EC C E Edwards Critical Care Education 分 かる! 役立つ! Edwards Critical Care System A to Z この冊子は、 エドワーズライフサイエンス クリティカルケアシステムの 基本的な使い方と臨床での活用法 をまとめたものです。ぜひご理解いただき、 看護現場でお役立ていただけますと幸いです。 モニタリングシステムを応用した 看護で術後早期回復を目指す エドワーズクリティカルケアシステムは、 重症患者の循環管理に特化したモニタリングシステムです。 循環動態の変化をリアルタイムかつ連続的に 数値化してとらえることができます。 そのため、 フィジカルアセスメント ・バイタルサインに加え モニタリングシステムを併用することで、一歩先を想定した看護ケアが可能となります。 また、数値に基づく患者状態を臨床現場で共有し、 チーム医療を支援します。 異常の早期発見 スタッフ間の コミュニケーションの 標準化 治療・看護の評価 ・客観的指標に基づくベッドサイドでの アセスメント ・最適なタイミングでのドクターコール ・数値に基づく的確なやりとり、 申し送り ・医師の治療の経過、看護ケアの効果や 影響の評価 2 モニタリングによる循環管理の目的 循環管理の目的は全身の組織が必要としている酸素を供給することです。循環管理の基本的なパラメータ には、血圧・脈拍・尿量などがありますが、集中治療を受ける重症患者は状態が大きく変動する可能性があり、 より注意深い観察が必要です。そのため、従来のパラメータに加えて循環血液量、体血管抵抗、心収縮力な どの循環の状況を把握することで、 さらに適切な管理ができるようになります。 循環管理のための各種パラメータの関係 プリセップCV オキシメトリーカテーテル ScvO2 中心静脈血酸素飽和度 DO2 ※ VO2e フロートラック システム CO 心拍出量 SV 1 回拍出量変化 GEDV SpO2 動脈血酸素飽和度 心拍数 / 脈拍数 SVR 体血管抵抗 GEF 全心駆出率 EVLW 全拡張終期容量 肺血管外水分量 CVP 肺血管透過性係数 中心静脈圧 ボリュームビュー カテーテル 3 HGB ヘモグロビン HR/PR 1 回拍出量 SVV ※ 酸素消費量 酸素運搬量 PVPI ・ ・ ※DO2、VO2eは、EV1000 クリニカルプラットフォーム接続時のみ表示 循環の変化をいち早く捉える フロートラックシステム ScvOz ScvO2 DOzI DO2 VOzle CI CO HGB またはSVI SVV PR フロートラック センサー SVI EV1000 クリ二カル プラットフォーム PR HGB SpO2 HR/PR SVR GEF GEDV EVLW CVP PVPI ビジレオ モニター SVV FloTrac SV SPOz VO2e SVRI GEF 手術室や集中治療・救急領域で循環管理を行う際に、心拍出量や1回拍出量、 輸液反応性などの GEDI ELWI 全身の循環に関する情報を連続的に測定できるモニタリングシステムです。 CVP PVPI 心拍出量や1回拍出量などのフローパラメータは従来の血圧や心拍数よ りも早いタイミングで 変化すると言われており、患者の循環の変化をいち早く捉えることができます。 フロートラック システムの特徴 生体情報モニター フロートラック システムは、動 脈カ テー テル で 測 定 する血 圧 波 形 から得 られ る情 報を 詳 細 に 解 析 す る独 自 の 方 法によって、心 拍 出 量などのフロー ビジレオ モニター パラメータを始めとする循 環に関 する または EV1000 動脈カテーテル パラメータを測定しています。 測定の際には、従来の観血的血圧モ ニタリングシステムの代わりにフロート ラック センサーを動脈カテーテルに接 続します[図1]。接続後、心拍出量を測 定するためのキャリブレーション(値の較 正)も不要で、40秒ほどで測定を開始し ます。 フロートラック センサー このように 低 侵 襲、簡 便であること がフロートラック システムの大きな特徴 です。 フロートラック システムで 測定できるパラメータ フロートラック システムによって測定 できるパラメータ、ならびにそれらの基 準値は右記の通りです[表1]。 [図1]フロートラック システム 略称 CO CI 内 容 心拍出量(Cardiac Output) 心臓が1分間に送り出す血液の量(1回拍出量×心拍数) 心係数(Cardiac Index) 2.5 〜 4. 0 1回拍出量(Stroke Volume) 60 〜 100 SVI 1回拍出量÷体表面積で算出する値 SVRI ℓ/min ℓ/min/m2 心室が1回の収縮で拍出する血液の量 SVR 4.0 〜8. 0 心拍出量÷体表面積で算出する値 SV SVV 基準値 1回拍出量係数(Stroke Volume Index) 1回拍出量変化(Stroke Volume Variation) 1回拍出量の呼吸性変動を変化率(%)で表した値 体血管抵抗(Systemic Vascular Resistance) 左室の拍出に対する抵抗 体血管抵抗係数(Systemic Vascular Resistance Index) SVR算出時、COの代わりにCIを使用したもの mℓ/beat 33 〜 47 mℓ/beat/m2 10 〜 15%以上で 輸液反応性あり 800 〜 1200 dyne・sec/cm5 1970 〜 2390 dyne・sec・m2/cm5 [表1] 4 循環管理のための各種パラメータのポイント 心臓のポンプ機能は心拍出量で評価されます。 心拍出量は、心臓が1分間に駆出する血液量で、1回拍出量(SV) と心拍数の積で 求めることができます[図2]。 心拍出量と心拍出量を構成する要素 心拍数 HR 心拍出量 CO 前負荷 Preload 循環血液量 1回拍出量 SV 1回拍出量は心臓が1回の拍出で駆 観察項目の例 後負荷 Afterload ◦1回拍出量変化(SVV) ◦肺うっ血の有無と程度 ◦頚静脈怒張の有無と程度 ◦浮腫の有無と程度 SVR = 心臓が収縮する力 ◦脱水の徴候の有無と程度 心拍出量や1回拍出量が十分ではな ◦尿量、尿比重 いとき、これらの3つの要素を評価し、 * ◦体血管抵抗(SVR) 平均動脈圧(MAP)−右房圧(RAP) 体血管抵抗 縮力の3つの要素によって左右されます。 原因に応じて最適な治療や看護を行う ◦血圧 ◦末梢循環(温度、皮膚色) * 収縮力 Contractility (呼吸困難) ◦中心静脈圧(CVP) 出する血液量で、前負荷、後負荷、収 心拍出量(CO) 必要があります。 × 80 ◦血圧 ◦1回拍出量(SV) ◦心拍数 ※ 収 縮力は本来、心仕事量、心駆出率などで評価しますが、 上記指標も参考になります。 [図2]心拍出量を構成する要素 1回拍出量と心拍出量 心拍出量はほぼ同じでも… 左[図3]に示した2つのパターンを比 べると、心拍出量はほぼ同じですが、 ① 1回拍出量 62mℓ × 心拍数 80回/分 心拍出量 = 4.96ℓ/分 心拍数と1回拍出量の関係は異なって いることがわかります。②のように心臓 の収縮力が低下している場合は1回拍 出量が減少してくるため、収縮回数(= 心拍数)を増やして1分間の心拍出量を ② 1回拍出量 38mℓ × 心拍数 130回/分 心拍出量 = 4.94ℓ/分 維持しようとする代償機能が働きます。 心拍数が亢進していると心筋酸素消 費量も増加し、心臓にとっては負荷がか かっている状態といえるため、注意が必 [図3]1回拍出量と心拍出量の関係 要です。