#3102473-9707002 HTPN 9050 (黒カバー) HTPN 9150 (透明カバー) サーマルプリンタメカニズム 技術解説書 Rev.1 (発行日:平成 14 年 2 月 6 日) JAPAN SUBCONTRACT INC. 株式会社日本サブコントラクト 最初に! この技術解説書は HTPN9050/9150 を最適に駆動させるためのものです。 ご使用の際は当解説書をよくお読みになり、正しくお使いください。 ご注意! 本技術解説書にある回路例をご使用される際は、工業所有権について充分 調査してください。 目 次 1. 特 徴 .................................................................................................... 1 2. 仕 様 .................................................................................................... 2 2.1 一般仕様................................................................................................. 2 2.2 基本構成................................................................................................. 3 3. サーマルヘッド............................................................................................. 5 3.1 仕様 ....................................................................................................... 5 3.2 サーマルヘッドの構成 ................................................................................ 6 3.3 ヘッド分割処理 ......................................................................................... 6 3.4 入力データ印字方式 ................................................................................. 7 3.5 電気的特性.............................................................................................. 8 3.6 タイミングチャート ...................................................................................... 9 3.7 サーミスタ仕様 ........................................................................................ 10 4. モータ仕様................................................................................................ 12 4.1 紙送り ................................................................................................... 13 紙送り ................................................................................................ 14,15 5. カバー開閉スイッチ仕様 .............................................................................. 16 6. 紙無し検出センサー仕様 ............................................................................. 17 6.1 絶対最大定格値 ..................................................................................... 17 6.2 電気的光学特性値 .................................................................................. 17 7. 紙入機構(シャーシ)部仕様.......................................................................... 18 8. 