ビーチクリーナー開発調査

ビーチクリーナー開発調査
(1)調査概要
平成 18 年 4 月~現在
平成 17 年 度
平成 17 年
平成 18 年
8月
事前 準 備 とし て 、メ ー カー へ 共 同開 発 の打 診
10 月
共同 開 発 への 応 答が あ った 株 式 会社 フ ソー と 開 発会 議 、設 計 会 議 を複 数 回 実施
2月
第1回
試作 ビ ーチ ク リー ナ ー 実機 テ スト
平成 18 年 度
5月
第2回
試作 ビ ーチ ク リー ナ ー 実機 テ スト
10 月
第3回
試作 ビ ーチ ク リー ナ ー 実機 テ スト
1月
第4回
試作 ビ ーチ ク リー ナ ー 実機 テ スト
2月
番外 編
防錆 塗 装の 選 定と 実 機 塗装 テ スト
平成 19 年
平成 19 年 度
平成 19 年
4 月~7 月
第 4 回 実 機テ ス トに お ける 財 団 改善 要 望点 の 実 機へ の フィ ー ド バ ック 、 改 良作 業
平成 20 年
2月
片瀬 東 浜 への 導 入
平成 20 年 度
平成 20 年
4 月~3 月
導入 機 に よる ご み採 取 性能 の 確 認と 改 良1
平成 21 年 度
平成 21 年
4 月~3 月
導入 機 に よる ご み採 取 性能 の 確 認と 改 良2
ごみ 採 取 性能 の 検証
防錆 塗 装 性能 の 検証
平成 22 年 度
平成 22 年
4 月~3 月
導入 機 に よる 消 耗部 、 基幹 部 の 耐久 性 能の 確 認
事前準備段階で声掛けした国内メーカー複数社のうち、対応可能の応答があった株式会社フソ
ーと平成 17 年度より開発を実施。開発・設計会議を経て実機を製作し、平成 19 年度から財団に
導入。実機における海岸での検証作業を実施し、ごみ採取性能、防錆性能、メンテナンス性能、
耐久性能等の調査を行っている。
(2)調査目的
従来市場に流通し、導入できるビーチクリーナーは外国製に限られていたため、下記の問題
があった。①購入値段が高い
がかかる
②メンテナンス時の部品の値段が高い
③部品の供給等に時間
④海外の広大でフラットで柔らかな砂質を想定した設定で、国内のでこぼこで硬い
砂質の海岸では充分に性能を発揮できない
⑤財団のノウハウを機械の改良にフィードバッ
クできない
その解決のため、日本国内メーカーと連携し、湘南海岸の特性に合った財団特注機を共同開
発する。
(3)調査内容のまとめ(平成 24 年度まで開発調査作業中)
ⅰ
ごみ採取性能
従来の外国製ビーチクリーナーよりごみ採取性能を高めるために、ステンレス製のピンで掻
き上げていた方式(タイン方式)から路面清掃用のブラシを混在させる方式(タインブラシ方
式)に改良し、従来取りこぼしていたタバコのフィルターやペットボトルのキャップ等の細か
いごみの採取率を向上させた。
また、一度に清掃できる幅を従来の 120cm から 150cm に
30cm 拡げ、清掃効率も向上させた。
ⅱ
防錆性能
ビーチクリーナーは、海岸で塩分を含んだごみや海藻、砂
を掻き上げるため、機械の腐食の進行が激しい。そのため、フレーム等における防錆塗装の調
査を実施。結果、防錆能力、直営メンテナンス時の再塗装のしやすさ、環境性能などを勘案し
て Noxudol を採用した。
ⅲ
メンテナンス性能
国内メーカー製のため部品部材の入手が容易で、低価格で部品納期が早いメリットはあるが、
メンテナンス作業のしやすさは若干劣る。
ⅳ
耐久性能
実機は、平成 19 年度に導入したので、耐用年数として設
定している 5 年間の耐久結果は、平成 24 年度の検証となる。
ただし、初導入機は現在に至るまで、フレームや動力伝達部
での比較的重度なトラブルが複数回発生しており、それらの
改良や軽量化と剛性のバランスの見直しは、改めて必要と思
われる。