167号 〃 11月

、
発行日2006年11月 7 日
杉 岳 通 信
167号
編集人
安岡正俊
製作・発行人
中村利夫
発行所
杉岳同門会
杉並区和泉3~59~21
***山行のお知らせ**
*2006 年 11 月度月例:温泉泊付き(早忘年会)山行*
日 時:11月18日(土)~19日(日)
行き先:候補地(案)「松姫鉱泉」(大月市七保)、宮地山
備 考:マイカー利用
問い合わせ/申し込み受付:中村 ℡ 03-3321-7239 [[email protected]]
*2006 年 12 月度月例:第16回忘年山行*
日 時:12月3日(日)
行き先:ハンゼの頭(1680m甲州百山・柳沢峠の北方)
集 合:柳沢峠、9時30分
備 考:マイカー利用、昼食時鍋あり。
申し込み受付:中村 ℡ 03-3321-7239 [[email protected]]
・
平成 18 年 8 月 18・19 日
南アルプス北岳花の旅
コース
広河原~白根御池~草すべり~小太郎分岐~北岳山頂~八本歯~二俣~大樺沢~広河原
参加者
菊池
一郎・淳/大柴
悠子/山本
和子
☆8 月 18 日(金)
京王線北野駅 7 時 30 分集合。
中央高速にて白根より芦安の市営駐車場まで。10 時 40 分の乗り合いタクシーで広河原。樹林帯を白
根御池への急坂の登りに入ると直ぐに美わしのレンゲショウマがお出迎え。思わず感激のシャッター。
疲れたところに枝沢の水の美味しかったこと。顔を上げるとクロクモソウにドッキング。約 2 時間 20
分で御池小屋着。
数年前にはヤナギランの大群落で鮮やかな紅紫で染まっていた池の右斜面は数本あるのみだった。
小屋の脇の林の陰にはセンジュガンピの白花が風にゆれて・・。
新装なった小屋は食事と部屋の鍵を除けば快適。
☆8 月 19 日(土)
4 時 30 分朝食・5 時 20 分に出発。草スベリの急登は正にお花畑の連続。2 時間少々で小太郎尾根との
分岐へ。ここの眺望は最高。振り向けば 2 年前に登った仙丈ヶ岳が、5 月に行った甲斐駒が摩利支天を
従えて荒々しい婆をみせる。鳳凰三山が雲海の上に顔を出して、地蔵のオベリスクが手に取る様。奥に
は秩父の山並み。斜め前には北アルプス。見上げればバットレス、そして北岳肩の小屋の青い屋根が。
1
ここからは植生も変わり岩場特有の高山植物で数え上げたらきりがないほど、トウヤクリンドウ、チ
シマギョウ、イワギキョウ、タカネシオガマ、イワツメクサ‥。
岩陵の頂上へひたすらの登り、衰えた体力にはきつく辛い 1 時間強の
頂上への道。今回も脚のアクシデントで大柴さんに感謝・感謝。肩の小
屋で長い休憩を取り山頂への鋭気を。予定よリ 1 時間以上早く 3,192.4
㍍の北岳山頂に。
ガスがまいてきて眺望不良。雲海の上に富士のシルエット.大柴さんシ
ャッターチャンスが無くガックリ。緊張の続く八本歯へといざ出発.こ
こからは私の大好きな花が多くあるので楽しみ。ミミナグサ・キンロバ
イ・イブキジヤコウソウ・タカネマンテマ・タカネビランジ‥‥・(タ
トウヤクリンドウ
カネマンテマは見つからず。)八本歯から上がって来る人が多く待ち時間が多くなり出す。視界不良
でバットレも見えず、ひたすらハシゴの連続をコルヘ下る。二俣・大樺沢への長-い下り。
ここにも好きな花ミヤマハナシノブ・タカネグンナイフウロ。大樺沢
は崩壊箇所があり前回とは全く違い沢に掛かる橋をいくつも渡り、水の
中を歩きやっと広河原へ帰還。
それにしても淳ちゃんの登りの強さには脱帽、菊池さんの後を軽快にと
ばすが、ただ頂上から岩陵の下りは死にものぐるいの様子。大変疲れたけ
れど楽しい花の旅でした。(高山植物は確認したもので 100 余)
追
今回もしっかり芦安の温泉で疲れを癒して来ました。
タカネビランジ
南アルプス北岳で出会った花(アイウ工オ順で整理)
ア行
ア・・アキノキリンソウ
イ・・イブキジャコウソウ
イブキトラノオ
イワアカバナ
イワウメ
イワオトギリ
イワギキョウ
イワツメクサ*
ウ・・ウサギギク
工・・工ゾシオガマ*
オ・・オオカサモチ
オクモミジハグマ
オニシモツケ
カ行
オヤマリンドウ*
オンタデ
力・・カニコウモリ*
カラマツソウ
キ・・キオン
キソチドリ
キタタゲキンポウゲ
キタダケソウ*
キタダケトリカブト*
キタダケヨモギ
キツリフネ
キバナシヤクナゲ
キンロバイ
○ 花名の後ろの「*印」は日本固有種を記しました。
黄色花。ミヤマアキノキリンソウの低山型
山頂直下の岩場に張り付くようにピンクの花を咲かせていた。
草すべりの花畑に沢山の薄ピンクの穂状の花が。
足元に可憐なピンクの小花。
岩の割れ目に枯れ花になって。これがまた可愛い。
黄色のはなびらに長いオシベ、メシベが。薬草