接続仕様 .................................................................................................. 19 8.1 ヘッドフレキシブルケーブル制御端子......................................................... 19 フレックスケーブルの推奨コネクタ.............................................................. 20 8.2 9. モーター及びマイクロスイッチ制御端子....................................................... 21 推奨事項 .............................................................................................. 22 9.1 安全性における注意事項......................................................................... 22 9.2 機構設計上の注意事項........................................................................... 22 9.3 通電に関する注意事項............................................................................ 23 9.4 紙送りに関する推奨事項 ......................................................................... 23 9.5 プリンタ取付け上の推奨事項 .................................................................... 23 9.6 一般推奨事項........................................................................................ 25 9.7 プリンタヘッドの使用上の制約................................................................... 25 9.8 清掃に関する推奨事項............................................................................. 25 設計資料 1 ラベル仕様.................................................................................... 26 設計資料 2 プリンタ図面 ............................................................................ 27~30 設計資料 3 印字構成 ...................................................................................... 31 設計資料 4 1.感熱紙 P220AG 仕様書 ............................................................ 32,33 2.感熱紙 P220AG 印字テーブル ....................................................... 34 3.アキシオムペーパー仕様書........................................................... 35 4.アキシオムペーパー印字テーブル.............................................. 36,37 1. 特 徴 クラムシェル方式を採用した HTPN9050/9150 は、従来のサーマルプリンタの 機構とは大きく異なり感熱ロール紙を収納できるバケット部を持ち、マニュアルカッタ (ティアバ)も標準装備したプリンタメカニズムです。5V 駆動ヘッド搭載により電源を 小型化でき、ダイレクトサーマルによる静かで速い印字を可能にしました。 ・ 5V 単一 電源/電池駆動 ・ クラムシェル方式(ロール紙投げ込み方式) ・ 紙入れバケット、ティアバ(マニュアル・カッタ)が標準装備 ・ 高解像度厚膜ヘッド ・ 厚紙対応、ラベル対応 主な用途 ●携帯機器 ●分析機器 ●計測機器 ●POS(携帯 POS 端末) ●データ端末機 1 2. 