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桐蔭学園 AL入試体験会 解答と解説
☆AL入試体験会に参加したみなさんへ☆
映像による講義、サンプル問題はいかがでしたか?
ぎょうぎ
ヨーグルトのフタを開けたら、ヨーグルトがフタにべったり。ペロッとなめたり(行儀
が悪いですが)
、捨てる前に洗い流したり、ちょっとだけですが、やっかいです。ところ
が、中には「ヨーグルトがつかないフタ」があるのです。ふしぎだと思いませんか?
今回の映像では二人の先生が登場してヨーグルトを食べようとします。すると、片方
のフタにはヨーグルトがべったりついているのに、もう片方のフタにはまったくついて
いません。このちょっとしたふしぎに気づき、
「なんでだろう」と考える先生。二つのも
ののちがいに注目して調べていくと、とってもおもしろい! そこには「生物の力」が
あり、生物の力を利用してきた「科学の力」がありました。
桐蔭学園のアクティブラーニング型授業では、生徒たちの「気づいたこと」や、
「なん
でだろう」
「どういうことだろう」という疑問などを大切にしています。そして、生徒た
ちの気づきや疑問から出発し、
生徒も教員もみんなで考え、
伝え合う学びをしています。
また、そうして学んだことを、自分の身近なことにつなげて考えることも重視していま
す。
今回の問題も、みなさんといっしょに学び合いたいという思いから作られました。み
なさん、この問題について、ぜひもっと考えてください。そして考えたことを伝え合っ
てください。自分の経験とつなげて考えるのがおすすめです。
保護者のみなさまも、ぜひごいっしょに。
右のフタには、
何もついてない!
左のフタには、
べったり。
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☆AL入試を受験するみなさんへの大切なアドバイス☆
じこう
①「注意事項」をきちんと確認しましょう。
→下の図は、映像に出てくる「注意事項」や説
明の文章です。みなさんがAL入試にとりくみ
やすくなるよう考えて作られています。参考に
しましょう。
先の展開がわかると、落ちついて
問題に取り組むことができます。
映像を見られるのは一度だ
けです。メモしておくと内容
を思い出せます。
解答用紙に記入している間に、映像を見
のがすことのないように。
②問題や理解したことについて、自分の経験や身近なことにつなげて考えましょう。
→問題と自分の経験がつながると、考えがどんどん広がり、深くなります。そうして考
えたことを、解答で表現しましょう。
③十分な説明ができなくても点を取ることができます。自分の考えたことを、自信を持
ってたくさん書きましょう。
→AL入試では、自分の考えを人に伝えようとすることが大切です。書いているうちに
考えが進むこともよくあります。
*おまけのアドバイス。日ごろから、「なんでだろう」「どういうことだろう」を見つけて、考えること
を楽しみましょう。そして、考えたことについて話しましょう。保護者のみなさまも、ぜひごいっしょ
に!
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☆解答例☆
問題1
(1)Aはぬれた後の表面に水が残るが、Bはほぼ完全に水をはじき、表面に水が残
らない。
(2)Bのカサは、雨の中でカサを使った後に、たたんで持ち運んだり、屋内に持ち
こんだりするときに特に役立つ。水をほぼ完全にはじくので、たたんだカサに残っ
た水で服や屋内をぬらすことがないから。
問題2
生物の構造やしくみを応用する技術。
(生物のまねをする技術)
問題3
●選んだもの→本
●生物図かんや料理本に応用するととても役に立つ。
水辺の生物を調べる場面で、生物や手がぬれていても気にせずに使える。どのよう
に役立つかというと、ぬれたままの生物を図かんに直接置いてくわしく見くらべられ
る。このとき、本の表面の水気がさっときれるので、すぐに本を閉じてカバンにしま
うことができる。いちいちふかずに、ページをめくることもできる。
料理の場面でも同じ。台所で本を開いたまま使える。かたむけるだけで水気がきれ
るので、本を閉じることもページをめくることも簡単にできる。
☆解答するためのポイント☆
問題1(1)AのカサとBのカサの布部分の性質はどのようにちがいますか。映像
をよく見て書きましょう。
◆①「ちがい」の説明をする問題なので、「Aは~が、Bは~。」などと答えましょう。
◆②布の表面に水が残るか残らないかという「ちがい」について説明しましょう。
問題1(2)Bのカサは、ふつうのカサとくらべて、どういうときに特に役立ちま
すか。理由とともに説明しましょう。
◆Bの特ちょうである「表面に水が残らない」ことが、どのような場面で役立つかを考えて説明し
ましょう。
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問題2 バイオミメティクスとはどんな技術ですか?
