平成25年度 新プロジェクト創出コラボレーション促進事業成果報告 大阪府テントシート工業組合 大阪府テントシート工業組合 (商工組合) 〒542−0072 大阪市中央区高津1−10−21 代表者名 有本 明久 06-6761-6155 担当コーディネーター 顯谷 敏也 (Attic faith 代表) 金谷 範之(産業繊維アドバイザー) 武田 憲昭 (一級建築士) 構成企業 (株) マルテン商会 (機械器具設置工事業) 、 (株) カシヤマ (建築リフォーム業) 、 (有) トーヨド (内装工事業) 明確にした。また、専門家による建築基準上のアドバイス 落、H17年8月の宮城県沖地震によるスポパーク松森にお を頂きながら、国が要求している安全基準に対する検討を ける天井落下事故を受けて、国交省より都道府県建築主 進めた。これらの検討結果より、本事業における膜天井の 務部宛に技術的助言として通達がなされたが、その内容は 特徴と優位性、具体像を明らかにした。 いずれも現在吊天井に使用されている内面剛性の高い天 ■膜天井設置の施工法の開発と膜天井試作 井材(石膏ボード、 ロックウール石膏吸音ボード、 グラスウー 膜天井の検証を行うため、既存大規模空間建物を数ヶ所調 ルボード、木質材)への対策であり、H23年3月11日に発生 査し、市立市岡商業高校跡地の体育館にて、天井の一部を した東北地方太平洋沖地震による大規模空間建造物の天 使って、膜天井の試作設置を行うことを決定した。設置につ 井崩落事例に基づく今後の対策も同様であり、帆布のよう いては、以下の3つのパターンで試作を行い検証を進める。 な “ソフト材” を使用した天井崩落防止策は講じられていな ① サスペンション型 (懸架式) い。さらに文科省はH25年5月、体育館や武道場のつり天 ② 懸垂型 井などが地震で落下しないようH27年までに耐震性を強 ③ 中央吊り下げ型 化し、安全が確保できない場合は撤去も含めた対応を取る ■試作スケジュール よう各自治体へ通知しており、全国の教育機関の1,500棟 4月末までに詳細仕様を決定し、6月中に試作設置し、 以上がその対象になると見られているため、現行のハード 検証を完了するスケジュールで進める。 ボードに変わる天井材が必要とされている。 2月末:図面ドラフト案作成、素材決定 ■本事業では、震災等による天井構造物の落下防止対策と 4月末:詳細仕様決定 して吸音・不燃性帆布材を天井構造物として取り付ける 6月末:試作設置∼検証 ための施工方法を開発する。これにより安価で安全、耐 その後、安全試験を実施し、製品化に向け進める。 安全・軽量 設置の容易さ デザイン自由度 石膏ボード ターポリンシート 試作設置場所 (市岡商業高校体育館) 施工後イメージ (シミュレーション) 久性に優れた天井構造物を開発し、 震災対応緊急課題へ の対応と新規市場の開拓を図る。 事業内容 ■本事業では、現在の天井材が持つ安全性の問題を解決すべく、 吸音性や断熱性の高いターポリンシート (帆布材) を使って天 今後の課題 ■プロモーションによる認知度向上 地域における構造物での実績づくりと、地域学校関係や文部科学省などへのアピールによる認知度向上 ■安全性に加え、天井の機能として要求される断熱性、遮音性の実現と、美観をデザインにどのように盛り込むかの検討 ■膜天井設置のための工法開発と軽量な吊金具等の天井支持部材パーツの検討 井構造物 (以下、膜天井と称する) を制作するものである。 ■膜天井は現在の内面剛性のハード材と違い、布地風合を 持つ “ソフト材"であるため、 これまでの各種ボードと異な り極めて軽量化が図れ、落下しても安全が保たれ易く、 ま 企業グループのニーズ ■膜天井の認知度向上と適用場所 (販路) の拡大 た帆布素材であるため、設置の容易さやデザイン性にも 今後、試作結果をベースに、地域の学校施設や文部科学省へのアピールを行い、認知度の向上と事業の 新たな価値向上をもたらす。 収益性確保を目指す。 生むことも、空間設計上、大きな差別化ポイントとなる。 ■利用シーンとしては、天井高さ7メートル以上の屋内運動 場 (体育館) やホールなどの天井素材を想定しており、今 ■デザイン面の価値向上 素材の柔らかさや、それが醸し出す暖かみや優しさを活かすデザイン、半透過素材によるライティング効 果の検討等が必要であり、 デザインハウス関連事業者などとのパートナーシップが必要である。 ■基本特徴の強化 後、学校関係や文部科学省にアピールを行うことで認知 さらなる軽量化や施工の容易性を追求するため、天井支持部材メーカーや素材メーカーなどとのパート 度を高め、普及を図っていく。 ナーシップが必要である。 大阪府 テントシート工業組合 また、素材が持つ 「柔らかさ」 が 「暖かみ」 や 「心地よさ」 を オーシングループ キセイ (株) (建設業) 、 年9月の十勝沖地震による空港ターミナルビルの天井崩 イズネットグループ 専門家 ■膜天井の優位性、訴求ポイントについて、現状調査も含め 東和製作所グループ 電話 ■大規模空間建築物の天井の崩落対策は、 これまでにH15 八洲電業グループ 住所 事業成果 あかとり研究所グループ 代表企業 目的 16 ユニックスグループ 大規模空間建築物の 天井構造への 帆布材天井膜の 施工技術の開発と その普及促進 平成25年度 新プロジェクト創出コラボレーション促進事業成果報告 EVジャパングループ 15
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