仕 2.1 様 一般仕様 項 仕 目 様 印字方式 ダイレクト・ラインサーマル ドット数 384 ドット 解像度(ドット密度) 8 ドット/mm 印字幅 48 mm 紙幅 60 mm ヘッド温度検出 サーミスタ カバー開閉検出 マイクロスイッチ 紙無し検出 光学センサー(反射型) 紙送りピッチ 2 モーターステップ 0.125 mm 動作電圧範囲 消費電流 Vch(ヘッド) 4.5~6.5 V Vcc(ロジック) 4.75~5.25 V (5V 駆動時) 42 mA/ドット*1(5V 駆動) ヘッド(Vch) 55 mA/ドット (6.5V 駆動) ステッピングモーター 250mA(相) (5V 駆動) ロジック(Vcc)消費電流 325mA(相) (6.5V 駆動) 5mA/64 ドットオン時(5V 駆動) 動作温度範囲 0~+50℃ 保存温度範囲 -20~+60℃ 湿度 20~80%(結露なし) 寿命(25℃定格エネルギー) 耐パルス性 *2) 1×108 パルス以上(OE 信号) 耐摩耗性 *3) 30 km 以上 外形寸法 幅 92.8 mm 奥行き 76 mm 高さ 55 mm 重量 約 150g *1 ヘッド抵抗:120(Ω) *2 標準試験(5V,30℃,プリントヘッド:120Ω,印字速度:30mm/s) *3 アキシオム標準試験(5V,25℃,印字率:30%,印字速度:30mm/s)による。 2 2.2 基本構成 カバー ティアバ (マニュアルカ ッタ) シャーシ カバー開閉 スイッチ ステッピングモ ータ 紙送りギア ヘッドスプリング 3 プリンタ断面図 プラテンローラ プリントヘッド フレキシブルケーブル (FOB) オプトセンサー 4 3. サーマルヘッド 3.1 仕様 項 目 仕 ロジック電圧(Vcc) 5V±5% *1 ヘッド駆動電圧(Vch) 4.5~6.5V 様 消費電流 42 mA/ドット(5V 駆動時) ヘッド(Vch) Max ロジック(Vcc) ヘッド抵抗値 0.5mA/ドット(5V 駆動時) ヘッドランク A:127~132Ω B:115~126Ω C:108~114Ω ドライバーチップ 64 ビット C-MOS 総ドット数 384 ドット *1 6個 Vch から Vcc を分離することにより、Vch の電圧を 4.75(V)以下に設定する ことが出来ますが、Vcc は必ず 5V±5%範囲内でご使用下さい。 5 3.2 サーマルヘッドの構成 出力 Vch 1 2 出力 3 4 62 63 64 発熱体ライン→ GND 出力イネーブル OE 64 ビット バッファ・レジスタ LATCH 64 ビット シフト・レジスタ シリアル入力 (SI) CLOCK シリアル出力 (SO) 3.3 ヘッド分割処理 サーマルヘッドの OE 数は 6 つあり、6 分割にて駆動することが可能です。 但しこの場合、紙送りモータ回転数を下げなければならなくなり、モータの駆 動音が大きくなり、発熱も大きくなります。 OE 番号 通電ドット番号 ドット数/OE OE 1 1~64 64 OE 2 65~128 64 OE 3 129~192 64 OE 4 193~256 64 OE 5 257~320 64 OE 6 321~384 64 6 3.4 入力データ印字方式 R64 R1 R64 発熱体 発熱体 チップ n+1 チップ 1 SI R1 SO SI SO OUT IN CLK LATCH OEn+1 OEn シリアル入力(SI)された印字データは、クロック信号に同期して転送されま す。次に LATCH 信号により印字データはバッファレジスタに記憶されます。 記憶された印字データは出力イネーブル(OE 信号)により発熱体(R1~R64) へ通電します。384 ドット構成の HTPN9050 用ヘッドは 6 個のドライバ IC を搭載しており、第 1 ドライバ IC の SO 出力ポートは第 2 ドライバ IC の SI 入力ポートに、また第 2 ドライバ IC の SO 出力ポートは第 3 ドライバ IC の SI 入力ポートにそれぞれ接続されています。 ドット・ライン(発熱体) 1 1 プリント ヘッド基板 給紙方向 感熱層 データ入力 プリントヘッド底面図 感熱紙 (チップ側) 入力される最初のデータビットは、印刷される最初のデータビットである。 First Input First Output (FIFO) 7 3.5 サーマルヘッド電気的特性 温度=25℃ 項 目 記号 規格値 条件 Min. Typ. Max. 単位 平均抵抗値 Rave 108 120 132 Ω ヘッド印力の許容電圧 Vch 4.5 - 6.5 V ロジック部電源電圧 Vdd 4.75 5.00 5.25 V ロジック部電源電流 Idd - - 30 mA ALL-HIGH 64drivers ON 入力電圧 “High” Vih 0.7Vdd - Vdd V Vih=Vdd 入力電圧 “Low” Vil 0 - 0.3Vdd V Vil=0 入力電流 “High” Iih - - 0.5 μA Vdd=5.0 入力電流 “Low” Iil - - -0.5 μA So 出力電圧 “High” Vsoh 4.45 - - V So 出力電圧 “Low” Vsol - - 0.05 V Il - - 60 μA Do 漏れ電流 Vdd=4.5V ALL-LOW Vdd=5.0V 最大クロック周波数 t1 - - 5 MHz 次ページ クロック・パルス幅 t2 70 - - ns 参照 クロック-SI セットアップ時間 t3 40 - - ns クロック-SI ホールド時間 t4 40 - - ns ラッチ・パルス幅 t5 100 - - ns クロック-ラッチ・セットアップ時間 t6 100 - - ns クロックラッチホールド時間 t7 - - 120 ns So 遅延時間 t8 - - 4.5 μs OE-DO 遅延時間 t9 - 1.5 4.5 μs DO 立ち上がり時間 t10 - 1.5 4.5 μs 8 3.6 タイミングチャート t1 t2 Clock t3 t4 Serial In t7 t7 Serial Out t6 t5 Latch OEn: t8 t9 Data Out n: Clock 90% t10 t8 90% 10% シリアル/パラレル・シフト・レジスタ・クロック、 パルスリーディングエッジ動作 (レスト・レベル=ロジック 0) クロック周波数 5MHz、クロック立ち上がり時間 <50ns Serial In(SI) シリアル入力 Serial Out(SO) シリアル出力 Latch データ・メモリ入力信号、ロジック・レベル1にて作動 (レスト・レベル=ロジック 1) Oen 出力イネーブル 電力作動信号はロジック・レベル 1 にて作動 Data Out n(DO) 加熱ドッドへのデータアウト * 入力レベルは全て C-MOS レベルです。 9 10% 3.7 サーミスタ仕様 項 目 一般特性 形式 対天候型(IEC)40/85/56 使用温度範囲 -20℃~+80℃ 25℃定格抵抗 Rn=100kΩ(数値表参照) Rn 公差 5% 25℃における最大熱放散 Pmax=0.24mW 熱放散定数 □=5mW/℃ サーミスター時定数/ドット・ライン t=30 秒 温度と抵抗値の関係(曲線参照) このサーミスターは 100kΩの定格値を有します。抵抗変化は、下記の式で表 されます。 1 1 − T Tn R=Rn exp B T はケルビン度(°K) B=4066°K Rn=100kΩ:温度 Tn(295°K)での参考値 注意)サーマルヘッドの寿命を維持するため、サーミスタの温度が 60℃を 超えたら印字を停止するよう制御して下さい。 10 抵抗/温度曲線 11 4. モータ仕様 項 目 仕 型式 様 PM 駆動方法 バイポーラ 巻線抵抗/相 20Ω±7% 相数 2相 励磁方式 2-2 相 定格電圧 5V 消費電流 平均:250mA/相 ピッチ角度 7.5°±1° 1 回転当たりステップ数 48 最大駆動周波数 680PPS モーターステップ当たり紙送り量 0.0625mm リード長さ 100mm 12 4.1 紙送り モータ・フィード・タイミング・ダイアグラム t1 IP1 (A) t2 IP2 (B) tm モータステップ td ヒーティングサイクル 毎回、モータを 8[ms]以上停止させる場合、モータを適切な位置から再起動する為に、 次のステップは 1[ms]以上長くして下さい。 用紙の感度の違いによって、印字ムラが発生する場合 ・高感度の感熱紙をご使用の場合、用紙がオーバーヒートして印字ムラが起きることが あります。この場合、印加パルスをヒーティングサイクルの開始の td=0.5ms 以上に 設定して下さい。 ・印字ムラがなく、感熱紙感度が適切な場合、td=0 に設定することが出来ます。 13 モーター初期化: 電源を投入したとき、また電源をリセットしたとき、モータが適正な位置にくる よう初期化の操作が必要です。両相とも t1=1ms の間、同じ大きさの電流を 流す必要があります。 その後ギアの遊びを修正するためモータを 16 ステップ回転させて下さい。 印字モード: モータには 4 つの異なる相があります。 P1=A, P2=B の場合、順方向紙送りは次の通りです。 AB AB AB AB AB 励磁シーケンス シーケンス 信号名 ステップ 1 ステップ 2 ステップ 3 ステップ 4 A Low High High Low B High High Low Low A High Low Low High B Low Low High High 駆動回路例の入力電圧波形 H A B A L H L H L H B L 1 ドットライン 14 IP,t2 推奨値: IP=±250 mA t2>2.2 ms モータ起動、停止 モータを停止させる時は、印字ステップ最後の相と同じ相を 1 ステップ分励磁 してから停止して下さい。 また、停止状態では、モータの発熱を防ぐため無励磁にして下さい。 停止状態から起動させるときは、停止ステップと同じ相を 1 ステップ分励磁後、 印字ステップを開始して下さい。 この動作により、頭出し時の印字省化を防ぐことが出来ます。 モータ起動、停止のタイミング 1 ドットライン A B A B H L H L H L H L 印字ステップ 印字ステップ 停止 停止状態 起動 ステップ ステップ カバー開閉とモータフィード ティアバー(マニュアル)カッターを使用して、紙切りを行った時、 カバーマイクロスイッチが開いた状態になる場合があります。この状態を回避 させる為には、印字前にモータフィードを 32 ステップ以上回転させることに よって、カバー及びマイクロスイッチが閉じる方向に働きます。 15 5. カバー開閉スイッチ仕様 項 目 仕 様 最大定格電流 0.1A 最大定格電圧 30V 接点抵抗 1Ω以下 リード長さ 120mm HTPN9050/9150 には、カバーの開閉を検出するためのマイクロスイッチが搭載されて います。マイクロスイッチの設定は次のようになっています。 カバー マイクロスイッチ設定 閉 CLOSE(印字状態) 開 OPEN <外部回路例> R=10KΩ HTPN 9050/9150 DR sw マイクロプロセッサー 4. マイクロスイッチ C=0.1μF 最大定格 0.1A、DC 30V 接点抵抗 最大 1Ω GND 16 6. 