2015年春号 - CHC音楽教室

第66号
グルーヴ
CHC 音楽教 室代表
有谿 英彰
CHC音 楽教室
「 グ ル ーヴ 感 あ る 音楽 」「グ ル ー ヴ ィーな 音楽」 という 言葉を 聞かれ たこと は、
2015年 4月
あるでしょうか?この「グルーヴ」という音楽用語はどのようなものを意味する
の か、正 直、私 自身も しっか りとつ かめな いでい る。
音楽は生きている―譜面に描かれていないセンス―
さっそ く「 ウィキ ペディ ア 」で 調べて みた 。やは り具体 的な定 義はな いらし い 。
C HC音 楽教室 チーフ ブレー ン
神 原雅之
”ある種の高揚感を指す言葉であるが、具体的定義は決まっていない。波、うね
ピ ア ノ や ヴ ァ イ オ リ ン を 演 奏 し よ う と す る と き 、「 譜 を 読 む こ と 」 は 避 け て 通
り等の感じの演奏を表す言葉の一つとして、ポピュラー音楽全般で用いられる”
れ ない こ と で す 。譜 を 読 む のが 遅 い 、 速く 読 め る よ うに な り た い、 と 願 う 気持 ち
そうである。コンピューター等で作られる正確なリズムや音程による音楽と対比
は誰 もが思 うこと です。
す るため に、使 われる ように なった 言葉な のかも しれな い。
楽譜 は 記 号 で す。 記 号 に は約 束 事 が あり ま す 。 譜 は、 音 の 長 さ、 ピ ッ チ 、ど の
敢えて 科学的 に定義 すらな らば「 リズ ムのズ レ 、時 間差だ けでな く 、等差で も 、
音 を 繋 ぎ 、 ど こ で 音 を 切 っ た ら よ い の か ( ス ラ ー や フ レ ー ズ )、 更 に ど ん な 強 さ
刻んだリズムのどこにアクセントを置くか、音の大小の違いでも、グルーヴは生
で 奏で れ ば よ い のか ( 強 弱 )な ど が 具 体的 に 示 さ れ てい ま す 。 この よ う に 楽譜 に
まれる。このように、数学だけでは割り切れないリズムの要素、リズムの感覚全
はさ まざま な情報 が書か れてい る ので す。
体 を指し てグル ーヴと 呼ぶ 。」 とされ る。
楽譜 に 書 か れ てい る 情 報 を素 早 く 読 み、 演 奏 す る こと が で き たら 、 良 い 演奏 を
「 グ ル ー ヴ 感 」 は 、「 ノ リ 」 や 「 一 体 感 」、「 心 が 弾 む 」、「 体 で リ ズ ム を 感 じ ら
す るこ と が で き るの で し ょ うか 。 残 念 なが ら こ の 段 階の 演 奏 は 、つ ま ら な い演 奏
れる」という感覚と関係し、楽譜からの数ミリ秒程度のずれとテンポによって、
に 聴こ え て し ま いま す 。 音 楽す る こ と が楽 し い と 感 じら れ る よ うに な る の は、 そ
グ ルーヴ が感じ られる とも言 われて いる。
の先 にある のです 。
私 達 が 素 晴 ら し い と 感 じ る 音 楽 は 、 大 抵 そ の 「 ノ リ 」「 一 体 感 」、「 心 が 弾 む 」、
音 楽は生 きてい ます。 音楽を 聴いて 、呼 吸 してい るよう な
「体でリズムを感じられる」そんなグルーヴ感のあるものであることは確かだ。
感じ や情緒 的な印 象を感 じられ る よう になる ために は、譜 面に
しかし、それは「楽譜からの数ミリ秒程度のずれとテンポから生まれる」とされ
描か れてい ないこ とを( 譜面か ら )読 み取る センス が鍵と なりま す。
て いるの である 。
例え ば、グ ルーヴ の感覚 (本紙 に記さ れた有 谿先生 の文章 を参照 )
音楽教育では、しばしば「正確なテンポ、それからズレない演奏」が求められ
る 。 は た し て その 積 み 重 ねが 「 グ ル ーヴ 感 の あ る 演奏 」 に 繋 がる の で あ ろう か。
や、 ワルツ の揺れ の感じ は譜面 に書 か れてい ません 。
楽 譜に書 かれた ことを 忠実に 奏で よ うとす る態度 ―これ は
とはいっても、テンポとかビートにあわせることは演奏において、重要なポイン
クラ シック 音楽を 学ぶと きの伝 統 的な 態度の ように 思われ ます。
ト である ことも 否定で きない 。音楽 教育と は難し いもの である 。
そ もそ も 、 ク ラ シッ ク と い う言 葉 に は 「古 典 派 」 と いう 時 代 や 地域 を 暗 示 する だ
私は、幼児の音楽教育を担当する時、最後にみんなと即興演奏を楽しむことに
し ている 。そ のルー ルは「 みんな の出す 音を良 く聞き 、感 じよく 自分も 音をだ す 」
け で な く 、「 厳 格 に 」 と い う よ う な 意 味 が 含 ま れ て い ま す か ら 、 そ の 態 度 は 間 違
って はいま せん。
というものである。リトミックをしている子ども達にとって、大まかなテンポ感
同時 に 、 音 楽 の学 習 で は 、楽 譜 に 書 かれ て い な い こと が あ る とい う こ と も知 る
はさすがに共有しているが、その音楽にはかなりのずれは生じる。しかし、毎回
必 要 が あ り ま す 。「 楽 譜 を 読 む 」 と は 、 譜 面 に 書 か れ て い な い こ と に 気 づ く セ ン
新鮮な一体感と高揚感を、子ども達も私も確かに得ている。音楽教育にとって、
ス が不 可 欠 な の です 。 音 楽 と動 き を 重 ねる 体 験 ( リ トミ ッ ク ) は、 譜 面 に 隠さ れ
こ んな「 遊び」 も重要 ではな いのか とも近 頃思っ ている 。
た見 えない センス を感じ 取る、 大事な 体験と なるの です。
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年度末の予定
●デモンストレーションに向けた合同練習●
4月12日・19日(日)
◆クリエーティブ
デモンストレーション2015◆
4月25日(土)15:00~
栄町ビル
6F
13:00~13:45
リトミック年少・S2/3
13:45~14:15
合唱(S1以上)
14:15~15:00
リトミック年中・S1
東広島市中央生涯学習センター・小ホール
#当日タイムスケジュール#
9:30-10:00/
@搬入
●ご紹介お願いします●
リトミック2歳児体験レッスン
4月20日(月)10:30~11:15
10:00-11:00/ リハーサル
リトミック年中・スプラウティングⅠクラス
栄町ビル
6F
11:00-12:00/
リハーサル
リトミック年少・スプラウティングⅡ・Ⅲクラス
12:30-13:30/
オープニング合奏リハ
13:30-14:00/
エンディング合唱リハーサル(S1以上)
14:00-14:30/
リトミック2歳児
◆2015年度について◆
引き続きCHC音楽教室での学習を希望される方は、
希望レッスン時間調査
出演者会費:2,000円
をお配りしますので、ご記入下さり担当講師にお渡し下さい。
(新小4以上:1,000円)
○当日受付でお願いします。
新時間割案を確認のうえ、
@搬出、搬入、受付、会場整理は毎年
ご希望、不都合のある場合は、お申し出下さい。
新 小 2 年 保 護 者 にお願いして
(原則、新入会の方以外は、開始のはがき等はお送りいたしません)
おります。今年もよろしくお計らい下さい。
新年度開始は5月7日(木)です。
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