冬場の乾燥から肌を守る

SANYO
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SPT
サンヨー
プロダクト・トピックス
化粧品の保湿機能
冬場の乾燥から肌を守る
気温が下がり空気が乾燥する冬場は、
肌も乾燥しがち。
肌の乾燥を防ぎ、
潤いを保つために、
保湿成分を含むさまざまな化粧品が開発されています。
今回は、
肌の潤いを保つ保湿機能と保湿成分がどのように製品に取り入れられているかを紹介します。
2016 新春 No.494
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SPT 冬場の乾燥から肌を守る
ま す。乳 液 や ク
リームは、化粧水
分や保湿成分を補
肌が乾燥する原因は
水分と皮脂の減少
私たちの肌の潤いは肌の内側に
給 す る と と も に、
の後に使用し、水
ある角層内の水分や肌の表面にあ
肌の表面に人工の
こ の ほ か、冬 場
る皮脂膜の働きによって保たれて
温が下がって空気中の水分が減る
になると肌をしっ
皮脂膜を作って肌
と、肌 の 水 分 が 逃 げ て し ま う か ら
とりさせるタイプ
い ま す。し か し、空 気 が 乾 燥 す る
で す。さ ら に、冬 は 寒 さ で 血 行 が
の入浴剤の使用が
の表面を保護する
悪 く な る た め、新 陳 代 謝 が 乱 れ て
多くなります。入
と 肌 の 水 分 が 奪 わ れ、乾 燥 し が ち
皮 脂 が 減 り ま す。皮 脂 が 減 る と 皮
浴剤は、肌に水分
役割を果たしま
脂膜のバリアがなくなるので肌の
をまとわりつかせ
に な り ま す。肌 の 水 分 は 乾 燥 し て
水 分 が 蒸 発 し や す く な り ま す。冬
る こ と に よ っ て、
す。
場 の 肌 の 乾 燥 に は、こ う し た 季 節
保湿成分を補います。
い る と こ ろ へ 行 き や す い た め、気
的な要因が関係しているのです。
そ こ で、乾 燥 し た 肌 に 水 分 を 補
給して潤いを保つために使われる
るコーティング機能の二つで構成
作って水分が蒸発しないようにす
れています。
も保湿剤として化粧水などに使わ
保湿成分としてよく知られている
潤いを与えることができる水溶性
材質そのものが水分を保持して
助 剤 と し て 使 わ れ て い ま す。こ う
にまとわりつきやすいようにする
保湿成分や香り成分が効果的に肌
は、入 浴 剤 に も 使 用 さ れ て お り、
PEGの 高 分 子 タ イ プ の も の
のがヒアルロン酸やコラーゲンな
い っ た 用 途 で お 役 に 立 つ べ く、三
されています。
化 粧 品 の 保 湿 機 能 は、肌 の 内 側
ど で す が、
PEG︵ポ リ エ チ レ ン グ
洋化成は低分子から高分子までさ
の が 保 湿 機 能 を 持 つ 化 粧 品 で す。
う タ イ プ が あ り、そ れ ぞ れ 用 途 も
に水分と保湿成分を浸透させる補
リ コ ー ル︶の 低 分 子 タ イ プ の も の
保湿の鍵を握る
水分補給と
コーティング
違 っ て い ま す。化 粧 水 は 、 肌 に 水
給 機 能 と、皮 膚 の 表 面 に 油 の 膜 を
ム な ど 剤 型︵化 粧 品 の 形 状 ︶ の 違
化粧品には、化粧水、乳液、クリー
分や保湿成分を補うために使用し
三洋化成ニュース
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化粧品の保湿機能
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化粧品の保湿機能
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ています。
