京都府立医科大学は、 ー40年の歴史を誇り、 建学当初より 「世界トップ

学長挨拶
京都府立医科大学は、140年の歴史を誇り、建学当初より「世界トップレベルの医学を地域の
医療へ」という理念のもとに、教育・研究・診療の分野で実績を積み上げてきました。
その大学及び附属病院を支えているのは、まさに看護師をはじめとする人材であり、このような
歴史と実績を継承しさらに発展させるためには、優れた医療人を育成することが重要であると認識
しています。
平成21年度文部科学省大学改革推進事業「看謹師の人材養成システムの確立」の事業推
進にあたっては、大学の組織として看護実践キャリア開発センターを設置し全面的にバックアップし
ています。今後も優れた医療人育成のユニークな取り組みと確実な実績を期待しています。
京都府立医科大学長吉川敏一
顧
I方ンの腰
京都府立医科大学は、平成21年度文部科学省大学改革推進事業「看護職キャリアシステム構築プラン」に採択さ
れ『循環型教育システムによる看護師育成プラン』をスタートさせました。本プランは、安心安全の医療の提供への
寄与を目的とし、看護学生および看護職員に臨床能力の継続的な向上のためのプログラムの開発と生涯にわたるキャ
リア支援システムの構築をめざしています。
看護実践キャリア開発センターを設置し、他大学や外部有識者とも連携を図りながら、病院(看護部)と大学(看
護学科)が協働しプロジェクトを推進しています。
キャリアバス構築プロジェクト
教育プログラム開発プロジェクト
)
(
中
堅
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〕
)(
厩縛蒙零瀦狸)
子青て復帰者のスムーズな適応支掘
復帰支援プログラム
(
大学4年生∼卒後3年鐘床脆力の習禰
一人前看盟厨育成プログラム
一人前∼箪床能力の向上
中堅達人キャリアアツブブロ
支握にカ
トラク
スキルスラボ活用プロジェクト
地域医療
機関
連携
運撹
暑瀧識キャリア開発センダー
故育指定癌院
19病院
関係銅院
120鯛院
調査・データ管理プロジェクト
連携
病院看護部連携大学看護学科
他大学
外部有識者
連猫
交流プロジェクト
循環型教育システムによる看護師育成プラン概要
│[蚕更通唖I
鰯
看護実践キャリア開発センターを中心に、看謹部と看護学科、内外の有識者が有機的な連携を図るための組織を構
成しています。事業実施の中心部を担っているのは、ブロジェクトワーキングメンバーです。
看護実践キャリア開発センターメンバー
セン夕−長小城智圭子副病院長兼看護部長
副センター長橋元春美副看護部長・西田直子看護学科長
北島謙吾看護学科教授・岩脇陽子看護学科教授
セ ン 夕 一 員
倉ヶ市絵美佳看護師長・神津暁子看護師・吉村友華事務員
外部有識者他学教授1名・准教授1名(看護1名、現代社会1名)
ワーキングメンバー
病院看護部看護師長8名・副看護師長8名
大学看護学科看護学科准教授4名・講師6名・助教10名
評価ユニット
内部医師1名・臨床工学技士1名
外部他学教授(看護2名)
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面
ブロシェノ
卜の紹介
人材育成・能力評価・処遇・人材活用等を含めたキャリアパスの構築、
個人の能力開発のためのシステムの整備、キャリア教育・支援を行います。
キャリア集合教育、キャリア個別支援、人材活用システムの充実に取り組
んでいます。キャリア集合教育は、学生からジェネラリストまで継続的に実施
キャリアパス構築
しています。
また、他大学と共同して任意で病院とは離れた環境でカウンセリングが
受けることができるシステムを整備しました。
(
)
軽滴的理由
へ
看護部
池︾雪
入職1年、2年、3年およびジェネラリストの集合研
修にキャリアコンサルタントによる講義と演習を組み込
んでいます。