岩場に鮮やかな碧色の花が上を向いて咲いてる。
白花。花びらが二つに割れて 5 弁が 10 弁の様。
葉がうさぎの耳に似るところから、黄色の目立つ花。
薄い黄色のシオガマ。
セリ科のち-ちゃな花が沢山集まった大きな花。
レースの様。
線香花火の様な花。白根御池小屋の登りに沢山。
小さな白又は薄紅色の花が密集して大樺沢に。バ
ラ科です。
イワギキョウ
まだ蕾でした。2株のみ見つけました。
ガレ場に株になって。もう花が赤く色づいてました。
薄紫(グレーにちかい)の小さな地味な花。反り返って咲く。
真っ白な花火の様な綺麗な花。
黄色の目立つ花。ハンゴンソウに似る。
水場に近い樹林に淡緑色の花が楚々と。
草すべりに隠れる様に。艶のある黄花です。
残念ながら花は終わり、特徴のある実だけ見付けました。
少し小さめです。とても綺麗な青紫です。
葉も花も銀色ですぐ判ります。肩の小屋の上の岩場に多く。
黄色のツリフネソウ。みどりの中に目立ちます。
ハイマツの中に、花は終わり葉だけ。
バラ科の低木。山頂直下の岩場に沢山あります。黄色で目立つ。
2
サ行
タ行
ナ行
ハ行
マ行
ク・・クガイソウ*
紫色の穂の長-い大変目立つ花です。草すべり・大樺沢に。
クサボタン
広河原周辺に沢山あります。薄紫花の先端が反返える。
クロクモソウ
花は褐色で地味、葉は可愛いらしい形です。水場近くに。
コ・・コウシンヤマハッカ
大樺沢を過ぎ広河原に近い樹林帯の中に。紫色のしそ科の花。
コウメバチソウ
草すべりに沢山咲いています。梅の様な白い目立つ花です。
ゴゼンタチバナ
葉が 6 枚になると白い花を咲かせます。ハイマツの中にあり。
コメススキ
丈は 30cm ほどの地味な小さな花です。イネ科。
サ・・サンカヨウ
草すべりの花畑に。花は終わり黒い実が 5 個ほど、実は食用。
サラシナショウマ
白い小さな花が集まり長い穂状に。大変目立ちます。
シ・・シコタンハコベ
岩場に白い小さな花の株が強風に耐えて。
シシウド
セリ科。白い小さな花が沢山集まり大きな花に。
シナノキンパイ
高山植物の代表選手。黄色の大きめの花で目立ちます。
シモツケソウ
草すべりに沢山あります。細かなピンクの花が集まって。
シラネヒゴタイ
ピンクの小さなアザミの様です。葉は少し紫がかっています。
ス・・ズダヤクシュ
地味-な小さな花です。大樺沢の樹林の中に。
セ・・セリバシオガマ
セリに似た葉に薄黄色の花が巴の様に咲いて。御池への登りで。
センジュガンピ*
ナデシコの真っ白な花、林の中に楚々と咲いています。
ソ・・ソバナ
紫色のツリガネの様です。沢山咲いています。キキョウ科。
タ・・タイツリオウギ
マメ科。 薄い黄色の花。実は雷鳥の好物だそうです。
タカネイブキボウフウ 白い花が傘状に、蕾の内は褐色です。丈は低い。
タカネグンナイフウロ* 大樺沢に。ハクサンフウロより丈が高い。紫色。郡内地方に由来。
タカネコウリンカ*
花は黄色で、顎や開花前は紫黒色です。一株見付けました。
タカネシオガマ
小太郎尾根分岐より先に濃淡のピンクの花が沢山咲いています。
タカネスイバ
タデ科の赤い花のひょろ-とした草です。噛むと酸っぱ-いです。
タカネツメクサ*
白い小さな 5 枚の花弁の間に薄縁の顎でしょうか。大株で目立。
タカネナデシコ
鮮やかなピンクのナデシコ。花の先端が深く裂けています。
タカネナナカマド
もう実をつけていました。でもまだ赤くはありません。
タカネニガナ*
痩せたタンポポの様です。岩場に咲いています。
タカネヒゴタイ*
ヒゴタイ特有のピンクの小さなアザミの様です。
タカネビランジ*
北岳の花は薄いピンクで岩壁に沢山咲いています。大好きです。
タマガワホトトギス
黄色いホトトギスです。今回は一株、大樺沢で会いました。
チ・・チシマギキョウ
青紫の花がうつむき加減に岩場に沢山。花には繊毛があります。
ツ・・ツバメオモト
株は沢山見ましたが、実はもう黒ずんでいました。
ト・・トウヤクリンドウ
こちらも高山植物の主役。薄黄色の花に濃い緑の斑点が。
トネアザミ
丈の高いアザミ。草すべりの花畑のなかに。
トモ工シオガマ
花の付き方が巴の様。ピンク。
トリアシショウマ
白い小さな花が鳥の足の様に尖って枝分かれ状につく。
ノ・・ノリウツギ
広河原周辺に白いガクアジサイの様な花の木が沢山あります。
ハ・・パイカウツギ
潅木。白い綺麗な花がまだ数輪沢筋に咲いていました。
ハクサンイチゲ*
高山の代表選手。目立つ白花はもう終わって実を付けていました。
ハクサンシヤクナゲ
八本歯に向かうハイマツの中に熊谷さんが好きだった花が一輪。
ハクサンフウロ*
お花畑の主役。ピンクの可憐な花が沢山。
ハハコヨモギ
岩場にハハコグサに似た花が肩を寄せ合って咲いています。
ハンゴンソウ
