二人の友情(6年生)

学校通信
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明
3月号
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21.3.3 陽明小学校
「水とりや氷の僧の沓(くつ)の音」…これは芭蕉の句 。「奈
良・東大寺二月堂のお水取りがすむと,寒さがゆるむ」と言
われますが,今年の冬は寒暖の差が激しく体調の管理が大変
です 。卒業式は温かな小春日和となることを願うばかりです 。
http://www.yomei-e.nagoya-c.ed.jp
二人の友情(6年生)
今日は二人の友情についての話をします。
仲の良い二人の6年生がいました。二人とも何事にもよ
く頑張り、成績もよかったのです。その二人が、同じ私立
中学校を受験しました。結果は残酷(ざんこく)でした。
A君は合格しましたが、B君は不合格でした。
自分だけが合格しなかったことを知ったB君はガックリ
と肩を落とし、家に帰ると、部屋にこもって泣きました。
これまで 、友だちだと信じていたA君が、実は最大のライバルであることに気づいたのです 。
「くやしい」という気持ちは、A君への怒(いか)りと憎(にく)しみに変わってゆきまし
た。
その夜、A君が訪ねて来ました。
「どうせ僕を笑いに来たんだろう。今、世の中で一番、あいつの顔だけは見たくないんだ。
帰ってもらってよ」そう叫んだ時、部屋のドアが開きました。
ドアの向こうに・・・A君が立っていたのです。
A君は、眼に涙をいっぱい溜めて「ごめんね。僕だけが受かってしまって・・・・」
それだけを言うと、一目散に走って行ってしまいました。
B君はこの時、ハッと気がついたのです。
「知らず知らずに身に付いてしまった心の醜(みにく)さを、A君の涙が教えてくれた。
A君は僕のために泣いてくれた。もし、これが反対だったら、僕はA君の所へ行って泣けた
だろうか。心のどこかで、これが実力の世界さ、と割り切っていたかもしれない 。」
冷静になったB君は、今までの思い上がった自分が見えてきました。・・・
『受験のためなら、何でも許される。
受験勉強さえしていれば、家の手伝いをしなくてもいい。
受験勉強で寝る時間が遅くなったから、遅刻してもいい 。』・・・という思い上がり。
背伸びをしないでいる自分に気づいた時、胸の痛みがスーと消えました。入試に落ちたこ
とで、友情の尊さを教えられ、不思議に、気持ちが明るくなりました。
B君は 、「よし、僕は公立の中学で頑張るゾ。通学に時間がかからないから、朝はゆっくり
できるし、部活動にも時間がとれる 。」と、やる気がムクムクと湧(わ)いてきました。
そして、これまで私立中学しか頭になかった自分が滑稽(こっけい)に思えてきました。
長い人生の中で 、「どこの中学・どこの高校に入ったか」は、さほど重要ではありません。
それよりも、入学した学校で「何を学んだか 」「どんな先生や先輩に出会ったか 」「一生つき
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合える友を見つけることができたか」ということの方がはるかに大切です。
あるスケートの選手は 、「どうやってうまくなれたのですか?」と聞かれると、
「転ぶたびに起きあがって練習したからだよ」と答えたそうです。
A君とB君、二人の友情はそれからも続き、結局、同じ大学に入ったそうです。
これでお話を終わります。
上記は2月16日(月)の朝会で話した内容です。このお話をしている間、体育館は水を打っ
たように、シーンと静まり返り,子どもたちは真剣に話を聞いてくれました。
A君とB君には、ずっと友だちでいてもらいたいですね。もうすぐ陽明を卒業する6年生の皆
さんも、このA君とB君のような、いつまでも仲の良い友だちがいるといいですね。
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体育館に
体育館 に校歌の
校歌 の額
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体育館に来られる機会がありましたら、舞台の左手をご覧ください 。
真新しい額に入った、ひらがなで書かれた本校の校歌が掲げられてい
ます。
これは、昨年度まで本校の校長先生であられた伊藤正治先生が、陽
明の子どもたちのためにと、心をこめて書いてくださったものです。
これまで、校歌の1番は大きな声で歌えたけれど、2番や3番にな
ると歌詞に自信がない・・・という人がいたかもしれません。これか
らは大丈夫です。伊藤前校長先生の書かれた歌詞を見ながら、大きな
声で歌えると思います。伊藤前校長先生に感謝しましょう。
◆◇◆◇◆◇
子 どもトピックス
ども トピックス
【授業参観と学級懇談会】
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【英語活動】
2月17日(5・6年 )、18日(3・4年)
19日(1・2年・わかば)の三日間、授業参
観と学級懇談会が開催されました。
授業参観では、それぞれの学級でアイディア
を出し合って、この1年間の子どもたちの成長
を保護者の皆さんに見ていただきました。
学年によっては 、「1/2成人式」を行い、こ
れまでお世話になった保護者の方に感謝の言葉
を述べたり、将来の夢を語ったりと、立派に成
長した姿を見せ、参観者もホロリ。
楽器の演奏や縄跳びを披露するクラスもあり、
保護者の皆さんから盛んな拍手を受けていまし
た。子どもたちはどの顔も満足そうでした。
その後、担任と保護者による学級懇談会が持
たれました。担任から、この1年間の反省と次
年度に向けて、今してお
くこと、来年度になって
からすべきことなどの話
がありました。
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1月13日~2月19日、英語活動の授業
が、4時間行われました 。(6年は AET の授
業が1時間あり)派遣された英語の先生は、
高田升代先生です。どのクラスも、英語の早
口言葉やイス取りゲームを楽しんでいました 。
「さすが、陽明の皆さんですね。授業がと
ても楽しくできました 。」・・これが高田先生
のコメントでした。
小学校では、中学校のような英語の授業は
行いません。英語活動と言って、アルファベ
ットは使わず、絵や音や身振りで英語の世界
を体験します。
そ の 一 例 と な る 早 口 言 葉 は “ Peter Piper
picked a peck of pickled peppers. If Peter Piper
picked a peck of pickled peppers, How many pickled
peppers
did
Peter
Piper
pick?”(ピーターパイパ
ー君が大量の酢漬けの
唐辛子をつまみ上げた
…)というものでした。