そのため、心拍出量だけでな く心拍数、1回拍出量も評価することが 重要です。 5 1 回拍出量を構成する要素 前負荷・後負荷・収縮力 バランスの上に成り立っています。全身状態と合わせて、 1回拍出量の増加や減少をリアルタイムにモニタリングすることで、 FloTrac 図2に示したように、1回拍出量はフロー (全身への血流) を規定する前負荷・後負荷・収縮力の要素の 患者の循環動態に変化を与えている原因をより早期に把握することにつながります。 [1]前負荷 循環血液量によって示される前負荷 を理 解 する上 で 重 要なのは、FrankStarling曲 線 で す[図4]。FrankStarling曲 線とは、1回 拍 出 量と前 負 の伸張度が大きければ大きいほど、次 の収縮力は強くなります。しかし、心筋 1 回拍出量 荷の関係を表したものです。心筋繊維 繊 維の伸 張が生 理 的 限 界を超えると、 収縮力はそれ以上増加しません。前負 荷は[図5]に示す要因によって変動し、 1回拍出量に影響を及ぼします。 前負荷(心筋繊維の伸展) [図4]Frank-Starling曲線 主な原因 SV ・心不全 ・水分バランス 過 剰 (1回拍出量) 増加 循環血液量が 治療例 増加 SV (1回拍出量) 心筋繊維の ・利尿剤 ・輸液制限 増加しない 伸展が限界を 超えると… 主な原因 治療例 ・出血 ・輸液 ・体液の喪失・移動 ・輸血 循環血液量が 減少 SV (1回拍出量) 減少 [図5]前負荷の変動要因と主な対策 6 1 回拍出量を構成する要素 前負荷・後負荷・収縮力 [2]後負荷 主な原因 後負荷は心室が血液を駆出する際に 受ける抵抗です。臨床では体血管抵抗 が用いられます。心室が血液を駆出す る際の抵抗が高くなると、心臓はその抵 抗に打ち勝って1回拍出量を維持しよう ・高血圧 ・輸液制限 ・昇圧剤投与 ・血 管拡張剤など ・興奮 体血管抵抗が 上昇 治療例 ・ショック ・心不全 SV (1回拍出量) 減少 としますが、その調整が限界に達すると 1回 拍 出 量を維 持 することができませ ん。また、抵抗が高いと心筋の酸素消 費量も増加します[図6]。 主な原因 治療例 ・血管拡張 ・血管収縮剤 ・敗血症 ・発熱 体血管抵抗が 低下 ・血管拡張剤などの 投与 SV (1回拍出量) 増加 ※ 体 血管抵抗が下 がると心臓にとっ ては収縮力が少 なくて 済 みます が、血 圧が低 下 するため対策が 必要です。 [ 図6 ]後負荷の変動要因と主な対策 [3]収縮力 主な原因 心収縮力は心筋が収縮しようとする固 有の性質です。収縮力を直接測定する ことはできませんが、フロートラック シ ステムで測定する1回拍出量や心拍出 量などが参考になります[図7]。 収縮力が 増強 治療例 ・高血圧 ・鎮静、鎮痛 ・動脈硬化 ・昇圧剤、 強心剤の減量 ・交感神経の働きの 活発化 (興奮、筋肉活動) ・昇圧剤、強心剤の投与 SV (1回拍出量) 増加 主な原因 治療例 ・心筋梗塞などの 心筋障害 ・アシドーシス 収縮力が 低下 [ 図7 ]収縮力の変動要因と主な対策 7 ・血管拡張剤 ・強心剤 SV (1回拍出量) 減少 ・収縮力低下の 原因の除去 輸液反応性とSVV(Stroke Volume Variation:1回拍出量変化) FloTrac フロートラック システムで測定するもうひとつのパラメータとして、 輸液反応性を示すSVVがあります。 これは、心拍出量や1回拍出量が減少した際に、輸液や輸血などの容量負荷によって、 血流の増加や血行動態の安定が得られるかどうかを予測するための指標です。 SVV値による輸液管理の判断 COまたはSV(1回拍出量)が低値である 循環血液量が不足傾向にある時には、 SVVの値が10 ~ 15%を超えるといわ れています。1回 拍 出 量とSVVを組み 合わせた管理を行うことで、輸液の追 加が必要なのか、輸液以外の治療(強 SVV(1回拍出量変化)が SVV(1回拍出量変化)が 10 ~ 15%を超えている 10%以下である 心剤、血管拡張剤等)が必要なのかをア セスメントすることができます[図8]。 輸液による 輸液により、CO/SVが CO/SV増加の可能性は低く、 増加する可能性大 強心剤や血管拡張剤の使用を検討 輸液の必要なタイミングを逃さない 過剰な輸液を避け、最適な治療を 選択することができる [ 図8 ]SVVの使い方 SVVは循環輸液量不足の サイン 循環血液量が不足傾向にある場合、 血圧波形の呼気・吸気による変動(揺ら ぎ)が大きくなります[図9]。このように 血圧の呼吸性変動がみられるときは1回 動脈圧 気道内圧 130 25 120 100 拍出量にも呼吸性変動が生じます。 90 SVVとは、この1回 拍 出 量の呼 吸 性 80 変動を変化率として%であらわした数値 70 となります。特に人工呼吸管理下(調節 60 呼吸)にある場合、1回拍出量の呼吸性 変動は輸液反応性の指標として優れて います。 20 110 15 10 5 0 50 -5 40 0 1000 2000 3000 呼気 (人工呼吸時) 4000 5000 6000 7000 吸気 (人工呼吸時) [図9]呼気と吸気時の血圧波形の変動(人工呼吸器下) 8 フロートラックによる測定で注意すべき症例、 状況 フロートラックにはCOやSV値の精度が検証されていない症例や状況があります。 また、SVVも輸液反応性の指標として示した10~15%以上という基準を使用する際、 注意が必要な場合があります[図10]。 CO/SV値とSVV値の評価に注意が必要な場合 [1]CO/SV値測定の有用性が検証されていない症例 ◦IABP・PCPS使用患者 ◦重度のAR(大動脈弁閉鎖不全症)患者 ◦小児患者 ◦観血的動脈圧を正確に測定できない患者(圧のダンピング等) [2]SVV値の解釈に注意が必要な場合 症 例 ◦不 整脈 (心房細動や20秒間に6回以上の期外収縮) ◦自 発呼吸 ◦人 工呼吸に自発呼吸が混在する場合 (IMV、SIMV、PSV、APRVなど) ◦1 0cmH 2 Oを超えるPEEP ◦極度の血管抵抗の変化 ◦昇圧剤、血管拡張剤投与など著しい血 圧の変化があった場合 [図10]SVV値の評価に注意が必要な場合 9 対処法 SVのばらつきが生じるため、SVVが高い値 を示しても輸液反応性を反映しない可能性が あります。 ※ビジレオ モニターおよび EV1000 画面上で SVV 値に マーク がついている場合、不整脈により値の信頼性が十分ではないこ とを示します。 SVVの精度、信頼性について検証が十分で はありません。医師の指示に従って、経時的 変化を観察してください。 血圧が落ち着いてからSVVを再評価してくだ さい。 FloTrac 看護への活用 第 38 回 日本集中治療医学会学術集会 <教育セミナー 15 > 『私たちは何を頼りにすればいいか -ビジレオ モニターが導くものとはー』 鈴木 沙織 先生(社会福祉法人函館厚生院函館五稜郭病院 集中治療センター副看護師長) ■ ビジレオ モニターのトレンド画面の活用 私たちの経験では、SVVが上昇しはじめ15%を しやすくなりました [スライド1] 。また、病態を把握 超えるようになると、ほとんどの症例で引き続き血 したうえで医師への報告を行えるため、患者状態を 圧が下がりはじめます。このように、ビジレオのト 的確に伝達できるようになりました。これは患者生 レンド画面を活用することで、血管内脱水の傾向や 命を危険に直面させないためにも、一刻でも早く改 血圧の変化を予見しやすくなり、次の処置の準備も 善に向かわせるためにも、大切なことです。 [スライド1] [スライド2] ■ 夜間もスムーズに対応できるよう、パラメータをフローチャート化 以前は術後低血圧に対する追加輸液が適切なの た。これらの経験を活かし、当院では夜間帯でもス か、適切であったとしても、どれくらいで血圧が上 ムーズに対応できるよう、ビジレオによるパラメー 昇するか判断が難しく、不安な時間を過ごすこと タを用いたフローチャートを作成し、活用していま や、対応に悩むことが多くありました。しかし現在 す [スライド2] 。また、SVVは一定の調節呼吸管理 では、輸液前後のSVVにより、輸液をすることが適 下において信頼できる値であると報告されています 切かどうかわかりやすくなりました。 が、当院では自発呼吸下でも陽圧換気時と同じよう 同時に、看護師の不安が軽減され、経験やアセス に変化をとらえることができると考えています。 メント能力による評価のばらつきもなくなりまし 10 フロートラック システムのセットアップ方法 ビジレオ モニターの場合 まずはじめに フロートラック センサーから出ている2 本のケーブルのうち、緑色の方をフロー トラックケーブルに接続 1 ビジレオのフロントパネルにある電源ボタンを押し、電 源をいれてください。スクリーンにオープニングメッ 7 セージが現れ、「電源入力時のセルフテスト」が進行 ナビゲーションノブを回して、COメニューの「ゼロ動 脈圧」を選択し、ノブを押してください。ゼロ動脈圧ス クリーンが現れます。 中であることを示します。 2 セルフテストが完了後、心拍出量モニタリングを行う前 に、患者情報(性別、年齢、身長、体重)を必ず入力し てください。 8 フロートラックの三方活栓を開き大気開放にしてくださ い。ビジレオのナビゲーションノブを回して、「ゼロ」に あわせ、ノブを押します。 「戻る」を押してホームスク リーンに戻り、フロートラックの三方活栓を閉じてくだ 3 4 て「次へ」を押し、ホームスクリーンを開いてください。 フロートラックケーブルをビジレオの背面にあるケーブ ルコネクターに接続してください。その際、ビジレオの ケーブルコネクター上部の矢印をフロートラックケーブ ルの矢印に合わせてください。 5 フロートラックケーブルの反対端が、フロートラックの 緑色のコネクターケーブルに接続されているのを確認 してください。 6 11 さい。 患者情報の入力が終了したら、ナビゲーションノブを使っ COフレームが黄色に縁取られるまでナビゲーションノ ブを回し、ノブを押してCOメニューを開いてください。 9 フロートラックが動脈圧を認識した後、約40秒でCO値 が表示されます。 FloTrac EV1000 クリニカルプラットフォームの場合 まずはじめに フロートラック センサーから出ている ケーブルのうち、緑色の方をEV1000 フロートラックケーブル(緑)に接続。 1 フロントパネルにあるスイッチを押して電源をいれてく ださい。スクリーンにオープニングメッセージが現れ、 6 「ゼロ点&波形ボタン」をタッチします。 「電源入力時のセルフテスト」が進行中であることを示 します。 2 セルフテストが完了後、心拍出量モニタリングを行う前 に、患者情報(性別、年齢、身長、体重)を必ず入力し 7 「Homeボタン」をタッチしてください。 フロートラックの三方活栓を開き大気開放にしてくださ い。圧波形の隣にある「-0-」をタッチし、ゼロ点調整 を行います。中心静脈圧のゼロ点調整も同時に行う場 合は、「すべて-0-」をタッチしてください。 3 EV1000データボックスに、フロートラックケーブルが 接続されているのを確認してください。 8 ゼロ点調整が終わると音が鳴り、「ゼロ点調整完了」と いうメッセージが表示されます。フロートラックの三方 活栓を閉じて、圧波形が適切であることを確認します。 4 フロートラック センサーとフロートラックケーブルが接 5 トランスデューサーを患者の中腋窩線に合わせ、「アク 続されているのを確認してください。 9 「Homeボタン」をタッチすると、モニタリングが開始 されます。約40秒後にCO値が表示されます。 ションボタン」をタッチします。 12 ScvO2 をモニタリングする プリセップCVオキシメトリーカテーテル ScvOz ScvO2 DOzI DO2 VOzle CI CO HGB SV SPOz またはSVI SVV PR プリセップCV オキシメトリーカテーテル EV1000 クリニカル プラットフォーム SVI PR ビジレオ モニター VO2e HGB SpO2 HR/PR SVR GEF GEDV EVLW CVP PVPI SVV SVRI GEF 酸素の供給と消費のバランスを表す、 中心静脈血酸素飽和度 (ScvO2) を連続的にモニタリングできる、 中心 GEDI ELWI 静脈カテーテルです。リアルタイムに酸素需給バランスをモニタ リングすることで組織の低酸素状態にいち早 CVP く気付き、対応することができます。 プリセップCVオキシメトリー カテーテルの特徴 PVPI 生体情報モニター プリセップCVオキシメトリーカテー テル は 一 般 的な中 心 静 脈カテーテル と同じ挿 入 手 技・侵 襲 度ですが、薬 剤 ビジレオ モニター 投与や中心静脈圧の測定だけでなく、 ScvO2を測定できるのが特徴です。 または EV1000 プリセップCVオキシメトリー カテーテル (※ScvO2測定にはキャリブレーション が必要です。) [図11] TruWave [図11]プリセップCVオキシメトリーカテーテル接続図 プリセップCVオキシメトリーカテーテルの構造 近位ルーメン 品 番 X3820HSJD X2720HSJ サイズ(Fr) 8.5 7 ルーメン数 3 2 7cm /白 5cm /白 5cm /グレー - 0cm /茶色 0cm /茶色 先端ルーメン 中間ルーメン 近位ルーメン (Proximal) 側孔の位置(先端から)/ ルーメンハブの色/ゲージ 中間ルーメン (Medial) 先端ルーメン (Distal) [図12]プリセップCVオキシメトリーカテーテルの構造 13 [表2]スペック 循環におけるScvO2 の意義 酸素消費の指標となる中心静脈血酸素飽和度(ScvO2) 生命を維持するには十分な組織酸素化が必要です。 どれだけ消費されているか” は臨床で測定する方法はあり ません。 ScvO2は、運搬された酸素が臓器で消費された後に、 重要です。 静脈血に酸素が “どれだけ残っているか” を測定していま 間欠的な心拍出量の測定と血液ガスから酸素運搬に関 す。つまり、酸 素 運 搬とScvO2をモニタリングすること する情報は得ることができますが、酸素需給バランス全体 で、間接的に酸素消費を評価することが可能となります。 PreSep 特に重症患者の場合、十分な酸素の運搬と、組織の需要 に見合った酸素消費が行われているかを評価することが を把握することはできません。運搬された酸素が “臓器で 循環における酸素 酸素運搬の最初の段階は肺で行われる酸素の取り込みです。 酸素は、「血漿中に溶解」 「ヘモグロビンと結合(=酸化ヘモグロビン)」という2つの方法で血液によって運搬されます。 心拍出量 静脈血の酸素飽和度 心臓は、酸素を含む血流を全身の組織に送り 静脈血液中の全ヘモグロビンに占め 出す役目を果たしています。心拍出量とは、1 る酸化ヘモグロビンの割合です。 分間に心臓が送り出す血液の量です。 臓器で消費された酸素の残りを表わ します。 動脈血の酸素飽和度 動脈血液中の全ヘモグロビンに占め る酸化ヘモグロビンの割合です。 