会報 第164号 平成27年9月発行

ISSN 0910-5174
会
報
第
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号
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報
164
号
平
成
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公
益
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東
京
湾
海
難
防
止
協
会
平成27年9月
公益社団法人東京湾海難防止協会
表紙写真
輻輳する東京湾海上交通センターの沖合
浦賀水道航路を航行する船舶
平成27年7月
目
次
ページ
着任のご挨拶
1
第三管区海上保安本部長
大久保
安広
就任のご挨拶
2
公益社団法人東京湾海難防止協会理事長
横山
鐵男
理事会及び総会の報告について
平成26年度 理事会の決議の省略
平成26年度 第2回理事会報告
平成27年度 理事会の決議の省略
平成27年度 定時社員総会報告
平成27年度
新役員等名簿
4
第1回理事会報告
事業紹介
東京湾、各港毎の「地震、津波船舶避難要領」報告書の完成
9
近況報告
平成27年(第20回)「海の日」表彰式典について
11
平成27年度「海の安全運動」について
平成 27年度海の安全運動実施計画
平成 27年度「海の安全運動」受賞団体
12
平成27年度第 1 回地域連絡会だより
【共通】
第三管区海上保安本部からの連絡事項
第三管区海上保安本部交通部 安全課専門官
【千葉地域連絡会】
平成27年度東京湾口航路工事・調査実施計画
関東地方整備局東京湾口航路事務所 工務課長
19
21
大川
仁史
28
長谷川
清治
平成27年度千葉港湾事務所事業概要
関東地方整備局千葉港湾事務所
平成27年度港湾・海岸事業の実施計画
千葉県土整備部港湾課
海上保安部からの連絡事項
千葉海上保安部
31
副所長 後藤 寿
34
港湾整備室長 堀越 宏喜
40
航行安全課長 渋谷 卓矢
交通課長 佐藤 智基
【神奈川地域連絡会】
平成27年度東京湾口航路関連工事・調査事業計画
関東地方整備局東京湾口航路事務所 工務課長 長谷川 清治
(千葉地地域連絡会と同内容につき省略)
平成27年度京浜港湾事務所工事実施計画
47
関東地方整備局京浜港湾事務所 第一工務課長 小笠原 政之
平成27年度横浜港港湾工事実施計画
50
横浜市港湾局建設保全部
建設第二課長 笹 健二
平成27年度川崎港港湾工事実施計画
54
川崎市港湾局川崎港湾管理センター
担当課長 小松 正
平成27年度横須賀港港湾工事実施計画
61
横須賀市港湾部
港湾建設課係長 鈴村 論司
海上保安部からの連絡事項
65
横浜海上保安部
航行安全課長 濱中 洋尚
横須賀海上保安部
交通課長 安光 良博
【東京地域連絡会】
平成27年度東京港湾事務所事業実施概要
72
関東地方整備局東京港湾事務所
工務課長 奈良 智
平成27年度東京港港湾整備事業の概要
75
東京都港湾局港湾整備部
事業調整担当課長 杉山 晃一
海上保安部からの連絡事項
83
東京海上保安部
航行安全課長 宗像 幸夫
協会だより
主要行事・業務一覧
編集後記
88
御
挨
拶
第三管区海上保安本部長
大久保 安広
第三管区海上保安本部長の大久保でございます。
公益社団法人東京湾海難防止協会会員の皆様には、平素から海上保安業務に深い御理解と御協力
を賜り、厚くお礼申し上げます。
貴協会におかれましては、昭和 30 年に任意団体として発足以来、東京湾を中心として様々な航
行安全対策の調査研究事業をはじめとして、
「海の安全運動」の推進などの海難防止思想の普及・
啓発に積極的に取り組まれており、その活動を大変心強く思うとともに、これまでの多大なる功績
に対しまして深く敬意を表します。
さて、当管区が管轄する東京湾は、我が国の経済活動の中心である首都圏への物流、エネルギー
供給といった海上物流の大動脈となっており、大型コンテナ船や大型危険物積載船などの船舶が多
数行き交う、世界屈指の船舶交通の要衝となっております。
一方で、東京湾は良好な漁場にも恵まれ、周年を通じて漁業活動が盛んに営まれているほか、マ
リンレジャーも活発に行われているなど、非常な多様性を持った海域でもあります。
加えまして、湾内各所では、5 年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けた港湾整備や海
底トンネル建設工事等の大規模プロジェクトの推進により、通航船舶の可航水域が制限されるなど、
湾内の海上交通環境は、益々厳しさを増していく状況となっております。
そのような中、ひとたび大きな事故が発生しますと、尊い人命が失われるばかりか、大規模な海
上災害の発生や海洋汚染が引き起され、船舶交通に多大な影響を与え、ここ東京湾においては、首
都圏への物流が停滞することにより、我が国の経済活動に甚大な被害をもたらすこととなります。
このため、東京湾の船舶交通の安全確保には全力で取り組んでまいりますが、この一環として、
現在、当庁では、東京湾の四つの港内交通管制室及び東京湾海上交通センターを一つに統合し、東
京湾内の船舶の一元的な動静監視及び交通管制を可能とするシステムの整備を推進しているとこ
ろです。これにより、災害発生時の海上交通機能の維持、ダメージの最小化を図るとともに東京湾
の国際競争力の強化にも貢献できるものと確信しています。
今後とも、海に関する豊富な知識と経験を有する貴協会と緊密に連携し、益々複雑多様化してい
く海上交通環境に適切に対応し、東京湾の安全確保に取り組んで行きたいと考えておりますので、
引き続き、会員の皆様の御理解と御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
最後になりましたが、貴協会の益々の御発展と会員の皆様方の御健勝を祈念いたしまして、私の
挨拶とさせていただきます。
-1-
理事長就任挨拶
公益社団法人
東京湾海難防止協会
理事長 横山 鐵男
7月1日付で理事長に就任いたしました横山でございます。海上交通の安全に寄与
するという東京湾海難防止協会の目的達成のために微力ではございますが、職務にまい
進する所存でございますので、会員の皆様をはじめ海上保安、港湾空港関係等の国や自
治体、企業、団体等の皆様のご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
当協会におきましては、東京湾はもとより、茨城県から静岡県に至る海域におきまし
て、港湾空港関係等のご当局や企業のご要請等に基づき、海上工事や港湾整備等に伴い
ます航行安全対策に関する調査研究、海上工事の現場海域におきます航行安全情報管理
及び海上交通の安全に関する周知宣伝の事業を中心とし、数多くの事業を実施してまい
りました。
これらの中心的な新たな事業につきましては、次のように取り組み、皆様のご要請等
に適切に応えてまいりたいと考えております。
航行安全対策に関する調査研究の事業につきましては、海上工事等に伴います船舶の
航行安全に関する課題や問題に対しまして、関係する皆様のご意見、学識経験者の皆様
の知見等をいただきながら、これまでの経験も加味し、海域を利用する皆様の納得と信
頼が得られますよう、更なる配慮を加え、公益社団法人としての公正、中立の立場から
科学的・客観的な安全対策を取りまとめる所存でございます。
航行安全情報管理の事業につきましては、多年にわたり操船等に経験を有する海技資
格者を業務に従事させ、海上交通に関して有しております知識・経験やこれまでの経験
から得られたノウハウを活用し、一層の注意を払い、工事現場におきます交通状況等を
適時に把握、分析するとともに、必要な措置を速やかに講じて船舶交通の安全確保等に
努める所存でございます。
船舶の航行安全に関する課題や問題につきましては、これまで以上に積極的に対応す
ることとし、上記のとおり、事業運営を行ってまいりますので、ご関係の皆様には、ご
理解を賜り、このような課題や問題が生じた場合には、当協会を活用していただきます
ようにお願い申し上げます。
また、今年度におきまして実施しております航行安全対策に関する調査研究及び航行
安全情報管理の事業につきましては、事業目的を再確認するとともに、これまでの経緯
等に留意しつつ、ご関係の皆様のご要請に的確に応えることができるように実施してま
いりますので、引き続きご指導等をよろしくお願い申し上げます。
-2-
一方、海上交通の安全に関する周知宣伝につきましては、能動的に事業を実施するこ
ととし、船舶事故の実情、事故発生の蓋然性等を分析して安全対策の重要性、緊急性を
踏まえ、ご関係の皆様にとりまして利便性のある安全対策を取りまとめて広報すること
により、海上交通の安全に寄与してまいる所存でございます。
当協会の中心的な事業につきましては、以上のように取り組んでまいりますとともに、
その他の事業につきましても協会の目的達成のために時宜に適した対応を行ってまい
りたいと考えておりますので、会員の皆様はもとより、ご関係の官公庁、企業、団体等
の皆様のご支援、ご協力を賜りますよう、改めてお願い申し上げます。
-3-
理事会及び総会のご報告について
前回の会報以降、総会その他定款に基づき開催された会議等は次のとおりです。
平成26年9月 1日(月): 理事会の決議の省略(みなし理事会)
平成27年3月27日(火): 平成26年度第2回理事会
会 場
横浜市中区山下町24番地1
平成27年5月 1日(金):
ワークピア横浜3階「いちょう」の間
理事会の決議の省略(みなし理事会)
平成27年5月28日(木): 平成27年度定時社員総会及び第1回理事会
会 場
横浜市中区山下町24番地1 ワークピア横浜3階「かもめ・やまゆり」の間
○ 理事会の決議の省略(みなし理事会)
当協会定款第39条の規定に則り下記議案を提案した。
議案 株式会社
小島組の入会の承認について
平成26年9月1日、本提案について、理事全員が異議のないことを書面により意思表示し、理
事会の承認があったものとみなされた。
○ 平成26年度
第2回理事会
平成27年3月24日(火)11:00に開会された。
最初に、稲垣孟会長の挨拶と平成27年度の事業の一環として、横須賀港及び木更津港を対象に地
震・津波に対する船舶避難要領の検討を行うこと、また、海難防止推進事業を従来より充実させて
実施していく旨の紹介があった。続いて次の議案について審議が行われた。
第1号議案
平成27年度事業計画(案)について
第2号議案
平成27年度収支予算(案)について
第3号議案
特別事業(50周年記念式典等)の実施について
第4号議案
特別会員としての茨城県の入会について
-4-
第1号議案は、下沖理事長が協会の事業である公益目的事業の計画概要について説明した。その
主な内容は次のとおり。
当協会の公益目的事業には、調査研究事業と海難防止活動事業があり、
調査研究事業は、国、地方公共団体、企業等から委託を受けて、海上工事に伴う航行安全対策、
船舶の大型化に伴う所要の航行安全対策、あるいは危険物船等の受入れに対する航行安全対策につ
いて、学識経験者、海事関係者、専門家の方々及び関係行政機関等で構成する委員会を開催して調
査、検討を行っているもので、27 年度については、今のところ 26 年度ほどのニーズは無いが、引き
続き、国、地方団体あるいは民間からの委託を受けながら実施していく。
海難防止活動事業は、日本海事センターからの補助金の助成を受けて、東京湾各港毎の地震・津
波船舶避難要領の検討、海の安全運動等の「海難防止推進事業」及び地域連絡会の開催を行うほか、
実際の海上工事にあたって、一般船舶と工事用船舶の安全を図るため、国、地方公共団体等の委託
を受けて航行安全情報管理室を設置する等により、付近海域の航行安全のための情報提供、管理、
指導を行う「航行安全情報管理業務」、民間あるいは海事関係者の方からの要望に応じた「安全講
習会の開催」、その他の事業として、会報の発行、ホームページのアップデートを行いリアルタイ
ムの情報提供を実施していく旨の説明があった。
第2号議案について、一藁専務理事から平成 27 年度収支予算(案)に基づき説明があった。
両議案の説明の後、諮ったところ、一部質問等があったが、全員異議なく、原案のとおり承認され
た。
第3号議案について、下沖理事長から、当協会が平成29年度で設立50周年を迎えることから、
50周年記念行事を実施することを検討していること、また、その内容として記念式典と祝賀会を
実施することを考えており、経費及び実施規模については大きな経費がかかるため、今後 3 年間、
収支の状況を見ながら考えていく旨の説明があった。このため、理事の方々の承認を得るものであ
り、本議案について諮ったところ全員異議なく、原案のとおり承認された。
第4号議案について、一藁専務から、本年度、茨城県から特別会員としての入会申込があり、確
認がとれたので、平成27年度社員総会にて、特別会員として推薦するための手続きをとる旨の説
明があった。その後、議長から第4号議案について諮ったところ、全員異議なく、原案のとおり承
認された。
協会からの連絡事項として、一藁専務から、資料により総会、理事会の運営予定について説明し、
また理事、監事の就任、退任時の手続きのためのお願いがあった。
総会、理事会の運営予定の主なところは、4月に、平成26年度の決算の監査を実施し、監査終了
後、みなし理事会を実施する。5月に平成27年度定時社員総会、続いて、平成27年度の第1回
理事会を予定。また、9月に必要であれば、みなし理事会を考えており、来年3月に第2回目の理
事会を実施する旨の説明があった。
議長から、本説明に対して、意見、質問等を聞いたところ、特に質問等がなく、12:00閉会
した。
○ 理事会の決議の省略(みなし理事会)
当協会定款第39条の規定に則り下記議案を提案した。
第1号議案 平成26年度事業報告及び計算書類等の承認について
第2号議案 平成27年度社員総会の日時及び場所並びに議事に付すべき事項等の決定について
第3号議案
長期借入金について
-5-
平成27年5月1日、本提案について、理事全員が異議のないことを書面により意思表示し、理
事会の承認があったものとみなされた。
○ 平成27年度定時社員総会
平成27年5月28日 10:30に開催された。
会員総数193名のうち、出席会員数87名、委任状提出会員数77名、議決権行使書提出者1
7名、合計181名で定款第18条第2項の定足数を充たして総会は成立した。
最初に稲垣孟会長から、日頃の当協会の業務運営にあたってのご指導・ご支援に対し感謝する旨
の挨拶があった。また、26年度、日本海事センターからの補助金の助成を受け、小型船舶の安全
対策を国の機関、海事関係者とともに検討を行ったこと、更に、東京湾における地震津波船舶避難
要領の検討として、京浜港横浜区、川崎区、東京区及び千葉港において検討を行い、27年度につ
いても、東京湾において残された横須賀港及び木更津港を対象に所要の検討を行うこと、その他、
官庁や民間企業からの委託を受け、大型客船の受入れ検討の調査研究事業、海難防止活動事業を行
ったこと、今後も、従来通りの海難防止推進事業を展開していくこととしており、これからも会員
のご理解とご支援をお願いする旨の挨拶があった。
続いて、総会議長と議事録署名人を選任した後、審議に入った。
第1号議案:「平成26年度事業報告及び計算書類等の承認について」
下沖理事長が資料に基づき、平成26年度に実施した事業について、調査研究事業、海難防止活
動事業及び地域連絡会の各内容について説明し、続いて一藁専務理事が平成26年度の決算報告に
ついて、貸借対照表、正味財産増減計算書、正味財産増減計算書内訳書、財務諸表に対する注記、
附属明細書、財産目録について説明した。
引続いて、監事を代表して、西監事が、今年4月15日に実施した平成26年度に係る事業報告
及び計算書類等の監査結果報告を行い、問題がなかった旨の報告がなされた。その後、議長が第1
号議案について諮ったところ、全員異議なく、原案のとおり承認された。
第2号議案:「平成27年度事業計画及び収支予算について」
議長から、本件は理事会の決議事項であり、去る3月に開催された「平成26年度第2回理事会
において既に承認されているものをこの総会に報告するものである旨の発言があった。その後、議
長の求めにより、報告事項として、下沖理事長から平成27年度事業計画の各事業毎の内容を、ま
た、一藁専務理事から平成27年度収支予算書の損益ベース、収支予算内訳表について説明した。
第3号議案:「特別事業(50周年記念式典等)」について
議長の求めにより、下沖理事長が平成27年3月に開催された理事会において承認された事項で
ある当協会の50周年記念事業について、記念式典等を実施すること、今後、事業準備金の積立を
行っていくことを報告した。
第4号議案:「特別会員としての茨城県の入会」について
議長の求めにより、下沖理事長から、平成27年3月の理事会において、意向を確認し承認のあ
った茨城県の入会申込について説明を行い、総会での推薦について諮ったところ、全員異議なく、
原案のとおり承認された。
第5号議案:「長期借入金」について
議長の求めにより、一藁専務理事が平成24年度の総会において、基本財産の定期預金の一部
25,000,000 円を短期借入金の担保に供することについて承認を得ているが、不測の事態の資金確保
に備えるため、この 25,000,000 円は長期借入も可能にしておきたい旨を説明をした。
-6-
その後、議長が第5号議案について諮ったところ、全員異議なく、原案のとおり承認された。
第6号議案:「理事・監事の選任について
議長が役員の選任については、定款18条5項の規定により一括決議ではなく一人ずつ決議する
よう定められている旨を説明し、下沖理事長から、総会資料第6号議案「理事・監事の選任につい
て」を説明した。理事の就任候補者(再任・新任)10名を一人ずつ読み上げ、それぞれ決議を諮
ったところ、全員異議なく承認された。また、監事候補者1名についても全員異議なく承認された。
議長は、以上をもって、全ての審議を終了した旨を告げ、11:25に閉会した。
○ 平成27年度第1回理事会
平成27年5月28日11:30に開会され、次の議案について審議が行われた。
第1号議案
平成27年度
第2号議案
内閣府への定期提出書類の提出について
第 1 号議案
会長等役員の選任について
平成26年度会長等役員の選任について
議長が、役員の選任とともに、地域連絡会の各支部長、顧問についても理事会の同意を得ること
となっているので、それぞれ候補者を提示している旨を説明した。
続いて、議長の求めにより、下沖理事長より資料に基づき会長(代表理事)、副会長、理事長(代
表理事)、専務理事(業務執行理事)、各支部長、顧問を一人ずつ読み上げ決議を諮ったところ、
全員異議無く承認された。
第2号議案内閣府への定期提出書類の提出について
議長の求めにより、一藁専務理事が資料に基づき、毎事業年度の経過後3カ月以内に行政庁(内
閣府)に提出することが義務付けられている書類について説明を行った。この提出書類の中身につ
いては、貸借対照表、損益計算書及び事業報告書並びにこれらの附属明細書については、定時総会
で承認決議を経たものを提出することが求められている旨の説明がなされた。さらに、他の提出書
の内容については、総会資料にある内容等も含め、今までの各種データー等を適正に整理し取りま
とめるので、事務局に一任して欲しい旨を説明した。
その後、議長が第2号議案について諮ったところ、全員異議なく原案のとおり承認された。
議長は、以上をもって、本理事会における全ての審議を終了した旨告げ、11:40に閉会した。
-7-
新 役 員 等 名 簿
役 名
会 長
(非常勤)
理 事
副会長
理 事
副会長
理事長
(常 勤)
専務理事
