3.仕掛けは対象顧客に価値と思いを伝える熱い情報発信だ!

マーケティング強化書
成長を目指す従業員30名迄の中小企業経営者のための
3.
仕掛けは対象顧客に価値と思いを伝える熱い情報発信だ!
谷氏
ところで、総務省「事業所・企業統計調査」によると日本には約470万の会社(個人事業所を含む。会社
のみなら160万社)もの会社があるんです。すごいですよね。よく“ 売れない、売れない ”って嘆く声が聞
こえるけど、本当にそうなんでしょうか?会社でお客様のことを考えて、当たり前のことを馬鹿にせずに、
ちゃんとやる・・・。そんな基本行動や積極性が発揮できているんでしょうか。
平野課長
あれ∼なんだか、ウチの営業部のことを言われているようで・・・。
島取締役
本当だね。
谷氏
そう、“ 市場はある!”というところから、話を進めないと、何も進みません。過去も、現在も未来も、
“(モノを売るという)営業なくして経営なし ”なんですね。そして、大事なことは、グローバルシステムさん
にとってお客様に伝えたい情報は何か、本当に整理できているか?つまり、情報化できているかです。
商品やサービスには、“ 情報 ”が付いている。それは、お客様に伝えたい価値やお客様が知りたいことな
んですよ。それをどう伝えるか?
一に、情報発信
二に、情報発信を提供する人材力
三に、マネジメントシステム
今はここを妥協しないことですね。
平野課長
情報は、“ 伝えたい価値 ”や“ お客様が知りたいこと”ですか・・・すると、お客様の利益につながることや困
っていることをお伝えするということですね。でも、もし、お客様の知りたいことがわからない場合は・・・?
島取締役
市場調査をしたり、お客様アンケートや直接お伺いして、満足度を確認したり。
平野課長
なるほど、それに対して我が社の商品やサービスがどうお応えできるのかをしっかりと整理して、お伝えす
る・・・それが価値ある情報。特に、法人のお客様には利益向上のお手伝いが必要。利益には、先ほど教えて
頂いたように、客数増、客単価増、コストダウン、回転、マネジメントなどの目に見える利益と、イメージと
か、信用強化につながる目に見えない利益がある。
その情報に関心を持って頂いたお客様が問い合わせや引き合い、見積もり依頼を出して頂けるということですね。
わかりました!私たち、営業部門は“ 価値ある情報 ”をしっかり収集し、整理しなければならない。そして、
“ 情報をどうお客様に伝えていくか“ということが求められているんですね。
谷氏
そう、それを効率よく伝えたり、情報を知って頂くために、展示会やイベント、セミナー、プレゼンテーション
などを活用して撒き餌をする。その情報の有為性をしっかりと伝えられたら、お問い合わせが来る。それを
しっかりと営業スタッフが個別プレゼンテーションで刈り取る・・・というわけですね。
平野課長
先生、是非、そのあたりの展示会やイベント、セミナー、(個別)プレゼンテーションのポイントについて
教えて下さい。
島取締役
私も是非!その上で、宮崎社長にいろいろと社内提案したいと思います。
谷氏
わかりました。では、すこし長丁場になるかもしれませんが、ついてきて下さい。
注)情報発信の情報化とは、お客様の知りたいことや知らせたいことを、伝達できるようにまとめること。(ベネッセ表現読解国語辞典)
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