酸素 臓器での 酸素消費 ヘモグロビン たんぱく質に結合した4個のヘムで 組織で実際に使用される酸素の量です。 酸素摂取率 構成されています。 酸素運搬量の25 ~ 30%の酸素が使われるのがベストバランスと言われています。 [図13]循環における酸素 14 ScvO2の規定因子となる酸素消費量 安静時では約250mℓO2/分の酸素を消費すると言われています。 しかし、下記のような要因がある場合は、酸素消費量が上昇します。 酸素消費増加の原因と増加率 状 態 増加率(%) 活 動 増加率(%) 発熱(1℃につき) 10 包帯交換 10 骨折(1箇所につき) 10 心電図 16 動揺・興奮 18 診察 20 胸部傷害 25 面会 22 呼吸仕事量 40 清拭 23 ER入室の重篤患者 60 胸部X線撮影 25 気管内吸引 重症感染症 60 シバリング 50-100 経鼻挿管 25-40 セプシス 50-100 体位変換 31 呼吸理学療法 35 体重測定 36 頭部外傷(鎮静下) 89 頭部外傷(鎮静なし) 138 熱傷 100 27 White KM; AACN Clin Issue Crit Care Nurs 1993 ; 4(1):134-147 [表3]酸素消費の増加率 看護への活用 第 38 回 日本集中治療医学会学術集会 <教育セミナー 15 > 『救命救急センター ICU でのビジレオ モニター使用の実際 ―導入前後での看護ケア の変化について―』西内 八重美 先生(社会福祉法人恩賜財団済生会支部大阪府済 生会千里病院 千里救命救急センター ICU 主任看護師) ■ プリセップを看護ケアに活用 静脈血酸素飽和度は、動脈血によって運搬される酸素運搬量から体内 の組織が酸素を消費した後、静脈血中に酸素がどの程度残っているかを表 しています。吸引や体位変換などの看護ケアや発熱、疼痛、不安、緊張な どがある場合、酸素消費の一時的な増加を招くため、静脈血酸素飽和度 が低下することになります。 右のスライドは、当ICUにて、体位変換が酸素消費量に与える影響を評 価するために、プリセップを用いてScvO2を測定した症例の経過です。こ の結果から、体位変換を行うことでScvO2が平均約5%低下することがわ かりました。 このように、ScvO2は酸素消費量の変化に伴いリアルタイムに変動しま す。重症患者管理においては酸素消費量の増加は最小限に抑えるべきで あり、ScvO2を活用することで患者にとって負担の少ない看護ケアが提供 できると考えています。 15 酸素の供給・消費バランスの指標となるScvO2 ScvO2の規定因子と変動要因 ScvO2は、心拍出量・ヘモグロビン・ ScvO 2 動脈血酸素飽和度・酸素消費量という4 つの要素で規定されます。これらの要素 とによってScvO2は変動します。 そのため、ScvO2を把握することで 心拍出量 ヘモグロビン 酸素化 酸素需要 酸素需給バランスの急激な変化をいち 早く察知することが可能です。 1回 心拍数 拍出量 ・出血 ・SaO2 ・呼吸仕事量 ・血液希釈 ・FIO2 ・発熱 ・貧血 ・換気 ・不安 PreSep 酸素消費量 酸素供給量 のうちの1つ、または複数が変化するこ ・疼痛 前負荷 最適な心拍数 ・出血 ・体液の変動 後負荷 収縮力 ・震え ・筋肉活動 ・併存疾患 ・血管抵抗 ・心疾患 ・麻酔の作用 [図14]ScvO2の規定因子 ScvO2が高い場合、低い場合の原因 ScvO2は循環の目的である組織に必 ScvO2の値 要な酸素が送られているかどうかを確認 し、酸素の運搬と消費の関係を把握す 70%以上 るための有用な指標です。多くの場合、 ScvO2が70%以 上であれば 酸 素の供 給と消費のバランスは安定していると考 70%以下 えられています[表4]。 ※ScvO 2が70%を下回る場合についての詳 細は、17ページをご覧ください。 酸素供給・消費 原 因 ※過剰に高い場合: 安定 組織レベルで酸素を取り込めない(敗血症性ショックなど) 酸素供給低下 心拍出量低下、貧血、低酸素など 酸素消費増加 発熱、興奮などの代謝亢進 [表4]ScvO2の解釈 ※ScvO2が70%より高い場合 酸素運搬量の増加や消費量の減少を疑います。 また、ScvO 2が過剰に高い場合は、敗血症性ショッ 酸素運搬量の増加は、F IO 2の増加によって起こるこ クなどで見られる、酸素利用障害が起きている可能性 とがあります。酸素消費量の減少は、低体温、麻酔、 があります。 しかし、組織は酸素が消費できない状況 筋弛緩剤投与などにより起ります。 にあり、酸素不足となっています。 16 ScvO2 の評価 と臨床活用 ScvO2が70%を下回る場合の評価と対処方法 ScvO2が70%を下回る場合は、以下の要素と原因の存在が考えられます。 酸素供給が減少している場合 要 素 心拍出量低下 ヘ モグロビン 量低下 動脈血酸素 飽和度低下 原 因 酸素消費が増加している場合 対処方法(例) ・循環血液量不足 ・容量負荷 ・心機能低下 ・強心薬 ・末梢血管抵抗増加 ・血管拡張薬、保温 ・出血 ・輸血 ・貧血 ・薬剤治療 ・肺酸素化能低下 要 素 原 因 対処方法(例) ・解熱 ・発熱 ・原因への対応 ・保温 ・シバリング ・鎮静 ・炎症(創傷治癒過程含む) ・十分な酸素供給の確保 ・酸素療法の設定 見直し 代謝の亢進 ・抗菌薬の投与 ・感染 ・感染巣コントロール ・患者の不安、疼痛 ・鎮痛、鎮静 ・酸素療法 ・呼吸仕事量の増大 ・人工呼吸器設定見直し ・体位変換、吸引、 ・苦痛等を最小限にする 肺理学療法など [表5]ScvO2の評価と対処 ScvO2の臨床への活用 酸素の供給量と消費量のバランスを保つことによ り重症患者の状態の早期改善を目標としています。 ScvO 2 正常(70%以上) [図15]はScvO2を基点とした循環管理の流れを SaO 2 経過観察 示しています。 *P inskyアルゴリズムをもとに、エドワーズライ 低い(70%未満) ※鎮静深度(過鎮静) 確認 フサイエンスがパラメータを一部置きかえたツ 酸素療法 リーです。 低い 正常(95%以上) 低酸素血症 酸素摂取率の増加 PEEP *黒太文字は考えられる原因です。 CI 高い(2.5ℓ /分/m 2 以上) 低い(2.5ℓ /分/m 2 未満) HGB SVV 8g/dℓ以上 8g/dℓ未満 10%以下 貧血 心機能障害 輸血 DOA/DOB 酸素消費量の 増加 痛み・発熱 鎮痛・鎮静 [図15]循環の評価 17 13〜15%以上 循環血液量 不足 輸液療法 田中 博美先生(京都第二赤十字病院救命救急センター ICU) ■ ScvO2 を用いた看護プロトコルの作成とプロトコル実施例 プロトコルを作成するにあたり、まず、どのような PreSep 看護への活用 第 39 回 日本集中治療医学会学術集会 <教育セミナー 12 > 『ビジレオシステムを応用した看護の可能性 初療室から ICU へーチーム医療を目指してー』 ラメータに基づくベッドサイドでのアセスメントがより 症例でScvO2が変動するのかを調べました。その結 充実してきました。まだまだ改善は必要ですが、患者 果、APACHE IIスコアと体位変換や気管内吸引時 にとって負担や侵襲の少ない看護ケアを行っていこ [スライド1] のScvO2の変化率に相関を認めました。 うという意識も、より強くなりました。引き継ぎやドク そこで、死亡率が高くなるAPACHE IIスコア20と ターとの合同カンファレンス等でコミュニケーション ScvO2変化率10%以上を基準にプロトコルを作成し の標準化も可能になり、経時的に変化を捉えること ました。 [スライド2] ができる看護師の役割というものが、チーム医療の プロトコルの導入により、異常の早期発見や、パ 中でさらに重要になったと考えます。 [スライド1] [スライド2] 18 早期目標指向療法プロトコル (EGDT) EGDTとは、SIRS(全身性炎症性反応症候群)基準の2つ以上の項目に当てはまり、 さらに「血圧90mmHg 未満」 または「乳酸値4mmol/ℓ以上」いずれかの条件を満たしている患者に対して、6時間以内に治療目標 を達成することを目指したプロトコルです[図16]。ScvO2をモニタリングすることでバイタルサインが安定してい るにもかかわらず、全身が組織低酸素状態にあることをいち早く捉えられるので、 目標指向療法を早期に施 行することが可能になります。 早期目標指向療法のプロトコル 全身性炎症性反応症候群の項目2つ以上該当 体温 <36℃ または ≧38℃ 心拍数 >90回/分 呼吸数 >20回/分 または PaCO2<32mmHg 白血球数 >12,000/μℓ または <4,000/μℓないし 桿状核好中球:>10% 全身の組織低酸素状態 + 収縮期血圧:<90mmHg または 乳酸値:≧4mmol/ℓ 酸素投与±気管内挿管と人工呼吸器 中心静脈カテーテル・動脈カテーテル挿入 鎮痛剤、筋弛緩剤投与(気管内挿管中の場合) CVP 8mmHg以下 晶質液投与 膠質液投与 8-12mmHg MAP 65mmHg以下 90mmHg以上 血管作動薬投与 65-90mmHg ScvO2 70%以下 Hct30%以上になるまで 濃厚赤血球輸血 70%未満 70%以上 強心薬投与 NO 目標達成 70%以上 YES ICU入室 Rivers,Emanuel,Nguyen,Bryant,et al:Early Goal-Directed Therapy in the Treatment of Severe Sepsis and Septic Shock: N Engl J Med,Vol.345,No.10,2001 [図16]EGDTプロトコル 19 EGDT の活用による院内死亡率の減少 コルを達成した場合で、死亡率が30.5%と大幅に 略で、Dr.Emanuel Riversが提唱したプロトコ 減少しています。 ルの名称です。 このEGDTは、エビデンスに基づいたはじめて 下図の左側は、敗血症の患者に対し、CVP・血 の敗血症ガイドラインであるSSCG(Surviving 圧・尿量で管理した場合で、死亡率が46.5%に Sepsis Campaign Guideline)で強く推奨さ なっています。下図の右側は、CVP・血圧・尿量に れており、国際的に認知度の高い治療プロトコル 加えScvO 2で管理し、さらに6時間以内にプロト です。 PreSep EGDTはEarly Goal Directed Therapyの ■ EGDT スタディー要約 Rivers,Emanuel,Nguyen,Bryant,et al:Early Goal-Directed Therapy in the Treatment of Severe Sepsis and Septic Shock: N Engl J Med,Vol.345,No.10,2001 SIRSの基準を満たしており 血圧90mmHg未満または 乳酸値4mmol/ℓ以上の患者 アセスメント 患者同意 救命救急での 早期目標指向 無作為抽出 標準的治療 療法(EGDT) n=263 n=133 n=130 バイタルサインズ、検査データ 循環モニタリング、パルスオキシメトリー 尿道留置カテーテル挿入 CVP>8-12mmHg CVPカテーテル、動脈ライン挿入 MAP≧65mmHg CVP≧8-12mmHg MAP≧65mmHg 標準的治療 入院 連続ScvO2モニタリング 早期目標指向療法 (6時間以内) 尿量≧0.5mℓ /kg/hr バイタルサインズ検査データ収集 尿量≧0.5mℓ/kg/hr ScvO2≧70% SaO2≧93% (12時間毎、72時間まで) ヘマトクリット≧30% 院内死亡率 46. 5% Follow up 院内死亡率 30. 5% 心係数 ・ VO2 20 キャリブレーションの手順 体内キャリブレーションは、ScvO2を測定するために行います。 患者の体内にプリセップCVオキシメトリーカテーテルを挿入した後に実施してください。 ビジレオ モニターの場合 1 2 3 4 画面右上ScvO2 のフレーム 上図のように警告メッセージ 「吸引」を選択し、先端ルー ガス分 析 結 果が出 たらオキ を選択し「体内キャリブレー が出た場合、「次へ」を選択 メンから血液サンプルをゆっ シメトリー値(ガス分 析で得 ション」を選択します。モニ します。 くり吸 引、ガ ス 分 析を 行 い られ た 酸 素 飽 和 度 の 値 )と ます。 HGBまた はHctを 入 力。入 ターがキャリブレーションプ ロセスを開始します。 力 後「キャリブレーション」 を 選 択 す るとキャリブレ ー ションが始まります。25秒の カウントダウン終了後、オキ シメトリーメニューが表 示さ れます。 EV1000 クリニカルプラットフォームの場合 1 2 「アクションボタン」をタッチ 「体内キャリブレーション」を し、「オキシメトリーキャリブ タッチします。 レーション」を選択します。 3 「 吸 引 」をタッチし、先 端 4 ガス 分 析 結 果 が 出 たら、オ ル ーメンから血 液 サンプ ル キシ メトリー 値とHGBまた をゆっくり吸引し、ガス分析 はHctを入 力してください。 を行います。 入 力 後「 キャリブレ ー ショ ン」をタッチするとキャリブ レ ー ション が 始 まりま す。 25秒 後、オキシ メトリー 値 が表示されます。 21 ヘモグロビンアップデートの手順 酸素飽和度測定の正確さを維持するために、以下の場合はヘモグロビンアップデート (HGB・Hctの再測定、再入力) を行ってください。 ● ヘマトクリットに6%以上、 またはヘモグロビンに1.8g/dl(1.1mmol/ℓ)以上の生理的な変動がある場合 ※前回の入力より24時間以上経過している場合は、再度キャリブレーションしてください。 PreSep ビジレオ モニターの場合 1 2 ScvO2のフレームを選択し、ナビゲーションノブを押します。 「HGBアップデート」を選択します。 3 新しいHGBまたはHctを入力してください。 4 「キャリブレーション」を選択してください。 1 「アクションボタン」にタッチします。 2 「オキシメトリーキャリブレーション」にタッチします。 3 「HGBアップデート」にタッチします。 EV1000 クリニカルプラットフォームの場合 4 5 HGBまたはHctにタッチして新しい値を入力してください。 「キャリブレーション」にタッチします。 22 より厳密な輸液管理の指標となる ボリュームビューセット ScvOz ScvO2 DOzI DO2 VOzle CI CO HGB SV SPOz SVI SVV PR ボリュームビュー カテーテル CVCマニフォールド モニタキット (中心静脈圧測定) SVI PR SVV EV1000 クリニカル プラットフォーム HGB VO2e SpO2 HR/PR SVR GEF GEDV EVLW CVP PVPI SVRI GEF 大腿動脈から挿入するボリュームビューカテーテルとCVCマニフ ォールドおよびモニタキット (中心静脈圧測 GEDI ELWI 定) で構成されるモニタリングシステムです。 