丈の高い黄色い花が先端に集まって咲きます。大変目立ちます。
ヒ・・ヒメコゴメグサ*
花が半分になった様な白い小さな花。白花の中に黄色と紫の模様。
フ・・フシグロセンノウ
オレンジ色のナデシコ科の鮮やかな花。みどりの中に目立ちます。
ホ・・ホソバトリカブト
草すべりの花畑に沢山咲いています。目立ちます。
ホタルサイコ
小さな粒の様な黄花が茎の先端に咲きます。地味な花です。
ホタルブクロ
北岳のはとても濃い色をしています。大樺沢に沢山咲いています。
マ・・マイヅルソウ
もう斑点のある実を付けてました。葉は鶴が羽をひろげた様。白花。
マルバダケブキ
大きな丸い蕗の葉に丈の高い茎上に黄色の花。遠くからも目立つ。
ミ・・ミソガワソウ*
湿ったところにしそ科の紫の綺麗な花が咲いています。
ミネウスユキソウ
ウスユキソウの様な白い綿毛が少なく一寸地味です。
ミネズオウ
岩場に這ってツツジ科の小さな可憐なピンク花が咲いています。
ミヤマアカバナ
秋に葉が赤くなるのでアカバナ。足元にひっそりと咲いています。
ミヤマアキノキリンソウ 黄花が多く集まって穂の様に咲きます。アキノキリンソウの高山型
ミヤマガラシ
椅麗な黄色の菜の花に似た花。全体はクレソンの様。
ミヤマキンポウゲ
黄色の光った花が花畑に目立ちます。
ミヤマクワガタ
赤い可愛い花です。長いオシベ・メシベが突きだしています。
ミヤマコウゾリナ*
葉の感触がカミソリを当てた様。黄色のタンポポに似た花です。
ミヤマシシウド*
セリ科、白い細かい花の集まった大きな花。レースの様。
ミヤマシャジン*
淋しげに青紫のラッパの様な花が一輪。キキョウ科。
ミヤマゼンゴ
セリ科の細かい白い花が傘の様に集まって大きな花に。
3
ヤ行
ラ行
ミヤマダイコンソウ
特徴のある大きな葉に黄色い花が岩場に光っています。
ミヤマハナシノブ*
大樺沢に青いとても綺麗な花が沢山。北岳と北ア白馬にあります。
ミヤマホツツジ
淡いピンク(黄みがかつて)ツツジ科の先端が反り返っています。
ミヤママンネングサ*
岩場に絨毯の様に黄花が。緑の葉とのコントラストがステキです。
ミヤマミミナグサ*
岩陰に白く4つに裂けた5弁の花びらが風に揺れて咲いています。
ム・・ムシカリ(オオカメノキ) 6月に白いガクアジサイの様な花が咲きます。赤い実がいっぱい。
ムラサキタカネアオヤギソウ 長い名前です。ユリ科、花と茎は紫褐色で二俣あたりに。
ヤ・・ヤグルマソウ
大きな葉が5枚、花は黄緑の長い茎にちらばって同色で地味。
ヤツガタケタンポポ
南アルプスのタンポポはこの種。
ヤナギラン
紅紫の大変目立つ花。ランではない。よく群落をつくります。
ヤハズヒゴタイ
キク科。矢筈と書きます。花はピンクの小型アザミの様です。
ヤマハハコ
茎の上に綺麗な銀白色に中心が黄色の花がいくつも集まって。
ユ・・ユキザサ
花を雪に見立てたのでしょう。ユリ科です。林のなかに。
ヨ・・ヨツバシオガマ
葉は4枚が輪生、濃淡の紅色のシオガマ。沢山見かけます。
ヨツバヒヨドリ
小さなピンクに近い白花を長い茎の上に沢山つけます。
レ・・レイジンソウ
薄紫の楚々とした花が林の中に。トリガブトの仲間です。
レンゲショウマ
美しいの一言。これも林の中。薄ピンクの顎の中に褐
職色の花が。
レンゲショウマ
・ スイス旅行
2006 年 8 月 15 日~22 日
安岡
和子
シベリア大陸を横断し、後1時間でウィーンに着く。途中ヨーロッパの大地が平坦に続く、白い浮
雲が点々と浮かび、下界は天気のよう。後の席の女の子はポーランドのクラコフの近くの川の側の知
人を訪ねて母親と行くという。
オーストリア航空のランチはおいしい。パンが暖めてあり、チョコレートケーキは美味。9時(日
本時間)頃になって軽い夕食。食事の時はアルコールなし。しばらくして、ワイン、ビールのサービ
スがあったが、飲むのは止めにした。もう少し搭乗時間があれば、一飲みして、寝るのであったが、
その時間もなさそうなのであきらめた。機首がだいぶ降下して雲海が近くなってきた。飛行機が降下
してウィーンの街並が見えたが、田園の中に集落があり、耕作地が整然と区画されている。オースト
リア航空の日本語版広報紙で日本人のウィーン料理・製菓士のマイスターが紹介されていた。11時
間45分のフライト。
乗り継ぎでは手荷物、ボディチェックしっかり、バックにいれたスーツケースの鍵がひっかかった。
搭乗待合所はお店もなくこじんまり。眠くなる。トイレの便座が高くて、座ると足がブラブラとなる。
トイレはきれいで行き届いている。乗り継ぎ便が30分の遅れ。大きなバスで乗り継ぎ機に移動。
プロペラ機で60~70名乗り。スチュアーデスは若くて背が高く体格のよい美人。金髪に水色の
制服がよく似合っています。座席は10Aプロペラの少し後、席は2名の並びが2列。ドイツ語、フ
