で見守っておられるおじいさん,おばあさん。世の中には,なん
て素敵なお母さんがおられるのだろう。なんて温かい家族があるのだろうと思わず
にはいられませんでした。
帰り間際に,お母さんはこんなことを言われました。
「子どもが母親にしてくれて
いる。子どもから勉強することが多いんです。
」鬼のような母親だった私には,その
お母さんがなんとなんとマリア様に見えたのでした!!
息子は小学校の支援学級に入学し,親の不安をよそに,毎日笑顔ではりきって登校
しています。保育所で友だちと過ごす楽しさを知り,入学当初は 1 年生教室が自分の
居場所だと思っているようでした。でも,無理なく先生方が支援学級に導いてくださ
っています。国語や算数は苦手ですが,終わったら必ず「楽しい活動」(息子の好き
な車遊びや本を見ること)があり,息子はそんな時間が大好きです。準備・勉強・片
付けという流れを毎日教えていただいて,少しずつ身についています。
先日の運動会では,入場行進・徒競走・リレーは友だちと一緒にすることができ,
苦手なダンスはしませんでしたが,自分の場所にいることができました。順位なんて
関係ない息子は,友だちと走ることが嬉しくてニコニコしながら走り抜きました。は
じめての運動会,友だちと同じ場所にいることができ目標達成です。
給食は,食べられない日が続きましたが,ある日支援学級での「ホットケーキ作り」
で食べることができ,その次の日の給食時,「これ食べんとおばけ出るよ!」と友だ
ちに言われ,「えー,それはイヤだ!」と,白いごはんを一口食べました。するとそ
の日以来,「大丈夫」と確信したようで,白ごはんだけは食べられるようになりまし
た。
すずらんで生活の基礎を身につけ,保育所でいろいろな経験をし,小学生になった
息子。時間割で毎日することが決まっていて,チャイムで始まって終わる生活は,見
通しが持て,生活しやすい環境のようです。そして,友だちが大好きな息子。初めて
することに対して不安より,「友だちと一緒にやりたい」という気持ちの方が強いよ
うです。
先生方の温かい指導,周りの理解,生活しやすい環境のおかげで,息子は笑顔いっ
ぱい,小さな成功体験を日々積み重ねて成長しています。
福祉出前講座~特別養護老人ホーム江水園のホームページより~
10 月1日,三和小の 5 年生が総合的な学習の時間に受けた授業の様子
が江水園のホームページにアップされました。楽しく,子どもの視野がま
た一つ広がる授業になったようです。(以下,金山施設長さんの文章)
もしもシリーズ IN 三和小学校
6 月から始まった出前講座,当園は一般(大人)の方を対象に「みんなで知ろう認知症」と
いうテーマで地域のサロンなどに出前を行っています。このテーマでの出前は,9 月末ま
でに 5 回となりました。今月も出前の注文をいただいているので,施設の職員が地域に
出ていくありがたい機会となっています。
そしてですね,実は当園が担当している出前はもう一つあって,これは小学生を対象にし
た出前で,「もしもシリーズ」と名付けています。これは,ドリフ世代ならわかると思うんで
すが,ドリフのコントで”もしもこんな居酒屋の店主がいたら”とか,もしもシリーズってあっ
たの記憶にありますか?私は”ひょうきん族”より”ドリフ”なんです。あの純粋なわかりや
すさが大好きで,今でも笑ってしまいます。
で,この小学校への「もしもシリーズ」の出前は,”もしもこんなおじいさんがいたら”といド
リフコントを通して,老いるということはどういうことなのかを,子ども達と一緒に考える内
容です。
これまでも違う形での授業は小学校で行ったことがありましたが,な・な・なんと,初めて
「もしもシリーズ」の注文をいただいたんです。
それで,実は昨日,初めて出前して来ました。
初めて出前の注文をいただいたのは,「三和小学校」さんです。三和小学校さん,ありが
とうございます。さすがお目が高い!
正直,出前の注文があった時,「えっ,ウソ。ついに来ちゃったよ…(汗)」って思ったのと
同時に,「ついに来たぜ~(ニヤリ)」と心の中でガッツポーズしました。
じゃ,当日の様子をのぞいてみましょう。始まりの挨拶は三和支所の還来地さん。ありが
とうございました。
それではいってみよぉ~!三和小学校 5 年生だョ!全員集合!