システムは、EV1000とボリ ュームビューセットで測定することがで CVP PVPI き、肺血管外水分量(EVLW) などの生理学的な状態をわかりやすく 映し出します。 ボリュームビューセットの特徴 生体情報モニター ボリュームビューカテーテルは、大腿 EV1000 動脈に挿入するサーミスター(温度セン サー)付きカテーテルです。EV1000 ク プリセップCVオキシメトリー カテーテル リニカルプラットフォームに接続して中心 静脈からの冷水注入による血液温度の変 ボリュームビュー 化を測定することで、熱希釈曲線を描きま す。この熱希釈曲線より得られる各種変 数情報をもとに、肺水腫の状態把握のた めの指標である肺血管外水分量(EVLW) や、前負荷の指標となる全拡張終期容量 (GEDV) などが計算されます。 モニタキット (中心静脈圧測定) フロートラック センサー [図17]ボリュームビューセット接続図 ボリュームビューセットの適応症例 心機能だけではなく、循環血液量の指標や、肺血管外水分量を同時に測定できるため、次の疾患・症例に有用と言われています。 ・心不全 呼吸・循環における厳密な水分 ・ハイリスク手術症例の周術期管理 管理が必要とされる疾患・症例 ・熱傷、多発外傷、敗血症などの救急症例 ・各種ショック状態や肺水腫による呼吸不全症例 肺血管外水分量の把握 肺水腫の鑑別 [表6]ボリュームビューセットの適応症例 23 ・肺水腫の重症度の推測 ・過剰輸液の防止 ・心不全などによる心原性肺水腫と、ARDSなどによる非心原性肺水腫の鑑別 ボリュームビューで得られるパラメータのポイント ボリュームビューセット+フロートラック センサーで得られる循環動態パラメータは、冷水注入による熱希釈曲線から得られる間欠的パラ メータと、キャリブレーションされた心拍出量などの連続的パラメータがあります。 [表7]冷水注入により熱希釈曲線から得られる間欠的パラメータ パラメータ 説明 ()内は基準値範囲 mℓ ELWI mℓ/kg PVPI - ITBV mℓ ITBI mℓ/m2 肺血管外水分量 肺血管外水分量係数 (0-7.0) 肺血管透過性係数 (<3.0) 胸腔内血液量 胸腔内血液量係数 (850-1000) 肺水腫の状態を表す指標 肺血管外水分量をPBW(予想体重)で除算したもの 肺血管内血液量と肺血管外水分量の比により算出される 肺水腫の鑑別(心原性or非心原性)に用いられる VolumeView EVLW 概要図※ 左右の心房・心室および肺血管内の血液量 ITBVを体表面積で除算したもの 拡張期の全心房 GEDV mℓ 全拡張終期容量 心室内の血液量 前負荷の指標 GEDI mℓ/m2 GEF % 全拡張終期容量係数 (650-800) 全心駆出率(>20) GEDVを体表面積で除算したもの 心臓の収縮力の指標 ※それぞれの測定部位を図で示しています。 [表8]冷水注入によりキャリブレーションされ、得られる連続的パラメータ (フロートラック センサー単体で使用した場合にも、連続的に得られます) CO ℓ/min CI ℓ/min/m2 SV mℓ/beat SVI mℓ/beat/m2 SVR dyne・sec/cm5 SVRI dyne・sec・m2/cm5 SVV % 心拍出量/心臓が1分間に送り出す血液の量(1回拍出量×心拍数) 心係数/心拍出量÷体表面積で算出する値 1回拍出量/心室が1回の収縮で拍出する血液の量 1回拍出量係数/ 1回拍出量÷体表面積で算出する値 体血管抵抗/左室の拍出に対する抵抗 体血管抵抗係数/ SVR算出時、COの代わりにCIを使用したもの 1回拍出量変化/ 1回拍出量の呼吸性変動を変化率(%)で表した値 ※キャリブレーションされたSV(1回拍出量)を使用して算出します。 24 ボリュームビューで得られるパラメータのポイント ボリュームビューのパラメータの考え方 肺血管外水分量(EVLW)は、肺の血管外(肺胞、肺間質)に漏出した水分量をあわらし、肺水腫の程度を評価するために使用 するパラメータです。肺水腫には心原性と非心原性のものがあります。 心原性肺水腫 非心原性肺水腫 原因は肺毛細血管圧の上昇であり、心不全な 原因は炎症や免疫反応による肺血管透過性が どでみられます。肺血管外水分量も肺血管内 亢進であり、ARDSなどでみられます。肺血管 の血液量も増加しています。 [表9①] 外水分量は増加していますが、肺血管内の血 液量の増加はみられません。 [表9②] [図18]肺水腫の発生機序 [表9]肺水腫の原因の鑑別 [表10]各種ショックでのパラメータ変化 心原性 非心原性 肺水腫① 肺水腫(ARDS)② 原因 ◦心不全 疾患 ◦腎不全 心原性 循環血液量減少性 血液分布異常性 ショック ショック ショック ◦外傷 ◦肺炎◦熱傷 ◦敗血症 ◦心筋梗塞 ◦熱傷 疾患 ◦心タンポナーデ など ◦脱水 CO 低下 低下 上昇〜低下 ◦敗血症 原因 ◦外傷など ◦消化管出血 など ◦脊髄損傷 ◦アナフィラキシー など EVLW 上昇 上昇 ITBV 上昇 正常or低下 SVR 上昇 上昇 低下 PVPI 正常 上昇 ITBV 正常〜上昇 低下 上昇〜低下 肺水腫が心原性か非心原性かを鑑別するための指標として、肺血管内の血液量と肺血管外水分量の比である肺血管透過性係 数(PVPI)があります。非心原性肺水腫では肺血管内の血液量は増加しないが、肺血管外水分量の増加が進むため、肺血管透過 性係数値は基準値より高い値を示します(一般的にはPVPIが3を越えると肺血管透過性係数が亢進している非心原性肺水腫と判 断できます)。このように肺水腫の鑑別を行うことにより、適切なアセスメント、治療が可能となります。 25 MEMO VolumeView 26 ボリュームビューの接続 ボリュームビューセットの接続 EV1000 クリニカルプラットフォーム 5 オプティカルモジュール 1 EV1000 ボリュームビュー ケーブル CVCマニフォールド データボックス (背面) 2 EV1000 フロートラックケーブル モニタキット (中心静脈圧測定) 注入液温度プローブ サーミスターケーブル 4 生体情報 モニター 27 3 フロートラック センサー 1 オプティカルモジュール EV1000ボリュームビュー ケーブル EV1000フロートラック ケーブル EV1000データボックス(背面) プリセップCV オキシメトリーカテーテル /中心静脈カテーテル 2 フロートラック センサーと接続 生体情報モニターと接続 (中心静脈圧) EV1000フロートラックケーブルの接続 3 VolumeView 中心静脈圧モニタリング キットと接続 フロートラックケーブルと 接続 生体情報モニターと接続 (動脈圧) フロートラック センサーの接続 4 EV1000ボリュームビュー ケーブルのサーミスター ケーブルと接続 フロートラック センサーと接続 ボリュームビュー カテーテル ボリュームビューカテーテルの接続 5 モニタキット (中心静脈圧測定) EV1000ボリュームビュー ケーブルの注入液温度 プローブ CVCマニフォールドの接続 28 間接的パラメータを測定するためのボーラス手順 ボーラス方法 [表11]推奨冷水注入量 体重(実体重) 1回あたりの冷水注入量 肺血管外水分量などの間欠的パラメータ 50kg未満 10mℓ を測定したい時、または患者状態が変化 50kg ~ 100kg 15mℓ 100kg以上 20mℓ し、キャリブレーションが必要な時にボー ラス注入を行います。 1 動脈圧及び中心静脈圧のゼロ調整後 「アクションボタン」から「熱希釈測定ボタン」を選択し 冷水注入後計算し、測定値が表示されます。