チュニジア経済開発・投資国際会合「Tunisia 2020」のご案内

2016 年 10 月 6 日
ジェトロ・パリ事務所
チュニジア経済開発・投資国際会合「Tunisia 2020」のご案内
- 別紙: 渡航に際しての安全対策上の参考情報 首都チュニスへの渡航リスクは「中程度」であり、その背景にデモによる混乱と潜在的なテロの
リスクといった要因が挙げられます。渡航に際しては、犯罪及びテロへの警戒の他、反政府デモと
いった抗議運動の動向に注視する必要があります。その他、延長されている非常事態宣言の関係で
予告なく夜間外出禁止令が発令される可能性があるため、時間を厳守した行動をとるようにして下
さい。
以下に、首都チュニスの現在の治安状況と、渡航に際しての安全上の推奨施策を記しております
ので、渡航の際のご参考としてご活用ください。
【テロ】
首都チュニスではテロの脅威が潜在的にあり、過去にテロ攻撃を受けたことがあります。2015
年 3 月にバルドー博物館で発生したテロ事件により、外国人 18 名を含む 20 名が殺害されました。
更に、同年 11 月には大統領護衛隊を乗せたバスで自爆テロが起こり同乗者 12 名が殺害されまし
た。同犯行はイスラム過激派組織「イスラム国」により犯行声明が出されています。
チュニスは欧米人が多いことから以前より、テロの標的ではあったものの、治安部隊によりその
脅威は押さえ込まれていました。しかしながら、隣国でのイスラム過激派勢力の拡大(アルジェリ
ア「マグレフ諸国のアルカイダ(AQIM)
」
、リビア「イスラム国(IS)」
)により、同国はテロの標的
とされ、治安部隊の対応も不十分であったことから、昨年 3 月及び 11 月にチュニスでのテロ事件、
6 月のリゾート地であるスース県でのテロ事件が相次ぎ発生しました。
治安部隊が警備体制を高めテロ防止に努めているものの、全てのテロが阻止できるわけではない
ため、以下の標的となり得る施設周辺では、滞在時間を極力短くし、また滞在時には十分な注意を
払うようにしてください。
• 欧米在外公館
• 有名観光地
• 欧米人が多く集う通り
• 同国政府関係者、治安部隊とその関連施設
なお、昨年 11 月のテロ事件を受け、チュニジア政府は全国での非常事態宣言を発令しました。
同宣言の期限は何度か延長され、直近では 10 月 19 日まで延長されました。同宣言により、治安部
隊にデモ・集会の禁止を含む追加の権限が与えられています。非常事態宣言の延長によりチュニス
への渡航を延期する必要はないものの、テロ脅威は引き続き懸念事項です。なお、テロ脅威が最も
高いエリアはアルジェリア及びリビアの国境地帯であり、チュニジアでの渡航リスクが「高い」に
当たります。
【犯罪】
渡航者にとって身近な脅威としては一般犯罪が挙げられます。種類は、スリ、引ったくり、携帯
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電話泥棒であり、旧市街の Medina といった混雑した場所でよく起きています。また、窃盗犯が一
人で歩いている外国人女性渡航者を尾行し、隙あらば、昼夜を問わず引ったくりを働く事例が報告
されています。その他、原動付き自転車に乗った若者によるハンドバッグや携帯電話の引ったくり
手口にも気を付ける必要があります。
犯罪者が武装していることは決して多くはありませんが、ナイフで脅された事例も時々報告され
ているため、巻き込まれた場合は決して抵抗しないようにしてください。その他、市街中心部を車
で移動中、交差点等で停車しているときに所持品等を盗まれる事件も起きているため、窓は上まで
閉め、扉は確実にロックするようにしてください。
【抗議運動】
現在チュニジア全土で経済状況の悪化を背景に反政府デモが起きています。デモは通常、政府機
関施設前で発生し、多くの場合は平和裏に終了します。ただし、今年 1 月、2 月に暴動化した抗議
運動が発生し、夜間外出禁止令が課されたことがあります。
2011 年にアラブの春で前大統領ベン・アリ氏が追放されて以来、デモ・抗議活動が相次いでい
ますが、チュニスでは多くは平和裏に終了します。ただし、抗議活動が暴徒化した場合は、警察は
警棒や催涙弾を用いて強制排除にかかり、長引いた場合、夜間外出禁止令が発令されることがある
ため、用心のためにもデモ等が発生しやすいエリアへの移動は避けてください。
【陸路での移動に関して】
陸路での移動は可能ですが、交通規則を守らない人が多く交通マナーが悪いため、各種交通事故
に遭うリスクがあります。よって、陸路で移動する場合、現地の交通状況に慣れている現地の運転
手及び信頼できる車両を用いるようにしてください。また、移動は日中に限定し、移動時間には余
裕を持たせるようにしてください。
その他、10 月 4 日、5 日にガソリンスタンド従業員によるストライキが実施されるため、燃料不
足が予想されます。渡航期間中に同類のストライキの実施の有無を確認してください。また、出発
する前に十分な燃料が確保できていることも確認するようにしてください。
【渡航上の安全対策推奨事項】
 人混みでは一般犯罪被害に遭わないために、警戒心を緩めないでください。
 宿泊先はデモ・抗議活動が頻繁に起きるところから離れた場所に取るようにしてください。
 潜在的なテロ攻撃のリスクがあるため、標的となりうる施設(欧米大使館、観光地、欧米人、
政府要人や軍関係者が集う場所)で過ごす時間を極力短くし、過ごす際は周囲に十分警戒する
ようにしてください。また、不審な点に気づいたら速やかにその場を一度離れるようにしてく
ださい。
 交差点や信号で停車しているときの車両からの窃盗を防ぐために、窓は上まで閉め、鍵をしっ
かり掛けるようにしてください。
 デモや治安当局が集まり始めたら、巻き込まれるリスクを避けるため、速やかにその場を立ち
去ってください。
 イエロータクシーとして知られるタクシーは安全な公共移動手段ですが、運転手が渡航者に対
して過剰請求してくることで有名ですので警戒してください。
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