ランス語、英語のアナウンス。耕作地の周りには広告塔が見当たらない。本当にきれい。ハウス栽培
の建物ようなものはないようだ。10分ほどで丘陵から山々の上を飛んで行く。山道が通っていると
ころもある。頭がボーとしてくるが、プロペラのブンブンがうるさいので、寝るのはちょっと無理。
チュリッヒの飛行場に迎えに来ていた正俊と、予約済みのホテルに行く。バスに入り、髪も洗い、
味噌汁とラッキョウを食べて寝る。
16日
天気
小雨。モーニング美味しい。1人 150chf。
4
チュリッヒ空港発9時13分のスイス鉄道でベルン、インターラーケンへ向かう。2階建て列車。
インターラーケンで荷物を預け、ローターブルーネンで登山電車に乗り換える。黄色の登山電車は、
深い谷を登って行く。KleineScheidegg でアイガー登山鉄道に乗り換える。13時15分発。途中ア
イガー北壁の穴から外が覗ける Eigerwand2865m に停車。氷河誕生する地として北壁の裏側の
Eismeer3160m にも停車する。終点 Jungfraujoch3454m に到着。
ここは一面の雪の世界だ!
ヨッホ小屋へ圧着路をゆっくり、ゆっくり歩く。45分の標識であっ
た。息が苦しいビスターリ、ビスターリで歩く。路の左側には木の杭が20m位の間隔で小屋まで続
いている。広い雪原の中でガスで時々、周りは何も見えなくなる。雨具上下、紺のフリースの帽子、
白手袋、両ストックで行く。白一色で感覚がボーットなる。メンヒに登る分岐点に、スイスの国旗「赤
に白十字」が立っている。小屋はそこからすぐ近くだったが、ガスに包まれると距離が全くつかめな
い。
半分だけ岩壁に乗ったような小屋です。入口で靴を脱いでスリッパに履き替え、2階のフロントに
上がり、宿帳に名前を書く。フロントのところが、きれいな食堂になっている。部屋はさらに1階あ
がる。2段の山小屋寝床。荷物を整理して食堂へビールを飲みに行く。
はじめ、息が苦しく少々頭が痛く、眠い。横になって寝たいが、ここで寝て
しまうと高山病がひどくなるので、頑張って起きていた。小屋の人に頂いたヌ
ガーを食べ、少し気分がよくなった。窓の外では小雪がまっている。大きな茶
と白の猫が食堂のしきりの棚の上で寝ている。小屋の人は、女性3人、料理人
の男性(主人)1人、2歳位の子供と猫が2匹。2歳の子は富士山に近い高さ
あるが、走り回って遊んでいる。客は我々を入れて15人である。皆、静かに本読んでいる。我々も
置いてある雑誌や写真集をかりて読む。間違い見る。後から来た6人組みメンヒを登って来たのか、
ワインを飲みワイワイしている。トイレは外にあり、氷河から便器を抜けて雪が舞上ってくるのでチ
ョー寒い。
夕食はトマトスープ、サラダ(レタス+とうも
ろこし)、鳥のヨーグルトカレー+ライス、そし
てデザートにピーチプリン。
20時30分頃、TVのスイッチが入ったが、
言葉分からず、部屋に戻って寝る。息が苦しい。
頭が痛い。腹式呼吸をひたすら繰り返す。
17日
6時30分起きる。朝ごはんはコーン
フレーク、ヨーグルト、チーズ、フルーツカクテ
ル、黒パン、お椀より大きいボールに一杯のコー
ヒーミルク、オレンジジュース。
8時に出発。ガスっている。雪は止んでいる。
杭を1本 1 本確かめて、9時に登山電車駅に戻る。
トップオブヨーロッパの駅 Jungfraujoch に今で
は少なくなった日本の赤い郵便ポストがあり、売
店で絵葉書と切手を購入して姉たちへ投函。
KleineScheidegg から Alpigten まで幅広い下り
坂をアイガーの北壁をみつつ降りる。朝の雪の世
界からほっとする歩きとなる。道の脇の草原に咲
5
く花々も青い空の下美しい。Alpigten でレストランに入る。私はソーセージとブラウンポテト、正
俊はベジタリアンサラダとビール、私は足りないと思いチーズを頼んだらパンにチーズを乗せ加熱し
たグラタン風の一皿。追加分が余計で満腹で登山電車に乗る。グリンデルバルドに出て、インタラー
ケンウストでは時間待ちがあり川風に当たって電車に乗り、ブリグに出て、登山電車でツエルマット
に19時20分着。
自炊ホテルバンホフに入る。Coopは閉まっており、ビールを探しに街に出る。缶ビールの自動
販売機はなく、魔法使いが飾られたバーに入る。ビール2杯飲み。戻る。
18日
ツエルマットは曇。ロートホルンを目指す。地下鉄の登山電車にまず乗る。出ると青空に
マッターホルンからブライトホルン、モンテローザが雲海の上に一望できる。昨夜、雪が降ったよう
で一段と白い雪が輝いてマッターホルンは起立している。更にゴントラ、テレキャビンと乗り継ぎ歩
き出す。2ピッチほどで 3415m のオーバーロートホルンに着く。4000m 級の白い山々。360度の