必要な回数 4 の冷水注入後「レビューボタン」をタッチしてください。 5 い熱希釈曲線の上にタッチすると、熱希釈曲線の上に ます。 2 注入液容量、肺切除の有無などを入力してください。 冷水注入は1セットで最大6回まで可能です。削除した ×印が表示され、平均値の計算を行う際に除外されま す。熱希釈曲線確認後、「有効化ボタン」をタッチして ください。 3 29 「お待ち下さい」⇒「注入」と表示が変わったら、冷水 を注入してください。 6 上記画面が表示されたら、「ホームボタン」をタッチし てください。モニタリング画面に戻ります。 ボリュームビューによる測定で注意する点 経肺熱希釈法またはボリュームビューでの心拍出量測定が正しく行われない場合 測定が正しく行われない場合は、次の状態になっていないか確認してください。 ■ 不適切なゼロ点調整およびセンサー/トランスデューサーの高さ調整 ■ 動脈圧が不正確だと思われるような臨床状態や、大動脈の圧を反映 VolumeView ■ オーバーダンピング、またはアンダーダンピングになっている していないと思われる臨床状態 ■ 患者の過度な体動 ■ 大腿動脈カテーテルの留置または位置が正しくない ■ 血液温度測定の過剰な変化または干渉 (血液温度変化が生じる主なものがありますが、これらに限られる訳ではありません) ※心肺バイパス手術後の状態 ※中心静脈からの低温または高温の血液製剤などの注入 ※サーミスターの血栓形成 ※ボリュームビューのサーミスターに外部の加温/冷却機器が接触している ※電気メスや電気的外科装置による干渉 ※心拍出量の急激な変化 ■ 大動脈内バルーンポンプ ■ 解剖学上の異常(心臓内シャント) 30 EV1000 クリニカルプラットフォーム 患者重症度に合わせた使用方法 システムのスケールアップ・スケール ダウンについて FloTrac 心臓 その時必要とするパラメータに応じてモードを切 り替え、使用するモニタリングデバイスを選択す FloTrac ・ハイリスク患者においては、心既往歴 がなくても循環動態が不安定になり ます。 ・心拍出量、1回拍出量変化を把握するこ + PreSep とは、輸液またはその他の治療が必要 なのかを判断するのに有用です。 ることができます。 [図19] [フロートラックモード]フロートラック センサーに 細胞 よる連続的パラメータの測定ができます。 FloTrac + PreSep + VolumeView ・急性期や重症患者では、酸素需給バランスが崩れることがあり ます。 ・中心静脈血酸素飽和度を測定し、酸素需給バランスを把握 することは、早期の治療介入や予後の予測などに有用です。 [ボリュームビューモード]フロートラック センサー で得られるパラメータに加え、肺血管外水分量、 肺 間欠的心拍出量などの間欠的パラメータが測定で きます。 ・全身状態が急激に変化する急性期や、炎症などを引き起こしている重症患者におい て、肺血管外水分量、胸腔内血液量を測定することは重要です。 ・呼吸・循環は密接な関係にあり、トータルで把握することは適切な治療選択に有用 です。 [図19]患者状態に応じたデバイスの組み合わせ フロートラックモード→ボリュームビューモード ボリュームビューモードに切り替え 後、 フロートラックモード時に測定 したデータを確認するには ① 「 アクション ボ タン 」 から、 「 詳 細 ボ タン 」 1 フロートラックモードでモニタリン グ中、ボリュームビューモードに切 3 を選択します。 再度、確認画面が開きます。ここ では、フロートラックモードで 測 り替える場 合は、「アクションボ 定していたデータが一度画面上か タン」から、「熱希釈測定ボタン」 ら消去される旨の確認画面です。 を選択します。 「はい」を選択します。 ②「フロートラッ クの履歴」 を選 択します。 ③フロートラック 履歴画面に切り 替 わります。 元 の画面に戻る場 合は、 左上の赤 2 ボリュームビューへの切り替えを 確 認 するメッセージ が 画 面 上に 4 ボリュームビューの使用には、CVP 矢印をタッチして 測 定 が 必 要 で す。また、フロート ください。 ポップアップするので、「はい」を ラックは橈骨から大腿動脈に移す必 選択します。 要があります。再度ゼロ調整するた めの画面に移ります。 ゼロ調整後、「アクションボタン」か ら「熱希釈測定ボタン」を選択し、 ボーラス注入を行ってください。 31 【注意】 測定中の指標のいずれかが赤信号に なっている場合は、患者管理に対する 安全上の理由で、この履歴モード(過 去の情報の閲覧)に入ることはできま せん。 ボリュームビューモード→フロートラックモード 【注意】ボリュームビューモードでのデータをダウンロードする場合は、以下の操作を行う前にダウンロードしてください。 2 ボリュームビューモードでモニタリ ング中、フロートラックモードに切 4 患者情報を入力します。この時点 で、ボリュームビューケーブルが り替える場合は、設定ボタンから データボックスにつながっていな 「患者データ」を選択します。 いことを確認してください。 「新規患者ボタン」をタッチしてく ださい。 5 ゼロ点をとるため、「アクション ボタン」の「ゼロ点&圧波形」を ゼロ圧調整後、「ホームボタン」 7 をタッチしてください。 8 「FloTrac」を選択します。 VolumeView 1 フロートラックモードに変更した後ではデータが消えてしまいます。 モード選択画面が表示されたら、 選択してください。 3 確 認 画 面 が 表 示 さ れ た ら、 「はい」を選択します。 6 「すべて-0-」をタッチしてゼロ圧 調整を行います。 9 画 面 下 部に「FloTrac」と表 示 されていることを確認します。心 拍出 量の計 算が始まり、約40秒 後にパラメータが表示されます。 32 看護への活用 看護への活用 三山 麻弓 先生(済生会福岡総合病院 看護係長 集中ケア認定看護師) ■ EV1000 を活用した“看護師による”アセスメント 重症患者を看護する上で、アセスメントに悩んだ時は にとって優先すべきケアは何かということを判断しやすくな EV1000に 表 示 さ れ るSVV・CI・SVI・SVRI・ScvO2・ ります。また、アセスメントをもとに適切なタイミングで医 ELWI・PVPIなどのパラメータが “看護のアセスメント”に 師に報告し、患者に適切な治療がなされることはチーム医 役立ちます。 療の第一歩でもあります。そのためにも、EV1000の7種 私たち看護師のアセスメント力が向上すれば、重症患者 類の画面を最大限活用しましょう [図1]。 輸液負荷に伴う SVV・SVIなどの 推移をGPS画面で アセスメント PVPI<3.0だから、 心原性の肺水腫だと 考えられるわね。 ScvO2低下の原因は酸素供給低下? 気管分泌物の量/性状と 酸素消費量増加? 呼吸音・酸素化評価を ケアに伴う酸素消費量増加はない? しっかりしよう! 鎮痛/鎮静は適切? 発熱・シバリングはない? [図1] 重要 数値だけでなく、バイタルサイン・身体所見(フィジカルアセスメント)と照らし合わせて評価すること! ■ アセスメントの助けとなる「考え方」のマニュアルを作成 33 当院では血行動態モニターの使用について、多くのス 荷・後負荷・心収縮力・ScvO2の変化をどう捉え、何を観 タッフが苦手意識を持っていました。そこで、苦手意識を 察し、どう看護ケアにつなげるかという考え方をサポート 取り除き、アセスメント能力の向上を目指して、モニタリン するためにアセスメントマニュアルを作成しました[図2]。 