いきなりコントでスタートです。ナレーションは当園事務員のサトミちゃん。音響も一緒に
務めてくれました。ありがとね。
−1−
手前のおじいさん役は私。エプロン姿の
女性は,嫁さん役を演じていただいた 5
年生担任の大濱先生です。
いや~,大濱先生,素晴らしかった。3 日ぐらい前に台本を渡したにもかかわらず快く
(?)受けていただいて…。流ちょうなセリフでお嫁さん役を演じてくださいました。大濱先
生,これからも私とペアで各学校を回りますのでよろしくお願いします(笑)
ここで見ていただきたいのがバックの絵です。「やっぱバックには絵が欲しいよね」と私が
つぶやいたら,当園事務の上谷さんとサトミちゃんが描いてくれました。いつもすいません
ねぇ。感謝しとります。
今回の出前は,1 時間 20 分の時間をいただいて,途中で休憩をはさむと難しいのでノン
ストップで進めました。
一つ目のコントは,”もしも耳が遠いおじいさんがいたら”とのテーマで演じました。「身体
の変化」という内容です。
笑いながら考えるというのが目指すところだったので,私のしょーもない台本と中途半端
な格好で笑ってくれるかどうか不安でしたが,まぁまぁ笑ってくれたんじゃないかと思いま
す。まぁまぁね。感じたのは,担任の先生とのコントは,子ども達の心をつかむ一つの方
法だなということです。すいませんね大濱先生。無理なお願いしいて。
一つ目のコントが終了して,子ども達に二つ
の投げかけをしました。
1.おじいさんの身体の変化で気付いたこと
は何ですか?
2.どうすれば耳の遠いおじいさんに伝わると
思いますか?
-2-
子ども達は班に分かれて考えました。他の班に
聞こえないように「ヒソヒソ」と。
で,班ごとに発表です。子ども達は積極的に
純粋な気付きや感じたことを発表してくれました。
子ども達の純粋さはいいなと感じながら発表を
聞きました。子ども達は細かい所までよく見てま
すよ~。
発表の内容を書いていったんですけど,一人の
子が,おじいさんの身体の変化で気付いたことは
何ですか?で,「ガリガリ」って言ったんです。私は
笑いました。ガリガリは私の身体がガリガリマンだ
からです。「それは老いるってことじゃなくて,オレ
の身体のことじゃないかいっ!」って,思わず言ってしまいました。あ~,おもろいなぁ三
和小 5 年生(笑)
続いてもう一つコントです。次は,”もしも昼ご飯を食べたことを忘れるおじいさんがいた
ら”とのテーマで演じました。「認知症」に関する内容です。またまた大濱先生,ご協力あ
りがとうございます。
このコントは,お昼ご飯を食べたのにちょっと昼寝して起きたら食べたことを忘れてしまっ
て,おじいさんは「食べてない」を繰り返し,お嫁さんは「食べた」を繰り返し,最後は二人
とも怒ってしまうという内容です。
ここでは,子ども達に認知症という病気を説明して,投げかけも行いました。
1.認知症とはどんな病気なんだろう?
2.なぜ,おじいさんは怒ったんだろう?
3.自分だったらどんなふうに言ってもらいたい?
−3−
また,グループになって話し合いをしました。子ども達の発表には,「なるほどな~」と思
うこともありました。私たちは仕事の中で慣れてしまっていて,考え方や感じ方が固い所
があるんでしょう。子ども達の発表を聞いていて,「そういう考え方や感じ方もあるなぁ」と
勉強になりました。
モデルにもなってもらって,身体の動きとかも一緒にやってみました。ありがとね。
1 時間 20 分という普段の授業にはない連続した時間,私の組み立てや話の内容が足り
ないせいで,子ども達の集中力が切れそうになる時もありました。子ども達は正直な反応
をします。今回は初めて「もしもシリーズ」の出前。私自身,大変勉強になりました。今後さ
らに子ども達と一緒に”老い”を考えるために,コントの組み立て,伝える内容,時間配分
などをもう一度練り直そうと思います。
でもでも,本当に楽しく勉強になりました。三和小学校さんには心から感謝です。
最後になりましたが,寺山校長先生,お声掛けいただいて本当にありがとうございました。
出前終了後の教頭先生が心を込めて入れてくださったコーヒーもありがとうございました。
少しの時間でしたが,「子ども達のことをよく見て,大切に思っておられる校長先生だな
~」と感じました。私のような若輩者がごめんなさい。 (寺山挿入:思いっきりよいしょ!し
ていただき,ありがとうございます。これぞ,わたしのモチベーションを上げる福祉&ボラ
ンティアであります!感謝!)
あと,大濱先生,本当に,本当にありがとうございました。初めての相方が大濱先生で良
かったです。一生忘れません。いつまでも私の心のペアでいてください。またどこかでお
会いできることを楽しみにしています。
ドリフの最後は「ダメだこりゃ」だけど,今回は,「三和小学校 5 年生,サイコー!」で締め
くくろう。
今日も最後までお付き合いくださいまして,本当にありがとうございました。(寺山)
−4−