(常 勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
理 事
(非常勤)
氏 名
会
社 ・ 団
体 名
備 考
稲垣 孟
公益社団法人 東京湾海難防止協会
継続
石橋 武
東京湾水先区水先人会
小磯 潮
日本郵船株式会社 横浜支店
新任
横山 鐵男
公益社団法人 東京湾海難防止協会
新任
一藁 勝
公益社団法人 東京湾海難防止協会
継続
石原 久
株式会社ポートサービス
継続
稲岡 俊一
株式会社商船三井
継続
岩山 眞士
JFEスチール株式会社
東日本製鉄所(千葉地区)
継続
上野 元
全国内航タンカー海運組合 関東支部
新任
上野 善
上野マリン・サービス株式会社
継続
榎本 裕義
株式会社ダイトーコーポレーション
千葉支店
新任
金田 章治
日本水先人会連合会
新任
熊谷 修二
JX日鉱日石エネルギー株式会社
根岸製油所
新任
小島 茂
一般社団法人 日本船長協会
再任
齊藤 宏之
東京汽船株式会社
継続
酒井 達能
東京ガス株式会社 袖ヶ浦工場
継続
佐久間 孝
東港サービス株式会社
継続
継続
神奈川支部長
霜 知宏
JFEエンジニアリング株式会社
継続
鈴木 清剛
東亜建設工業株式会社 横浜支店
継続
多々良幸尋
海洋興業 株式会社
新任
田中 誠
防災特殊曳船株式会社
藤井 文人
東燃ゼネラル石油株式会社 川崎工場
継続
星野 完
出光興産株式会社 千葉製油所
継続
松田 紀道
千葉県内航海運組合
継続
屋形 一義
一般社団法人 東京港運協会
継続
山本 英治
株式会社ウィングマリタイムサービス
再任
千葉支部長
継続
渡辺 宏治
株式会社ダイトーコーポレーション
継続
監 事
石井 昭一
株式会社三協ロジスティクス
新任
〃
西 修一
東洋埠頭株式会社 川崎支店
継続
顧 問
大津 皓平
東京海洋大学 名誉教授
継続
顧 問
下沖 秋男
公益社団法人 東京湾海難防止協会 前理事長
特別参与
井上 好雄
東京湾水先区水先人
-8-
新任
新任
東京支部長
-9-
- 10 -
- 11 -
- 12 -
- 13 -
- 14 -
- 15 -
- 16 -
- 17 -
平成26年度「海の安全運動」受賞団体
平成 27 年 5 月 21 日
海の安全運動推進連絡会議では、海の安全運動の推進に関して、功労、成績等の実績を評
価し関係団体の活動意欲の増進と意識の高揚を図ることを目的に平成 20 年 5 月 23 日に「海
の安全運動推進連絡会議褒賞規則」を定めました。平成26年度に展開された各団体の運動
に関して特に評価が高かったものを対象として本褒賞規則に基づき幹事会で審議した結果、
1団体が受賞されましたのでご紹介します。
各団体には昨年の猛暑の中で精力的に運動を展開され、その栄誉を讃えるとともに、多大
なる功績に対して心から敬意を表します。
受賞団体( 所属地区 )
浦安マリーナ(千葉地区 海の安全運動推進連絡会議)
(功績内容)
平成20年以降にわたりマリーナ所属艇のオーナー等を対象とした海難防止講習会を
開催するほか関係機関と「連携・協力・合同」のもと多様な海難防止活動を実施し、海
難防止思想の普及啓発と安全意識の高揚に貢献されました。
- 18 -
平成27年度第 1 回地域連絡会だより
公益社団法人 東京湾海難防止協会地域連絡会規定(平成22年11月5日東海防第15
0号)により、平成27年度第1回目の地域連絡会を、次のとおり開催しました。
千葉地域連絡会
1、
日 時 平成27年7月2日(木)14:00~16:00
2、
場 所 三井ガーデンホテル千葉 千葉市中央区中央1-11-1
3、
挨 拶 開会挨拶 千葉支部長 田中 誠
来賓挨拶 千葉海上保安部長
4、
花井 一浩
議 題
(1) 平成27年度東京湾口航路工事・調査実施計画(関東地方整備局東京湾口航路事務所)
(2)平成27年度千葉港湾事務所事業実施概要(関東地方整備局千葉港湾事務所)
(3)平成27年度港湾・海岸事業の実施計画(千葉県県土整備部港湾課)
(4)第三管区海上保安本部からの連絡事項(第三管区海上保安本部交通部安全課)
(5)千葉海上保安部からの連絡事項(千葉海上保安部航行安全課・交通課)
5、
閉会挨拶 東京湾海難防止協会理事長 横山 鐵男
千葉地域連絡会の模様
神奈川地域連絡会
1、
日
時 平成27年7月8日(水)14:00~16:00
2、
場
所 ワークピア横浜 横浜市中区山下町24-1
3、
挨
拶 開会挨拶
来賓挨拶
神奈川支部長 石橋 武
横浜海上保安部長
今井 丈二
横須賀海上保安部長 永山 哲弘
4、
議
題
(1) 平成27年度東京湾口航路関連工事・調査事業計画(関東地方整備局
東京湾口航路事務所)
(2) 平成27年度京浜港湾事務所工事実施計画(関東地方整備局京浜港湾事務所)
(3) 平成27年度横浜港港湾工事実施計画(横浜市港湾局建設保全部)
(4) 平成27年度川崎港港湾工事実施計画(川崎市港湾局川崎港湾管理センター)
(5) 平成27年度横須賀港港湾工事実施計画(横須賀市港湾部港湾建設課)
(6) 第三管区海上保安本部からの連絡事項(第三管区海上保安本部交通部安全課)
- 19 -
(7) 海上保安部からの連絡事項(横浜海上保安部航行安全課・交通課)
5、
閉会挨拶 東京湾海難防止協会理事長 横山 鐵男
神奈川地域連絡会の模様
東京地域連絡会
1、
日 時 平成27年7月14日(火)14:00~16:00
2、
場 所 浜松町東京会館 東京都港区浜松町2-4-1
3、
挨 拶 開会挨拶 東京支部長 井上 好雄
来賓挨拶 東京海上保安部長
4、
伊藤 直美
議 題
(1) 平成27年度東京港湾事務所事業実施概要(関東地方整備局東京港湾事務所)
(2) 平成27年度東京港港湾整備事業の概要(東京都港湾局港湾整備部)
(3) 第三管区海上保安本部からの連絡事項(第三管区海上保安本部交通部安全課)
(4) 海上保安部からの連絡事項(東京海上保安部航行安全課)
5、
閉会挨拶 東京湾海難防止協会理事長 横山
鐵男
東京地域連絡会の模様
- 20 -
第三管区海上保安本部からの連絡事項
第三管区海上保安本部交通部
安全課専門官 大川 仁史
第三管区海上保安本部からは、本年8月1日に施行されます港則法施行規則改正
について説明させてい ただきます。
Ⅰ
その前に2点ほど紹介させていただきます。1点目は、海上保安庁が行います
施 策 の 「 東 京 湾 に お け る 一 元 的 な 海 上 交 通 管 制 の 構 築 」、 2 点 目 は 、「 横 浜 港 に お け
一元化先行導入」です 。
1、
東京湾における 一元的な海上交通管制 の構築
平成25年度の交通政策審議会で答申された第3次交通ビジョン「船舶交通の安
全・安心を目指し た
取 組 み ( 答 申 )」 の
中で、船舶の大型化
やLNG運搬船の
増加により、港湾機
能の麻痺や港湾地
域の生活環境が脅
かされるような大
規模海難が発生す
る蓋然性が高まる
ことから、経済活動
の集中する港湾の
安全性を確保する
ため、一元的な船舶
の動静監視・情報 提
供体制の構築(情報聴取義務海域の設定等)、大規模災害発生時における船舶の安全
かつ円滑な避難と被害の極少化のため、東京湾海上交通センターと港内管制室を統
合し、一元的な交通管制を行って東京湾における管制一元化を図ることとなりまし
た。
東京湾においては、京浜港(東京、川崎、横浜)及び千葉港の各港内交通管制室
において、各港内の管制水路を航行する船舶の動静把握、航行管制及び情報提供業
務を実施するとともに、東京湾海上交通センターにおいて浦賀水道航路・中ノ瀬航
路を航行する船舶の動静把握、航行管制及び情報提供業務を実施しているが、現状
では、それぞれが独立して業務を実施しているため、大規模災害が発生し、船舶が
航路等に密集するなどの混乱が生じた場合、避難する船舶の交通整理及び的確な情
報提供を実施するのは困難な状況となっています。従って、大規模災害発生時であ
っても、東京湾の船舶に対して、スムースな管制及び情報提供を実施し、海難発生
の極少化、海上輸送機能の確保及びサプライチェーンの寸断の防止を図ること、加
えて、平時において信号待ち、渋滞の緩和により、物流の一層の効率化の実現、東
- 21 -
京湾の国際競争力の
強化に貢献するため、
東京湾内の4つの港
内管制室と東京湾海
上交通センターを統
合し、これらの業務を
一元的に実施するこ
ととしています。
一元的な海上交通
管制の効果として、災
害発生時には、東京湾
の船舶に対して、スム
ーズな管制及び情報
提供を実施し、海難発
生の極少化、海上輸送 機能の確保及びサプラ イチェーンの寸断の防 止を図ります。
具体的には
○船舶に対して、大
津波警報等発令や
避難勧告等の災害
情報を迅速に提供
すること
○避難船舶の動静
を把握し、避難が競
合する船舶への管
制、避難泊地に関す
る情報提供や誘導
○航路警戒に関す
る情報提供や漂流
物等の障害物に関
する情報提供
などを行います。
また、平時には、
手続きの簡素化、船舶 交通の整流化によって 、東京湾の国際 競争力 の強化に貢献す
ることを目的としてい ます。また、浦賀水道 航路・中ノ瀬航路に必 要な航路通報と
港内の航路を通行する のに必要な事前通報の 二つを一本化し、一回 の通報で航路通
報にかかる通報が終わ るようにし、手続きの 簡素化を行う予定です 。 東京湾の入り
口から港内まで、一体 的な管制を行うことで 、船舶交通をスムーズ にし、更に船舶
の入出港に係る情報に ついて、港湾管理者等 との情報のやり取りを 強化することで、
入出港の待ち時間の軽 減に寄与するものと考 えています。
さらに、情報聴取義務 海域の設定などによる 情報提供、勧告の実施 により、船舶の
安全運航を支援する予 定です。
2、
横浜港における 先行導入について
- 22 -
横浜川崎区の強制
水先は、その対象を
平成11年に30
0総トン以上から
3,000トン以上
に緩和されました
が、その後において
約15年が経過し、
この間同水域は、
○入港隻数も相当
程度減少し、船舶の
混雑状況は緩和し
ている可能性があ
ること
○国際コンテナ戦略港 湾として位置付けられ 、港湾整備に一定の進 展があること等
その環境が変化してい ることから、国土交通 省本省において、横浜 川崎区の強制水
先に関する検討会が開 催され、
①
船舶大型化による 入港隻数の減少、南本 牧ふ頭の整備(沖合展 開)による船舶
交通の分散、混雑時の 航行規制等により、船 舶の輻輳状況が緩和し てきており、強
制水先を1万トン(現 行3,000トン)へ 緩和(危険物積載船を 除く)すること
は適当である。
②
緩和の実施に当た っては、安全性の一層 の向上を図る観点から 、海上保安庁が
進めている東京湾の管 制一元化(管制機能の 強化)の横浜港におけ る先行導入及び
港湾施設側の防衝対策 が図られることが適切 である。
③
緩和の時期は、海 上保安庁が進め ている 東京湾の管制一元化の 横浜港における
先行導入が図られる時 期に合わせることが適 切である。
また、緩和の円滑な施行及び施行後の確実な実施を期するため、地元関係者からな
る安全対策協議会を設 置することが望まれる 。
との最終とりまとめが昨年平成26年10月になされました。その後、本年3月4
日の閣議決定により、本年8月1日から、横浜川崎区の横浜港部分における強制水
先対象船舶が、総トン数3,000トンから総トン数10,000トン以上(危険
物積載船は除く)の船 舶に緩和されることに なりました。
3、
強制水先緩和に 対応した航行安全対策
上記の規制緩和に伴い、昨年11月に地元において航行安全対策協議会が設置さ
れ、この強制水先緩和によりノーパイロト船が増加することから、意思疎通欠落に
よる割り込み等の危険運航や経験不足による入港船舶のもたつき等の不適切運航の
増加が懸念されることから、横浜港における一層の安全を確保するため、関東地方
整備局、横浜市港湾局を始めとする地元協議会により、横浜港における航行安全対
策を検討し、その結果 が「横浜港入出港の手 引き」に盛り込まれま した。
具体的には、
○横浜航路に入航のル ール化
○横浜航路の入出港時 間帯の基準の変更
- 23 -
といった地元での
自主ルールの他、
○横浜航路からの入
港が集中する7時3
0分からの入港時間
対については、原則と
して「水先人が乗船す
る船舶」を優先
○水先人が乗船しな
い船舶で、入港経験が
過去1年以内に2回
以内(入出港で4回)
の船長は、タグボート
を要請すること
などの自主ルールを定 める見直しを行いまし た。
Ⅱ
本題の港則法施行 規則の改正の中身につ いて
前述の横浜港の強
制水先緩和に伴い、海
上保安庁としまして
は、新たな安全対策
として港則法施行規
則を改正し、横浜航路
とその周辺海域に情
報聴取義務海域を設
けて情報提供し、また、
危険防止のための航
路外待機指示を行う
ようにしました。
図の赤い部分は新
たに設定される予定
の情報聴取義務海域
で、黄色い部分が航路 外待機指示対象航路と なる横浜航路です。
港則法施行規則の一部 改正によって、平成2 7年8月1日から、横 浜航路及び周
辺海域では港長が提供 する情報の聴取が義務 化されま す。
この海域を航行する特 定船舶(小型船及び雑 種船以外の船舶であっ て、総トン数
500トンを超える船舶)は港長からの情報を聴取し、自らの安全を確保して航行
しなければなりません。危険を防止するため、必要なときは勧告を行うことがあり
ます。また、勧告に基 づいて講じた措置につ いては報告を求めるこ とがあります。
航路内の船舶交通の安全を図るため、船舶に対して航路の外で待機するよう指示
する場合があります。待機の指示に従わなかった場合には、罰則が科せられること
があります。
提供する情報は次の通 りです。
- 24 -
○交通方法に関する情 報
○交通障害の発生に関 する情報
○危険な海域に関する 情報
○操縦性能が制限され ている船舶の航行に関 する情報
○著しく接近する 他の 特定船舶の動静に関す る情報
○その他航海に必要と 認められる情報
情報提供や勧告は、主としてVHF無線電話を用いて行います。ただし、場合に
よっては、船舶電話や信号等の方法でも行う場合がありますので、皆様におかれま
しては、所属船舶及び 取扱船舶に対する周知 をお願いします。
(本内容は神奈川地域 連絡会のものですが、 ほぼ同内容で東京、千 葉の地域連絡会
において講話いただい ています。)
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- 26 -
- 27 -
平成27年度東京湾口航路工事・調査実施計画
関東地方整備局東京湾口航路事務所工務課長
長谷川
清治
東京湾湾口航路事務所はもともと開発保全航路を担当する事務所で、中ノ瀬航路と浦賀水道
航路の部分のみを担当していました。法改正によって赤いレーンの中央水路付近、太線で囲
まれた部分まで拡大され、今は東京湾中央航路という名前になりましたが、 この部分を管轄
する事務所です。
当事務所で今年度行う工事及び業務を説明させていただきます。
1
東京湾中央航路付帯工事です。
これは東京湾の中央に位置します第二海堡の保全をやっている工事です。ご存じのとおり、
第二海堡は明治時代に作られ、関東大震災によって崩壊し、その後、軍が使っていました。
先の大戦後、米軍が爆破してほとんど使えない状態になり、その後、海上保安部の方で灯台
等を建てて使っていました。関東地方整備局もその保全をしなければいけないということで、
一部分の土地の取得をして周りに護岸を造り、保全を続けています。今年度の工事ですが、
周りに鋼管矢板を打っているところで、写真で白くなっているところは上部工が 打たれてい
ます。茶色の部分と「上部工」の○印がついている部分はまだ上部工が付いていませんので、
今年度はコンクリートを打って、ほぼ上部工が概成する形で終わります。また、下に「地盤
改良工」とあります。この部分は、もともとの地盤が弱いということで、左側のところも地
盤改良を行っていましたが、今回予算も付きましたので、続けてこの部分の地盤改良をやる
ということです。右側の「被覆工」は、護岸前に被覆ブロックを据える工事です。○印のち
ょっと上、護岸の前が白く出ていますが、ここから連続した形で被覆を手前側に延ばしてい
きます。赤の「概成箇所」は、土地の造成が概成しているところです。このような形で、第
二海堡の今年度の工事は実施していきたいと思っています。
2
東京湾中央航路潜水探査他工事です。全体図で中ノ瀬と木更津の部分が、今回広がった
部分の中で、中ノ瀬泊地がマイナス15m、木更津泊地がマイナス20mということで、当局で管
理することになっています。この中で、昨年度から深浅測量等を含めて地盤の調査をかけて
おり、そこに、異常物が何点かあったので、その詳細調査のために 今年度は潜水探査を行う
ことにしています。躯体のような、1メートル×1メートル以上のものが、何かあるのは分
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かっていますが、実際どういうものがあるか 、そして、これを引き揚げるに当たっては、周
りに危険物がないかどうかも調査するために 潜水探査を行うものです。
3
東京湾中央航路深浅測量です。
昨年度はアクアラインの中央水路付近まで深浅測量をかけましたが、管轄範囲が広がった
ところは全体的に、当事務所で把握しなければいけないことになっていますので、全域につ
いて深浅測量をかけるつもりです。今年度は、予算等の問題もあり、赤で塗られた中ノ瀬の
西方海域部分、ここは一部、海上保安部で400mの航行制限がかかっている部分ですが、浅く
なっている部分がどの辺にあるのかを先に測量をかけたいと考えています。
4
東京湾中央航路水温監視装置保守点検です。
これは引き続きやっている業務でございます。場所は中ノ瀬の第四灯標で、そこに海上保
安部の許可を受けて、水温監視装置をつけさせていただいています。昨年度までは南本牧に
も、同じように岸壁に水温監視装置をつけていましたが、それは11月に撤去いたしました。
この業務の中で残っているのは第四灯標のみでして、週1で点検・月1で 潜って、水温監視
装置のプローブ(水温センサー)の保守を行います。これは年間業務ですので4月から3月
までの業務となります。
5
中央航路灯浮標保守点検です。
似たような名前ではありますが、これについては全体図を見ていただくと、金田湾と富浦
湾はうちの管轄外のようにも見えますが、これは関東地整の各事務所ごとに分担しながらや
っている東京湾の水温監視業務で、湾口航路事務所としては東京湾口の水温監視・保守をや
っているということです。金田湾の方は、当事務所でブイを据えて水温計をつけております。
富浦湾については岩井漁協さんのご協力を得て、定置網の方につけることで水温の監視を行
っています。これも月1点検の年間保守 業務です。
6
「その他」として、水質分析です。
これについては、先の東日本大震災の後に、海水における放射能の濃度がどうかを監視す
る目的で、続けてやっております。水の採取については、当事務所の調査船「うらなみ」で
第三海堡の付近を中心に、週1回、毎週水曜日に採取して、それを請負者さんに分析してい
- 29 -
ただいています。それぞれの計画では、時期的な問題がいろいろありまして、
①は、契約が9月の頭くらいと工程表には書かせていただいておりますが、 半月ほど早ま
る可能性もあります。早まっても、お盆の期間に入ると、海上保安部の許可を含めて1ヵ月
から1ヵ月半弱かかるかなと思いますので、やはり開始時期は 10月上旬か9月末ぎりぎりく
らいかなと思っています。
②の潜水探査他工事の時期は変わらないと思います。今のところ、中ノ瀬と木更津のポイ
ント、ピンポイントで潜
水探査を行うことになっ
ています。本来、潜水探
査をかける前に磁気探査
を広域にかけるのですが、
今回はそこまではしない
予定です。事前の調査で
どの辺に物があるかがわ