グを有効に活用できるよう、シミュレーション教育を実施し シミュレーション教育とアセスメントマニュアルの活用で私 ています。シミュレーション教育をすすめるとともに、前負 たちの看護の質の更なる向上を目指しています。 ■ ビジレオ モニター /EV1000 アセスメントマニュアル (病態アセスメントと看護ケアへの活用) 前負荷 SVV (1回拍出量変化) 輸液反応性あり: 10 ~ 15%以上 ↑↓ 高値/ 上昇 低値/ 低下 収縮力 後負荷 CO/CI (心拍出量/心係数) 正常値:4 ~ 8ℓ/min 2.5 ~ 4ℓ/min/m2 SV/SVI (1回拍出量/ 1回拍出量係数) 正常値:60 ~ 100 mℓ/beat 33 ~ 47mℓ/beat/m2 SVR/SVRI (体血管抵抗/ 体血管抵抗係数) 正常値:800 ~ 1200 dyne・sec/cm5 1970 ~ 2390 dyne・sec・m2/cm5 高値/ 上昇 考えられること 循環血液量の不足 (出血・脱水…) ボリュームが 足りていないのでは… 高値/ 上昇 低値/ 低下 酸素需給 バランス ScvO2 (中心静脈血酸素飽和度) 正常値:70%以上 出血(ドレーン・創等)、不感蒸泄の増加、尿量、 CVPの変化、頚静脈怒張の有無、脱水兆候、 医師への報告→輸液負荷、輸血の可能性あり 清拭・体位変換は軽度に行う (脱水による血圧低下のリスク) 高血圧、動脈硬化 血管拡張剤の使用 昇圧剤/強心剤の投与 昇圧剤・強心剤の減量も検討 交感神経の働きの活発化 (興奮など) SV/SVIはどうか 目標RASSの確認、適度な鎮痛・鎮静 コールドショックに移行する可能性を考え、 状態変化に注意する 血圧の低下はない?! SV/SVI、心拍数はどうか 心筋梗塞など心筋の障害、 アシドーシス 敗血症のコールドショック? モニター波形、胸部症状、意識レベル 血管が収縮している 末梢冷感・チアノーゼの有無 高血圧、昇圧剤の投与 輸液制限、血管拡張剤(ミオコール等)の使用 興奮やショック、心不全 血管が拡張している (血管拡張剤の影響? 発熱の影響?) 敗血症による、組織の 酸素利用障害か… ■酸素供給低下か… (貧血・心拍出量低下・低酸素) 低値 看護ケアのポイント 血圧低下があれば、前負荷以外の要因を評価する 敗血症初期のウォームショック? 高値 観察ポイント (ケア) と ボリューム(輸液)は 足りているかな… 敗血症初期のウォームショック? 低値/ 低下 基準に考えよう! ■酸素消費量増加か… (疼痛、発熱、シバリング、 痙攣、興奮) VolumeView 各パラメータ バイタルサインの変化を 心負荷を考え、安静を保つ 末梢の保温、同時に血圧低下に注意する 血管収縮剤(ノルアドレナリン等)の使用 末梢循環不全の徴候や進行を注意深く観察する 乳酸値(Lac)上昇はないかチェック HGB(大量出血?)、CO/CI、血圧、酸素化はどうか →輸血、輸液・昇圧剤の検討、十分な酸素投与 体温、シバリングの有無、鎮痛/鎮静レベル →ケアによる負担(体交・体重測定・清拭)を 最小限に留める [図2] 34 ビジレオ モニター 各種ボタンの使い方 電源ボタン ◦起動時に患者情報(性別、年齢、身長、体重)を入力 ※体表面積(BSA):患者の身長・体重を入力すると自動的に計算 ◦アラーム時に誤って押さないようにご注意! 画面切り替えボタン ◦数値の表示方法が変化(下図参照) グラフトレンド画面 全データ画面 表トレンド画面 アラームサイレントボタン ◦押すとアラームが2分間消音 ナビゲーションノブ ◦左右に回して選択、中央を押すことで確定 EV1000 クリニカルプラットフォーム 各種ボタンの使い方 4.8 7.2 2.4 10 9.6 3.6 1000 svv 0 12.0 % 2000 2500 20 17:03:49 現在時間 月/日/年 SVRI | 08/20/2012 モード 80 75 ↑ 32% (5 min) dyne-s-m2/cm5 熱希釈測定 熱希釈測定を行う オキシメトリー キャリブレーション オキシメトリーの キャリブレーションを行う 算出パラメータ計算 手入力によりDO2、 VO2などの計算を行う 詳細 イベントレビューの確認を行う 50 60 40 1629 500 動脈圧、中心静脈圧の ゼロ点調整を行う ↓ 38% (5 min) Cl 1500 40 7 ↓ 12% (5 min) 0.0 L/min/m2 ゼロ点&圧波形 30 20 アクション 0% (5 min) ScvO2 0 3000 % | VolumeView | 20 | BT:35.9℃ CO平均時間 (20秒or5分) 100 ボタン | 血液温度*1 4 4 画面ロック*2 *1 血液温度は、ボリュームビューカテーテル挿入時に表示されます。 *2 画面ロック解除は、画面右下のロックボタンを長押しして下さい。 クイックスクロールボタン 選択した前後の画面に進む/戻ることができます。 患者データ 身長や体重等の患者データを 見る/新規患者の登録を行う モニター画面選択ボタン モニター設定 言語や単位、日時等の設定を行う 常時表示する画面を7つの画面から選択することができます。 アラーム/ターゲット範囲の 変更を行う アクションボタン(詳細は右表参照) ゼロ点調整、オキシメトリーのキャリブレーション、インターベンション分析 等を行う際はここから入ります。 設定ボタン(詳細は右表参照) 患者データの確認、モニターやパラメータ等の設定、データダウンロード の設定はここから入ります。 設定 パラメータ設定 CO平均時間の設定を行う ボタン パラメータのスケール設定を行う スクリーンキャプチャーボタン その時点で画面に表示されている画像をUSBに保存します。 データダウンロード USBを挿入し、データの ダウンロードを行う ヘルプ 注意、警告やトラブル シューティングについて確認する アラームボタン アラームをサイレントにする際に使用します。 販売名/承認・認証番号 フロートラック センサー/21700BZY00348 モニタキット/20100BZZ01182 プリセップCVオキシメトリーカテーテル/21800BZZ10117 EV1000 クリティカルケアモニター/22300BZX00363 ※記載事項は予告なく変更されることがありますので予めご了承ください。 © 2016 Edwards Lifesciences Corporation. All rights reserved. EW2013004 1603_2_5000 製品に関するお問い合わせは下記にお願い致します。 札 幌 Tel( . 011 ) 261-6810 ( 代) 仙 台 Tel( . 022 ) 225-4743 ( 代) 東 京 Tel( . 03 ) 6859 -0920 ( 代) 横 浜 Tel( . 045 ) 232-7328 ( 代) 名古屋 Tel( . 052 ) 735-7610 ( 代) 大 阪 Tel( . 06 ) 6350-6341 ( 代) 広 島 Tel( . 082 ) 242-2425 ( 代) 岡 山 Tel( . 086 ) 226-2440 ( 代) 福 岡 Tel( . 092 ) 281-5414 ( 代) 製造販売元 本社:東京都新宿区西新宿6丁目10番1号 edwards.com/jp 連続的%変化の表示有無の 設定および時間間隔の設定を行う ボリュームビューカテーテル/22300BZX00361 ビジレオ モニター/21700BZY00328
© Copyright 2024 Paperzz