◆映像で「バイオ」は「生物の」、「ミメティクス」は「ま
ねっこ」と説明されています。この2点を説明しましょ
う。
問題3 あなたはある会社で、ハスの葉の性質を応用した新製品を開発しようとし
ています。あなたなら、レインコート、カバン、本のうち、どれにハスの葉の性
質を応用しようと思いますか。選んだものを書いてください。また、その新製品
は、どのような場面で、どのように使い、どのように役立ちますか。わかりやす
く説明してください。
◆①ハスの葉の、「水が残らない(水をはじく)」という性質を活かしていることを説明しましょう。
◆②レインコート、カバン、本は、どれも身近なものです。自分の経験をもとにしたり、身近で起
こりそうな場面を想像したりして説明しましょう。そのとき、「どのような場面か」「どのように使う
か」「どのように役立つか」を具体的に説明しましょう。
◆③わかりやすく読みやすい文章を書きましょう。
☆くわしい解説☆
≪問題1(1)≫
◆①「ちがい」の説明をする問題なので、「Aは~が、Bは~。」などと答えましょう。
→きちんと「A」
「B」を主語に立てることで、
「ちがい」をわかりやすく示せます。
◆②布の表面に水が残るか残らないかという「ちがい」について説明しましょう。
→AもBもカサですから、水を通さないことは同じです。しかし、ぬれたカサをふっ
た後、
それぞれのカサにティッシュを置いてみると、
ちがいがはっきりわかりました。
Aはぬれましたが、Bはぬれませんでした。つまり、Aのカサは布の表面に水が残り
ますが、Bのカサは布の表面に水が残らないのです。
映像に登場した先生たちは、ハスの葉の性質を応用した製品について調べようとし
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ていました。
このように何かを調べるときの方法に、
「比べる」
ということがあります。
比べることで、特ちょうをつかむことができます。
≪問題1(2)≫
◆Bの特ちょうである「表面に水が残らない」ことが、どのような場面で役立つかを考えて説明し
ましょう。
→水が表面に残らないハスの葉。この性質を応用したBのカサは、どのようなときに
役立つのでしょう。自分の経験とつなげて考えてみましょう。
みなさんは、雨の中でカサをさした後、そのカサをしまうときに、手がぬれていや
な思いをしたり、ぬれたカサで服や持ち物をぬらしてしまったりしたことがありませ
んか? そんなときにBのカサだったら……。そうです、Bのカサには水が残りませ
んから、カサをしまうときにも使った後に持ち運ぶときにも、手や服や持ち物などを
ぬらしてしまうことはありません。とっても便利ですよね!