展望である。頂上で日本人に 2 人の写真を撮ってもらい下山。
1ピッチ降りたところでパンと紅茶で一休み。スケッチ1枚。
あまり雄大で白い峰々が続くのでどこを描いていいやら。モン
テローザとリスカム周辺の山を描く。13時になり、あと2時
間30分も行程があるので、歩き出す。お花は夏も遅いので少
なくなってしまったが、キキョウ、エッチン、路の脇に石で囲
まれたエデルワイスがあった。ゴンドラ駅を過ぎると一段と人
が増える。少し谷あいの路に下りると池があり、人々が寝転ん
だり、池に入ったり、様々楽しんでいる。少し高い所に
ある赤いベンチで一休み。皆、とても気持ち良さそうに
くつろいでいるので、この風景をスケッチする。クラッ
カーと残り少ない紅茶を頂く。16時である。随分のん
びりしていた。マッターホルンに向かって歩く。ズーと
遮るものはない。
その先樹林帯の気持ちよい路を若い女性の5人組み
と前後して下る。道はトラバースになる。後から来た半
ズボンのおじさんに抜かれる。行けども行けども山をト
ラバースする路で、下に見えたツエルマット駅も過ぎ、ツエルマットの町も外れ出す。いい加減下に
降りたいと思っていると、細い踏み後が、町に向かってある。そこから下草の深い急な路を降りる。
途中さびた鎖が付いた箇所もあり、一応正しいルートのよう。正俊がさっきの抜いていったおじさん
が下の水平道を横切って行ったと言ったけど、私は足元ばかり見ていたので見えなかった。本道の針
葉樹の落葉の路にぶつかる。あのまま辿れば、この困難なアルバイトをしないで済んだのだわ。
やっと街の家々に近づき、その家の間をぬって、木の階段路から石畳の坂道となり、川の側の通り
にたどりついた。
もう膝が痛い。
ザックをホテルに置いて、自炊の買い物に行く。今晩はパスタに野菜スープ、牛乳、オレンジジュ
ース、ウサギの肉(鳥の刺身のよう)、人参1本、ジャガイモ小5ヶ、タマネギ2ヶ、ハム2本、パ
スタ、クリームソース、ビンビール4本、缶ビール1本そしてヒゲそりで 50chf。一番高いのはビー
ル。
20時過ぎに教会前で行なわれているジャズを聞きに行く。教会前には舞台がしつらえてあり、テ
6
ーブルと椅子、そして屋台のテントが建てられて、沢山の人がいた。20時30分頃だったので、演
奏は休憩中。近くのお店の前の石段に座り演奏を待つ。子供たちが沢山、走り回っている。
19日
今朝はスクランブルエッグとソーセージ、ミルクティー。お昼用に白御飯で梅干としゃけ
のおにぎりを作る。9時30分の電車で Stalden に出て、バスで Saasfee へ行き、Hannig へハイキ
ングです。Saasfee 行きは1時間に1本。Stalden で1時間待つ。人も集まってきてバスも来る。スイ
スパスでバスも新たなお金はいらない。途中、昨日の疲れか、眠くなる。40分位で Saasfee に着く。
Hannig ゴンドラ乗り場に誰もいず。ゴンドラも止まっている。壁に貼ってある表示を見ると、~12:
15/13:30~となっており昼休み中だ。上まで50分の表示に歩き出す。のんびりしたゆるや
かなトレイルが続いている。少し行ったベンチでお昼とする。ひな菊やシャジンが咲いている。
針葉樹の下の小道を辿り、レストランを過ぎ
草原の道に入る。山小屋がありチーズ造りの家、
綿羊やヤギ、にわとりがいる。ゴンドラのトッ
プにたどりつく。ここから1時間で Hannig の
ピクニックのピークのようだが、もうすでに1
4時近いので、正俊はいきたそうであったが、
もと来た道を降りる。チーズ造りの山小屋の前
のベンチでヨーグルトを一杯。味は酸っぱいが
元気がでる。チーズを買うと言うと家の中に入
って選べという。家の中にはチーズ造りに使う
大きな釜などがある。夫婦2人で作っている。フレッシュチーズ、ハーブ入りチーズを味見させても
らう。とてもクリーミー。
棚に置かれたチーズの中からグリーンペッパー入りを買う。主人は日本手ぬぐいを頭に巻いていた。
手ぬぐいは鍛冶屋の日本人から貰ったという。同じ道ながら、なんだか、満ち足りる。
Saasfee の街は小さいながらシャレタお店、ディスプレィも素敵、ゆっくりのぞきたいところだけど、
帰りのバスの時間が気になるので、バス乗り場へ真っすぐ行く。16時45分発に乗る。Stalden 1
7時28分発でツエルマットに戻る。
今夕はマーガリン、ネクタリン2ヶ、サラミを購入して、ソーセージときのことトマトソース入り
のスパゲティである。21時過ぎであるが、腹ごなしに散歩に行く。
20日
今日は小雨ではだ寒い。朝、ベコニアが咲く向かいのホテルをスケッチ。
ツムットへハイキングだけど、途中から正俊が「あなたが行きたいように」とのおおせ、リーダは?
