租税情報交換協定の潮流 - 中央経営コンサルティング

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租税情報交換協定の潮流
る、いわゆるタックスヘイブンの代表的な
地域です。租税条約では、通常の場合、税
率軽減や免税等の特典を規定するのですが、
バミューダには所得に対する租税がありま
租税条約は現在、59 の国と地域との間で
せんので、バミューダとの租税条約の内容
48 条約が締結されています。旧ソ連、旧チ
は、現在日本が締結している他の租税条約
ェコスロバキアとの条約が継承されている
と異なり、内容のほとんどが税に関する情
関係で、条約数よりも適用国・地域数の方
報交換規定となっています。
が多くなっています。
ケイマンへの情報提供要請
スイスとの租税条約
ケイマンは国内法を整備することで、租
平成 22 年5月署名されたスイスとの間
税条約等の締結に依らない外国税務当局に
の改正租税条約では税に関する情報交換を
対する情報提供をすることになり、その情
可能とする内容となっています。
報提供対象国に日本が選定されました。
スイスが一貫して銀行機密情報を提供し
バミューダ型の租税情報交換規定のみの
ない方針をとっていたため、日本が締結し
租税条約は、欧米ではすでに盛んに締結が
ている租税条約の中で唯一、スイスとの租
急がれ、新聞報道によれば、平成 21 年から
税条約のみ、税に関する情報交換規定を有
平成 22 年6月までの累計で約 300 件にも
しておりませんでした。G20の首脳宣言
のぼるとされています。
の中で「銀行機密の時代は終わった。
」とさ
ケイマン型、バミューダ型、スイス型を
れるなど、最近、国際的に税に関する情報
含め、税に関する透明性を高め、他国との
交換の重要性が唱えられ、スイスもついに
情報交換を積極的に行い、不正資金の排除
銀行機密情報についての情報交換に応じる
を行おうとすることは世界的な潮流となり
ことを表明せざるを得なくなり、これを受
つつあります。
けて、改正されることになったわけです。
バミューダとの租税条約
これからは秘
また、平成 22 年8月に英領バミューダと
た商売はしま
の間の租税条約が発効しました。バミュー
ダは外国資本受入れ、外貨獲得の為に、意
図的に税金を優遇(無税または極めて低い
税率)して、企業や富裕層の資産を誘致す
密を武器にし
せん