室 内 展 示 場 のご案内 2015. 7. 17 彫刻の森美術館には、5つの室内展示場があります。 本館ギャラリー 『松本秋則 オトノフウケイ』展 2015年3月21日(土・祝)∼8月30日(日) 彫刻の森美術館では、「松本秋則 オトノフウケイ」展を開催します。 松本秋則は、竹を主な素材に用いて組み上げ、音の出るサウンド・オブジェを制作している作家です。 空気の動きを捉えたり モーターを駆使して作品に動きを与え、竹同士がぶつかりこすれ合ったりして 生まれる音の連鎖が、素朴で愉快な音楽を奏でます。また、巨大なスクリーンを仕立ててオブジェを投 影し、音と映像が織りなす優しく心地よい風景を創出します。 本展は、《Sound Forest》と《Sound Garden》、そして《Sound Theater》という3つのインス タレーションにより構成されます。 会場を巡り様々に変化する音と光が繰り広げる一期一会の世界をお楽しみください。 緑陰ギャラリー 『鋤田正義写真展・フラッシュバック』 2015年7月18日(土)∼11月8日(日) 彫刻の森美術館では、7月18日(土) より11月8日(日) まで「鋤田正義写真展・フラッシュバック」を開催します。 鋤田正義(1938∼)は、デヴィッド・ボウイやT.REX、YMOや布袋寅泰ら国籍を超えてミュージシャンから圧倒的な支持を受けているのをはじめ、広告 写真、テレビコマーシャル、映像作品など幅広いフィールドで常に第一線で活躍し続けている写真家です。70年代から現在に至るまで深い信頼で結 ばれているデヴィッド・ボウイが冷戦下のベルリンで録音した名盤『LOW』 に収録された「SOUND & VISION」をタイトルに冠した展覧会は、2012 年夏の東京都写真美術館を皮切りに福岡、大阪、舞鶴と巡回、人気をさらに拡大し、存在感を確固たるものにしました。 それから1年余り、”RETROSPECTIVE” という形で全仕事を俯瞰した鋤田正義が”写真論” というコンセプトで自己の世界をまとめ上げる展覧会が 開催されます。 1956年頃、高校時代に撮影した母親の写真からはじまり、リー・モーガンなどのジャズ・ミュージシャン、寺山修 司の天井桟敷、ニューウェイヴのミュージシャンたちから、現代の俳優やアーティストに至るまで対象は多岐にわたり、撮影した場所も世界中の 都市にまたがっている鋤田の写真。それはビートニクのような風貌をした鋤田の永遠に終わることのないロードムーヴィーのようなものであり、 ”音の響きと映像の不思議さ”が感じられます。 今回の展覧会では、鋤田正義の記憶と心象風景が観る者の感性を飛翔させてくれます。 © Masayoshi Sukita マルチホール What’ s Sculpture? 彫刻って何だろう? 会期:2015年5月23日(土)∼ マンズールーム 美術館には、いろいろな彫刻があります。木を彫ったもの、金属でできたもの、人の形をしたもの、何の形 イタリアの彫刻家ジャコモ・マンズー かわからないもの、楽しそうなものから恐そうなものまで。これらはすべて、彫刻家が精魂こめて作った作 の 「死の扉」 習作12点を常設展示してい 品です。 さあ、「素材」「形」「空間」の3つのテーマで彫刻を見ていきましょう。それぞれのテーマから ます。 作品に近寄ってみると、今まで気づかなかったことが見えてくるかもしれません。 アンソニー・カロ《モロッコ人たち》 『彫刻ってなんだろう?』の答えが見つかるかもしれませんよ。 近代彫刻にみる革新∼コレクションより∼ 会期:2015年5月23日(土)∼ ウンベルト・ボッチオー二《空間の中の一つの連続する形》、シャルル・デスピオ 《アッシア》、アメデオ・ モディリア−二 《頭部》、コンスタンティン・ブランクーシ《接吻》、アルベルト・ジャコメッティ《腕のな い細い女》、メダルド・ロッソ《病院の病める男》、ヘンリー・ムーア 《着衣の横たわる像》など近代彫刻の コレクションより13点を展示します。 コンスタンティン・ ブランクーシ《接吻》 ピカソ館 『ピカソ・コレクション』 ピカソ館は、20世紀を代表するスペインの芸術家パブロ・ピカソの作品を専門にご覧いただくために1984年に日本で初めて開 館しました。ピカソが65歳から熱中して制作した陶芸作品を中心に多彩な所蔵作品300点余りを順次公開しています。 アートホール さンカく 『じぐ ザグ △ ワーるド』 会場の中心に展示されている、赤い大きな作品《オクテトラ》。 アメリカの彫刻家イサム・ノグチは、日常の遊び場にアートを持ち込み、こども たちに夢を与えるために数多くのプレイスカルプチャー(遊べる彫刻)を制作しました。 《オクテトラ》は、イサム・ノグチが制作したプレイスカ ルプチャーで最も知られたものです。ギリシャ語の8=オクトと4=テトラを組み合わせて《オクテトラ》と名付けられたこの作品は、六角形の 面4つと三角形の面4つをあわせた八面体の彫刻で、中に入って登ったり、くぐったりすることができます。 「じぐザグ △ ワーるド」は、 《オクテトラ》から生まれたかたちをもとに、自然のかたちも取り入れながら会 さンカく 場全体をひとつの図形として作り上げました。たくさんのポールには山形に赤色と黄色がペイントされ、まる で森の中にいるような気持ちになります。三角形のクッションは《オクテトラ》から飛び出したかたちのよう に見えます。どこで遊ぶのか、どうやって遊ぶのかは子どもたちの自由です。様々な遊びの中から、空間に隠されたおもしろいかたちに出合って ください。遊具とも建築とも、アートとも言えるこの場所は、子どもたちが遊びながらアートを発見できる〈彫刻的空間〉です。
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