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全看護師を対象にしたキャリアカウンセリングを実施
幽祁雲
しています。
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看護学科
ライフイぺントー<垂><:壷>〈垂垂〉<亜>
看護基礎教育から生涯にわたるキャリア形成支援の考え方
早期から自分のキャリア形成に関心をもつことを目的に、
1年生から継続的に教育を行っています。
1∼4年生を対象にしたキャリアデザイン基礎講座4年生
を対象にした附属病院におけるインターンシップと新社会人
に向けたスタートアップ講座を開催しています。
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霊
看護部キャリア教育
看護実践キャリア開発センターを軸に、病院看護部と大学看護学科の相互の
臨床実践力、教育研究力を生かした連携強化を図っています。
流
交
教育連携
L
看護学科
病院看護部
研修支援教育遭難教育支援
相互研修
研究交流
看誰師が看護学科の授
業を、教員が看護部の研
修を支援し、相互の教育
的な役割を担っています。
う
教育支援
相互研修
研究津獲強化・研究交流会の開催
看護実践キャリア開発センター
L
京謡府内・外との人亭交流
看護教員が臨床現場で研修を行い臨床能力の維持や向
上をはかり、看護部から教育インストラクターが看護学科
の授業に参加することで、看護学生の教育状況や看護教
員の役割などの理解を深めています。
研究交流
主体的に自らの看護実践の改善および研究に取り組む力
を高めるために、相互の研究活動の推進を図っています。
看護学科教員による臨床看護師の研究の指導および看
護部と看護学科が協同し看護研究交流会を行っています。
教育インストラクターの参加
看護研究交流会
I
教育プログラム開発
一人前看護師育成
看護学科4年生から卒後3年を対象にした一人前看護師の育成を目指し「一人前看誰師育成プログラム」を
開発しています。臨床能力を「看護実践」「組織的役割遂行」「教育・研究」の3側面から考え、「看護実践」は、
薬剤治療、医療機器、集中ケア・救急看護、複数ケア・夜勤対応、情報活用の6つの教育プログラムがあります。
認知領域・運動領域・情意領域を含む教育方法と客観的な評価のシステム化を図ります。特に段階的な客
観的臨床能力試験(OSCE)は、臨床能力の到達度の確認と自己の課題の確認を
行っています。
研修方法は、現場での教育(OJT)、集合研修(Off-JT)、自己学習のつながり
の強化を進めており、23年度から自己学習のツールとしてe-ラーニングを導入しま
した。ネット環境があれば、自宅からでも看護技術の手順を確認することができます。
個々のニーズに合わせ、個々のペースで知識を習得することが可能です。
e-ラーニング
一人前看護師育成プログラム
4年生
璽床能力
器・人工呼吸器の取り扱い」
医療樫器
演習
「12誘導心電図の使用法」
看護実践
洩習
「吸引」
淡習
「血糖測定」
集中ケア
シミュレーション学習「胸調
発作時の対応」
洩習「呼吸・循環・消化器系
救患看護
フィジカルアセスメント」
複数受け持ち。
夜勤対応
演習計画書の作成(シナリ
オの分析・解釈、看護介入
情報活用
の必要性と具体的な介入内
容、患者に必要なケアの優
先度を決めたプロセス)
朗織的役割遂行
教育・研究
淡習針画書の作成(声かけ・
接し方、安全管理、感染予
防、倫理的配慮)
一
講義『薬剤の基礎知識&医
療安全に配慮した取り組み」
議義・演習『除細動,べッドサ
イドモニタ−.12誘導心愈
図・非侵襲的賜圧人工呼吸
器の使用法」
講義「フィジカルアセスメント
の意義」
演習「フイヅカルアセスメン剛
講義「生命の危機、救魚看
護における観察」
OSCEガイダンス
?
