動 物(生物) に 関 係 ある 諺

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動 物(生物) に 関 係 ある
諺
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1・蟻の穴から堤がくずれる
堅固な堤も、蟻のあける小さな穴がもとでこわれる。 ほんの小さな欠陥を見逃したために、取り
返しのつかない結果となる。ごくわずかな手ぬかりから大事が起こる。
2・魚心あれば水心
相手が自分に好意を示せば、こちらも好意をもって応対する用意がある。
3・一寸の虫にも五分の魂
どんなに小さく弱い者にも、それ相応の意地がある。どんなに弱そうに見え、また、どんなに
身分が低く、しいたげられている者にも、それぞれ意地や根性があるから侮ってはいけない。
Even a worm will turn.(虫けらさえも向き直って来る。)
4・鰯の頭も信心から
信じて拝めば、鰯の頭のようにつまらないものでも ひどくありがたく思われる。信仰心の不思議さ
5・馬の耳に念仏
馬が念仏など聞いても少しもありがたく感じない。 人の意見に耳を貸さないで聞き流すこと。
6・鵜の真似をする烏、水に溺れる
自分の能力を考えずに人の真似をすると失敗する。
7・蝦で鯛を釣る
エビのような小さいもので、タイのような立派で大きな物を手に入れる事。
わずかな元手で大きな利益を得る。
8・蟹は甲羅に似せて穴を掘る
人は、自分の分に応じた行動をするものだ。
人はそれぞれ自分につりあった考えや行動をするものである
9・亀の甲より年の功
年長者の経験は尊重しなければならない。
10.腐っても鯛
たとえ腐っても鯛は魚の王である。
よいものはどんなに悪くなっても、また落ちぶれてもそれだけの価値は失わない。
11.鶏口となるも牛後となるなかれ
大きな団体でしりについているよりも、 小さな団体でもそのリーダーになったほうがまし。
人に従属するよりも独立した方がよいというたとえ。
12.窮鼠(きゅうそ)猫をかむ
追い詰められたねずみは、反対に猫にかみつく。
追い詰められて逃げ道のないようになると必死に抵抗するから、弱い者がかえって強い者を
負かすことがある。
13.麒麟も老いては駑馬に劣る
優れた人でも老衰すると その働きが人より劣り、愚鈍な人にも勝ちを譲るようになる。
14.虎の子
とても大切にしている物のたとえ
15. 鹿を逐うものは山を見ず
一つのことに夢中になっている者は、ほかのことを顧みない。
目先の利益を得ることに夢中になっている者は、ほかの事情には気がつかない。
16. 立つ鳥あとを濁さず
鳥のようなものでも、飛び立つときは自分の去ったあとを濁さないように 気をつける。
まして、人間であるから、見苦しくないように後始末することが大事であるという意味。
17. 蓼食う虫も好きずき
苦い蓼の葉を食べる虫がいるように、人の好みはさまざまで、一般には理解しがたいような多面性
を持っているものである。
There is no accounting for tastes.(人の好みは説明できないものだ。)
18.二兎を追う者は一兎も得ず
同時に二つのことをしようとする者はどちらの成功も得られない。どちらもうまくいかない
19.逃がした魚は大きい
手に入らなかったものは大きく感じられる。
手に入れかけて失ったもの、逃がしたチャンスなどを惜しむことなどに使う。
20.能ある鷹は爪をかくす
実力、才能のある人物は、むやみにそれを外部に表さず謙虚にしているが、 いざという時その
真価を発揮する。
21.水清ければ魚住まず
あまりに清廉潔癖(せいれんけっぺき)すぎると、人に親しまれないたとえ。
22.烏の行水
入浴時間の短いたとえ。
23.虎穴に入らずんば虎子を得ず
危険を冒さなければ望みのものは得られないことのたとえ。
24.猿も木から落ちる
その道に長じた者も、時には失敗することがあるというたとえ。
弘法(こうぼう)も筆の誤り
学問や技芸が非常にすぐれた人でも時には誤ることもある。
25.雀の涙
非常に少ないこと。
26.竹馬の友
幼い時、共にたけうまにのって遊んだ友。幼なじみ。
27.一石二鳥
一つの事をして二つの利益を得ること。一挙両得。
28.鳶が鷹を生む
平凡な親が優秀な子供を生むたとえ。
29.蛙の子は蛙
(瓜のつるになすびはならぬ)
子供はたいてい親に似るものだ。また、凡人の子はやはり凡人になる、の意とも。
30.井の中の蛙 大海を知らず
自分の周りの、ごく限られた範囲のことしか考えない、 見聞の狭いこと。世間知らず。
狭い世界に閉じこもって、広い世界のあることを知らない。
31.蛙の面に水
蛙の面に小便
どんな仕打ちをされても、全く平気でいること。しゃあしゃあとしているさま。
32.飼い犬に手をかまれる
ふだん目をかけていた者から思いがけず、害を受けること。
33.月とすっぽん
雲泥の差
二つの物の違いが比較にならないほど大きいことのたとえ。
34.虎の威を借る狐
他人の権勢をかさに着て威張る小人(しようじん)のたとえ。
