第3部会 【ファシリテーター:成美大学教授 春木 和仁】 1.概要 第3部会のメインテーマは、『 「市民」「行政」「企業」「NPO」が協働してどんなまちつ くれるか』。気づきノートでは“高齢者”“コミュニティ”のトピックを中心に、協働によ るまちづくりに関する現状について洗い出し、課題を抽出することとした。 それを受けて、今回ははじめに参加者がそれぞれ気づきノートの報告を行い、第3部会 として特にどのテーマに関して議論を深め、次回の発表につなげていくのかについて検討 した。議論のキーワードとしては、 「次世代育成」 「ボランティア」 「情報へのアクセス」 「若 者定着」「自治会・地縁組織への帰属意識の希薄化」 「住民チェック」「行財政」などが出て きた。 最終的には ・ 福知山に若者が定着する仕組みづくりとは? ・ 住民チェック機能と行政の財政改革、意識改革をはかるためには? を次回の全体会での発表テーマとし、12 月 5 日までに骨子案を提出し、参加者で意見交換 をした後、12 月 13 日までには修正案を提出するという流れが決まった。 2.気づきノート 各参加者が、部会のメインテーマである『「市民」「行政」「企業」「NPO」が協働して どんなまちつくれるか』に基づいて、実際に福知山市で生活をして気づいたこと等、気づ きノートをもとに報告を行った。主な焦点は、「協働の在り方について」「雇用創出、次世 代育成」「まちづくり」の3点。 ○協働の在り方について ・新たにできた組織との協働の在り方についてどうすべきか。 ・市民・議会・行政の協働によるまちづくりとはどうあるべきなのか。 ・協働の解決策としての補助金はだめ。 ○雇用創出、次世代育成 ・地域の担い手、雇用が大きな課題。事業所数・出荷数が減少し、雇用が少なくなると地 域での雇用がますます必要なる。産業振興が重要。 ・高校生の社会参加に関心がある。自分たちで考え、自分たちの手で活動・コミュニティ をつくっていくことが大切。 ・次世代育成が「協働」には必要。次世代に引き継いでいくもの、それを考えること自体 が協働の第1歩につながる。 ・今はどこにいっても雇用が少ない。→それはある意味、チャンスであり、知恵をしぼっ て田舎の良さをアピールしてみては。 ○まちづくり ・総合計画に「21世紀にはばたく北近畿の都」と掲げている。しかしこれはどういう都 を意味するのか。単なる言葉遊びに終わっていないのか。 ・行財政の健全な運営が重要。とりわけコスト意識をもっと持たないといけない。 ・これまで道路整備等は自治会で担ってきたが、協力者の高齢化等により自治会では限界 がきている。自治会だけではなく、地域全体でどう関わりが持てるのか。 3.発表テーマ設定 多くの報告に共通して見られたのが、「次世代育成」「若者定着」であり、協働を進める 土台づくりとして、地元にどうやって愛着を持ってもらえるかが重要であるという議論の 流れが見出された。また、参加者のひとりから「若いころに経験したことは大人になって も忘れないものである」という意見がされ、若いうちに地元の良さを感じてもらえるよう な仕組みづくりについてもっと総合計画に盛り込んでみてはどうか、という方向性でまと まった。また、それにともなって、行政側の体制の変化も必要であるという意見が出され、 最終的に、第3部会の次回発表テーマは ・福知山に若者が定着する仕組みづくりとは? ・住民チェック機能と行政の財政改革、意識改革をはかるためには? という設定になった。
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