溌
零
レベルロ(ラダーⅡ)
講義・洩習「人工呼吸器」
謝義・淡習「2次救命処置」
osce
レベルI(ラダーm
踊義・演習隠変対応I
osce
新人看護師と二人の勤務中に患者が大量下血した時の対応
謂義と油習「輪液ポンプ・シ
リンジポンプ・低圧持続吸引
演習『点滴準備」
osce
薬剤によるアナフィラキシーショック時の対応
「インスリン注射」
レベルKラダー1)
血糖測定のため訪床し患者から悪寒を訴えられた時の対応
斌習
糊尿病患者へのインスリン皮下注射、狭心症患者の発作時の対応
薬剤治療
osce
謝義「看護診断と看護記録」
淡習「事例の看護過程
陰NANDA・NIC・NOCを用
−
いてJ
GW『受け持ち患者の看護遇
程の展開」
識義・演習匿議倫理」
謂蕊・演習賭護倫理」
鯛義・淡習「倫理的砺例」
班美「疾権容全・戚婆対錨I
識義『医療安全・感染対調
講義『医療安全・感染対策」
購義・演習師究計画書のプロセス
と文献検索」
講義・演習「文献検索」
画
中堅達人キヤリアアツブ
一人前看護師認定以降の中堅達人をジェネラリストレベルと位置づけています。ジェネラリスト(従事した領域で質
の高い看護サービスを提供できる看護職)のキャリアアッププログラムを開発しています。
ジェネラリスト
看護部方針シェネラリストの役割講義、実践計画書作成講義と演習
着護倫理の基礎知識と事例分析ナラティプキャリア教育
(各部悪1名躍出)
ジ ェ ネ ラ リ ス ト I 中 堅 実 践 報 告 会
看 護 研 究 稲 叢 研 究 に お け る 統 計
エ キ ス パ ー ト 講 座 穂 尿 病 ・ 皮 膚 排 池
ジヱネラリストⅡ教育インストラクター達人
教育についての鯛義と演習、 看護学科授業、 OSCE
教育インストラクター育成
教育理念・後輩育成の意義を理解し、指導スキルの向上
指導役割意識をもち、後輩の指導や支援ができる看護
師の育成を行います。以下の人材の育成を行っています。
ブリセプター
新人看護師のOJTの支援者となる人材
・ブリセブターの役割を理解できるようにプリセプター研修を行っています。本
院の教育体制・方針および新卒看護職員を取り巻く環境変化等について講
義、および一人前看護師育成プログラムの説明を行っています。
プリセプター研修
キャリア支援スタッフ委員
新人看護師のOJTの支援を中心的に実践する人材
・教育の基礎知識を習得し、効果的な指導を実践することを目的に活動していま
す。情報共有としてのグルーブワーク、自己の指導方法を振り返るフィードバッ
、
クの演習、シミュレーション教育の実践です。
・シナリオを作成し、新人看護師を対象にシミュレーション教育を実施しています。
スタッフ委員
教育インストラクター
基礎教育から一人前看護師育成過程のプログラムの
後輩育成に携わる人材
,牢14
講義
。研修は、講義と演習で構成し、看護学科2年生の基礎技術演習の指導者、
一人前看護師育成プログラムのOSCEの評価者等に参加しています。
●
銅
鼻
戸
壷
ー
OSCE
一一
錐鯵鍾&ご蝿
・基礎教育から卒後3年目までの後輩育成に携わる人材である教育インストラク
ターの育成を行っています。対象は、プリセプター、キャリア支援スタッフ委員を
経験し、教育インストラクターに自主的に参加意向を示したジェネラリストです。
I
復帰支援
出産や子育てで一旦離職した看護師が、臨床現場に復帰しやすいように、離職期間も途切れない学習・
教育支援とスキルスラボでの種々の実施研修やe-ラーニングシステムを取り入れた自己学習を支援するプロ
グラムを開発し、支援することで、復帰時の心理的負担が軽減され安心して復職できることを目指しています。
’
’
職場とのつながりを維持するための支援
’
ワーキングマザーサポートブツクの記布
キャリア通信とランチョンセミナーの案内の郵送
▽
職場システムに適応するための支援
電子カルテ謝習・看蕊支術演習
ランチョンセミナー
▼
復帰を継続させる支援
院内の病児保育室の案内
ランチョンセミナー
復帰をされている先輩ママナースから、毎日の生活リズム、工
夫していることなどの具体的な話を聞き、子育て中の同僚と情報
交換を行っています。
看護技術演習
電子カルテ講習
復帰前の方に看護業務に必要な電子カルテの
操作について自己学習を中心に行っています。
スキルスラボ活用
採血、静脈注射、吸引、フィジカル
アセスメントの演習を行います。
看護師及び看護学生の看護実践力の育成と向上を図るため、知識と技
術を統合する体験型の学習や、より臨床に近い状況でのシミュレーション演
習を行う場として活用できるスキルスラボの環境を整備しています。
電子カルテ・e-ラーニングの利用も可能です。
P4『
?