かっていますので、ピン
ポイントで潜水探査をか
けようかと考えておりま
す。 ③の深浅測量も、
この時期でいけると思い
ます。海上保安部の指導
を受けながら、安全にで
きるようにやっていきた
いと思っています。航行
制限がかかっているあた
りだと思いますので、特
に船舶の方には余りご迷
惑をかけないとは思いま
すが、回り込むときにい
ろいろ問題は出てくるか
なと思いますので、そこ
は業者、海上保安部と協
議しながら安全にやっていきたいと思っておりますので、皆さんのご協力もよろしくお願い
します。
Q&A
Q 中ノ瀬の水温監視はどういう目的がありますか。
A
中ノ瀬の水温監視は、先ほど言った富浦湾と金田湾を含めて、東京湾の中に水温を監視
するポイントが何点かございます。東京湾の潮の流れもあるのですが、水温の流れがど
ういうふうに変わっていくか、それを追うためにポイントを何点か設けて監視しており
ます。
関東地方整備局東京湾口航路事務所工務課長
- 30 -
長谷川
清治
平成27年度千葉港湾事務所事業実施概要
関東地方整備局千葉港湾事務所副所長
後藤
寿
当事務所は、主に直轄港湾工事をやっている事務所であり、私からはその業務内容につい
て説明させていただきます。
1
千葉港県の港湾と東京湾の環境です。
当事務所が千葉県において仕事を始めさせていただいたのは、名洗港を避難港として整備
することから始まりました。それが昭和27年の頃で、その後、名洗港の整備が終わった後の
昭和40年に名洗港を廃止して、千葉港工事事務所を立ち上げました。それから今年で 50年を
迎えることになりました。
その間、千葉港、主に船橋
と千葉の中央地区あたり、
あとは木更津港を中心に港
湾整備をやっています。ま
た 、 昭 和 16年 か ら は 東 京 湾
の一般海域、青く塗られた
部分ですが、そこでごみの
回収、油の回収事業を行っ
ているところです。
今年
度の事業につきましては、
船橋の葛南中央、千葉中央、
富津、あとは一般海域で事
業をやっているところです。
2 主要プロジェクトの概要です。
(1) 千葉港葛南中央地区についての浚渫工事です。
ここの船橋航路、水深-
12m を 確 保 し な け れ ば い け
ないところですが、若干埋
没しているところがありま
して、そこの浚渫を行って
います。今年度は大体この
辺の場所をやっていきます。
現在実施中で8月ころには
終わる予定で、約6割の浚
渫が終わっています。
(2) 千葉中央地区岸壁
(-12m)
(改良工事)です。
F岸壁と称しております
場所の老朽化延命化対策で、現在、鋼管矢板を打った構造になっておりますが、赤い部分で
鋼管の耐力が不足している状況が判明しまして、背後の地盤を強化することによって、鋼管
にかかる負担が軽減するということで、地盤改良工事をやっているところです。
- 31 -
地盤改良
の工法 は 、 高圧 噴射 攪 拌工法 と
薬液注 入工 法の 2種 類 を使っ て
おりま す。 薬液 注入 工 法につ い
ては、背後からロットを入れて、
エプロ ンは 使い なが ら 地盤の 改
良をす ると いう 工事 で 、作業 の
影響を 与え ない よう な 配慮を し
ている とこ ろで す。 千 葉港の 事
業についてはこの二つです。
4
富 津で 実施 して い る事業 で
す。
(1) 東京湾浅場造成事業です。
今、 東 京外 郭 環状 道 路 工事 を
道路部局でやっておりまして、千葉県側の部分で排出される土砂がかなりあります。これを
富津の窪地で底質が悪化している
部分 に埋め戻しを行うという事業
です。排出した土砂を市川と千葉
から船で海上運搬して、富津の仮
置きヤードに一旦持ってまいりま
す。ここで粘土分の多い土とかは
砂をまぜたりしながら粒度調整し
て、富津沖に埋め戻す事業です。
こういう窪地に埋め戻 して、その
後に、覆砂といって、上に砂をか
ぶせます。もともとこの辺の底質
が悪化して生物がすめないような
環境だったものを、こういう環境
改善を図ることによって生物の生
息環境が改善されるだろうということでやっている事業でございます。
(2) そのほかに、直轄海洋環
境整備事業です。
ごみ・油回収事業をや っており
まして、青いところの港湾区域か
ら外れる一般海域に流れ出た 、木
材なども含めたごみを、 直轄で持
っている「べいくりん」という船
で 回収しているところでございま
す。平時でやっているのはこのよ
うな事業ですが、平成 25年度から
一部港湾法が改正されまして、災
害時の対応として、緊急確保航路
の警戒という業務が加わっており
- 32 -
ます。 災害 時に 、一 般 海域で 船
が衝突 した り物 が沈 ん だりす る
ことが 想定 され るわ け で、こ う
いうと きに 港湾 機能 を 維持す る
ために 障害 物を 取り 除 いたり 、
船の避 難場 所を 確保 し たり す る
ために 、航 路を 警戒 す る業務 で
ござい ます 。緊 急確 保 航路に 指
定され てい るエ リア は 、この よ
うに東 京湾 の色 のつ い ている と
ころが 新し く指 定さ れ ており ま
すが、 千葉 港 の 担務 と しては 図
の赤で 示す あた りで す 。 湾口 航
路の方 にも そう いう 業 務があ り
ますの で、 その 辺は 連 携して や
ること にな って おり ま すが、 実
際にど うい うこ とが 起 きるの か
が想定 でき てい ない と いうか 、
少し考 えな いと いけ な いとこ ろ
があり まし て、 その 辺 は訓練 し
ながら 対応 を考 えて い くとい う
ことで 、準 備を 進め て いると こ
ろです。
- 33 -
平成27年度港湾・海岸事業の実施計画
千葉県土整備部港湾課港湾整備室長
堀越
宏喜
千葉県港湾課港湾整備室長の堀越です。よろしくお願いします。
私からは千葉県の港湾の現況と、平成27年度の事業実施計画等について説明させていただ
きます。
1 港湾を取り巻く取り巻くトピックスを三つばかり紹介させていただき ます。
トピック1:
一つ目は千葉県及び周辺における主要道路の開通 です。
今年6月7日、圏央道の神崎~大栄間
が開通いたしました。これによりまして、
東関東自動車道と常磐道が圏央道で接続
されることとなり、北関東や東北地方か
ら成田空港、京葉工業地帯、また 、鹿島
臨海工業地帯に向かう物流車両が 、都心
を経由せずにアクセスすることができる
ようになっております。また、外環道に
つきましては平成29年度に開通予定で、
この開通によりまして、特に 、葛南中央
地区から北関東、又は関越道、東北道、
常磐道と京葉道路・東関東道路が外環で
接続されますので、船橋港から北関東へ
のアクセスが容易になってきたというこ
とでございます。
トピック2: 千葉港港湾計画の改訂に
関してです。
千葉港港湾計画につきましては、平成
14年3月に改訂して、既に13年以上が経過していますが、港湾を取り巻く現況が大きく変化
しているということで、できるだけ早期の改訂が必要となっております。県といたしまして
は、まず改訂を行うに当たって、20年
から30年後の平成49年、59年における
千葉港の姿を見据えた長期構想計画を
策定し、その後、10年から15年後の姿
を目標とした計画を、次期港湾計画と
して検討していく予定です。
昨年度の平成27年3月20日に、行政
を中心とした千葉港長期構想検討専門
部会幹事会を開催して、第2回目を5
月12日に開催しました。また、この幹
事会での議論を踏まえ、6月8日に学
識経験者、港湾関係者、関係市等で構
成した専門部会を開催 しております。
- 34 -
これによりまして長期構想を固め、その後、港湾計画の改訂を進めさせていただきたいと考
えております。
トピック3: 港湾施設の長寿命化計画です。
千葉県の港湾施設につきましては、
1970年代から80年代のいわゆる高度
成長期を中心に大量に整備された施
設がほとんどです。これらが順次更
新時期を迎えており、 このため、千
葉県では将来的な維持管理費の削減
を目的として、予防保全的な維持管
理、維持補修費の平準化の検討を行
いました。それで港湾施設の長寿命
化計画を平成 27年3月に公表いたし
ております。これによりまして 、ま
ず維持管理をせずに、壊れた後に施
設 更 新 を 実 施 し た 場 合 は 、 50 年 で
1500億円の費用がかかりますが、事前に予防保全の対策を行い、延命化を図って行った場合
の費用とは、270億円で済むので、約8割の削減ができるということで計画いたしまして、こ
れに基づき維持補修計画を進めていくということです。
2
港湾の現況について
① 千葉港の港湾取扱貨物の動向につ
いて
平成26年の取扱貨物量 は1億6283
万トンで、前年比1189万トンの約8%
の増加となっております。これは特に
原油と石油製品の増加が主です。要因
としては円安によりガソリン、軽油な
どの石油製品の輸出が 増え、それに伴
い原油の輸入も増えていることが考え
られます。このうち、公共バースにお
け る 取 り 扱 い は 1219 万 ト ン 、 前 年 比
2%、26万トンの増加です。主要貨物
としては、完成自動車、鋼材、砂砂利
等です。公共の割合としては全体貨物
量の7%になっていす。特に、貨物に
おきまして、コンテナの取扱量は、26
年度におきましては外内貿合わせて実
入り、 TEU換算で6万9539TEU、重量で
90万 ト ン で 、 前 年 比 よ り 3161TEU 、 約
4%の減少となっております。これは
主に千葉港中央コンテナターミナルで
すが、こちらにおいては平成26年で4
- 35 -
万4184TEU、約4%の減となっております。現在、中央地区におきましては韓国、東南アジア、
バンコック、韓国タイ航路、台湾南中国、マニラ航路、東南アジア航路の5航路が就航して
おります。そのうち、東南アジア航路につきましては内航フィーダーの第1船が入った後に、
第2船以降として千葉港に参るという内航フィーダーの方の意向になっております。 平成
19年に外航コンテナが減少し、こちら
の内航コンテナが増加しているのは、
これが内航フィーダーに移行したため
となっております。
②
木更津港の港湾取扱貨物の動向に
ついて
ちょっと割愛させていただきまして、
公共での取扱量は、前年比より33万ト
ン(9パーセント)の減少となって349
万トンとなっております。こちらにつ
きましては残土等が減ったことが考え
られますが、近年、中古自動車の輸出
が増加しております。
③ 県の財政状況について
県の財政状況について
平成27年度建土整備部当初予算でご
ざいますが、1兆7095億円で、前年比
歳
5.9%増となっております。増加した原
因として、消費税の8%引き上げがお
おむね平年度化することや、企業業績
の回復に伴いまして税収の増が見込ま
れるということでございます。
さらに、港湾を所管しております建
土整備部でございます。このうち、建
土整備部の港湾費としては、全体の建
県債
13.0%
平成27年度
当初予算の状況
歳
諸収入
13.2%
総 額
1兆7,095億
77百万円
国庫支出金
10.2%
地方交付税
9.2% 地方贈与税
5.3%
使用料・手数料1.6%
出
投資的経費
9.8%
その他
3.4%
貸付金
11.2%
普通建設
その他 8.0%
単独
1.8%
補助
3.5%
4.5%
その他
30.1%
県税
44.1%
補助金・負担金・交付金
13.2%
教育職員
22.5%
総 額
1兆7,095億
77百万円
その他
3.7%
物件費
1.9% 公債費
11.6%
人件費
33.6%
警察職員
7.1%
一般職員
4.0%
社会保障費
義務的経費
14.9%
60.1%
7
土 整 備 部 予 算 の う ち 3.3% 、 36億 9300
万円となっております。こちらについ
ては前年度比9%、3億円ほどの増と
なっております。
④
入
平成27年度港湾関係事業の概要に
ついて
港湾事業としては大きく二つに分け
て港湾事業と海岸事業がございます。
港湾事業につきましては、千葉港、木
更津港、館山港、事業としては名洗港
もございますが、本年度は名洗港につ
いては事業はございません。
- 36 -
⑤
各地区における事業です。
葛南中央地区、船橋港については、直轄事
業さんの方で船橋航路(-12m)の浚渫及び、
県としては先ほどの長寿命化計画に基づきま
して、北H岸壁(-7.5m)の床版補修を行っ
てまいります。こちらはくず鉄を扱っている
ところでございますが、工事のために一部 使
千葉港(国際拠点港湾)
【葛南中央地区】
南袖ヶ浦地区
千葉港全体計画図
北袖ヶ浦地区
袖ヶ浦市
葛南西部地区
用を控えていただいておりまして、今年度
市川市
葛南中央地区
姉崎地区
船橋市
葛南東部地区
市原市
習志野市
五井地区
千葉北部地区
八幡地区
千葉中央地区
末には再開したいと思いますので、よろし
くお願いしたいと思います。
千葉中央地区です。中央地区につきまし
【葛南中央】(直轄)
船橋航路(-12.0m)浚渫
千葉南部地区
千葉市
【葛南中央】統合補助
北H岸壁(-7.5m) 床版補修
千葉港(国際拠点港湾)
【千葉中央地区・南部地区】
南袖ヶ浦地区
千葉港全体計画図
北袖ヶ浦地区
袖ヶ浦市
葛南西部地区
姉崎地区
市原市
【千葉中央】(直轄)
F岸壁(-12.0m)
岸壁補修、付帯工
市川市
10
船橋市
葛南東部地区
習志野市
五井地区
ては直轄事業さんの方でF岸壁の 地盤改良等
をやっていただきます。それと、京葉線の千
葉みなとからすぐのところにございます千葉
千葉北部地区
八幡地区
千葉中央地区
千葉南部地区
千葉市
【千葉中央】
千葉みなと緑地
みなと緑地、こちらは千葉市と連携して公園
整備及び旅客船バースの整備を行っておりま
す。こちらについては、次のページで更に詳
11
しく申し上げますが、この赤の部分、緑
地と浮桟橋、連絡橋を1基設置いたしま
す。今年度末に第1期完成で、オープン
を目指しております。
木更津港です。吾妻地区の緑地整備と、
港湾計画において、ここ を埋め立てして
岸壁の整備を予定しておりますが、 今、
【位置図】
木更津港(重要港湾)
【吾妻】緑地整備
木更津港
千
葉
県
こちらに停まっていただいています小型船等を集
約するために桟橋の詳細設計を行う予定となって
おります。
【吾妻】内港
桟橋詳細設計
館山港です。今、既に多目的桟橋として7.5mの
観光桟橋がございま す が、ここのつけ根に - 3m
【木更津南部地区、吾妻地区】
の物揚場がありますが、これをもう1基つくるた
【富津地区】
13
- 37 -
めの詳細設計となっております。今供用
しています-3mにつきましては、港内の
館山港(地方港湾)
【位置図】
観光船グラスボートのものが使用してお
りますが、新たにつくる3mについてはビ
千
葉
県
館山港
ジター用として整備を予定しております。
⑥
海岸事業です。
こちらは高潮津波対策の事業でござい
ます。千葉港、木更津港、名洗港におい
【館山】多目的桟橋
物揚場(-3.0m)詳細設計
14
て事業を行っております。
最初に船橋葛南地区でございますが、
「 千葉港
海岸船橋地区」と呼んでおりまして、昭和40年
代から建造され、既に50年を経過しようとして
おります。さらに、老朽化及び耐震化が課題と
なっています。赤で示した背後においては、い
千葉港海岸(津波・高潮危機管理対策緊急事業)
わゆるゼロメートル地帯を抱えていて、 西
浦 か ら 栄 町 ま で の 地 先 1.9㎞ に つ い て は 護
・船橋地区のゼロメートル地帯において、西浦排水機場の
操作設備の改修、栄排水機場の機械設備の改修設計を
実施します。(1億300万円)
岸の耐震化が済んでおりますが、その間の
水門、榮排水機場と西浦排水機場耐震化の
ための設計を行っております。さらに、日
全体事業費
:11億8600万円
平成27年度当初: 1億 300万円
残事業費
:10億8300万円
の 出 か ら 先 の 東 側 の 高 瀬 町 ま で の 5.4㎞ に
つきましては、その間に船橋排水機場等が
あり、また、工場が隣接している等、高度
西浦排水機場・水門
想定被害
浸水面積
浸水域内人口
浸水域内家屋数
浸水域内事業所
想定被害額
な技術を要するので、直轄事務所さんの方
費用便益非比
で事業をやっていただけないか、今 要請し
栄排水機場・水門
23.5
17
ているところでございます。
千葉港海岸(市原地区)
・老朽化対策緊急事業
約533ha
43,238人
10,555棟
2,706事業所
5,525億円
全体事業費
平成26度当初
残事業費
さらに、市原地区におきましては、老
朽化対策として白幡の排水機場の操作設
:7億 700万円
:1億8600万円
:5億2100万円
備の改修を行っております。
また、木更津港では船だまりの胸壁の
かさ上げを行っております。さきの大震
災の折に、市役所のへりの部分まで津波
で水が上がったので、この高さまで防御
する必要があるということで、胸壁及び
その間の陸閘の整備を行っております。
千葉港海岸(市原地区)
老朽化対策緊急事業
白幡排水機場(操作設備改修)
16
- 38 -
木更津港海岸(高潮対策)
木更津地区では、高潮等の被害が発生するおそれのあ
る地域について、胸壁の改修工事を進めます。(3,500万
円)
名洗港につきましては、県では東京湾の
高潮・津波の防御高さについて検討委員会
全体事業費
:101億 800万円
平成26度当初:
3500万円
残事業費
: 76億9120万円
を行って、結論が出ております。千葉港、
木更津港は津波の高さより高潮の高さの方
が高いので、今の防御高で防御する事業を
進めるということ。さらに 、館山は一部、
高さが足りていない部分がございまして、
前面の観光という観点と高潮防護という両
木更津市役所
胸壁(改良)
方が必要と考えまして、津波対策との整
合を図りつつ、周辺の景観と整合した護
19
名 洗 港 海 岸(環境整備)
岸整備として、こちらの概略設計を今年
全体事業費
:34億5870万円
平成26年度当初:
1500万円
残事業費
: 1億8483万円
度は行っていきたいと思っています。
・津波対策との整合を図りつつ、周辺の景
観と整合した護岸整備を進めます。
(1500万円)
銚子マリーナ海水浴場
(名洗港海岸 名洗地区
銚子市)
20
Q&A
Q:ご紹介いただいた平成27年度港湾関係事業の中で、千葉港中央地区での事業の 中で、い
千葉海運産業の犬塚
わゆる公共ふ頭の耐震化工事は入っているのでしょうか。
A:長期構想の方で、さらなる耐震強化については進めることがまだ検討されている状況で、
新たな耐震化については今の時点では決定していせん。港湾課港湾整備室長(堀越)
Q:これを質問した理由は、耐震化のバースがないという理解でいたので、さらなる耐震化
ということは、もう耐震化は既にできていると了解していいですか。
A:千葉中央のI岸壁、出洲のC岸壁、葛南地区中央埠頭南E岸壁につきましては耐震強
港湾課港湾整備室長(堀越)
化岸壁となっております。
Q:何年か前に伺ったら、耐震化の場所はないというお話だったので、大変心配していたの
ですが。
A:今挙げました三つのバースについては、耐震化というのは、通常の岸壁においても、当
然地震時にはOKということで設計しています。さらなる大型の地震が起こっても大丈夫な
ところ、いわゆる耐震強化バースというものについて、この3ヵ所の事業は終わっておりま
すが、さらに、港湾計画においては幾つか耐震強化バースを設計するようになっていますが、
そこの箇所についての順番とか時期について、今、港湾計画でもんでいる状態ということで
港湾課港湾整備室長(堀越)
す。
Q:もし震災が起きた場合の防災対策の一環での耐震化工事が、既に3ヵ所で行われている
というふうに了解してよろしいですか。
A:はい、そうです。地震のときの救援物資等はそこで揚げることになります。