35.捕らぬ狸の皮算用
事が実現するかどうかわからないうちから、あれこれと期待すること。
36.泣きっ面に蜂
弱り目に祟り目
困ったときに、さらに困ったことが起こること。不運に不運が重なること。
37.猫に小判
豚に真珠
価値のわからない者に高価なものを与えても無駄であることのたとえ。
38.猫の手も借りたい
きわめて忙しいさまのたとえ
39.猫も杓子も
なにもかも。だれもかれも。
40.猫をかぶる
本性を隠しておとなしそうに振る舞う。
~~~~~~~~~~✿ 諺・慣用句 ✿~~~~~~~~~~~~~~
41. 短気は損気
短気を起こすと結局は自分が損をする。
42. 来年の事を言えば鬼が笑う
明日のことさえわからないのに、ましてや来年のことは予知できない。
43. 雨降って地固まる
一度ごたごたのあったあとに、かえってよくまとまる。
44. 悪銭身につかず
不正な手段で得た金は、つまらないことに使ってしまうからすぐなくなる。
45. 案ずるより産むが易し
心配するよりもやってみると、意外に簡単。
46. 石の上にも三年
冷たい石の上にも三年すわり続ければ暖まる。つらくてもがまんして続ければ、必ず成功する。
しんぼう強く根気よく勤めることが大切という意味。辛抱していれば、やがては成功するものだ。。
47. 医者の不養生
医者は、人には養生を勧めながら、自分は案外不養生なものである。
立派なことを言いながら内容が伴わないこと。
48. 急がば回れ
急ぐときには危険な近道を通るよりも、遠くても安全な道を回るほうが、 結局は早く目的地に
着く。Make haste slowly.
49. 氏より育ち
人の価値は、血統よりも環境や教育や努力によるところが大きい。
50. 生みの親より育ての親
生んでくれた親よりも養い育ててくれた親の方に愛情や恩義を感じるものである。
育ってくれた親の恩は生んでくれた親より大きいということ。
51. 嘘も方便
物事を円満に運ぶための手段として、時と場合によっては嘘もつかなければならないこともある。
52. 岡目八目(おかめはちもく)
部外者のほうがよくわかる。
53. 渇(かっ)しても盗泉(とうせん)の水を飲まず
どんなに困窮しても悪いことはしないたとえ。
54. かわいい子には旅をさせよ
かわいい子には苦労の多い旅をさせて、世の中の苦しみやつらさを経験させた方がその子の将来
のためになる。
55. 聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥
知らないことは恥ずかしがらないで必ず聞きただせという意。
56. 君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず(論語)
人のつきあいは、 調和するように心がけるべきではあるが、むやみに他人の意見に引きずられ
たり妥協してはいけない。 協調は大切であるが、道理に外れたことにはあくまで反対しなけばな
らない。
57. 後悔先に立たず
事が終わってから、そのことについて悔やんでも取り返しがつかない。
58. 論より証拠
物事を明らかにするには、議論をするより証拠を出した方が早い。
59. 郷(ごう)に入(い)っては郷に従え
人は、住んでいる土地の風習に従うのがよい。
新しい環境に移ったら、それに逆らわないのが世渡りのこつであるという意味。
60. 三人寄れば文殊(もんじゅ)の知恵
平凡な人間でも三人寄り集まって考えれば 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)の知恵のようにすぐれた
知恵が出る。 「文殊」は知恵をつかさどる仏様。
61. 知って行わざるは、知らざるに同じ
知っていることも、実行に移さなければ、知らないのと同じことになってしまう。
62. 朱に交われば赤くなる
人はつきあう友によって、善にも悪にも感化される。
友人の感化力の大きさ、友人を選ぶことの重要さをいう言葉。
63. 小人 閑居して不善をなす(大学)
暇があると、 品性の劣っている人間は、よくないことをする。
64. 好きこそ物の上手なれ
素質とかよい指導者とか、大成するにはいろいろな条件が考えられるが、それが好きであってこそ
熱心に努力するから上達するのである。
65. 過ぎたるは及ばざるがごとし
やりすぎは、不足と同じ。
66. 住めば都
住み慣れれば、どんな土地でも都同然に住み心地がよくなるものである。
67. 精神一到何事か成らざぬ
精神を集中して努力すればどんな困難なことでもできないことはない。
68. 地獄の沙汰も金次第
金さえあればこの世では何でもできる意。
69. 大木は風に折られる
高くのびた木は風当たりが強く、風害を受けることが多い。
人も地位が高くなるほど批判や攻撃を受けることが多くなるたとえ。
70. 多芸は無芸
多芸の人は、とくにすぐれた芸がない。
71. 塵も積もれば山となる
ごくわずかなものでもたくさん積み重なるとついには高大なものとなる。
Many a little makes a mickle.