ツムットを過ぎスピルーゼへの路があったが、この辺で天候も思わしくなく、ガスがなかなか消え
ず、少しの青空、太陽の輝きを待つ。ブライトホルン、クラインマッターホルンが姿を現す。マッタ
ーホルンはまだまだ。引き返しツエルマットへ。戻る道で綿羊が18頭路にいるので、どうぞ通して
下さいねとお願いしつつ歩みを進めると、皆一斉に動き出し3頭を除いて斜面を登って行く。おしり
がフリフリムッチリで可愛いらしい。つのがある。しっぽと脚がこげ茶色です。
ツエルマットへの分岐に14時に着く。ツエルマットに
戻ってケーキか、ジュラードで、コーヒーを飲もうという
が、正俊はエーデルワイス小屋への路、再び登りに入る。
しかたがなく、歩きよい路なので、ひざに負担をかけない
ようにストックに頼ってゆっくり行く。何故だか、正俊は
私に対する機嫌がすこぶる悪い。最後のツエルマットハイ
7
キングだというのに、どんどん一人で先に行く。エーデルワイス小屋(レストラン)を越え、更に、
上へ登る路に入る。
陽が出て来た。もしやマッターホルンに出会えるかも。
先をどんどん行く正俊を追って小道をたどる。とうとうマッターホルンが姿を見せる。午後になる
と、サンサンと陽が出て、午前中とはうって変わったよい天気、ブライトホルンもよく見える。正俊
が座っていた分岐点でひと休み。ネクタリンを食べ、あまり景色がよいのでマッターホルンをスケッ
チ、もう1枚ブライトホルンと高度感と、白い量感あふれる山容が描けないヨ。
ツエルマットに戻りホテルの前のレストラン(西洋居酒屋)のテラスで「SCHNEIDER
WEISSE」
ビール。これが美味しいのです。
明日は朝出立なので、ホテル代を精算する。そして、楽しいお土産買に
行く。
21日
朝食は五目御飯、なす漬物、味噌汁、牛乳、オレンジジュース。チュリッヒに向けて帰る。
7時30分発の電車に乗る。Brig までの間、ブライトホルンの白く輝く山容が谷間の奥に見え、お
別れする。
10時54分 Bern 着。途中下車し、荷物を預け州都の旧市街と大寺院を見に行こうと思う。
地図の読み方が悪く、クライネシャディク公園側でウロウロ。正俊叱る。30分程ロス。
大寺院にたどり着く。中世のゴシック様式。塔の下部は工事中の幕がある。川の方向に庭園があり、
眺めがよい。旧市街、大時計塔を見る。仲々荘厳な建物がぎっしり続いている。ベルン市は熊のマーク
で、熊公園とか、熊の飾りが多い。12時50分大寺院通り入口の「RESTAURENT HAMONIE Fritz
Gyger」に入る。太目のウェイトレス、スマートなウェイター、豚肉ピカタをのせたスパゲッティとサ
ラダ、ビール、食後のコーヒーを注文。13時30分レストランを出て、ベルン美術館へ行くが、月曜
日は休み。
8
15時2分発でチュリッヒへ向かう。16時16分チュリッ
ヒ空港駅に着く。ホテルのバスでホテルアレッグリアへチェッ
クイン。部屋に入るとTVに我々の名前入りの Wellcome のメ
ッセージが表示される。
チュリッヒ中央駅へ出て夕食とする。ホテルの前にある
Kloten 駅からチュウリッヒ中央駅へ向かう。中央駅のコンコー
スはとても壮大、巨大な金の羽付きの青の太った女神の風船の
ような像が高い天井からぶらさがっている。あちこちに時計が
あるのは、やはり時計の国だからかしら。市内を散策、大寺院、街の路地を辿ると隠れていたとん
がり屋根の教会の前に出たり、石造り街並のショーウィンドウも高級なジュエリーのお店だったり、
時計衣料品等、楽しい。ツイン宮殿の向かいの建物で、3人組がビバルディの四季を演奏していた。
カフェテラスが路の建物の前にそこかしこにあり、1人でビールやコーヒーを飲んでいる人々等、
みんな街を楽しんでいるよう。こういう街に住むということは、どういう生活になるのだろう。どこ
にいても生活はおなじかも知れない。インドでも、スリランカでも多分。でも、日本的あいまいさを
許さない、そもそも思考方法が異なる様な感じがする。
Hirschen Platz にあるレストランの路上テーブルでビールとラビオリ(ポテトマシュルームのクリ
ームソース)、正俊は松実とバジリコのパスタでかなりオリーブ油が強い。Platz ではあまり若くない
2人組が、今風のバイオリンとギターで歌っている。正俊は 20chf(約 2000 円)も出して彼らのCDを
買った。
駅に戻り、駅の中のBARでワインを一杯。列車待ちの人が出たり入ったり。
大隈重信やら明治初期の日本を創った人々が、欧州にでかけたとき、チュウリッヒは通ったのだろ
うか。その時には、この駅はこのスタイル、大きさであったのだろか。司馬遼太郎の「跳ぶが如く」
を今4巻まで読んだが、世界・欧州と日本のスタイルの違い、何を選び、何を創ってきたか、何が受
け入れられ、何が退けられたのか、これからはどうか。欧州の中を旅して、アジアの一員、ジャポン
としてのアイデンティティーは何か?