港湾課港湾整備室長(堀越)
- 39 -
千葉海上保安部からの連絡事項
千葉海上保安部
航行安全課長
渋谷
卓矢
1、 「海の安全運動」について
左側の子供たちが遊んでいるポスターが、今年の海の安全運動のポスターです。皆様には
ポスターの掲載、ゴールデンウイークの活動期間のご協力をいただきありがとうございまし
た。運動期間につきましては、年間を通じて行うものとしておりますが、7月、8月を重点
活動期間として、海での事故を防止
するための運動を展開しております。
事故防止にご協力をお願いしたいと
思います。右側の女性は、ミス日本・
海の日です。今年の全国海難防止強
調運動のポスターとなります。運動
期間につきましては、7月16日から
31日まで、
「海の事故ゼロキャンペー
ン」をスローガンとしてやる運動と
なります。分かりやすくお伝えしま
すと、右側は全国統一の運動 、左側
の「海の安全運動」につきましては
三管区独自の運動となります。会員
2、
の皆様のご理解とご支援・ご協力を
よろしくお願いいたします。
海の安全運動重点事項です。先月の6月19日に、千葉港の千葉地区港湾関係者の方々
にお集まりいただいて、海の安全運動推進連絡会議を開催いたしました。そこで27年度の活
動方針、計画などをご審議いただい
て、千葉地区の運動の重点事項を決
定しましたので、ご報告させていた
だきます。
1点目は、三管区共通事項として、
事故件数割合が一番多 い小型船の海
難防止、 2点目は千葉地区独自とし
て危険物積載船の海難防止であり、
〔継続〕 とありますのは、26年度か
ら引き続きの 目標となっています。
3点目は、同じく千葉地区の〔新規〕
で、入出港作業に伴う衝突海難の防
止、この3点となります。
重点事項に掲げた理由を、海難データ分析ごとに ご説明させていただきたいと思います。
(1)海難発生状況(1)です。
① 海難隻数の傾向ですが、横ばい傾向となっており、特に平成26年は三管区内では305隻で
す。このうち千葉管内では52隻です。
②
千葉管内の船種別海難傾向のグラフです。平成26年は52隻。内訳はプレジャーボートが
- 40 -
一番多くて29隻、次い
で貨物船が12隻です。
プレジャーボートと
貨物船で約8割を占
める状況です。
③
海難種類別傾向
です。26年で見ますと、
乗揚げ海難が一番多
くて14隻、次に衝突海
難が11隻。この二つで
約半数を占めていま
す。
④
海難に伴う死
亡・行方不明者数は、
ごらんのとおり、近年
増加傾向にありまし
たが、平成26年は皆様
のご尽力もあり、ゼロとなっております。
(2)千葉県の海難発生状況です
平成26年の千葉管内の海難発生隻数52隻を
船の種類別で見てみますと、上の円グラフに
なりますが、赤のプレジャーボートが29隻、
56%で、全体の約6割を占めております。次
がブルーの貨物船が12隻、23%で、この二つ
で8割を占めています。
下の円グラフは千葉管内海難種類別です。
赤の乗揚げが27%、オレンジの衝突が21%と
なっております。
(3) 船種別の海難傾向です。
海難隻数が一番多かったプレジャーボー
トの海難を見てみたいと思います。千葉地
区では、例年乗揚げ海難が多い状況で、棒
グラフの赤部分が乗揚げになります。左下
のグラフが平成26年の乗揚げ海難の状況で
す。発生海域別では木更津でオレンジです。
ただ、近年増加傾向にあった館山管内では
大幅に減少しております。 その右側の円グ
ラフは、乗揚げ海難の特徴です。千葉県以
外を定係地としている 地理不案内な東京、
横浜などのプレジャーボートの海難が約半
- 41 -
数以上を占めているということが特徴としてご
ざいます。
平成26年は貨物船の海難がプレジャーボート
に次いで多かったので、貨物船の海難傾向を見
てみたいと思います。貨物船は緑色ですが、衝
突は全体の半数を占めています。この衝突海難
の7隻はいずれも接触程度で損傷は軽微でした
が、すべて岸壁への離岸着岸作業中に発生して
います。
(5)海難種類別の海難傾向です。
千葉管内では乗揚げと衝突海難が多い状
況です。この二つの海難を見てみたいと思
いますが、乗揚げ海難は左のグラフで、赤
のプレジャーボートが多く、乗揚げ海難の
65%です。右側の衝突海難は、青の貨物船
が一番多くて64%を占めております。
(6) 参考です。
左側は全国港別危険物荷役船上位10港の
隻数で、右側は危険物荷役量上位10港のグ
ラフです。平成25年に続き、26年も危険物
荷役隻数と荷役量は千葉港が断 突の全国一
ということがおわかりになるかと思います。
なお、ここにデータとしては掲載しており
ませんが、千葉港に入港する船舶の約6割
が危険物船を占めているという 状況でござ
います。
(7)
これもご参考までです。
平成27年度に実施しております安全運動
の一部を紹介させていただきます。上の市
川水路衝突・乗揚げ海難につきましては、
近年、発生ゼロの状況が続いていました
が、この1~2年は微増傾向にあります
ので、乗揚げ・衝突海難の防止の徹底に
ついて新たにリーフレットを作成し、船
舶代理店の方々、運航者、岸壁管理者の
方々のご協力をいただいて、 海難防止の
ための注意喚起・周知を行っているとこ
ろでございます。
(8)
最後になりますが、これら海難
の現状・分析を踏まえまして、千葉地区
- 42 -
ではプレジャーボートなどの小型船によ
る海難が6割を占めていますので、 重点
事項の1点目として小型船の海難防止、
また、千葉地区の特徴として小型船 乗揚
げ海難が特に多いので、乗揚げ海難の防
止に重点を置いております。
また、千葉以外を定係地とする地理 不
案内な東京・神奈川などの他県からのプ
レジャーボートによる海難が約半数以上
占めておりますので、湾内各部署、マリ
ーナなどと連携して海難防止を心がけて
いきたいと思っております。
千葉地区独自の重点事項としては、危
険物積載船の海難防止、千葉地区は首都圏のみならず、全国への物流供給拠点として重要な
役割を担っております。危険物船による海難が発生しますと国民生活、特に、経済活動に計
り知れない影響を及ぼすという蓋然性を示していますので、大規模な海難が発生することが
ないように、海難防止に全力を挙げていきたいと思って おります。27年度新規の重点事項と
しては、一般船の衝突海難防止があります。
26年度の特徴として、入出港に伴う岸壁への衝突海難が多かったので、これを重点事項と
いたしました。今後は、我々保安部と皆様と連携・協力行動によって、より細かな安全指導、
あらゆる機会・場所からの情報発信に念頭を置いて継続的に実施してまいりたいと考えてお
りますので、重ね重ね恐縮ですけれども、皆様方のご理解とご支援・ご協力をよろしくお願
いしたいと思っております。
- 43 -
千葉海上保安部からの連絡事項
千葉海上保安部
1、
交通課長
佐藤
智基
平成27年度の千葉港における海上標識の交換予定 です。
千葉港における海上標識の交換予定です。今年度は船橋水路及び市川水路の灯浮標につい
て定期交換を予定しております。船橋水路は幅が約300m、長さ9000mの水路内に左舷側6基、
右舷側6基の12基の灯浮標を設置しておりますが、そのうちの10基について交換作業が予定
されております。
図で見ますと、エントランスに当たる二号と三号の灯浮標を除いて、すべてのブイを交換
します。また、隣接しています市川水路では四号灯浮標が交換予定になっております。交換
の実施時期はまだ確定しておりませんが、おおむね9月頃から計画を予定しているところで
す。作業に要する日数としては、連続した三日間。海上模様が荒天になった場合は順延にな
りますけれども、三日間で作業を完了する予定になっております。市川水路も、幅が200m、
長さが3700mと狭隘で、通航船舶への影響も考えられますので、この灯浮標の交換予定が判明
した時点で水路通報や、関係先への周知を行いたいと思います。
なお、千葉海上保安本部では、浦安から富津の海域にかけて約100基の灯浮標を管理してお
ります。これらについて、自然災害や船舶接触事故により大きな損傷を受けた場合にも臨時
の交換作業が行われることになります。東京湾全体で 、海上標識、灯標、灯浮標は約200基あ
りますけれども、そのうちの半数が千葉保安部管内に存在することになります。
千葉港における灯浮標の交換予定は以上です。
- 44 -
2、
スマホ版MICSのサイトの開設について
沿岸域情報提供システムMICS(Maritime Information and Communication System)
平成27年7月1日スマホ版MICSサイト開設(平成27年4月~試験運用中)
MICSで提供している情報
灯台等で観測した風向・風速、気圧等の気象現況
気 象 現 況
気象警報・注意報等
気象庁が発表する気象警報・注意報、津波警報・注意報等
緊
報
避難勧告、海難の発生等の緊急に周知する必要がある情報
急
情
海
上
安
全
情
報
海上工事情報、海上行事予定等の情報
ラ
イ
ブ
カ
メ
ラ
灯台等に設置したライブカメラの動画・画像
そ の 他
申請手続き案内、港湾・航路等に関する情報
スマートフォン用サイトの特徴
地図機能を活用して気象現況、緊急情報、海上安全情報、定置漁業権区域、
地図機能を活用した情報
灯台等の位置など地図画面上に表示可能
現在地周辺の情報入手
スマートフォンのGPS機能を利用した現在地周辺の情報表示
各 種 リ ン ク が 充 実
気象庁HPへのリンクのほか沿岸海域航行船舶を対象とした
各種お役立ち情報リンク先が充実
MICSは皆様方、ご存じの方もいると思いますが、MICSで提供している情報として気象現況、
これは灯台等で観測した風向・風速、気圧等の気象現況をMICSで情報提供しています。千葉
県内で言いますと洲崎灯台、野島埼灯台、勝浦灯台、犬吠埼灯台の4ヵ所で気象観測してお
ります。そのうち野島埼灯台と犬吠埼灯台については、波高データも観測しています。 気象
警報・注意報等につきましては、気象庁が発表する気象警報 ・注意報、津波警報・津波注意
報、そのほか特別警報が発表された場合はMICSでも情報を提供しています。
緊急情報につきましては、避難勧告や海難の発生等の緊急に船舶等に周知する必要がある
情報が発生した場合に、情報提供しております。なお、気象警報と緊急情報につきましては、
メール配信サービスを登録しているユーザーの方には、自動的にメール配信されることにな
っております。
海上安全情報ですが、これは海上工事に係る情報や海上行事予定等の情報を提供しており
ます。
次に、ライブカメラとありますが、灯台等に設置したライブカメラによりまして、灯台周
辺海域状況について、動画や画像を見ることができます。千葉県でライブカメラを設置して
いる灯台は野島埼灯台と犬吠埼灯台の2ヵ所です。その他とありますが、これはお知らせに
なります。申請手続案内は、港則法にかかる作業、許可申請等の手続で、パソコンサイトの
MICSで見ることができます。港湾・航路等に関する情報、これは携帯サイトでは千葉港、市
原港の入出港船のスケジュールを見ることができます。
以上が、従来までのパソコンや携帯サイトでの情報提供になりますが、この数年、急速に
スマホが普及してきましたので、海上保安庁ではスマートフォンの利用者に対して、スマホ
の機能を活用したMICSを開発し、今年4月からスマホサイトを試験運用していましたが、今
月1日から正式に運用を開始しております。
従来の携帯サイトとどこが違うかといいますと、これまでは、必要とする地域の情報を入
手するためには、北海道から沖縄まで九つの地区に分けて、さらにその地区内の各保安部署
- 45 -
を選択していました。分かりやすく言えば、従来は文字によって地域を選 択して管轄部署、
必要な情報を数回に分けて情報入手していました。それがスマホになると、地図機能が充実
しておりますので、まず地図機能で地域を選択し、それを拡大しますと必要な情報のアイコ
ンが表示されますので、それを指先で触れていただくだけで必要な情報が表示されます。ま
た、スマホは当然GPS機能がありますので、現在地周辺で緊急情報等が発生すれば、それも素
早く情報入手することができます。さらに、各種リンクが充実しております。気象庁のホー
ムページのほか、観光情報やイベント情報等、各種のリンクがこれまでのMICSよりも充実し
ております。
(3)
千葉管内における船舶による航路標識への接触事故状況について
今 年 5
月に、千葉
保安部が
管理して
いる灯浮
標3基に
船舶接触
事故が発
生してい
ます。1ヵ
月で3件
というケ
ースは、右側のグラフで分かりますように、平成24年から昨年までは1~2件の発生件数で
した。1カ月で3件はちょっと異常な状況となっております。
平成22年以前のものはこのグラフにはありませんが、平成 18年から23年にかけましては年
間6~7件、灯浮標への接触事故が発生しております。これが、なぜ23年を境に少なくなっ
たのか、その因果関係ははっきりしておりませんけれども、 23年度からは安全情報センター
による緊急メール配信やAISの搭載船が増えてきて、AISに関する船の関心の高さも出
てきたのかなというところで、はっきりした因果関係は現在のところ分かりません。ただ、
この灯浮標に関しては、船舶が接触した場合に警報を発して、我々にもすぐ分かる監視装置
をつけておりますが、その監視装置も万全ではございません。船舶接触によりまして、その
監視装置そのものが損傷を受けた場合、我々も知らないでいる場合もございます。その際は
船舶から、灯火が消えているとか傾いているとか、そういう通報を受けてすぐに対応してお
ります。
一旦、船舶接触が発生しますと、場合によっては灯浮標が沈没したり位置が移動
したり、灯火が消えるなどの状況が発生します。このような場合、本来、船舶の事故防止の
ためにある標識がその機能を果たせなくなりますので、乗揚げ海難や、灯火が消えた場合は
標識自体が障害物になりかねませんので、その辺、私どもとしては注意しているところでご
ざいますが、これは通航船舶や標識の性格上、どうしても通航船舶からの通報で対応してい
る部分もありますので、船舶が灯浮標に当てた場合は保安部の方へ連絡していただきたいと
思います。また、航路標識に船舶が衝突している、灯火が消えているような状況を発見した
場合には、最寄りの海上保安部署や118番通報へのご協力を引き続きお願いしたいと思ってい
ますのでよろしくお願いいたします。
- 46 -
平成27年度京浜港湾事務所工事実施計画
関東地方整備局京浜港湾事務所第一工務課長
小笠原
政之
平成27年度の事業の海上工事の部分について主に説明させていただます。
1、
平成27年度の主な事業です。
京浜港湾事務所では、
国際戦略港湾の川崎港、
横浜港、そして重要港湾
の横須賀港の3港を管轄
しております。その中で、
平 成 27年 度 に お い て は 川
崎港と横浜港で事業を推
進してまいります。基本
的に昨年度来の継続事業
ということになっており
ます。
川崎については、東扇
島 の 岸 壁 12m 耐 震 の 老 朽
化対策事業、同じく東扇島と水江町を結ぶ臨港道路の事業 。横浜においては、南本牧
ふ頭と本牧ふ頭を結ぶ臨港事業道路、そして南本牧ふ頭においてMC3の荷さばき地、
そしてMC4の岸壁18m耐震の事業を昨年から継続して実施してまいります。なお、
今年度においては横須賀港においては直轄事業はございません。
2、
横浜港の南本牧ふ頭事業です。海上コンテナターミナル整備事業といたしまし
て、コンテナ船の大型化、大規模地震時にコンテナ船の輸送が可能なようにというこ
とを目的にして、今現在MC3、
MC4という、図でいうと下側の
エリアになります。MC3につい
ては、暫定ではありますが、今年
の4月からコンテナの輸送を運用
しているところです。工事という
ことでご紹介させていただきます 。
MC4の岸壁(-18m)400m区間、
これについて今年度は鋼板セルを
2函据え付けることにしています。
海上作業は、床掘り、基礎、セル
の設置、アークの設置というのがございますが、大型船舶、起重機船を使って施工す
る部分については、今のところ下半期に予定しております。今工事の手続を行ってい
るところですので、実際に行う時期については年明けぐらいになろうかという現状で
す。また、MC3については 、荷さばき地ということで、横浜市と共同しながら実施
していますが、埋め立ての進捗に応じて現地の調査を行う予定にしています。
- 47 -
3、
臨港道路事業ということで、これも大黒ふ頭、本牧ふ頭、そして南本牧ふ頭、
この3ふ頭のコンテナの効率化を目指す。それから、首都高との高速ネットワークを
構築していく。そして、アクセス多重化ということで 、南本牧は今現在1本の橋しか
ありませんので、もう1本ここに橋を 架けることでリダンダンシーの確保に努めると
いうことを目的に今整備を進めているものです。全長では6 ㎞ぐらいになりますが、
今現在1期事業ということで南本牧から本牧の部分までということで 2.7㎞区間を整
備しています。その中で海上部分については 、Ⅵ工区と言われる部分なんですけれど
も、南本牧と三菱重工さんの間の部分、ここに610mで橋梁部分を設置しています。既
に基礎部分は整備が終わっています。今現在整備に使っていた桟橋、桟台の撤去を8月
末までには終わって、橋梁の 架設を10月末までに実施することで準備を進めていると
いう状況です。なお、陸
上部分、これは高架橋に
なります。これは昨年度
末までに下部工はおおむ
ね完了していまして、平
成 28年 度 、 来 年 度 に 向 け
て最終の高架橋の架設を
行うということで進めて
いる状況です。
4、
川崎港の東扇島と
水江町を結ぶ臨港道路の
事業になりますが全長で
- 48 -
3㎞に なり ます 。こ れ につい て
も東扇 島の 交通 体系 の 整備、 そ
れから 、こ この 海底 ト ンネル が
唯一の 交通 通路 とい う ことに な
ってい ます ので 、こ こ に橋梁 を
架ける こと によ って リ ダンダ ン
シーの 確保 に努 める と いうこ と
を目的に実 施してい る ものです。
京浜運 河 に 架か る 橋 梁 部分で す
が、900m区間があります。今年
の3月 に工 事を 契約 い たしま し
て、今 現在 、準 備工 を してい る
段階です。9月以降に杭の基礎、それから橋脚の下部の部分を現地に着手するように
今鋭意努力しているところです。 なお、水江町側、それから東扇島のアプローチ部分
については調査・設計を今年度進める予定にしています。
5、
東扇島の老朽化対策事業ですが、既に 基幹的広域防災基地ということで首都圏
の大規模災害の際に拠点として利用する設備を持っているわけ ですが、実際に災害が
起きたときに、海上からの資機材等を搬入するために、8号・9号岸壁という12mの
岸壁がございますが、この部分も耐震化をしまして災害 時に活用する事業になってい
ます。今年度においては、陸上部分の 液状化対策になります が、地盤改良の実証実験
を行うことにしています。本格的な工事については来年度以降になろうかというふう
に考えています。
6、事務所としまして貸付国有港湾施設とい
うものを持っております。横浜港が12バース、
川崎で2バースです。国で所管しております
施設の維持管理を行っておりまして、主には
点検がメインでございますが、一部施設、本
牧のHC6、7、8、この施設については防
舷材の交換を予定していますので、一部海上
作業が発生するかというように思っておりま
すので、その際は皆様にはまたご連絡をする
ことになるというような状況でご
ざいます。
私どもの平成27年度の事業とし
ては大きく三つあります。まずは
南本牧のコンテナふ頭の整備、 そ
して、同じく臨港道路の整備、 ま
た川崎の臨港道路の整備という非
常に大規模なプロジェクトを実施します 。また、海上での作業も非常に多くあります。
皆様のご協力を引き続きお願いしたいと思います。