Bのカサの性質を活かせる場面がまだまだあるはずです。みなさん、どんどん考え
てみてください。
≪問題2≫
◆映像で「バイオ」は「生物の」、「ミメティクス」は「まねっこ」と説明されています。この2点を説
明しましょう。
→映像による講義の要点をそのまま書く問題です。
講義の最後に、
「バイオミメティクス」について「生物のまねっこ」と説明してい
ましたね。その直前に「生物のすてきな構造やしくみを応用する技術」とも説明して
います。
考えることはとても大切ですが、考えるためには材料となる知識が必要です。人の
話を聞いたり、講義の内容を理解したりすることで、考えるための材料となる知識を
手にいれることができます。
見たり聞いたりしたことのうち、大切だと判断したことを自分でどんどんメモする
ことを心がけましょう。
≪問題3≫
◆①ハスの葉の、「水が残らない(水をはじく)」という性質を活かしていることを説明しましょう。
→映像による講義や問題1で確認したことを思い出しましょう。ハスの葉は、
「水を完
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全にはじく」のでした。レインコート、カバン、本のどれを選んでもかまいませんが、
この「水をはじく」性質が活かされていることをきちんと説明できるとすばらしいで
すね。
「ぬれない」ということしか説明していない場合よりも、高い評価となります。
◆②レインコート、カバン、本は、どれも身近なものです。自分の経験をもとにしたり、身近で起
こりそうな場面を想像したりして説明しましょう。そのとき、「どのような場面か」「どのように使うか」
「どのように役立つか」を整理して、具体的に説明しましょう。
→「☆AL入試を受験するみなさんへのアドバイス☆」にも書きましたが、問題と自
分のまわりの世界がつながると考えが深まります。
しかし、
思いつくままに書いても、
読む人にとってわかりやすい文章にはなりません。そこで、問題文にしたがって、次
の三点を整理しましょう。みなさん、それぞれ説明できたか考えてみてください。
どのような場面か
(解答例)水辺の生物を調べる。
どのように使うか
(解答例)生物や手がぬれていても気にせずに使える。
どのように役立つか
(解答例)ぬれたままの生物を図かんに直接置いてくわしく見
くらべられる。このとき、表面の水気がさっときれるので、す
ぐに本を閉じてカバンにしまうことができる。いちいちふかず
に、ページをめくることもできる。
◆③わかりやすく読みやすい文章を書きましょう。
→解答例では、料理の場合についても説明を加えています。図かんの場合だけでもい
いのですが、よりわかりやすく伝えようと工夫したということです。適切な具体例を
くりかえすことで、ポイントが伝わりやすくなります。
さらに、読む人にとって読みやすい文章を書くことも求められます。例えば、少し
ばかり漢字がまちがっている文章よりも、ひらがなばかりの文章のほうがよみにくい
ものです。もちろん、筋が通っていることも大切です。
以上のようなポイントをおさえていなくても、ある程度得点することはできます。
AL入試では、自分の考えを人に伝えようとすることがとても大切です。
自信を持って、自分の考えたことをたくさん書きましょう。
読み手が読みやすいようにと気をつけて文章を書けるとすばらしいですね。
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◎以上をふまえて、下の(答案例)について考えてみましょう。
(答案例)大きいカバンにおうようするととても役に立つ。雨の中かさをさしている場
面で、カサからはみだしてもいい。どのように役立つかというと、かさからかばん
がはみだして雨にぬれてもかばんの中のものはぬれなくてしんぱいしなくていい
ので便利だ。
観点
(答案例)の評価
補足説明
ハスの葉の性質 「中の物がぬれない」のは、ビ
ニールなどでも同じ。役には立
を生かしている
ちますが、ハスの葉の性質を十
か
分に活かしたわけではないの
で、少し評価が下がります。
雨でもカバンがぬれないので、
「室内に入って机においても机
がぬれない」
「ふかなくていい」
などであれば、
「水をはじく」性
質を活かしています。
≪場面/使う/ 場面、使い方、どのように役立 場面→カサをさしている
役に立つ≫の具 つかなどは、ポイントを整理し 使う→カサからはみだして
体的説明
て説明できています。
役立つ→中の物がぬれないので
心配しなくてよい
読みやすくわか ・ひらがなが不自然に多くよみ ・漢字や読点(
「、
」
)を用いると
りやすい文章か
にくい文になっています。
読みやすくなります。また、一
・筋は通っています。
文を短くすると読みやすくなり
・解答らんはまだあまっていま ます。
す。便利である点をもっと伝え ・もっとわかりやすくしたり、
てもいいでしょう。
便利さを強調したりすることが
できます。ぬれることを気にし
ないので、「カバンを持ちやす
い」
「つかれにくい」など。
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