本当に、チビの日本人だわと感じる次第。
22日
TVをつけ、各地の天気予報を見る。ツエルマットはブライトホルンがよく映っている。
飛行場で少々時間があったのでお土産チョコを買う。スイスの時計、TISOTTが欲しかったけ
ど見当たらない。スワロフスキーやSwatchがあったが、仲々気に入ったのが見付からずあきら
める。チュリッヒ11時発。12時30分ウィーン着。14時5分ウィーン発。朝成田に着く。
・
山行報告<主としてeタマリより抜粋抄録>
☆ 2006 年 7 月 29 日 大峰・七面山ミニ山行 澤山、他2名
☆ 2006 年 8 月 6 日 井原山 川合「オオキツネノカミソリ(右写真)」鑑賞
福岡・佐賀県境の背振山系にある井原山(983m)の群生地でこの花
が満開だという新聞記事につられて行ってきましたが、真夏の低山歩きは
蒸し風呂状態でまとわりつくアブを追い払いながらの花の観賞でした。
☆ 2006 年 8 月 6 日~22 日 スイス山旅 安岡(正)
☆ 2006 年 8 月 6 日 大峰・弥山ミニ山行 澤山、他1名
☆ 2006 年 8 月 14 日~17 日 黒部・東沢 澤山、他1名
☆ 2006 年 8 月 15 日~22 日 スイス山旅 安岡(和)
☆ 2006 年 8 月 18 日~19 日 北岳 菊池(一、淳)、山本、大柴
☆ 2006 年 8 月 11 日~15 日 久住山・大船山・鶴見岳・由布岳・阿蘇
山・祖母山 宇都宮ファミリー
9
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2006 年 8 月 26 日 大峰・大普賢岳周回山行
澤山、他2名
2006 年 9 月 2 日 大峰・行者還岳日帰山行
澤山、他1名、1犬
2006 年 9 月 2 日 富士山 夫婦百名山 山崎
2006 年 9 月 9 日 再び弥山川
澤山、他1名
2006 年 9 月 6 日~10 日 北海道・白雲岳 坂本夫妻、安岡(正)、他2名
6日青森港で待ち合せ
7日大雪高原山荘までドライブ
8日緑岳~白雲避難小屋まで
9日白雲岳~赤岳~駒の平~銀泉台 大雪高原山荘
10 日函館から青森~弘前
紅葉。秋の静かな花。紅葉の中の茸。馬刺し、馬筋の煮込み旨かった。あの広さに驚いた白雲。地を這うウラシマツツ
ジの紅葉。風に回るチングルマ。飛び入りのリス。一輪残っていたコマクサ。稜線にあった熊の糞。すべて『思い出の角
笛』です。記・安岡
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2006 年 9 月 16 日 西湖の岩場 土屋、菊池(一)、菊池(淳)、山本、安岡(正、和)
2006 年 9 月 17 日 金剛山・カトラ谷
澤山、他1名、1犬
2006 年 9 月 16 日~17 日 徳本峠・岩魚留小屋・岩魚釣り 小坂、牧野
2006 年 9 月 23 日~24 日 再挑戦弥山川踏破! 澤山、他1名
2006 年 9 月 24 日 那須・茶臼岳&朝日岳 大澤
2006 年 9 月 30 日~1 日 日光・太郎山&湯本~中禅寺湖湖畔の千手が浜~竜頭の滝の散策
2006 年 9 月 30 日~1 日 北岳・ピラミッドフェース~4尾根 菊池、安岡
写真は以下を参照。
http://www.geocities.jp/tel6988/kitadake.htm
☆ 2006 年 9 月 30 日~1日 燕~大天井(巻き)~西岳(泊)~鎗ヶ岳~鎗沢~上高地 宇都宮、他1名
写真及び詳細は以下を参照。
http://www.ne.jp/asahi/mtclub/suginami/framepage.htm
☆ 2006 年 9 月 30 日~1日 燕~大天井(泊)~常念~一ノ沢~歩き(1時間半) 月浦
7月の大雨で林道寸断。1時間半の残業あり(ここで傘)。三股への林道も同様で、今年の常念方面の入山者激減との
こと。写真は以下を参照。
http://user.cnet.ne.jp/m/mt-chou/index.html
☆ 2006 年 10 月 1 日 倉岳山 参加者:中村、菊池(淳)、大柴、山本
コース:鳥沢駅~穴路峠~倉岳山~立野峠~秋山・浜沢=薬師の湯(五感の里)=藤野駅
☆ 2006 年 10 月 8 日 金峰山 中村、大柴
☆ 2006 年 10 月 7 日~9 日 黒部 澤山、他1名
☆ 2006 年 10 月 9 日~11 日 大朝日山 坂本夫妻、安岡(正、和)、他1名
9日 古寺鉱泉まで
10 日 小朝日の斜面の紅葉が素晴らしい。新しくなった大朝日小屋に泊まる。
11 日 大朝日岳を登って来た道を戻る。記・安岡