- 49 -
平成27年度横浜港港湾工事実施計画
横浜市港湾局建設保全部建設第二課長
笹
健二
平成27年度横浜港港湾工事実施計画についてご説明いたします。
その前に、 私ども横浜港湾局の基
本目標と運営方針について少しだけ
簡単にご説明させていただ きます。
横浜市港湾局では、横浜経済の活性
化と市民生活を豊かにする総合港湾
づくりと いったものを進めておりま
す。これを基本目標としております。
具体的には、
「国際競争力のある港」、
「市民が集 い、憩う港 」、「安全・安
心で環境にやさしい港 」ということ
で、この 三つを基本方針として定め
ているところです。横浜港が国際競争力をつけるためには、ソフト、ハードの両面で
施策を実施していこうとしています。例えば、国際コンテナ戦略港湾としての先進的
な港湾施設の整備や交通アクセスの向上を図るといったこと、あるいは、船舶貨物用
地施策の実施や効率的な港湾運営といったものを推進してまいります。「市民が集い、
憩う港」ということで、横浜港の魅力や集客力を高めるため、港のさまざまな観光資
源を有効に活用しながら、客船の寄港ですとか、市民と港を結ぶといったさまざまな
事業に取り組んでおります。 三つ目の「安全・安心で環境にやさしい港」ということ
で、港湾機能の維持保全を進めるといったこととともに、地震 ・津波への防災対策を
進め、安全・安心な港づくりを推進しております。
次に、具体的な工事についてご説明申し上げたいと思います。
横浜港の工事は横
浜市港湾局建設保全部というところで行っておりま す。建設保全部には三課ございま
して、建設第一課、私は建設第二課、それから維持保全課と 三つございます。建設二
課が工事的には一番本数が多いということで、私がここで代表して説明させていただ
いております。建設二課は、南本牧を専門的にやっております。建設 一課はそれ以外
の工事、南本牧以外すべてです。維持保全課というのは、名前のとおり、 施設のメン
テをやっているところです。港湾全域が対象になります。
1、
南本牧ふ頭です。先ほど京浜港湾事務所第一工務課の小笠原課長からもご説明
があったところですが、こちらのほうでコンテナ物流関連、廃棄物処分場関連の工事
を行っております。海上工事は、きょうご紹介できるのは、ほとんどが処分場の工事
になるかと思います。
順番に行きますと、丸をつけているところが地盤改良になり
ます。ここに第5ブロック処分場、仮称なんですけれども、横浜市内の皆様のご家庭
から出るごみですとか事業活動から出る産業廃棄物ですとか、そういったものの埋立
処分を行うための処分場をここに作っております。処分場なので、そういったものか
ら出てくる汚水といったものが外に出ないようにするために、遮水性を持った、かな
り規格の厳しいというんでしょうか、精度の高いというんでしょうか、そういった岸
壁をつくっております。地盤改良のほうもそういったものに対応するということで、
- 50 -
強固なセメントによるCD
M工法といったもので強固
な地盤をつくってございま
す。それが外周をぐるりと
ほぼ終わりまして、最後の
工事になるのがこの丸のと
ころでございます。これは
もうほとんど終わっており
ます。次に、これが基礎本
体工になります。基礎本体
工は、地盤改良をした上に
ケーソンですとか鋼板セル
といったもので護岸を造って、先ほど言った汚水が漏れないように遮水を施すものに
なります。工事としては二つございます。一つ目のほうは、下のほうですけれども、
もう既に据え付けは終わっております。それからもう一つ、これから据え付けの工事
のほうが本格的に始まるのは、54のほうがこれから本格的に始まってくるのかなとい
ったところでございます。それから、L型ブロックということで、処分場側と、向か
って左側の工区を仕切るためのL型ブロックを据え 付ける工事がこの二つでございま
す。上のほう、46はもう既に終わっているんですけれども、54,61はこれから行いま
す。次に出てきたのは、上部工ということで、ケーソンを据えて、その仕上げと いう
んでしょうか、その上にコンクリートの構造物を 造って、上部工と呼んでいるんです
けれども、護岸が完成するといった工事になります。それから、その外周護岸 はほぼ
ぐるりと囲まれるんですけれども、その内側をグラブ浚渫船で掘って処分場の容量を
稼ぐといった工事になります。掘った土は、そのすぐ左側、水面のほうへ 揚土をして
まいります。それから、もう既に陸地になっているところなんですけれども、これは
5-1ブロックと呼んでいるんですけれども、ここに軟弱地盤ですとか、あるいは浚渫土
砂等で埋め立てをしていますので、海底地盤は軟弱だということなので、地盤改良を
行います。地盤改良をした後、上にどっこらしょと土を載せて、それで地面を沈下さ
せて強固な地盤を造ろうしています。そのために載せた土を時期が来たので撤去する
といった工事になっております。その右側 のまだ地盤改良が行われていないあたりを
地盤改良していく。地盤改良した後には 荷重をかけるために土を載せる。所定の時期
が来ればそれを取り除いて地盤改良が終わるといったことになります。先ほど申し上
げました、浚渫工から出た土砂をこちらの5-1ブロックのほうへ運ぶ工事が揚土工とい
ったもので、ポンプの空気の圧送する力で噴き出すといった工事になっております。
直径700㎜ですから、70㎝ぐらいの鋼管をずらっと並べて目的の場所で浚渫土を噴くと
いったものになっております。それから、ちょっと場所は外れるんですけれども、第
2ブロックと呼んでいるところです。ここには実はすでに稼働中の処分場がございま
す。そこの鋼管でつくられている埋立護岸なんですけれども、廃棄物護岸、これのメ
ンテ工事というのでしょうか、大規模な工事なんですけれども、防食工事をやってお
りまして、これもぐるり今年度で終了する予 定になっております。
2、
大黒ふ頭です。大黒ふ頭は海上工事がほとんどないんですけれども、大黒大橋
が架かっていまして、それの橋げたを補修して、その上の舗装の打ち替え、補修をか
- 51 -
けてまいります。
それから、みなとみら
い地区なんですけれども、ちょうど真ん中
辺の新港地区、海上防災基地の横にござい
ます、名前は9号岸壁ですけれども、ここ
の撤去工事を今年度行います。それからも
う一つ、みなとみらいの一番端のほう、中
央地区の端のほう、先端と 言うべきでしょ
うか、先っぽがちょっと欠けている形にな
っているんですけれども、ここに石を並べ
ていまして、その関係で海図補正でご指導
いただいているところでございます。その
ための海図の補正業務を行います。そのた
めの海上測量を行います。
それから、本牧地区です。本牧ふ頭A突
堤で岸壁補修工事を行います。これがA 、
B、C、Dとあるんですけれども、A突堤
のところを行っております。主に桟橋の補
修工事になるんですけれども、 吹きつけ式
のコンクリート工をやっていくといったも
のになっております。
3、
最後になりますが、維持保全課のほ
うでやっております港全体のメンテナンス
工事、いろんな施設があるんですけれども、
その中で、今年度はみなとみらい桟橋の渡
り橋、ぷかりさん橋のあたりのところです
けれども、修繕を行います。木製の 床版関
係を補修いたします。
船舶撤去工事は、入江川で沈船の撤去を行
います。浚渫工事27-1は山下橋付近での浚
渫を行います。大黒ですけれども、海釣り施設が大黒ふ頭にございま す。このごろお
客様も入っていただいているようなんですけれども、桟橋の補修 、撤去、設置を行い
ます。橋梁点検、点検業
務ということで、大きな
橋が幾つかあるんですけ
れども、その中で、みな
とみらい橋、国際橋上下
線、瑞穂大橋、瑞穂橋、
鳥浜橋はちょっと離れて
金沢ですけれども、そう
いった橋の点検業務を行
います。それから、港湾
施設応急補修工事という
- 52 -
のが三つ出ます。施設は、これを 直そうとかそういう特定するものではなくて、壊れ
た施設を応急的に修理するといったものになります。それが 三つほどございます。そ
れから、各ふ頭電気防食改良工事ということで、これも直ちにここのあれを治そうと
いったものではなくて、鉄関 係のいろんな交換ですとか矢板ですとか、それが電気防
食が効いてないんじゃないかみたいなことがあればそれを直していくといったものに
なります。
- 53 -
平成27年度川崎港港湾工事実施計画
川崎市港湾局川崎港管理センター整備課担当課長
小松
正
工事の概要を説明する前に、
1、川崎港の現況を説明させていただきます。
(1)
川崎港は、埋め立てによる造成と、そこに立地した石油関連や鉄鋼関連等の
製造業を中心として形成され、京浜工業地帯の中核を なす工業港として首都圏の産業
と市民生活を支えてきました。近年の川崎港では、従来の工業港に加え、商業港をあ
わせ持つ総合港湾として、また、東京港、横浜港、川崎港の3港を京浜港として 、国
の国際コンテナ戦略港湾に選定される港として国際競争力強化による取り組みを進め
ているところです。
(2)
東扇島地区においては、コンテナターミナルを始めとする外貿・内貿岸壁を
整備され、東側には冷凍冷蔵倉庫群を中心とした物流倉庫群が立地し、こちらの西側
の地区においては、川崎コンテナターミナルが稼働しております。平成 26年のコンテ
ナの貨物量は、速報値ではありますが、輸入が前年度比2倍以上と大幅に増加し、輸
入・輸出総数として6万7812TEU、128.7%の増加となりました。また、昨年3月には
ガントリークレーン3号機が稼働するなど、貨物量のさらなる増加を図っているとこ
ろでございます。コンテナターミナルの直背後地には東扇島物流拠点地区があり、ち
ょうどこのオレンジのところです。港湾物流機能の高度化にふさわしい進出企業9社
が順次操業、開業している状況となっております。また、水江町と東扇島を結ぶ道路
として、先ほど京浜港湾事務所の小笠原課長の説明にありました川崎臨港道路東扇島
水江町線を国が整備中です。この計画により東扇島と背後地を結ぶ交通体系の強化を
図るとともに、災害時における東扇島地区のアクセス道路の確保を行います。市民が
憩える場の緑地等の整備として、川崎マリエン、東公園、西公園、緑道、千鳥町公園
などがあり、多くの市民にご利用されています。ここの東公園は 、災害時に国の基幹
- 54 -
的広域防災拠点としての機能をあわせ持ち、緊急物資等の 物流コントロールや中継基
地としても活用されるようになっております。
(3)
浮島2期地区においては、昨年度 、開口部を除いて護岸工事が完成してお
ります。それで現在休止中ではございます。全体面積は 73haで東京ドーム15.5個分で
す。受け入れ量は1860万㎥で、霞が関ビルに相当して37個分です。全体を3つのブロ
ックに分割しています。ここが第1ブロックと言われるところですが、第1ブロック
は一般廃棄物を処分する管理型処分場です。ここの第2ブロック、第3ブロック、こ
こは公共残土、浚渫土砂を処分する安定型処分場です。平成6年から実施しておりま
した外周護岸の整備は、昨年度のケーソンの据 え付けで開口部を除き完了しておりま
す。今後は埋め立ての受け入れ業務を継続しますが、埋 め立てが進み、船舶による投
入ができなくなるまで護岸築造工事は休止となります。
以上が川崎港の概要です。日本の港の多くに共通しておりますが、港湾を物流させ
る施設の老朽化、また、厳しい財政事情と課題は多いのですが、利用者が安全で安心
して施設を利用できるように維持管理や整備を進めていきます。
2、
川崎港の港湾工事実
施計画を説明させていただき
ます。川崎港の今年度の主な
工事及び委託については、全
体で22件となっております。
(1)
東扇島地区の東側で
す。番号の1、2は、災害時に
川崎港内において帰宅困難者
や緊急物資等を船舶で輸送す
るために桟橋を整備するもの
です。浮桟橋を製作し、災害
時に備えます。番号3、東扇島7号岸壁ほか千鳥町北西物揚場、小島新田物揚場の防
食補修工事を実施します。
次に、番号の4は、東扇島の掘割に設置してある灯浮標
の補修を行います。
(2)
東扇島の西側の地
区です。番号5番は、コンテ
ナターミナルの延伸計画があ
る中で、桟橋の設計に必要な
ボーリングの調査等の土質調
査を実施するものです。ボー
リング箇所は、陸上部1カ所、
海上部3カ所を予定しており
ます。番号6、東扇島西護岸
の補修工事を行うものです。
番号7~9は、東扇島地区の
みではないのですが、川崎港内の接岸 灯の点検や防波堤の測量鋲の設置、車止めやは
しご、防舷材の交換を実施します。
(3)
千鳥町地区です。番号の10番は千鳥町7号岸壁耐震改良工事です。 災害時
- 55 -
に緊急物資を運搬でき
る耐震強化岸壁として
既存の岸壁を改良する
ものです。また、千鳥町
7号岸壁に近接してい
る検潮所につきまして、
番号の11番で清掃、番号
の 12 番 で 移 設 を 実 施 し
ます。移設場所は、東京
方向に140mぐらい、ち
ょうどトンネルのこち
らになるんですが、その
付近を予定しております。番号13、千鳥町4号岸壁の維持浚渫を行う予定です。
番
号14、15、ABC物揚場
背後護岸の改良工事を
行う予定です。 番号16
番、ここは消防艇桟橋の
改修工事で、既存の桟橋
を撤去して新設するも
のです。 17番、千鳥町
と夜光を結ぶ神奈川臨
海鉄道が運行する鉄道
付近の護岸の改良と白
石町の護岸補修をあわ
せて実施する予定とな
っております。
(4) 18番は、小島町
地区の末広物揚場の補修工事を行う予定です。
(5) 19番は、池上町にある桜堀護岸の改良工事を実施する予定となっております。
(6)
浮島町の地区です。番号 20は、平成23年9月の台風により被災した上部工の
一部を復旧する工事です。また、 21番、安定型処分場の第2ブロック、第3ブロック
に建設発生土を船舶より投入し埋 め立てを実施するものです。ちょうどここに積み出
し桟橋がありますので、ここから船舶で第2ブロックと第3ブロックに埋め立てを実
施しております。外周護岸の整備 は開口部を除き昨年度完了したことから、今後は 、
埋め立てにより地盤高が上がるまで、こちらの上部工の工事は休止となります。
(7)
最後に、維持管理計画に基づく点検です。今年度は定期点検を 11カ所、詳
細点検を10カ所、ご覧の施設で予定しております。
- 56 -
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- 58 -
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- 60 -
平成27年度横須賀港港湾工事実施計画
横須賀市港湾部港湾建設課係長
鈴村
諭司
横須賀市及び横須賀港の概要を少し説明させていただきたいと思います。
横須賀市は、ご存じのとおり、三浦半島の中央部に位置していまして、人口は7月
1 日 現 在 で 約 40万 5000人 で あ り ま す 。 市 域 面 積 は 1 万 ha、 港 湾 区 域 に お き ま し て は
5500haになっています。海岸線の延長は、北は追浜から南は野比地区まで約60㎞にな
ります。横須賀港の整備としましては、昭和 42年に制定された横須賀港港湾計画に基
づいて港湾施設の整備が始まり、港湾計画の改定をしながら現在に至っております。
また、横須賀市港湾部では、組織改革によりまして 、平成18年度から港湾行政と並行
して漁港の行政も行っております。東京湾側に1漁港、相模湾側に4漁港あり、それ
らの計画整備、管理を行っております。本年は、横須賀製鉄 所創設150周年にあたり、
本市では10月から11月にかけて記念行事を予定しております。港湾関係では 、10月に
久里浜港に帆船の「日本丸」を誘致しまして記念行事を予定しております。
横須賀港の平成27年度港湾工事の予定
箇所と概要を説明させていただきます。
「平成27年度横須賀港港湾工事実施予定
箇所一覧」というのがあります。その番
号に沿って説明させていただきます。
横須賀港の位置図と、それぞれ番号に
合った場所が示されております。
①新港地区になります。船舶の入出港、
接岸を円滑にするために、維持管理のた
め灯浮標4基の交換、整備を行います。
②大津地区になります。台風時とか冬の
北風時、高波浪時、越波により背後圏の
道路の冠水・陥没がたびたび起きて、生
活活動に支障を来しているため、市民の
安心・安全を確保する目的で、平成22年
度から海岸高潮対策事業として高潮護岸
の整備を進めております。今年度は基礎
工、本体工、被覆・根固工、裏込工を
行います。
③同じく大津地区です。港内静穏度を
高めるために防波堤4の築造工事を行
います。工事内容は、底版ブロックの
据付けになります。
④
走水地区になります。同じように
港内の静穏度を高めるために防波堤5
の築造を行います。工事内容は、被覆
- 61 -
工と消波工、消波ブロック
の据付けを行います。
⑤鴨居地区、浦賀地区、維
持管理のための航路維持浚
渫を2カ所行います。
⑥⑦野比地区です。北下浦
漁港海岸等侵対策事業とし
て 、 平 成 19年 度 よ り 野 比 地
区港湾海岸から北下浦漁港
海岸を一連海岸として整備
を進めております。⑥海岸
侵食対策として離岸堤の整備、基礎工、消波工を行います。
⑦モニタリング調査は、藻場、底質調査及び深浅、汀線測量を行います。
⑧横須賀港内、維持管理計
画に基づきまして港湾施設
の調査業務になります。
⑩最後に、本港地区です。
戦艦「陸奥」主砲移設業務
で、現在、「海の科学館」に
展示されています戦艦「陸
奥」の主砲を、東京オリン
ピックの関係で、その周辺
の再開発に伴いまして撤去
することになりました。戦
艦 「 陸 奥 」 は 1921年 に 横 須
賀海軍工廠で建造され、横須賀市にゆかりがあるということで、主砲を無償譲渡され
ること にな りま した 。 戦艦「 陸
奥」の 主砲 をJ R横 須 賀駅前 の
ヴェル ニー 公園 に運 搬 ・設置 す
る業務を行います。
- 62 -
- 63 -
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海上保安部からの連絡事項
横浜海上保安部航行安全課長
濱中
洋尚
横浜と川崎地区を担当しています横浜海上保安部の海難の発生状況について説明させて
いただきます。
まず、写真の後、「平成26年
横浜・川崎地区における海難発生状況」といたしまして、
私たちは海難を調査し、その分析の結
果、今後どのようなことを中心にして
指導していくかということをここで説
明させていただきます。
まず、横浜・川崎地区、また横浜海
上保安部の下に川崎海上保安署というの
がありますが、この二つの部署での海難
の発生状況となっております。過去10年
間の発生状況はこのようになっておりま
す。平成17年、18年は最低レベルのほう
にいたんですが、平成19年、20年、台風
等が多発しました関係上、海難の発生が
上がっております。その後は、中レベル
でずっと推移をしていきまして、なるべ
く私たちはこの最低レベルのほうに近づ
けようと努力をしております。この結果
を分析いたしまして、「海難原因種別の推移」
ということで、大型船、タンカー、プレジャ
ーボート、全部の海難の状況なんですが、赤
線が衝突、衝突がやはり一番多い海難のもの
になっています。最近なんですが、機関故障
がこのように急増しております。この原因に
つきましてはまた後で説明させていただきま
す。横浜・川崎地区では衝突と機関故障が増
えているということがこの図で表われていま
す。また、
「用途別の船舶海難推移」というこ
とで、今度はどの船が事故が多いかということを調べました。一番多いのは 、プレジャー
ボートというところでございます。このプレジャーボートは、やはりベテランの方のプレ
ジャーボート、ずっと何十年も海でプレジャーを操船している人もいれば、ペーパーライ
- 65 -
センスの人、サンデードライバー的な方たちも海の中にはいっぱいいらっしゃいますが、
