血液検査部門

血液検査部門
血液検査室では、血算、血液像、骨髄像、凝固・線溶系、髄液細胞数の検査を実施しています。
血算については、迅速検査システムにより採血より 1 時間以内に検査結果が報告されています。
血算
WBC、 RBC、 HCT、HGB、 PLT、MCV、 MCH、 MCHC、 RDW、
PDW、
MPV、好中球数(NEUT#)
、リンパ球数(LYMPH#)
、 単球数(MONO#)
、 好 酸球数
(EO#)
、好塩基球数(BASO#)
、網赤血球比率(RET%)
、 網赤血球数(RET#)
末梢血液像
白血球分類(%)
、 赤血球、 白血球、 血小板形態の観察
骨髄像分類
骨髄液標本や末梢血標本の特殊染色
ペルオキシダーゼ染色、エステラーゼ(二重)染色、PAS染色、アルカリホスファターゼ染色
(NAPスコアー)
、 酸ホスファターゼ染色、鉄染色
血小板凝集能
惹起物質は通常 ADP(1μM、5μM)、collagen(1μg/ml)ですが、必要な場合はエピネフリン、
リストセチンも実施可能です。
凝固検査
PT(秒、%、INR)
、 APTT(秒)
、 FIB(mg/dl)
、ATIII(%)
、PLG(%)
、PC(%)
線溶系分子マーカー
TAT(ng/ml)
、PIC(μg/ml)
、DDダイマー(μg/ml)
、FDP(μg/ml)
検査項目名
正式名
ああ
基準値
単位
WBC
白血球数
3.67~9.65
RBC
赤血球数
男 4.29~5.67
女 3.81~5.00
Hb
ヘモグロビン(血色素)濃度
Ht
ヘマトクリット値
MCV
MCH
平均赤血球容積
平均赤血球ヘモグロビン量
13.4~16.9
11.1~14.8
40.6~50.5
34.6~44.9
83.0~98.7
26.7~32.8
MCHC
平均赤血球ヘモグロビン濃度
31.2~34.5
PLT
血小板数
155~348
STAB
桿状核球
6~20
SEG
分葉核球
30~50
NEUT
好中球
39.4~73.6
EOS
好酸球
0.4~7.6
BAS
MON
好塩基球
単球
0.1~1.3
3.0~8.2
LYM
リンパ球
PT-T
PT-%
プロトロンビン時間(秒数)
プロトロンビン時間(活性値)
PT-INR
プロトロンビン時間(INR)
男
女
男
女
18.4~50.6
9.5~13.1
70.3~131.4
0.86~1.22
解説
血液中の全ての白血球総数を示して
×
います。感染症や外傷、種々の炎症、
103/μl
血液の病気で増減します。
×
10 /μl
×
6
10 /μl
g/dl
g/dl
%
%
fl
pg
6
RBC は血液中の赤血球数を示します。
Hb は赤血球内に含まれるヘモグロビ
ンの総和を示します。Ht は血液中で
赤血球の占める容積の割合です。
RBC、Hb、Ht とも貧血の指標となり
ますが、医師は特に Hb を重要視しま
す。この3項目とも男性と女性で基
準値が異なります。
MCV は赤血球の大きさ、MCH と MCHC
はヘモグロビンの濃さを示していま
す。これらの数値をくらべると、ど
g/dl のタイプの貧血なのか判断できま
す。
血管に傷がついて出血をきたしたと
き、血小板は出血を防ぐ働き(止血)
×
をします。したがって、血小板が極
3
10 /μl 端に減少すると出血しやすくなりま
す。慢性肝炎や肝硬変では減少しま
す。血液の病気で増減します。
末梢血中の白血球は5種類あります。
%
好中球(桿状核球、分葉核球)
、好酸
球、好塩基球、単球、リンパ球です。
好中球(桿状核球、分葉核球)は白
%
血球中比率が一番多く、細菌感染症
や外傷、種々の炎症、血液の病気で
%
増減します。
アレルギー性疾患や寄生虫感染、特
%
殊な血液の病気で増加します。
%
特殊な血液の病気で増加します。
%
特殊な血液の病気で増加します。
伝染性単核症などのウイルス感染症
%
や特殊な血液の病気で増加します。
秒
血液が正常に凝固するか(外因系凝
固因子機能)を調べる検査です。肝
%
臓の働きが悪い時、抗凝固薬(血液
を固まりにくくする薬)の効果を調
べる時に用いられます。
APTT
活性化部分トロンボプラスチン
時間
FIB
フィブリノーゲン
血液が正常に凝固するか(内因系凝
24.8~35.0
秒
固因子機能)を調べる検査です。特
に血友病の検査には有用です。
フィブリノーゲンは糊のように血液
を固める働きがあり、このフィブリ
ノーゲンの濃度と機能を調べる検査
150~330 mg/dl
です。肝硬変や血液の病気で減少し、
感染症や外傷、種々の炎症などで増
加します。