ま ざ ま な 分 子 量 のPEGを 用 意 し
る乳化剤や分散剤としての界面活
え、化 粧 品 に 保 湿 や 油 成 分 を 混 ぜ
ラ イ ン ア ッ プ し て お り、化 粧 品 や
性 剤﹃イ オ ネ ッ ト﹄な ど の 製 品 を
め に 配 合 さ れ る の が、ミ ネ ラ ル オ
入浴剤に利用 さ れ て い ま す 。
コーティング機能を持たせるた
イ ル︵鉱 物 油︶や 脂 肪 酸 エ ス テ ル
いった異なる剤型の化粧品を作る
よ っ て 化 粧 水、乳 液 、 ク リ ー ム と
り、そ の 配 合 比 率 を 変 え る こ と に
テルはさまざまな種類のものがあ
性 質 を 持 っ て い ま す。脂 肪 酸 エ ス
性 が あ り、肌 に 優 し く 皮 脂 に 近 い
で き た 物 質 の こ と で、水 と の 親 和
は脂肪酸とアルコールが結合して
よ く 使 わ れ ま す。脂 肪 酸 エ ス テ ル
ら保湿できるボディシャンプーと
シ ャ ワ ー ク リ ー ム、体 を 洗 い な が
前に体に塗って潤い成分を与える
な っ て い ま す。ま た、シ ャ ワ ー の
せた商品開発が行われるように
い う よ う に、個 別 の ニ ー ズ に 合 わ
う 分 類 に 加 え て 男 女 別、年 齢 別 と
類 も、季 節 別 や 肌 の タ イ プ 別 と い
な 化 粧 品 が 提 供 さ れ て い ま す。種
人 々 の 意 識 が 高 く な り、さ ま ざ ま
近 年、肌 の 乾 燥 を 防 ぎ、潤 い を
こ と が で き ま す。こ れ ら の 油 成 分
い っ た 新 商 品 も 登 場 し て い ま す。
な ど の 油 成 分 で す。ミ ネ ラ ル オ イ
を 水 に う ま く 乳 化、分 散 さ せ る 働
三 洋 化 成 は、乳 化、分 散 な ど 界 面
ニューポールPP、
LBシリーズ
液状
スキンケア化粧品の油性配合剤として使用される。不
揮発性で凝固点が低い。水への溶解性の異なる製品
を取りそろえており、
加脂効果の調節が可能
ニューポール50HBシリーズ
液状
スキンケア化粧品の水性配合剤として使用される。
水溶性で粘性調節剤や、皮膚への潤滑効果が期待
できる
エマルミンCCシリーズ
固状、
ろう状
軟こうや化粧品クリームの乳化剤として使用される。
酸やアルカリが存在しても加水分解しにくい
イオネットSシリーズ
液状、
粒状
スパンタイプとして知られる親油性の非イオン界面活性
剤。
クリームタイプの化粧品には他の親水性の非イオン
界面活性剤と組み合わせて使用する
イオネットTシリーズ
液状
ツィーンタイプとして知られる親水性の非イオン界面活
性剤。
クリームタイプの化粧品には他の親油性の非イ
オン界面活性剤と組み合わせて使用する
液状、
固状
親油性から親水性の製品まで幅広く取りそろえている
イオネットM、
Dシリーズ
保つためのスキンケアに対する
きをするのが三洋化成の得意とす
活 性 剤 の 機 能 か ら、新 し い 可 能 性
クリームやローションタイプのスキンケア化粧品などに使
用される。皮膚になじみやすく、水溶性で保湿性を有
し、
不揮発性で、
油のようにべとつかない
PEGシリーズ
ルはハンドクリームなどの原料に
る界面活性剤です。
を拓くお客様の商品開発に貢献し
ていき ま す 。
液状、
ワックス状、
ペースト状、
フレーク状、
粉末状
乳化
可溶化
分散
特長
保湿
湿潤
性状(25±5℃)
製品名
機能
保湿や油成分を
混ぜる界面活性剤を
提供
三 洋 化 成 は、そ の も の 自 体 が 保
湿 機 能 を 持 つ 前 述 のPEGに 加
■三洋化成の主な化粧品用保湿剤や乳化剤
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