そのような方たちを合わせてプレジャーボ ートが42%。あと、やはり横浜港の特徴である
商業の船舶、いわゆる貨物船、タンカー、これらを合わせまして約7割から8割程度のも
のがこの三つのカテゴリーで示されております。
今度は、その一つの大きな貨物船、い
わゆる大型の貨物船の海難種類別の推移といたしまして、大型船は衝突が多いということ
になっています。この衝突といいますのも、 幸いなことに大型船同士の衝突というのは最
近は起こっておりませんが、後から説明します走錨、台風のときに沖にアンカーをしたと
きに、見張り等が十分ではなく、自分たちが流されているのに気がつかなくて他船に衝突
する、このようなのが横浜港での特徴となっております。続きまして、先ほどの一番多い
プレジャーボートの海難種別の状況なんですが、このように、この線を見ていただければ
急激なのが分かると思いますが、黒い字は5隻ということであり、機関故障というのがや
はりここでも多くなっています。あともう一つ、青いのが衝突、これも最近増えてており
ます。これもいろいろと後
から調べますと特徴的なも
のが見られます。まず、プ
レジャーボート海難の特徴
といたしまして、分析をい
ろいろと書いておりますが、
先ほども言いましたように
衝突と機関故障が多くなっ
ております。また、発生月
別といたしまして、7月、
8月、やはりプレジャーボ
ートなので夏の時期が多く
なっています。これらの理
由といたしましては、今、
経済的な事情もありまして、昔であれば年に1回とか2年間に1回とか、定期的な修理、
メンテナンス等を行った方でも、最近は不況等もあるかもしれませんが、修理 ・点検等を
せずにそのまま久しぶりに海に出
ていく。そのときに機関故障、バ
ッテリーがあがった、エンジンが
回らなくなったというものが多く
なっております。また、中古船を
購入して、そのままメンテナンス
をしないで、久しぶり、何年かぶ
りに海に出て機関故障を起こすと
いう事例も多々発生しております。
あともう一つなんですが、最近、
海上におけるレクリエーションの
多様性から、花火大会、横浜市では今月の3連休でも花火大会等があると思うんですが、
それらにおける事故も多発しております。横浜以外でも、東京、千葉からプレジャーボー
トで花火大会の近くに来る。地理的に不慣れなんですが、明るいうちは何とか来れる。し
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かしながら、夜、不慣れなところでわからない。仲間とお酒を飲んで船の中で わいわいし
て、帰るときに水提とかにぶつかる。はっきり言ってそのような状況が横浜地区で多発し
ております。
これは横浜港のみなんです
が、それの海難発生海域図と
いうことなんですけれども、
大きな船が通るこのような航
路では余り事故が起こってい
なくて、ふ頭といいますか、
岸壁近く、そのようなところ
で大体の事故が発生しており
ます。また、ここにも書いて
いますように赤というのはプ
レジャーボートなんですが、
この岸壁、ここは花火大会の
海域ですが、プレジャーボートがここら辺で事故を起こしていますし、この付近は釣りの
ポイントとして有名なところで、釣りをやっていた際にエンジントラブルが起こる。この
ようなのが図からも見えるようになっております。
海上保安部、三管区をはじめ
としまして、横須賀、東京、千
葉等の花火大会、特に、湾内の
海上保安部等では海上の花火大
会の観覧時における海難に注意
ということで、このようなキャ
ンペーン等を強力に進めており
ます。これは各保安部によって
いろいろと変わるんですが、そ
の地域、その特色等を合わせま
して、横浜は、このような形で
強力に指導しています。あと、
見張り、適切な速力と操船、自分のポジションの確認です。また、先ほども言いましたよ
うに皆さん不慣れなところなので、
今自分がどこにいるかということ
に気がつかなくて、知らないまま
夜に航行する方も多いので、航行
海域の事前調査です。また、花火
大会なので皆さんお酒を飲んで航
行するということなので、酒酔い
操縦の禁止です。あと、出航前の
船体と機関の点検もちゃんと行っ
てほしいということを強力に指導
を進めてまいります。
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次に、大型船に対してですが、台風等が来たとき の走錨がもう13件位起こっています。
さらに、衝突も2件、物への接触も1件あります。これにつきましても、一歩間違えば大
型の多重の衝突事故等で大規模な海難が起こりますので、私たちは船の指導 、代理店等へ
の指導ということを引き続き続けていきたいと思っております。
最後に、先ほど三管区のほう
からも説明がありましたように、
8月1日に水先人の緩和があり
まして、横浜航路においては今
まで3000トン以上の船は水先人
が乗っていたのが、1万トン以
上に緩和されます。私たちは、
この地域、横浜に管制室という
のがありますが、そこでの監視
の強化を行います。もう一つは、
8月1日の直後にあっては巡視
船艇をここに配備して、特にノ
ーパイ船については、今までは
パイロットに任せていたんですが、今後は自分たちで入ってくるノーパイ船についての指
導等を強力に進めていきたいと思います。先ほども言いました航路外待機指示という権限
も新たに与えられましたので、今までと同じように不適切な船舶が横浜航路に入 航してい
く場合は、指導、インフォメーションということで情報提供 や指導していきますが、それ
でもだめな場合は港長からの勧告、そしてもっとだめな場合は航路外待機指示、これを守
らなければ罰則等もあって、非常に重たいものを今回新しく追加されましたので、私たち
はこれを適切に運用し、横浜航路及び横浜港の安全について引き続き守っていきたいと思
っております。
- 68 -
海上保安部からの連絡事項
横須賀海上保安部交通課長
安光
良博
横須賀保安部からの連絡事項といたしましては、船舶の海難防止の観点から 横須賀
からの連絡事項とさせていただきたいと思っております。
平成27年、今年に入ってからの横須賀管内における海難の発生状況 を簡単にご報告
させていただきたいと思います。先ほど部長からのあいさつにもありましたとおり、
横須賀は海難発生ワースト1ということです。昨年、平成26年で75件発生しておりま
す。それがこの上半期におきましては現在のところ 15件というところで推移してござ
います。同時期に比べましてマイナス12隻となっております。ここで油断てしまうと、
7月、8月というところでまたどたどたどたというふうに件数が発生してしまうおそ
れもありますので、引き続き海難防止活動に努めているところです。
そうした海難の発生のうちで、特徴というか、皆さんにお知らせしておきたいとこ
ろのポ イン トを ご紹 介 してお き
ます。 今年 のゴ ール デ ンウィ ー
クに、 横須 賀の 久里 浜 港の沖 合
に浅瀬 がご ざい ます 。 笠島か ら
海獺島 の間 に浅 瀬、 暗 礁とも 言
えるような ところが あ りまして、
ここに プレ ジャ ーボ ー ト の乗 り
揚げが 立て 続け に 発 生 してお り
ます。 ここ は以 前か ら 危険海 域
という こと で あ り 、 過 去10年 間
に6隻 の乗 り揚 げ 事 案 が発生 し
ております。図は、年代が特定できていないんですが、 過去の発生事案で、このとき
に乗り上げたのはクレーン台船です。周辺を航行する船におきましては、こういった
ところは海図、地形等を確認していただいた上で、 こういった乗り揚げ等のリスクが
あるということに十分気をつけていただきたいと思います。また、これは横須賀の久
里浜沖に限らず、横須賀の海域、それからほかの海域でも同じ ようなことが言えると
思います。あらかじめ、航行されるルートの海域情報、地形情報については十分把握
していただいた上で航行していただくようお願いしたいと思います。
海難の防止の観点から 、 一点ご
紹介しておきます。、ながらスマホ
でについてす。今年の6月から、
警察、陸上交通、自転車も取り締
まりが厳しくなりました。その中
で、ながら携帯、ながらスマホは
危ないからやめなさい、取り締ま
ります、罰します、そういう声が
あります。 やはりリスクがある行
為。これは船のほうでも危ないん
- 69 -
じゃないか、ちょっと気をつけていただきたいなということで紹介させていただきま
す。
現在のところ、海上におきまして携帯をやっ てはいけない、ながらスマホでスマホ
を見ていてはいけないということは取り締まりはしておりません。ただ、見張りの励
行という観点から、例えば、 1人ワッチの船、1人で航行される、あるいは何人かで
航行していても、見張りの担当がついついスマホに夢中になってしまうということが
あるかもしれません。これからスマホがどんどん広がっていくと、そういった ような
ことのリスクはだんだん増えていくということも懸念をしております。皆さんにこの
場で、将来そういったスマホに夢中になって海難 を起こさないようにということで紹
介させていただきます。なぜこういうことを言うかといいますと、実は 、既にスマホ
が原因の海難が起こっております。まだ調査中、捜査中なので 、詳しいところ、具体
的なところは申し上げられないんですけれども、こちらは小型船なんですけれども、
スマホに夢中になっていて、見張りをしないで衝突してしまったという事案がござい
ます。もしかしたら皆様の船などで起こってしまうかもしれないという懸念がありま
したので、紹介させていただきます。
ご覧になっていただいているものは、スライドにあるのはリーフレット です。素案
ということで作っております。近日、横須賀海上保安部のホームページなどでお目に
かけられるかと思いますので、注意喚起等にご利用いただければと思います。
一方で、海上保安庁はスマホ向けサービスをやっています。
「MICS」で海上の天
候とか警報、安全情報なんかを提供するサービス を行っていますが、この4月から試
行を始めまして、7月からいよいよ正式運用ということになっております。 この「M
ICS」のサービスを利用する場合にも、 ながらのスマホについてはやめていただい
て、見張りの励行を確実にしていただきたいと思いますので 宜しくお願いします。
今も台風が 接近していますが、
横須賀で起こった台風の被害につ
いて紹介させていただきます。昨
年10月の台風18号におきまして、
浦賀水道航路のブイが二つ移動し
ました。これで可航幅が狭くなっ
たということが ありました。こう
いったような ことは、浦賀航路の
ような大きな航 路、大きなブイで
も起こり得るんだということでご
了承いただきたいと思います。台
風通過後、落ちついたところで皆さんも航行されると思いますが、その際にこういっ
たブイが移動して、可航幅が狭くなり航行のリスクが生じる可能性がございます。こ
ういった場合に備えまして、あらかじめ航行警報、それからさまざまなサービスでブ
イの異常、移動等がありましたら 、すぐ皆様に情報提供をします。航行警報等の手段
がございます。そういったようなところを見ていだいて、ブイに異常がないか、自分
が見ているブイがずれていないか、消えていないかという ようなところを確認しなが
ら航行していただいて、誤認することがないようにしていただきたい。逆に皆様のほ
うで、ここは警報が出ていないけれども、ちょっといつもと違う、ずれているんじゃ
- 70 -
ないかなとか、消えているんじゃないかなということがありましたら、そういうとき
は遠慮なく海上保安庁に通報をお願いします。もしかしたら我々が把握できていない
障害等が新たに生じたのかもしれません。そういうことがありますので、皆様からの
情報提供をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
最後に、現在、横須賀地区で、
現在、地震・津波等の発生時の避
難要領等の対策の見直しを行って
おります。こちらにつきましては、
日本海難防止協会において、東日
本大震災の発生を踏まえまして、
大枠のところを見直しをされてい
る。それにつきまして、横須賀港
の海上災害対策協議会の中で現行
の対策の見直しを行います。これ
も既に行いました。そして、平成 27年度、今年度におきまして東京湾海難防止協会さ
んでこちらの調査研究、検討を行っています。第1回の会合 が先日行われました。こ
れは1年間の予定で検討した上で、横須賀地区における避難対策検討ということで報
告書にまとめられる予定になっております。それを踏まえまして、新たに見直しをす
ることとして、現在取り組んでおりますので、ご了承のうえ宜しくお願いします。
- 71 -
平成27年度東京港湾事務所事業実施概要
関東地方整備局東京港湾事務所工務課長
奈良
智
これは今年の1月頃の、中央防波堤側から撮ったゲートブリッジの写真です。
かなりまだ渋滞しているところで、左側が第二航路の臨海トンネル、手前側が臨
海トンネルで、ちょうどコンテナが出てきて非常に混雑しているところです。ゲ
ートブリッジの完成によって若干は混雑が緩和しましたが、東西地区は緩和して
も、南北地区についてはまだまだ厳しいという状況でございます。ゲートブリッ
ジにつきましても、結構お客さんが来てくださいまして、ゴー ルデンウイークで
大体2000人ぐらい一日に見えられて おります。参考までに紹介させていただきま
した。
1、 東京港事務所の事業の概
要です。
当事務所では、国際競争力の
観点から、国際コンテナ戦略港
湾京浜港の中の一翼を担う港と
して、大水深岸壁を有するコン
テナターミナルY3それから臨
港道路(南北線)の二つを整備
していきます。
2、 平成27年度の 主要事業
です。中央防波堤の外側地区に
おいて、水深16mの耐震強化岸
壁の整備を実施するものです。基幹航路におけるコンテナ船の大型化に対応する
ものです。基幹航路も、当時は、平成7年から平成24年において、日本で約4割
位減っているという状況があり、
これを戻すべく整備を進めてま
いります。さらに、耐震強化岸
壁の整備によって、大規模地震
におきましても、物流機能を維
持して国民生活と経済活動を支えていき
たいと思っています。
3、 東京港中央防波堤国際海上コンテ
ナターミナル整備事業です。
- 72 -
中央防波堤外側地区において、各開発に伴う将来交通需要の増大に対応するた
めに、中央防波堤側と有明側を結ぶ主動線としまして、臨港道路(南北線)を整
備し、臨海副都心周辺の渋滞緩和、交通の安全性の確保に寄与して いきたいと考
えています。
4、 東京港の特色について
東京は首都圏背後4000万人の市民
生活を支える商業港であります。そ
れから外貿取扱貨物のうち約90%が
コンテナ貨物という特徴です。外貿
コンテナ等の取扱個数は、平成10年
から17年連続日本一となっておりま
す。下の四つ目は、これは初なので
すけれども、例年、貿易額は名古屋
港が1位だったのですが、平成26年
度、東京港が17.1兆円で、日本一に
なっています。
5、 各事業について御説明いたし
ます。
(1) Y3岸壁(-16m)の耐震です。平成27年の事業費につきましては、約
8億円をもちまして整備を進めてまいります。中央防波堤 外側地区については、
近年のコンテナ貨物量の増大に伴いまして、背後の道路で激しい混雑が発生して
おります。増大するコンテナ取扱量やコンテナ船の大型化に対応するために、我
が国最大級の水深16m、東京港でも一番深くできれば大型の岸壁になるのですが、
それの整備を進めてまいります。また、構造を耐震強化岸壁とすることによって、
大規模地震時においても、幹線貨物の輸送拠点として物流機能を維持していきた
いと思っております。具体的に平成27年度におきましては環境アセス等を実施し
ていきます。
Y3ということで、こちらの黄色い部分です。Y1、Y2ができ上がってY3
になるのですけれども、こちらの部分です。これは現地の写真でございます。手
前からY1、Y2、Y3ということで、Y1は-11mの230m、Y2とY3は-16
mの400mとなっております。
Y2はジャケット構造ということで、右のパーツみたいな形になっていますけ
れども、Y3につきましても、同じ構造のジャケット構造ということで今考えて
ございます。
(2) 南北線です。10号地その2と中央防波堤が外側地区を結ぶ臨港道路の南
北線ということになります。平成27年度につきましては、約27億円をもって整備
を進めてまいります。繰り返しになりますが、中央防波堤外側地区については、
「開
発に伴う」と書いていますが、Y1それからY3の開発になります。これによっ
て将来交通量が増大するために、中央防波堤側と有明側を結ぶ南北線を整備して
いくものでございます。これによりまして、周辺の交通渋滞緩和、交通の安全性
の確保に寄与していくものでございます。平成27年度におきましては、設計、環
境アセス、仮設工等の工事を実施してまいりたいと思っています。平面図でござ
- 73 -
います。
こち ら に中 央 防 波堤 地 区
がござい ます。そ の結 ぶ赤
のところ が南北線 とい うこ
とで、南 北線の本 体と いう
か沈埋の 部分を指 して おり
ます。こ の両端に は、 アク
セスとい うことで 連絡 道と
いうこと で東京都 さん の工
事がまた 別に出て 、全 体で
は5.7キロ、そのうちの国と
し て は 2.5 キ ロ を 整 備 し て
いくもの でござい ます 。写
真にあらわすとこんな形になって、若干S字を書いた沈埋トンネルというふうに
なってございます。道路的にはこちらのY1、Y2、Y3と結ぶというような形に
なります。ちょっと見にくくて恐縮ですが、上の半分が平面図でござ います。下
が縦断図となっております。下のここの立坑が2本あると思うのですが、この真
ん中が中央航路となっておりまして、その下の四角い箱が沈埋函というふうにな
っております。沈埋函が7函、あと陸上のアプローチをつけて整備をしていくと
いうものでございます。
(3) 概略の整 備工 程で
す。南北線につきましては、
昨年度か ら事業を 開始 して
おりまし て、平成 26年 、平
成27年と環境アセスメント、
それから 調査、設 計を 実施
しまして 、実際の 工事 とし
ましては 、平成28年か ら平
成31年の4年間で 整備 を進
めていく というも ので ござ
います。
海上 交 通の 安 全 につ き ま
しては、 その下に ござ いま
す委員会、航行安全委員会等でいろんな安全対策等を検討してまいりたいと思っ
ております。繰り返しになりますが、南北線につきましては、平成28年度から本
工事に着手しまして、2020年のオリンピック・パラリンピックに向けまして4年
間という短期間で工事を進めてまいります。周りの周辺工事等の整備とあわせま
すと、工事は陸上部分、海上部分はかなり輻輳することが想定されます。工事に
当たりましては、事故のないよう安全に努め て工事を進めてまいりますので、よ
ろしくお願いしたいと思います。なお、整備を円滑に進めるためには、これから
も皆様の御理解と御協力が必要不可欠と思っておりますので、今後も引き続き御
支援していただければと思っております。
- 74 -
平成27年度東京港湾整備事業実の概要
東京港湾局港湾整備部事業調整担当課長
杉山
晃一
本日は4点について御説明したいと思っています。
1
平成26年度東京港港勢の速報値についてです。
赤字のところを見ていただきま
1.東京港港勢 ① 平成26年(速報値)
すと、貨物量の合計としては8718
■港 勢
万トンということであり、前年比
○入港船舶 25,259隻 (前年比 97%)
○貨物量合計 8,718万トン(前年比101%)
で1%増となってございます。ま
・外貿貨物 4,886万トン(前年比101%)
た、貿易額で見ますと17.1兆円と
外貿コンテナ取扱個数 439万TEU (前年比101%)
いうことであり、前年比で110%と