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2006年10月15日
鶏冠山・黒川山
参加:菊池(一、淳)、山本、安岡(正、和)、大柴、中村(記)
絶好の秋天、熱くなく寒くなくのなか、無事終了しました。柳沢峠から、数多くの道標に従い鶏冠山方面に向かい、ま
ず岩峯の鶏冠山に。狭い頂上だがここで鍋付の昼食。往路を戻って十分ほど、「展望台へ」の標識のある黒川山の肩から
2,3分の高まりが、三角点のある黒川山、その先に展望台があった。(一部の地図には、黒川山から鶏冠山への回遊ルート
が書かれているがこれは誤り)鶏冠山頂上からも、展望台からも富士、奥秩父、南アの展望が楽しめた。
帰路、市営「大菩薩の湯」で汗を流し、ビール無しの歓談後、家路に。
☆ 2006年10月28日 蛾ケ岳(1279m・山梨百名山)・四尾連湖 参加者:大柴、中村
☆ 2006年10月29日 山形・船形連峰・黒伏山(黒伏スキー場から福禄山~銭山~白森~黒伏山~遅沢) 安岡(正、和)
☆ 2006年10月29日 <10月特設・御座山(2112m)>参加者:菊池(一、淳)、大柴、中村
天気予報がはずれて、思わぬ好天。少し早いかと思っていた紅葉も今が盛りで、暖かな日差しのなか御座の岩壁と常緑、
赤、黄のコントラストは目を楽しませてくれました。栗生側の登山口駐車場に車が2台ほど、集団登山の一行とすれ違った
が、他は数パーティでさほどの混雑はなし。二百名山の知名度からか、鎖場も以前より鎖が増えていたし、山頂直下の小
屋も、立派な避難小屋に立て代わっていました。
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10月月例山行
『スイス旅情』を読んで
安岡正俊
<前略>チューリッヒとは、楽しい思い出のある町である。夜は全てのものを美しくすると古人はいって
いるが、雪の夜は又格別ではないだろうか。ひっそりとした教会の鐘の音につられて街路をアー行ってコー
行くと、とある居酒屋につく。ビールを注文するとミニ嬢がジョッキで持ってくる。一杯やっていると、と
なりのテーブルでどうやらカードをやっているようだ。『ドカーン』にあらずして『ブリッヂ』である。日
本語で“オトッツアンケッパレ”とか“仲々やるよ”とかいっているうちに仲間に入った。ポンだとかチイ
だとか言いながらスイスのトッチャン連中と互角にやっているうちに、町の仲間がガサゴソ入ってきて、大
変な騒ぎになってきた。どうやらこの酒場町のタマリバらしい。酒をのみ放歌高吟し、カードをやり陽気に
一夜をすごす。
かくしてスイスの夜は静かにくれて行く・・・・。(談)
前述は「会報 杉岳7号」(昭和46年5月1日発行)に掲載された福島章雄さんの言葉です。これを読
んでこの居酒屋どこあるのか興味を抱く。今夏行って探したが、そんな感じの店はなかったように思う。福
島さんの話35年以上前の冬ですから、石畳にある石の家でも変わったのでしょうか。いや、度胸がなく店
に入れなかったもかもしれない。夏は観光客で一杯の街でしたが、冬は違うのでしょか。今度は冬の街を見
に行きたい。
ツエルマットで宿泊していたホテルの前にあった外向きはレストランで、ビールSCHNEIDER WEISSE
を注文。「シュナイダーワイズ」と言うと店の女の子はキョトーン。カウンターで居並んで飲んでいた地元
のおじさん1人が「シュナイダーヴァィズ」と言って微笑みながら店の女の子に伝えてくれた。サンキュー
とも、ありがとうとも言わず、感謝を日本人の微笑で伝えた。暗い店の中のカウンターには、地元のおじさ
んたちが陣取りウィスキーか、ビールを飲んでいた。仕事帰りに、美人のいる店で飲んで帰る。どこにも地
元の人の飲み屋はあるのだろう。
だけど、私は酒の肴もある日本の居酒屋が好きだ。
新宿西口の飲み屋街を小便横丁と言わなくなって、久しい。秋は紅葉を見に来る東南アジア観光客が一杯
くる。インドネシア人は肉を「ポークか、ビーフかと聞く」。先日、横丁で飲んでいたら秋田の人が隣に座
って、「いいなーここ。秋田にこんな感じの飲み屋ないなー」と言っていた。
旅に、山に時を楽しむ旅情。
編
集
後
記
今年は暑い日があり、変な秋です。もう、酉の市が立つのに。
今年の冬、雪はどうでしょうか。少ないのかなあー。
ゆっくりと酒飲む。そんな冬がいい。
暖房の効いた部屋で飲むビールもいい。
皆さんの冬、どんな予定ですか。
そうか、Kが逝ってはや一年か。
(門)
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