会議出張メモ これは会議主催者による公式議事録ではありません。引用はお控えください。 This is not an official record by the meeting organizers. Do not quote. タイトル CER オンライン・オークションを通じた流動性の形成 Creating Liquidity through an On-line Auction of CERs 主催 国際排出量取引協会(International Emissions Trading Association (IETA)) 日時 2005 年 12 月 7 日(水)10 時∼12 時 主要討論者 • Vinod Kesava (Asia Carbon International) • Tames Rietdijk (NewValues) 傍聴者 約 40 人(民間事業者や NGO など) 目的 Asia Carbon International 流動性を分析・評価することを目途とし、試験的にオー クションを実施し、その結果と今後の改善点について議論する。 発表の概要 オランダに本社を構える Asia Carbon International 社は、9 カ国において CDM プ ロジェクト適正評価や開発、カーボンファイナンス、炭素資産管理などの事業を展 開している。ACX-Change は、世界で最初の CDM に特化した取引場であり、CER 売り手を主に集約する売り手取引所という位置づけである。New Value 社は主に EU 市場の買い手が集まる買い手取引所(Climex)であり、2005 年 5 月この2社間で 覚書が締結され、ACX-Change と New Value が炭素クレジットのオークションを 開催することを約束し、最初のオークション取引が 2005 年 11 月末に行われた。 本サイドイベントはこのオークションの結果を関係者に公表し、次回の開催に向け て各関係者にコメントやアドバイスをもらうという主旨のイベントである。まず、 Asia Carbon International 社と New Value 社からオークションの仕組みと結果を発 表した後、主要討論が行われた。 両社は、11 月 25 日に行われたオークション結果について以下のようにまとめた。 EU 買い手側のつけ値幅は 1CER につき 3.75 ユーロから 6.25 ユーロであったこと、 2001 年 か ら 2012 年 の ビ ン テ ー ジ 期 間 で 合 計 8 件 の 取 引 が 交 わ さ れ 、 計 130,000CER に及んだこと、売り手側のつけ値幅は 1CER につき 7 ユーロから 20 ユーロであったこと、プロジェクトはインド、ベトナムの再生可能エネルギープロ ジェクトを中心に登録された1件と有効化審査中の 11 件で行われたこと、そして ベトナムのプロジェクト 1 件が売られたと発表した。今後は、個別の事前プロジェ クトリスク評価を可能にするためにもより多くの情報を提供する必要があること、 交渉打ち切り時の認可方法の確立、今後オークション参加者の増加や取引量増加に 運営上でも対応していく必要があることを述べた。 質疑応答 Q:1 回の取引量に制限はあるのか A:制限はなく、売り手側から価格が提示されることになっている Q:買い手側参加者数に制限はあるか A:現在、設けていない Q:オークションの時間はどうなっているか A:45 分間の買い手側の入札ラウンドを 2 回行い、運営側で 30 分間処理を行い、 会議出張メモ これは会議主催者による公式議事録ではありません。引用はお控えください。 This is not an official record by the meeting organizers. Do not quote. 最後に 45 分間で売り手側の承認決定がなされる流れである。オークション開始前 に売り手に参加者情報は伝えられる。また、PDD、事業者などの情報がオークショ ン参加者に公開されることになっている。ERPA 締結のためには最低でも PDD が 必要となってくる。ERPA では国家承認が必要となってくるので、現在ではユニラ テラル CDM でオークションに参加することは難しい。 Q:オークション開催者に対する手数料はいくらか A:買い手側売り手側ともに契約価値の 0.75%、ERPA 締結時に 1%を差し引くこ とになっている。 Q:契約決定が成された後に合意に到達しなかった場合、ACX-Change は 0.75% のクレジットを返還してくれるのか A:理由の妥当性により、ACX-Change は返還することになっている Q:なぜユーロを共通単価としたのか A:単にユーロ圏の買い手が主流となるからだが、確かに売り手側は US ドルを好 む場合が多い。 資料 なし 文責:弥富 圭介(財団法人地球環境戦略研究機関)
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