・内貿貨物 3,832万トン(前年比102%)
いうことで大幅増になってござい
■貿易額
ます。こちらは円安の影響が大き
・東京港 17.1兆円(前年比110%)
いと思われます。
・横浜港 11.7兆円(前年比107%)
・名古屋港 17.1兆円(前年比105%)
5 大港の外貿コンテナの取り扱
「東京港港勢」「貿易統計」より作成
いの個数でございます。赤が東京
Port of Tokyo
港、緑色が横浜港、紫が名古屋港、
大阪港、神戸港という形で五つありますけれども、東京港をごらんいただきます
と、439万TEUということで過去最高
を記録しています。こちらは17年連
続で今日本一となっています。前年
比でいいますと、輸出が2%増、輸
入が2減ということで、合計で1%
増となっています。前年比で増加し
た港ですが、東京港のほかに名古屋
港、横浜港、神戸港が増という形で、
大阪港が多少1%減という形になっ
ています。大阪港につきましても、
輸出は増加しておりまして輸入が少
し2%減という形になっていますので、ほぼすべての港で増になっている ような
形になっています。
2 平成27年度の予算の概要です。
都全体の財政規模といたしましては、一般会計の予算規模が6兆 9520億円とい
うことで、前年に比べまして2853億円、約4.3%の増となっています。 そうした
中、都の港湾局の予算規模は表のとおりです。一般会計につきましては、海岸、
また、新海面等の事業、そして今後オリンピック等の事業も増えてくるというこ
とで、前年に比べまして14.9%増、1124億7900万となっておりまして、事業を進
める上での予算は確保されていると考えています。全体では、臨海地域の開発事
業会計が債権の償還金がほぼなくなったということで大幅減になって いまして、
港湾事業会計では多少増ということで、全体としては1913億円です。
- 75 -
3 平成27年度の港湾整備の事
業の概要についてです。
単位:百万円
(1)埠頭の整備です。
こちらの赤枠のところですけ
会 計
27年度予算 26年度予算
増(△)減
増減率
れども、奈良課長の方からも御
一般会計
112,479
97,863
14,616
14.9%
説明があったY3とか、その辺
臨海地域開発
のバースのことについても概略
70,272
186,877 △ 116,605 △ 62.4%
事業会計
について御説明させていただき
港湾事業会計
8,620
5,089
3,531
69.4%
ます。①としまして、中央防波
計
191,371
289,829
△ 98,458 △ 34.0%
堤の外側地区に、今国際コンテ
ナターミナルを整備しておりま
Port of Tokyo
して、現在、Y1バースの護岸
部については完了しています。Y2バースが整備中 でY3バースが今設計中のも
のす。 次に、②の大井埠頭その
1・その2の埋め立てです。こち
らは今大井埠頭のところの埋立事
業を行っているところです。供用
は2工区に分けまして、平成28年
度、29年度で、それぞれ開始する
ということで考えです。こちらの
サンシープールの後、用地不足を
解消するということと、また、渋
滞解消を目的に埋め立てているも
のでます。③については、品川埠
頭におきまして、北海道と結ぶ
RORO船、フェリー船ですけれども、大型化になってきているということで、既存
の水深の-8mを-8.5mにふやすというものです。 ④の10号地(その2)フェ
リーターミナルですけれども、こちらも船舶の大型化にあわせまして、 既存の岸
壁延長を238mだったものを270mに増やすというもの、また、耐震強化の多目的
ターミナルの整備を行っていく予定です。
(2) 道路ネットワーク整備です。
東京港の骨格の道路としまし
ては、御存じのとおり、国道の
357と、あとは臨海道路のⅠ期、
Ⅱ期、あとは青海縦貫線という
形で、こちらが今幹線道路とい
う形で考えています。こちらの
骨格道路の強化をしています。
国 道 357 と 環 七 の 交 差 部 で す け
れども、こちらの部分につきま
しては、立体化が平成26年2月
に開通しています。また、357と
2.平成27年度予算概要:都港湾局の予算規模
- 76 -
新木場交差部についても、平成26年3月に一体化が完成しているところです。
(3) 予定しております整備中の路線ですけれども、国道357の東京港のトンネ
ルです。こちらの既存の道路の両側にトンネルを整備しているという事業を今進
めているところでございまして、海側の千葉から羽田に向かう方向が平成27年度
に完成予定となります。山側の羽田から千葉に向かうところは平成 30年度に完成
予定ということで考えています。
また、南北線につきましては、奈良課長の方から御説明がございましたけれど
も、こちらの縦貫線に平行して走る南北線を造ることで渋滞解消を図り、また、
オリンピックのときに人が大変増えるということで、それまでに何とか完成させ
たいということで随時整備を進めているところです。
(4) 新客船埠頭の整備です。東京クルーズビジョンの概要から御説明させて
いただきます。都は、客船用の
(3) 新客船埠頭整備 ①東京クルーズビジョンの概要 Ⅰ.ビジョン策定にあたって
客船誘致に本格的に取り組むた
○東京港がクルーズ客船の拠点港として国内外からさらに多くの来訪者を呼び込み、大きな
経済効果を取り込むとともに、臨海副都心のMICE・国際観光拠点化を推進するため、
東京港におけるクルーズ客船の誘致施策の方向性を示すビジョンを策定する。
めにクルーズビジョンを作成し
Ⅱ.東京港をめぐる状況
■ 世界的な客船の大型化・クルーズの大衆化により、クルーズ市場が急成長
ておりますけれども、東京港を
■ 晴海客船ふ頭手前のレインボーブリッジ(海面からの高さ52m)の下を通過できない大型客船が急増
し、施設面で不十分
めぐる状況としましては、クル
クルーズが急速に身近なものとなる中、「首都の玄関口」である東京港が、利用者の期待に
十分に応えていくことが必要。
ーズ市場が今急成長しておりま
Ⅲ.「首都の玄関口」東京港が目指す姿
す。
東京の「集客力」を活かすため、発着港としての体制強化を中心に据える。
2013年に17.4万人 だった外国人
<日本籍船> 母港化の推進
<外国籍船> 乗客数千人規模の大型クルーズ客船の発着・寄港、フライ&クルーズの発着
の旅客のクルーズの利用者が、
・世界最大の客船にも対応可能な新客船ふ頭を臨海副都心に整備。
・利用者の利便性を追求した施設整備を行うとともに、より積極的な誘致活動を展開。
2014年には41.6万人ということ
【2028年(平成40年)時点での年間誘致目標】
で、大分3倍ぐらい増えている
東京オリンピック・パラリンピック開催や新客船ふ頭供用開始等を踏まえ、
東京港クルーズ利用人口50万人、クルーズ客船利用回数280回と設定
ということがございます。そこ
で東京港につきましても、大型客船、クルーズ船を入れるということで 、整備を
考えてございます。ただ、レイン
ボーブリッジが桁下が52mという
ことであり、それより大型化の船
が通れないということで、現在 、
大型客船については大井埠頭を転
用してそこにとめているところで
ございます。将来的にはもっと増
えるということで、整備を新たに
していきたいというように考えて
いるものです。調べますと、1990
年には、このレインボーブリッジ
をくぐれない船が2隻だったので
すけれども、2012年は131隻まで達しているということで、緊急的に整備をしてい
かなければいけないというもので考えています。場所としては、「ゆりかもめ」の
ところですが、船の科学館のところに新たに桟橋を 造りまして、そこに客船ター
ミナルをつくろうということで今計画をしています。延長としては430m、あと水
深としては-11.5mということで考えています。現状は、1船分とまれる桟橋を
造っていこうと考えてすけれども、将来構想としては、黄色いところについても
1.基本的な考え方
2.主なターゲット
今後の施策
- 77 -
延伸していきたいということで、2隻とめられるような形で整備していきたいと
いうふうに考えています。こちらは、設計についてはもう着手しておりまして、
オリンピックが始まる前までには完成させたいということで、こちらについても
努力しているところです。
(5) 海岸保全施設の整備です。
こちらは東日本大震災の後に東京港につきましても、更に安全性を高めていか
なければいけないということ
で整備を進めていこうと考え
ているものです。計画期間と
しては10年間、平成33年度ま
でに何とか全完成させたいと
考えて いまして、耐震対策と
しては、防潮堤と内護岸で43
㎞、水門と排水機場で 16施設
の耐震性を高めていきたいと
考えています。今のトピック
スとしましては、第二 高潮対
策センターというものを新た
に作ろうということで計画し
て、完了したものです。こちらの下の方を見ていただきますと、今まで第一高潮
センターというのは辰巳にあったのですけれども、ここが津波等で被災した場合
についてはバックアップする体制がなかったことから、第二高潮センターを品川
の東京港建設事務所の敷地内に整備するということで計画したものです。こちら
が完成しました高潮センターでして、今年の4月から稼働して います。これに基
づきまして、被災があったとき
にも水門の閉鎖とか、水門が壊
れてないかとかなどの確認等、
そういうことも二つのセンター
で総合的に補完できるような形
をとっていきたいというように
考えています。
(6) 新海面処分場の整備で
ます。
こちらは廃棄物の最終処分場
であり、埋立面積としては480ヘ
クタール、処分量としては1億
2000万立米をここで処分できる計画ということで進めたものです。 管理型と呼ば
れていますのがAからEまでですけれども、廃棄物系の物を入れるもの。FからG
というのが、安定型ということで浚渫土等の土を入れるところと二つに分けて考
えて整備をしているところでございます。平成21年度には、Dのブロックにも整
備着手しておりまして、今年度も引き続きDブロックの整備を進めてきまして、
地盤改良等行っております。将来、構想としましては、港湾機能等緑地等の整備
- 78 -
(5) 新海面処分場整備
凡 例
護岸建設中
計画護岸
A~Eブロック
管理型ブロック
東 京 港
・廃棄物・しゅんせつ土を
主体に埋立てるブロック
Aブロック
F・Gブロック
安定型ブロック
・しゅんせつ土を主体に
埋立てるブロック
Bブロック
Gブロック
延命化対策
《 沈下促進 》
Cブロック
Dブロック
Fブロック
Eブロック
をここにもやっていきたいな
ということで考えています。
(7) 環境対策です。
水質の改善事例からまず御
紹介させていただきたいと思
います。東京港の水環境を改
善する手法としては、大きく
二つございまして、上の方は、
水生生物の生息環境の整備と
いうもの、もう一つが、水質
を悪化させる原因の除去とい
うこの二つのことをやってお
ります。
①の新海面の東側の護岸の磯浜の整備でございますけれども、総延長1㎞のと
ころを整備はもう平成23年度で完了しておりまして、メバルとかメジナ等 の魚類
が大分ふえているということを確認してございます②の羽田沖の浅場の整備です。
これは平成19年に完成をしております。浅場の面積としては約250ヘクタールで、
先ほど私も現場を確認に行ったのですけれども、アサリとかハマグリとかがいる
ということです。ハマグリがいるというのは大変環境がいいというふうに聞いて
おりますので、そういうものもいるような今の状況です。 ③のミニ干潟につき
ましては、左から芝浦アイランド、豊洲運河、朝潮運河の整備状況になってござ
います。こちらは場所によっては住民参加型の生物調査のイベントなどを行って
いまして 、ハゼ釣 りと かカ
ニの生育調査等、地元の
方々と一 緒にやっ てご ざい
ます。④ の海上公 園の 整備
でござい ますけれ ど も 、昭
和47年より開始し てご ざい
ます。左から若洲海浜公園、
葛西海浜公園です。
⑤の緩傾 斜型護岸 でご ざい
ますけれ ども、こ ちら は京
浜運河で ございま すが 、水
辺環境に 配慮した 護岸 形状
という形 で考えて いま す。
下の水質を悪化させる原因の除去でございますけれども、汚泥の浚渫は当然毎年
のようにやっていくということで今努力しているところです。 あとは、美化活
動、海面清掃等、ボランティアの方たちとも連携をとってやっているもので す。
(8) 予防保全型施設の管理でございます。港湾局では、係留施設、交通施設
ですとか、今お話しした海岸保全施設等がありますけれども、係留施設につきま
しては、40年以上経過している施設が大変多くて、こちらの棒グラフのところで
が、もう老朽化が激しいということで更新する時期になっています。そのため、
- 79 -
右側にあ りますけ れど も、
定期的な 点検や健 全度 ・劣
化予測、 あとはラ イフ サイ
クルコス トの見直 し等 を行
いまして 、投資の 平準 化を
検討し進 めている とこ ろ で
す。
(9) 今までは 、主 な整
備事業に ついて御 説明 させ
ていただ きました が、 こち
らは、東 京都で今 年 度 計画
されてお ります海 岸保 全施
設を除く事業の箇所図でございます。番号を振っておりまして、右側に港湾整備
とか環境整備、浚渫等で考えております。これは予算化されている事業です。こ
ちらについて今年度やっていくということです。もし、何かお聞きになりたいと
いうことがありましたら、東京都港湾整備部建設調整課の方に でも確認をとって
いただければと思いますので、よろしくお願いします。
(10) 海岸保全施設の平成27年度の箇所図です。
こちらも計画されおりますので、何かお聞きになりたいことがあれば、同様に本
庁の方にお聞き願います。
<港湾計画とは>
・ 港湾管理者である東京都が、港湾法に基づいて定めるマスタープラン
・ 開発、利用及び保全の姿を長期的(10~15年先)な視点から描いた計画
<8次改訂について(改訂の理由)>
・ 「第7次改訂港湾計画」は平成17年に策定
・ 京浜港(東京、川崎、横浜)の連携の一層強化、アジアからの輸入貨物の急増や船
舶の大型化など、東京港を取り巻く状況は大きく変化し、的確な対応が必要
<改訂の視点>
・ 港湾機能と都市機能が有機的に結合した魅力ある都市型総合港湾を目指す
・ 物流はもとより、観光、環境、オリンピック・パラリンピック、安全・安心という
視点からも施策を体系化
・ 昨年12月18日に告示
Port of Tokyo
- 80 -
江東 地区 港地 区
港地 区
港南 地区 明北 地区
豊洲 ・晴 海・有
江東 地区 港地 区
江東 地区 中央 地区
江東 地区 港地 区
( 主
な 施 工 位 置 )
門・排 水
水機 場 潮堤 防
内
部護 岸
市海 岸高度
都
化 津
波・
高潮対
策
朽化 対策
老
海岸保 全施設建設事業
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
東雲
水門 新砂
水門 場
辰巳
排水機
天王
洲水門
目黒
川水門
京浜
運河(港南
三・四
丁目、 東品 川二丁 目)
京浜
運河(八潮
五丁目
、勝 島一・二丁目 )
(昭 和島一
平和
島運河
丁目 、大森 南五 丁目 )
ガスミ
オ運河
(昭和
島二 丁目)
南前
堀防潮
堤 陸上 晴海
選手村
防潮 堤
砂町
北運河
目)
(新 砂二丁
辰巳
運河(東雲
一丁目
)
東雲
運河(豊洲
四丁目
)
汐浜
運河(東陽
一・二
丁目、 塩浜 一・二 丁目 、
、古 木場
木場
六丁目
三丁目 、越 中島三 丁目 )
新芝
北運河
(芝
浦三丁
目)
東雲
北運河
(潮 見一・二丁目
)
辰巳
運河(辰巳
一丁目
)
朝潮
運河(月島
二・四
丁目、 晴海 一丁目 、
勝どき二
・四丁
目)
辰巳
水門上
段扉 製作 据付
門扉 汐留
川水門
製作 据付
10
8
9
7
5
6
2
4
3
20
1
13
18
11
16
14
12
国際貿易を支える東京港
◇我が国の国際貿易の99.7パーセントは、海上輸送により実施
⇒ 港湾は国際貿易を支える重要なインフラ
◇東京港は、コンテナ貨物取扱個数で17年連続日本一(H10~H26)
◇首都圏4千万人の生活と産業を支える重要な役割を担っている
21
15
19
4.東京港をめぐる最近の動き ①港湾計画の改定
17
35421
8
8
6
7
9786541032
(7)-2 平成27年度事業箇所図(海岸保全施設)
(11)最後に東京港をめぐる最近
の動きについて説明させていただき
ます。
港湾計画の改定でございます。こ
ちらは第8次改訂が、昨年の12月18
日に告示という形で改訂がされてい
るというものです。こちらは10年か
ら15年先を見据えた港湾整備に関す
るマスタープランということで位置
づけています。8次改訂ということ
で、平成30年度の後半を目標という
ことで策定しているものです。この改訂の視点ですけれども、港湾機能と都市機
能が共存ということをまず考えて
選手村 大会終了後における住宅棟モデルプラン
いまして、物流はもとより、観光、
(平成26年12月19日:オリンピック・パラリンピック準備局・都市整備局発表より)
環境、あとはオリンピックですね。
あと、安全等いろんな視点から施
策を行っていくということで体系
づけたものです。 次に、オリン
ピック・パラリンピックの施設 等
の整備です。 こちらは、白枠の
ところが競技の会場となって いす。
黄色がその他の整備予定箇所とい
うことで、御存じのとおり、いろ
いろ施設の位置づけなど、あとは
他県にするとか、今いろいろ変えているところもありますけれども、現状はこう
いう形でやっていきたいということで考えているものです。 港湾局の方で考え
ているところについては主に3施設でして、海の森水上競技場は、ボート、カヌ
ーのオリンピックのときに使うも
② 東京オリンピック・パラリンピック施設等の整備
- オリンピック開催時のイメージ -
のでして、約2000席の観客席を整
備するということと、あと周辺環
境の整備をするということで考え
てございます。 有明アリーナに
つきましては、バレーボールを オ
リンピックのときにここでやろう
ということで、約1万席の観客席
を整備することを考えてございま
す。 あと、アクアティクスセン
ターという水泳を行っていく施設
Port of Tokyo
もございまして、こちらについて
は約5000席の観客席を整備していこうということで、こちらも2020年までには整
備していきたいということで今考えています。 最後に、オリンピックのトピッ
クスの一つなのですけれども、選手村について簡単に御説明させていただきたい
と思っております。
こちらは平成26年12月19日に発表した資料でございます。場所につきましては、
中央区の晴海に整備しようということで考えているものです。画面の右側の小さ
いバース、これが大会時のバースでして、緑色の部分が仮設エリアということで、
オリンピックのときには、仮設のものをそこに造っていこうということで考えて
います。そのあと、選手の宿泊施設等でこちらを使いますが、大会後は 、住居と
して生まれ変わる計画で今考えています。こちらの整備手法としましては、市街
地開催発事業におきます特定建築者制度というものを活用しようと考えていまし
て、民間の方々の資金とノウハウを使って整備を進めようと考えています。基盤
となるインフラや道路は東京都の方で施行いたしますけれども、街区部分の建物、
あと、広場等の整備は民間の方々の施行ということで役割分担していきたいと考
※詳細は、OP準備局又は、都市整備局HPを参照
出典:東京都長期ビジョン
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えています。 画面の左側は、大会終了後のイメージですけれども、大会時と大