#
ご
。Pエ寵
』
看護学科授業
調査・データ管理
看護部集合研修
「循環型教育システムによる看護師育成プラン」の特徴を踏まえ、受講
者の研修満足度、全看護職員の看護臨床能力などの調査と各プログラム
評価を通して総合的にプランの評価を行うことを目的としています。
’
’
3.事業計画
|事業内容
一一上一一、一-L-d
’21年腰’
22年腹
23年度
・看護実践キャリア開発
センター開設
。スキルスラボ整備
画ホームページ開設
風事業報告会開始
画評価ユニットによる
・看護磯臨床能力謁査闘鐙
・事業報告書発行開始
キャリアバス
・看護管理者セミナー開始
風キャリア教育開始
構築
・看護管理スーパーバイズ
プラン全体
輿中堅達人開始
画看護実践キャリア開発
センター施設見学プロ
OSCE開始
教育プログラム
・キャリアカウンセリング
・キャリア開発オンライ
事業評価
ンシステム導入
圏復帰支援開始
感教育目標到達度及び
e−ラーニングによる
画e−ラーニング導入
開発
事業評価
グラム開始
中間評価実施
開始
。一人前看調師育成開始
「盃尿雨
24年艇
ロ教育インストラクター葡鋼始
事業評価
学習成果による
プログラムの評価実施
画公開講座開始
・スキルスラボ準備
・スキルスラボ整備後
・スキルスラボ整備
・シミュレーター活用
プログラム作成
新稼働
スキルスラボ
事業評価
活用
ロシミュレーター活用
セミナー実施
調査・
口調査デもザイン作成
。受調者研修満足度・看
護師臨床能力調沓開始
データ管理
ロシステムの検討
口キャリアセンターによる
交流
人事交淘雌進開始
・調査結果分析とプログラム
にフィードバック開始
,患者満足度等の調査
事業評価
開始
・教育インストラクターによる
看議学科の授業参加開始
・看護学科教員の臨床
事業評価
研修報告会開始
l可竺
4.事業の情報公開
看護実践キャリア開発センターでは、院内外に向け、事業
寧か〃ター塞綴講講
に,
の取り組みをキャリア通信・ホームページ・ブログで紹介して
おります。また、現在行っているプログラムの成果についても
岱孟シックL/AJU項瞳…=闇…,
学会、報告会で発表をしています。
看
護
の
麗
堤
臆
1電碗曾諏唖
画■回■﹄■且画98
恩
講蕊
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撫韓;議濡,診….'c……=,富…
伊後:璽
報告会
23年度から開始しました公開講座に加え、
24年度から、他施設の方に研修の見学.教
育プログラムの説明などを行っております。本
学の取り組みが、地域の看護師教育に少しで
お役に立てれば幸いです。
キャリア通信
センター長挨拶
蕊蕊︾
看護部と看護学科の協働で取り組んでいる「循環型教育シス
テムによる看誰師育成プラン」を始めて3年が過ぎ成果が出てま
いりました。今後は、看護師のワークライフに合わせたキャリアブ
ランの充実を図U、質の高い看護師の育成とキャリアの継続によ
り安心・安全な医療へ貢献していきたいと考えています。
京都府立医科大学附属病院
副病院長兼看護部長
看護実践キャリア開発センター長
小城智圭子
評室
■
公開講座
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I