72. 使っている鍬(くわ)は光る
たえず努力して自分の仕事に打ち込んでいる人は、生き生きとして美しい というたとえ。
絶えず努力する者は、自然とそれが表にあらわれる。
73. 天は自ら助くる者を助く
独立独歩、他人を当てにせず、自ら奮闘努力してやまない人には自然に 幸福がやってくる。
Heaven helps those who help themselves.
74. なまけ者の節句働き
平素なまけている者に限って、ほかの人が仕事を休んで祝う節句の日になって、 かえって働く。
また、働かなければならないことをいう。
75. 喉元すぎれば熱さ忘れる
苦しい経験も、それが過ぎ去ればけろりと忘れてしまう。
苦しいときに恩を受けても、楽になると恩を忘れてしまう。
76. 花より団子(だんご)
外観より内容をとるという意味。
77. 早起きは三文の得(徳)
朝早く起きると何かしらよいことがあるものである。
78. 人を呪わば穴二つ
他人に害を与えようとすれば自分にも。
79. 百聞は一見にしかず
人の話を何度も聞くよりも、一度実際に自分の目で見た方がよいという意味。
80. 百里(千里)の道も一歩から
遠い旅路も足もとの第一歩から始まる。
偉大な事業も手近なところから始まるという意味。
81. 馬子(まご)にも衣裳
身なりだけ整っていることを、皮肉に、または好意的にいうことば。
Fine feathers make birds.(美しい羽毛が美しい鳥を作る。)
82. 雄弁は銀、沈黙は金
上手によどみなく話すことは大切であるが、いつ、どのように沈黙 しているべきかを心得ている
のはさらに大切である。 Speech is silver, silence is gold.
83. 楽あれば苦あり(苦あれば楽あり)
人生には、楽しいこともあれば、また、苦しいこともあり、一概には 言い切れない。
常に先のことを考えよという意味。
84. 良薬は口に苦し
良い薬は苦くて飲みにくいが、病気にはよく効く。
自分の身のためになる忠告は、耳に聞きづらいというたとえ。
85. ローマは一日にしてならず
すべて大きな事業は、長い年月を必要とする。
物事は一朝にしては成らない。
86. 論語読みの論語知らず
書物を読んで、言葉の上では理解するが、その真髄を体得せず、まして実行などできないこと。
87. われ思う、故にわれあり(デカルト)
自分は考えるがゆえに存在する。
考える自我がすべての哲学の基礎であるという意味。
88. 逢うは別れの始め
逢った人とはいつか必ず別れなければならない。無常のたとえ。
89. 悪事千里を走る
悪いことをすると、その噂(うわさ)は遠くにいる人まで、すぐにつたわってしまう、ということ。
90. あとの祭り
時機を逸してかいのないこと。ておくれ。
91. 痘痕も笑窪(あばたもえくぼ)
自分が愛した者については、欠点さえもよく見える、ということ。または、正確な判断が不可能。
92. 中らずと雖も遠からず
的中はしていないが、それほどまちがっていず、ほぼ正しい推測である。
93. 言うは易(やす)く行(おこな)うは難(かた)し
口で言うことは簡単だが、それを実行することはむずかしい。
94. 言わぬが花
はっきり言わない方が趣がある。
95. 売り言葉に買い言葉
相手の暴言に対して、それに相当する暴言でやり返すこと
96. うわさをすれば影
人のうわさをしていると、当の本人が突然現れるものである。
97. 旅は道連れ世は情け
旅は道連れのあるのが心頼もしく、世の中を渡るには互いに思いやりをもつのが大切である。
98. 鬼も十八、番茶も出花
女の子はだれでも年頃になれば、それ相応にきれいに見え、魅力もそなわるの意。
古くは男女いずれにもいった。
99. 苦しい時の神頼み
神仏を信じる心をもたない者が、困ったときだけ神仏の加護を請うこと。
100.芸は身を助ける
道楽でおぼえた芸が、おちぶれたときなどに生計をたてるのに役立つ。