きく違うところは超高層の住宅僧を2棟ここに整備しようということで今考えて
います。大会終了後ですが、総戸数としては 6000戸の家をつくろうというように
考えています。工事の期間としましては、オリンピックまでの第Ⅰ期工事という
ことで平成28年から平成31年度まで、あとはオリンピック後ということでⅡ期工
事が平成32年から平成35年という形でⅡ期に分けてやっていこうということで考
えています。
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東京海上保安部からの連絡事項
東京海上保安部航行安全課長
1
宗像
幸夫
平成26年度の東京湾での海難発生状況
平成26年東京管内での海難が
10件であり、平成25年の25件
から比べますと大分減っており
ます。プレジャーボートについ
ては、前年の平成25年の13件か
ら平成26年に3件まで減少して
おります。ここで特に小型船に
ついて特化して、事例1から3
で御紹介いたしますが、航行中
に見張り不十分で船体がブイに
接触したり、運河内の水路調査
を十分にせずに防波堤の捨て石
に乗り揚げり、洋上でエンジン
の漏水を発見して、その後機関が停止してしまったというように、不注意 による
ものであり、人為的な原因が主なものとなっております。
また、小型船に限った話ではないのですが、海難が発生する前の状態、出航す
る前にエンジンの不具合が見つかって海難を回避することができたという案件も
ありました。これらの事案から、船舶の舶用機器、エンジン等も含めて点検が重
要であるということを改めて感じることができました。
2点目として、東京湾北部における不適切な航行の案件についてお話しいたし
ます。昨年、短期間の間にルールによらない不適切な航行の案件が多数見受けら
れた。
二つあるルールの一つ目なのですが、平成22年の10月に東京国際空港羽田空港の
Dランの方が供用開始されましたが、御存じのように、Dランと東京港西航路が
交差しておりますので、通過する航空機と航行する船舶双方の安全を確保するた
めということで、西航路付近には高さの制限あるいは錨泊の禁止という海域が あ
ります。
1番目、2番目の事案につきましては、クレーン台船の高さ を自分で誤って認
識していたために、高さ制限を無視した航行になってしまったようです。
また、2件目、錨泊禁止ということを知らずに錨泊をしてしまった ようで、こ
ういうように操船者が誤った認識をして不適切な航行ということになってしまっ
たことがありました。
二つ目のルールとしまして、東京港西航路出口付近の方に東京沖灯浮標 がある
のですが、中心付近1850mつまり約1マイル以内は、ブイを左に見て航行しなけ
ればならないという経路指定がされております。こちらは、ルールは知っていた
のですけれども、周りから船が来たために仕方なく、いわゆる回避行動で、そう
いうふうな不適切な航行になってしまったという案件がありました。
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3点目、水上バイクのお話をいたします。水上バイクについては、東京港内は
たくさんの水上オートバイがありますが、東京港内のマリーナであったり、ある
いは隅田川や荒川の上流、埼玉県の方から港内の方へ進出してくる水上バイクが
あるようで、集団で進出してきて、運河や水路のように狭い海域においても、集
団であり、さらに、高速という結構危険だなと思われる行動があるようで、付近
の係留船舶に対して動揺や、係留策への影響を心配する声、あと航行に伴う騒音
に対して指導、取り締まりの要請が寄せられております。また、このような高速
航行であれば、当然に付近船舶の海難等の発生も懸念されるということになって
おります。
2、 海の安全運動
以上のようなことから、東京地区では、今年は、次の3点を海の安全運動の重
点事項として定めることといたしました。
1点目、先ほどもお話
ししましたように、エン
ジンの故障の防止のた
めということで、適正な
機関及び機器の点検整
備の徹底です。こちらの
方ですが、定期的な部品
交換、点検を怠った結果、
部品が経年劣化し、機関
が作動不良に至るケー
スが多く報告を受けて
おります。もしも機関が
停止しましたら、皆さん
分かるかと思われますが、小型船舶であれば潮流であったり、風であったり、こ
ういったものの影響を受けやすく、漂流、最悪乗り揚げ、転覆という海難に至る
確率が高くなります。また、大型船においては、輻輳海域の航行中にエンジンが
とまったりすれば、衝突等、他の航行船舶を巻き込んでの海難が必至となります。
このような事案を避けるためにも、正常な動作を確保し、機関故障を避けるため
として、日常的な確認が重要です。こちらの方は取り扱い説明書や、メーカーさ
んが推奨されるような整備点検を確実に実施いただく。そして出航前点検として
は、機関の暖気運転だけではなく、バッテリーの容量や、燃料の残量、こういっ
たものの確認も必要になるということになります。
2点目ですが、東京湾北部海域における航行についてです 。こちらの方は東京
港西航路及び東京沖灯浮標の不適切な航行を防止するために、私たちとしてやっ
ていることにつきましては、小型船舶に対し、マリーナ等訪問しまして指導を実
施しておりますし、その他の一般船舶につきましては、船舶の代理店さん等を通
じ、工事作業を行う船につきましては、工事の施工業者さんから周知していただ
いております。また、私たちの方では、工事作業許可の申請の際にも周知させて
いただいております。
3点目、水上バイクに対する指導につきましては、先ほど申し上げましたよう
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に、海難防止のため、狭水道の船舶の行会い、ほかの船舶に対する動揺等の影響、
他船への影響ということを考えてマリーナ等 に対し、私たち安全講習を実施して
おりますが、そういった機会を通じて、水上バイクに対する安全指導を実施して
いくこととしております。
こちらが東京地区での海の安全運動、重点事項として定めたこと、及び実施状
況となります。
3、 今年上半期の東京管内における事故事例です。
今回掲げた重点事項
にかかわる案件は幸い
にして発生しておりま
せんが、内容としまして
は、見張りの不十分、あ
とは船位の不確認、こう
いった操船者さん、船長
さんの不注意による海
難等が多くなっており
ます。結局は、人為的な
原因が多く、操船者さん
が注意さえしていただ
ければ、これらの海難は
避けることができると
いうことになろうかと思われます。
4、 ヒヤリ・ハットの案件についてお話をさせていただきたいと思います が、
隅田川で旅客船を運行されております東京都の観光 汽船さんの方から資料を提供
いただいて、それを基につくった資料です。他の船とのヒヤリ・ハットもあるこ
とはあるのですが、圧倒
的にヒヤリ・ハットの案
件が多いのはプレジャー
ボートということになっ
ております。プレジャー
ボートの操船者さんの中
には、いわゆるペーパー
ドライバーとは言いませ
んが、車でいうところの
日曜ドライバーさん的な
感じであり、航法とかル
ールを知らなかった。あ
るいは進路方向の見張り
等を実施しない。乗船し
ていておしゃべりに夢中だったり、ほかのことをやっていたりとかして前方を見
ていないというような人もいるようなところを聞いております。さらに、 先ほど
もお話しましたが、港内、狭い水路での、高速航行を行い、急加速や急停止、こ
- 85 -
ういった船舶も見受けられるということ で報告を受けております。マリーナ等へ
の安全指導については安全講習会等を通じた指導は実施しております。ただ、い
ろんな操船者さんがおられますし、講習会を実施したところで全員が全員受け て
いるというわけではございません。いろんな操船者さんや性能を水上バイク、そ
の他ボート、いろんな性能がございますので、この行動についてはなかなか予知
しがたいということで、皆さんが行き会われたりする際には十分注意が必要であ
ろうかと思われます。
5、 もう一つの海難防止ということで、私たち先日実施しました台風・津波等
対策委員会での見直し、規則改正の見直しの話をいたします。
今年6月、東京
地区の台風・津波
等対策委員会総
会を通じまして、
委員会の会則の
改正を行いまし
た。委員会の会則
の改正につきま
しては、まず、台
風の対策、津波の
対策というもの
を実施要領とし
ておりますが、こ
ちらを会則から
分離いたしまし
て、会則というのは、委員会の運営の話だけとしております。これは体系的な話
で、内容的な話ではございません。また、台風の対応要領は変更がはありません
が、津波の対応要領について変更を加えております。
津波対応要領につきましては、東京湾海難防止協会さんの 作られた検討報告書
の結果の取り込みを検討いたしまして、大きく二つの変更 を行っています。
1点目については、対応表、二つ目については避難マニュアルです。
まず、1点目の対応表ですが、「津波がやってくるまでの時間」、時間があるの
かないのかというのはすぐ判断できるのですが、
「中間」といった場合、どうした
らいいのかわからなくなってしまうということで、ある場合と、ない場合という
ふうに明確に分けることといたしました。
また、
「港内での作業船の避難動作」につきましてですが、港内で水門内、高潮
対策センターとかでつくっていただきました水門内とかに入れば安全であるので
すが、発災後40分で閉鎖されてしまうという話を聞きまして、退避までの時間が
確保できないこともあろうかということで、
「係留強化」というも のをつけ加えて
おります。というところが1点目の津波対応の見直し。
2点目は、津波のマニュアルの話なのですが、係留施設の管理者さんが避難マ
ニュアルを作成するものということで規定しました。岸壁にもやい 取りの人であ
ったりとか、そういうふうな岸壁のサポートが得られるかどうかというのが、 船
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舶が「逃げる」か「逃げない」という判断をするために、 一つの重要なファクタ
ーになろうかというところで、彼らが適切な対応をとるのに必要な情報を提供す
るために、岸壁でのサービス内容のようなものを係留施設の管理者さんにマニュ
アルとしtまとめてもらうということにしました。こちらは、いざというときに、
船長さんとかが判断を迷わずに、また、岸壁の作業者さんたちも迅速かつ適切に
行動し、皆さんの人命を保護し、更には港内の安全の確保ということを目的とす
るために改正いたしました。
続いて、最後のスライドを御説明いたします。
6、 2020年には東京でオリンピック及びパラリンピックが開催されることが決
定され、目下、さまざまな事業が計画展開されております。 私たち東京海上保安
部の目の前にもできる青海の旅客船埠頭として大型客船バースが建設される予定
で、今年度は、調査、測量がメインと聞いております。
臨港道路南北線は、先ほど奈良課長、杉山課長からも御説明いただいておりま
すが、10号地と中央防波堤との間、沈埋函によるトンネルの設置が予定されてい
ます。こちらはオリンピックにおける重要なアクセス道路となると聞いておりま
す。
海の森水上競技場に
つきましては、レガシー
として、オリンピック終
了後、今度は東京都の施
設として使用される予
定ということで、恒久的
な施設ができるという
ふうなことを耳にして
おります。水上タクシー
の方なのですが、こちら
は東京港運協会さんの
方が、東京ウオータータ
クシーという新しい会
社を作られております
が、こちらの具体的な計
画は、現在、私たちの耳にはまだ入っておりません。
大体概要について御紹介いたしましたが、既に船舶交通が輻輳している東京港
において、今後は、更に施工に当たる船舶が工事をするに当たって水域を占有し
たり、行き来があったりということとなりますので、東京港内での航行安全対策
の重要性というのは認識できるかと思われます。
東京海上保安部では、このように港内における船舶交通の安全対策確保をしつ
つ、大規模プロジェクトが円滑に進められ、そして来る2020年の東京オリンピッ
ク・パラリンピックが無事に開催され、成功をおさめられるよう適切な安全対策
をとってまいりたいと思います。
皆様の御協力をよろしくお願いいたします。
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協会主要業務・行事
平成26年6月から平成27年5月までに実施した主な業務・行事等
月
日
実
曜
施
内
容
平成26年
6月24日 月 平成26年度第1回海の月間横浜地区実行委員会
25日 水 平成26年度第1回海の月間東京地区実行委員会
27日 金
7月
田子の浦港大型パルプ船入出港に係る船舶航行安全対策調査検討会(第2
回)
3日 木 平成26年度第1回神奈川地域連絡会
9日 水 平成26年度第1回東京地域連絡会
11日 金 川崎臨港道路航行安全委員会(第1回)
14日 月 平成26年度第1回千葉地域連絡会
23日 月 京浜港横浜・川崎区地震・津波船舶避難要領検討会(第1回)
24日 木 平成26年度川崎臨港道路船舶航行安全対策検討調査委員会(第1回)
25日 金
田子の浦港大型パルプ船入出港に係る船舶航行安全対策調査検討会(第3
回)
8月4日 月 第1回横浜地方船員労働安全衛生協議会
9月
2日 火 京浜港川崎区地震・津波船舶避難要領アンケート調査
3日 水 京浜港横浜区地震・津波船舶避難要領アンケート調査
4日 木 京浜港東京区地震・津波船舶避難要領検討会(第1回)
11日 木 千葉港地震・津波船舶避難要領検討会(第1回)
鹿島港における洋上風力発電に関する船舶航行安全対策検討委員会(第1
26日 金 回)
千葉港地震・津波船舶避難要領アンケート調査
29日 月 京浜港東京区地震・津波船舶避難要領アンケート調査
10月 2日 木 平成26年度第2回海の月間横浜地区実行委員会
3日 金 豊洲新市場桟橋等整備工事に係る船舶航行安全対策検討委員会(第1回)
16日 木 京浜港横浜・川崎区地震・津波船舶避難要領検討会(第2回)
17日 金 平成26年度川崎臨港道路船舶航行安全対策検討調査委員会(第2回)
24日 金
平成26年度清水港富士見岸壁改良工事に係る航行安全対策検討委員会
(第1回)
30日 木 東京湾・三浦半島周辺海域小型船舶海難防止対策検討会(第1回)
11月 5日 水
7日 金
鹿島港における洋上風力発電に関する船舶航行安全対策検討委員会(第2
回)
清水港大型客船航行安全検討委員会(第1回)
第2回横浜地方船員労働安全衛生協議会
13日 木 千葉港地震・津波船舶避難要領検討会(第2回)
18日 火 東京湾における海域利用調整検討会
21日 金 豊洲新市場桟橋等整備工事に係る船舶航行安全対策検討委員会(第2回)
25日 火 京浜港東京区地震・津波船舶避難要領検討会(第2回)
12月 3日
火 東京湾・三浦半島周辺海域小型船舶海難防止対策検討会(第2回)
9日 火 平成26年度東京港内における海上工事に伴う船舶航行安全対策検討委員
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会(第1回)
12日 金
16日 火
平成26年度清水港富士見岸壁改良工事に係る航行安全対策検討委員会
(第2回)
平成26年度川崎臨港道路船舶航行安全対策検討調査委員会(第3回)
東京湾・三浦半島周辺海域小型船舶海難防止検討会(第1回)
19日 金 清水港大型客船航行安全検討委員会(第2回)
平成27年
1月
8日 木
平成26年度清水港富士見岸壁改良工事に係る航行安全対策検討委員会ビ
ジュアル操船シミュレーション実験
9日 金 清水港大型客船航行安全検討委員会ビジュアル操船シミュレーション実験
19日 月 東京湾・三浦半島周辺海域小型船舶海難防止対策検討会(第3回)
26日 月 京浜港横浜区・川崎区地震・津波船舶避難要領検討会(第3回)
28日 水 千葉港地震・津波船舶避難要領検討会(第3回)
30日 金 平成26年度川崎臨港道路船舶航行安全対策検討調査委員会(第4回)
2月
3日 火 平成26年度第2回神奈川・東京地域連絡会
5日 木 平成26年度BAN全体会議
10日 火 平成26年度第2回海の安全運動推進連絡会議
17日 火 平成26年度第2回千葉地域連絡会
20日 金 京浜港東京区地震・津波船舶避難要領検討会(第3回)
平成26年度東京港内における海上工事に伴う船舶航行安全対策検討委員
26日 木 会(第2回)
新客船ふ頭岸壁等整備に係る船舶航行安全対策検討委員会(第1回)
3月
3日 火
平成26年度清水港富士見岸壁改良工事に係る航行安全対策検討委員会
(第3回)
9日 月 清水港大型客船航行安全検討委員会(第3回)
19日 木 新客船ふ頭岸壁等整備に係る船舶航行安全対策検討委員会(第2回)
24日 火 平成26年度第2回理事会
4月16日 木 平成27年度東京地区海の安全運動推進連絡会議
24日 金 平成27年度横浜港ボート天国推進連絡協議会
5月21日 木 平成27年度第1回海の安全運動推進連絡会議
28日 木 平成27年度社員総会・第1回理事会
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☆☆☆☆☆
編
集
後
記
☆☆☆☆☆
例年に増して残暑厳しい今日この頃、会員の皆様には、益々ご健勝、ご活躍のことお
慶び申し上げます。
東京湾におきましては、ご存じの通り、本年8月から横浜川崎区の横浜港部分におけ
る強制水先対象船舶の緩和が図られたほか、海上保安庁におきましても、東京湾の管
制の一元化(管制機能の強化)が進められ、横浜港における先行導入が図られたところ
です。また、2020年のオリンピック開催に伴う海上工事及び港湾工事が実施されようと
しています。
当協会におきましては、本年5月開催の理事会、社員総会において、本年度の事業計
画、新規役員の承認をいただき、新体制により、業務に取り組んでいます。船舶交通の
安全確保を図るため、いろいろな調査研究事業に取り組み、また、海上の工事等にあっ
ては、航行安全情報管理室を設置して、安全情報の提供に取り組んでいくこととしていま
す。特に、本年9月からは、川崎港臨港道路の海上工事に伴い川崎航行安全情報管理
室を立ち上げ、情報提供を開始したところです。
当協会も3年後には、創立50周年を迎えることとなり、これまで以上に、皆さまに期待
され、かつ、信頼される協会として、東京湾及び周辺海域における海の安全、安心のた
めのいろいろな活動に取り組んでいきたいと思っています。
今回第164号の発刊に当たりましては、第三管区海上保安本部長から「御挨拶」の原
稿をいただきました。また、当協会理事長も交代しましたことから「就任の挨拶」を掲載さ
せていただきました。
会報の内容としましては、例年掲載しています、「理事会及び総会の報告」、「海の安全
運動」のほか「地域連絡会の概要」を掲載しています。また、本号にあっては、当協会の
業務紹介として本年3月に完成しましたした「東京湾、各港毎の地震、津波船舶避難要
領」報告書の紹介と平成27年「海の日」におきまして、当協会の3名の理事の方が表彰
を受けましたので、紹介させていただきました。
監修に当たりましては、地域連絡会等講師の皆様をはじめとして、関係機関の皆様に
多くのご協力をいただきました。末尾になりますが御礼申し上げます。
今後とも、会員の皆様とより良い海難防止活動を繰り広げていきたいと思いますので、
これからも、ご支援、ご協力のほど宜しくお願いします。
会報第164号
発 行 平成 27 年 9 月
発行者 公益社団法人 東京湾海難防止協会
〒231-0002 横浜市中区海岸通3-9横浜ビル301
TEL 045-212-1817(FAX045-212-5591)
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