紙無し検出センサー仕様 6.1 絶対最大定格値 (温度=25℃) 項 記号 最大定格 順電流 IF 50mA LED 逆電圧 VR 5V (入力部) 許容項失 PD 75mW フォト コレクタ・エミッタ間電圧 VCEO 30V トランジスタ コレクタ電流 IC 20mA コレクタ損失 PC 75mW (出力部) 6.2 目 電気的光学特性値 項 入力部 出力部 伝達特性 目 (温度=25℃) 記 号 条 件 特性値 順電圧 VF IF=4mA Max.1.2V 逆電流 IR VR=5V Max.10μA 暗電流 ICEO VCE=10V Max.0.1μA 光電流 IO VCE=5V,IF=4mA Typ.100μA 漏れ電流 ILEAK VCE=2V,IF=4mA Max.0.1μA 立上り時間 tr VCC=2V,IC=100μA Typ.30μ RL=1KΩ sec <外部回路例> Vcc(5V) HTPN9050/9150 47KΩ Vo オプトセンサー If GND 検出条件:If=20mA 時 ペーパー有の場合出力は LOW( Vo<1V ) ペーパー無の場合出力は HIGH(Vo>4V) 17 Vcc(5V) Vcc(5V) <低消費回路例> 10KΩ 出力ポート BC807 47KΩ HTPN9050/9150 180Ω Vo オプトセンサー If GND 条件:出力ポートからパルス波形を 0.6ms を Low レベル出力し、 パルス立下がりエッジ後 0.2ms 間、Vo を測定する。 7. 紙入機構(シャーシ)部仕様 項 目 仕 様 感熱紙ロール径 max. φ50mm(長さ 25m 紙管あり) シャーシ材質 ABS-PC(UL94-V0 認定) 18 8. 接続仕様 8.1. ヘッドフレキシブルケーブル制御端子 端子番号 信号名 機 能 1 Vch サーマルヘッドコモン 2 Vch サーマルヘッドコモン 3 CLOCK データ転送用同期信号 4 STROBE ラインプリント用ストローブ信号 5 D-in データ入力 6 GND GND 7 OE1 第一ブロックの印字指示 8 OE2 第二ブロックの印字指示 9 GND GND 10 GND GND 11 OE3 第三ブロックの印字指示 12 GND GND(ヒートシンクと接続) 13 TH1 サーミスタ 14 TH2 サーミスタ 15 OE4 第四ブロックの印字指示 16 GND GND 17 OE5 第五ブロックの印字指示 18 Collector opto 19 Opto GND 20 Anode opto 21 GND GND 22 OE6 第六ブロックの印字指示 23 D-out 24 Vcc ロジック電圧+5V 25 Vch サーマルヘッドコモン 26 Vch サーマルヘッドコモン コレクタ(光学センサー) 光学センサー用 GND アノード(光学センサー) データ出力 19 フレックスケーブルのピン番号 Pin 26 Pin 1 フレックスケーブルの推奨コネクタ 製造メーカ 型番 Molex 5997-26CPB(垂直型) 5997-26APB(水平型) Stocko MZF 9386-6-0-2626 MZF 8896-6-0-2626 推奨コネクタ:26 ピン、ピッチ間隔 1.25mm ・リード挿入型コネクタをご使用する場合、フレックスケーブルをコネクタから頻繁に 抜差しを行うと、ケーブルのコンタクト面を傷める原因となります。 20 8.2. モーター及びマイクロスイッチ制御端子 端子番号 信号名 機 1 A モーター駆動信号 2 A モーター駆動信号 3 B モーター駆動信号 4 B モーター駆動信号 5 DR sw ドア開閉信号 6 GND GND 推奨コネクタ 型 能 番 B6B-PH-K-S JST 日本圧着端子製造 推奨コネクタ 白 6 白 5 オレンジ 4 黄 3 茶 2 黒 1 21 9. 推進事項 9.1. 安全性における注意事項 ○ サーマルヘッドの加熱 サーマルヘッドは発熱体です。CPU の暴走等の影響により常時、通電された場合 加熱による発煙、発火の恐れがあります。次に示すようにソフト及びハード的に 温度管理をして下さい。 〈ソフトウェアの温度検出〉 60℃以上を検出したとき、サーマルヘッドへの通電を停止するように設計して下 さい。(但し、通電の再開は数度の温度差を持って復帰させて下さい。) 〈ハードウェアの温度検出〉 CPU 等の暴走により、「ソフトウェアの温度検出」が作動しない場合 ハードウェアの温度検出(ウィンドコンパレータ回路等)を行い、サーマルヘッ ドへの電源(Vch 及び Vcc)を遮断して下さい。設定温度はソフトウェアの温度検出 より高く、80℃以下に設定して下さい。 異常時は、まずサーマルヘッドの通電を切り、サーマルヘッドの安全を確認の上、 再開して下さい。なお、サーマルヘッドとその周辺部(スプリング、カッター等) は印字中及び印字直後は高温になりますので、直接触れて火傷することがないよ うに、外装設計及び警告等を十分行って下さい。 ○ モータの温度上昇 モータは動作中及び動作後は高温になりますので、直接触れて火傷することがな いように、外装設計及び警告等を十分行って下さい。 9.2. 機構設計上の注意事項 ○ プリンタに機械的な圧力を加えないで下さい。調整不良の原因となり、印字品質 を低下させることがあります。 ○ サーマル・プリントヘッドの軸上回転を妨げないよう筐体側のスペースを取り、 余裕を持たせてください。 ○ フレキシブルケーブルが自由に動けるよう筐体設計してください。 推奨位置としては、9.5 プリンタと I/F ボードの取付け上の注意参照。 ○ フレキシブルケーブルは断線の恐れがあるため折り曲げ加工は行わないで下さい。 ○ フレキシブルケーブルを接続するコネクタは弊社推奨品をご使用下さい。 ○ 液体や金属などの導電性異物がプリンタ内に入らないよう機構取付して下さい。 電源ショートなどにより、事故になる可能性があります。 22 9.3. 通電に関する注意事項 〇 プリントヘッドへ電源(Vcc,5V)を投入する場合は、初めにロジック信号を 4ms 間入力する必要があります。(これは OE をすべてオフにするために 必要です)。ドット・ライン(Vcc,5V)が制御ロジックより先に印加されます と発熱体が壊れることがあります。これは制御ロジックがランダム状態になって いるため、発熱体が最大定格時間以上加熱され焼損するからです。 これを防止するため、ロジック電源(Vcc)を投入した後にヘッド電源(Vch)を 投入してください。電源を切る場合も同じ注意が必要です。まず、Vch 電源を 切り、その後ロジック電源 Vcc を切ってください。残留容量性電荷が消散する ために十分な間合いを取る必要があります。 <投入>①Vcc(5V) 〇 ②Vch <遮断>①Vcc ②Vch(5V) サーマルヘッドに過剰なエネルギーを印加すると、サーマルヘッドが熱で破損 します。規定のエネルギーでご使用ください。 〇 電源オン/オフにするとき、OE 端子は‘disable(Low)’状態にしてください。 〇 サーマルヘッドの電解腐食を防止するため、非印字時には、Vch 電源を OFF に してください。 〇 連続印字を行うときには、ヘッド通電時間を減らし、サーミスタを通して検知 されるヘッド温度が最大温度(60℃) 以下に保たれるようにして下さい。 〇 プリンタ駆動時に電圧が(Vch,Vcc) 規定値以下にならない様、余裕を持って 電源を使用して下さい。 ○ Vch および GND については、電源までの配線抵抗を出来る限り小さくして 下さい。 9.4. 〇 紙送りに関する推奨事項 アキシオム基準に合うロール紙をご使用ください。なおラベル印字をする場合は 弊社供給のラベル用紙を必ず使用して下さい。 〇 推進紙以外の紙を使用すると、印字品質の低下、ヘッド寿命の減少、ローラ、 ヘッドの化学的変化等を起こします。 〇 ロール紙は直径が 50mm 以下紙管ありのものをご使用ください。 〇 紙無しのまま印字しないで下さい。(ゴム・ローラの表面を傷めます。) 〇 紙を切った後、カバー開閉エラーの発生を抑えたい場合は、エラー検知をする前 に 32 ステップ以上紙送りして下さい。フィード動作によりカバーが閉まる方向 に動きます。 9.5. 〇 プリンタ取付け上の推奨事項 プリンタ本体に圧力をかけないようご注意下さい。本体に負担を与える事 によって印字濃度が薄くなったり、印字品質が低下します。 23 ○ プリンタは、水平か、ヘッドが上方向になる様垂直に取り付けて下さい。 ヘッドを下方向にした場合、カバーを開いた際ロール紙が落ちる場合があります。 また、ロール紙が不安定な状態となり印字不具合の原因にもなります。 〇 プリンタ底面には、取付けネジが 3 ヶ所付いています。プリンタ固定には M2.5 又は M2.6 ネジを使用し、ネジ込み深さを 4mm 以下にして下さい。なお、 ネジ取付けトルクは 2kgf(0.2Nm)を超えないように注意して下さい。 ○ フレキシブルケーブルをコネクタから抜き差しする場合、必ず電源は OFF にして下さい。 ○ フレキシブルケーブルは挿入方向に注意し、奥まで確実に挿入し固定して下さい。 〇 プリンタと I/F ボードの取付け上の注意 複写紙・ラベル紙をご使用の場合、あるいは取付けの問題で印字がかすれると いった原因には、下図に示すように、フレキシブルケーブル(FPC)を軽く 弛ませて、プリンタヘッドが感熱紙を押さえる方向に調整して下さい。この事 に よって、印字圧が上がり、印字濃度を高めます。ただし、FPC を弛ませ過ぎる と FPC が逆に固くなり、ヘッドの動きを拘束させてしまう悪影響も出てきます。 FPC を軽く上に弛ませて プリンタヘッドの上を押さえる方向に調整 FPC I/F ボード 24 9.6. 一般推奨事項 〇 プリントヘッド・ヒートシンク(放熱板)周りの通風をよくしてください。 この通風量が不足するとヘッドに蓄熱現象が起き、印字品質が劣化すること があります。 〇 ティアバ(マニュアルカッター)で用紙を切る場合、歯に手や指を直接触れない ようにしてカットしてください。 〇 発熱体及び IC は静電破壊を防ぐため、セット側に措ける静電気対策を充分 行って下さい。(ティアバーは GND に接続されています。) またコネクタ端子に指で直接触れないでください。 〇 プラテンローラの表面に異物が付着していないか確認して下さい。ヘッドを 損傷することがあります。 〇 結露した場合、乾くまでプリンタのスイッチを入れないで下さい。 〇 サーマルヘッド及びその周辺部は印字中高温になりますので、直接触れない よう注意してください。 9.7. プリンタヘッドの使用上の制約 〇 ロジック電源については、過度信号あるいは、寄生信号等の為にフィルターを 使用する事に充分ご注意下さい。(9.2 通電に関する注意事項 参照) Vcc と Vch の電源を分離して別電源でご使用する事をお勧めします。 ○ プリントヘッドは、ヘッドスプリングによって固定されています。 ヘッドスプリングは外部からの強い衝動・振動によって外れる事がありますが、 外れたままの状態で動作をさせると印字かすれ、あるいは印字が出来ないとい う現象が発生します。 プリンタ納品後や、移動頻度が高い場合等には、ヘッドスプリングがバケット 凸部にしっかり挿入されているかご確認下さい。 9.8. 清掃に関する推奨事項 〇 プリンタの使用環境によっては、紙粉や埃が溜まることがあります。定期的な 清掃をして下さい。特にプリントヘッドは少なくとも年 1 回、使用頻度が高い 場合には月 1 回、アルコールを含ませたクリーニングペーパーで清掃して 下さい。なお、ヘッドクリーニングの際は必ずヘッド温度が下がってから 行って下さい。 25 設 形状・ロールタイプ印字面外巻き 紙幅・60mm±0.5 計 資 料 ラベル仕様 1 使用紙・高感度感熱ラベル(AXD114) 紙厚 ・120μm ラベルギャップ長・8mm~16mm (センサー穴 12x4) ラベルサイズ・54 幅x80mm 60mm±0.5 54mm (ロール引き出し方向) 80mm *)2mm 8mm 4mm 2mm 印字開始位置設定基準 *)印字終了後、ラベルを 1 枚分 17mm 排出させる為には、10mmに センサー穴 変更して下さい。 12mmx4mm 注)ラベル紙を使用して印字する場合、 ・プリンタとI/Fボードの取付け上の注意をお読み下さい。 ・ 弊社供給用紙を必ずご使用下さい。 26 設 計 資 料 2 プリンタ図面 27 28 29 30 設 計 資 料 印字構成 3 HTPN9050 は 384 ドットの発熱体をもつサーマルヘッドを搭載しています。 6mm 6mm 48mm(385dot) 0.125mm ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ~ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 0.125mm 紙幅 60mm 31 設 計 資 料 4 1.感熱紙:P220AG の仕様書 1. 1紙質特性 項 目 規 (1) 坪 量 g/m2 (2) 厚 さ (3) 引張強さ タテ kN/m ヨコ 〃 (4) 引裂強さ タテ mN ヨコ 〃 (5) 平滑度 sec (6) 白色度 ハンター % 反射濃度 D 格 試 62±5 75±5 2.2 以上 1.5 〃 245 〃 245 〃 200 〃 J I S J I S J I S P 8 1 2 4 P 8 1 1 8 P 8 1 1 3 J I S P 8 1 1 6 J I S P 8 1 1 9 80 以上(アンバーフィルター) 0.1 以下 験 方 法 J I S P 8 1 2 3 J I S K 7 6 1 1 マクベス濃度計 RD-514 (ラッテン#106 フィルター) 1.2発色特性 項 目 規 (1) 色調 格 黒 立ち上がり温度 ℃ (0.20D 温度) 85±5 実用温度 ℃ (1.00D 温度) 100±5 ℃ 1.10 験 方 法 静発色方法 加熱ブロックを 5 秒間 200g/cm2 にて紙に圧着、 加熱して発色させる。 (2) 静発色特性 (3) 動発色特性 試 以上 動発色方法 三菱 GⅢ印字試験機 0.37mj/dot 薄膜ヘッド(KLT-216-8MGDI) 濃度測定 J I S K 7 6 1 1 マクベス濃度計 RD-514 (ラッテン#106 フィルター) 1.3長期保存性能 項 (1) 白紙保存性 (2) 記録保存性 目 規 格 20℃、65%RH 以下の暗所に5年間保存しても、 2.3 項の発色特性を維持すること。 (暗所には未開封の包装状態を含む) 20℃、65%RH の暗所に 5 年間保存しても、記録の 明瞭さを保つこと。 (暗所にはファイリング状態を含む) 32 1.4保存特性 項 目 規 (1) 白紙保存性 試験前 耐光性試験後 耐湿性試験後 耐熱性試験後 試 各条件において試験し、白紙濃度 が下記の規格を満足すること。 験 方 法 試験条件 1) 耐光性試験 蛍光燈 5000Lux 100 2) 耐湿性試験 40℃ 90%RH 24hr 3) 耐熱性試験 60℃ dry 24hr 白紙濃度 0.10 以下 0.20 以下 0.20 以下 0.20 以下 D D D D (2) 記録保存性 試験前 耐光性試験後 耐湿性試験後 耐熱性試験後 格 2.2 (3)項の条件で発色させた試料 を 発色条件 各条件で試験し、記録濃度が下記の 2.2(3)項による 規格を満足すること。 D D D D 記録濃度 1.10 以上 1.00 以上 1.00 以上 1.00 以上 濃度測定 2.2 項に準ずる 1.5その他の特性 項 目 規 格 (1) 印字品質 印字は鮮明である事。 塗りむらがない事。 (2) サーマルヘッドへのカス付着 実用上で支障となるカス付着がない事。 (3) スティッキング 実用上で支障となるスティッキングがない事。 (4) サーマルヘッドへの摩耗 サーマルヘッドに摩耗障害がない事。 (5) 感熱紙のイオン量 Na イオン K イオン CI イオン (6) 耐指紋性 700ppm 以下 (原子吸光法による測定値) 250ppm 以下 (原子吸光法による測定値) 350ppm 以下 (イオンクロマト法による測定値) 実用上で支障となる指紋退色がない事。 (7) 白抜け 基紙のゴミ、その他の要因による白抜けの発生確率 が A4 版 1 枚中 1 個以下である事。 (8) 人体に有害なものを含まない事。 安全性 33 2. 感熱紙:P220AG 印字テーブル [ms] V 設定 温度 10.00 12.50 17.50 20.00 22.50 25.00 [V] [℃] [mm/s] [mm/s] [mm/s] [mm/s] [mm/s] [mm/s] 5 0 5.21 4.80 4.33 4.33 4.34 4.24 5 10 4.44 4.09 3.76 3.66 3.94 3.84 5 20 3.89 3.58 3.15 3.36 3.56 3.46 5 25 3.83 ★ ★ 3.20 ★ 3.19 5 30 3.78 3.48 3.15 3.05 3.01 2.91 5 40 3.22 2.97 2.94 2.84 2.67 2.57 5 50 2.67 2.46 2.53 2.43 2.33 2.23 ★:未測定 [ms] V 設定 温度 27.50 30.00 35.00 40.00 40.63 50.00 60.00 [V] [℃] [mm/s] [mm/s] [mm/s] [mm/s] [mm/s] [mm/s] [mm/s] 5 0 4.46 3.96 * * * * * 5 10 3.66 3.56 3.36 3.07 3.07 * * 5 20 3.26 3.36 3.16 2.96 3.07 * * 5 25 ★ 3.03 2.83 2.63 ★ * * 5 30 2.98 2.69 2.49 2.29 2.67 2.30 * 5 40 2.48 2.41 2.21 2.01 2.19 1.82 1.86 5 50 2.19 2.13 1.93 1.73 1.96 1.59 1.66 ★:未測定 *:計容通電パルス幅より大きいか、または通電パルス幅がモータ周期を超えている値 ですので、これより低いモータ周波数でお使い下さい。 34 3. 項 アキシオムペーパー:2320061(フランス製)仕様書 目 規 g/m2 (1) 坪 量 (2) 厚 さ (3) 平滑度 格 試 験 方 法 56±3 I S O 5 3 6 61±4 I S O 5 3 4 I S O 300min sec 5 6 2 7(Beckk) (4) 白色度 ハンター % 83min TAPPI T425(BNL2) 反射濃度 OD 0.09min マクベス濃度計 RD 914 (5) 引張強さ I S O 40min MD N/15mm 1 9 2 4 /1 20min CD (6) 引裂強さ I S O 300min MD mN 1 9 7 4 330min CD 黒 (8) 色調 (9) 飽和濃度 1.25min 動的検査 マクベス RD914 (10) 開始温度 ℃ 70maxi 温度圧盤 (11) 飽和温度 ℃ 105-110 温度圧盤 保存特性 項 目 環 境 画像抜け (マクベス RD914) 白抜け (マクベス RD914) 耐熱性 60℃, 24 hrs 10% maxi 0.10 maxi 耐湿性 90% RH-40℃ 5% maxi 0.01 maxi 5% maxi 0.01 maxi 24 hrs 耐光性 5000 ルクス 100 hrs 35 4. V 設定 [V] 4,5 4,5 4,5 4,5 4,5 5 5 5 5 5 5 5 5,5 5,5 5,5 5,5 5,5 5,5 5,5 6 6 6 6 6 6 6,5 6,5 6,5 6,5 6,5 6,5 6,5 温度 [℃] 10 20 30 40 50 0 10 20 25 30 40 50 0 10 20 25 30 40 50 0 10 20 30 40 50 0 10 20 25 30 40 50 アキシオムペーパー:2320061(フランス製)印字テーブル 速度 (mm/s) <2 mm/s >62,5 ms 10,34 9,35 8,35 7,35 6,35 8,85 8,07 7,29 6,9 6,51 5,73 4,96 7,1 6,47 5,85 5,54 5,22 4,6 3,97 5,82 5,3 4,79 4,28 3,77 3,26 4,85 4,43 4 3,79 3,57 3,15 2,72 R=120 Ohm 10 mm/s 12,5 ms 7,43 6,71 6 5,28 4,56 6,36 5,8 5,24 4,96 4,68 4,12 3,56 5,1 4,65 4,2 3,98 3,75 3,3 2,85 4,18 3,81 3,44 3,08 2,71 2,34 3,49 3,18 2,87 2,72 2,57 2,26 1,95 20 mm/s 6,25 ms 6,18 5,58 4,99 4,39 3,79 5,28 4,82 4,35 4,12 3,89 3,42 2,96 4,24 3,86 3,49 3,31 3,12 2,75 2,37 3,47 3,17 2,86 2,56 2,25 1,95 2,9 2,64 2,39 2,26 2,13 1,88 1,62 36 25 mm/s 5 ms * * 4,66 4,1 3,54 4,94 4,5 4,07 3,85 3,63 3,2 2,77 3,96 3,61 3,26 3,09 2,91 2,57 2,22 3,25 2,96 2,67 2,39 2,1 1,82 2,71 2,47 2,23 2,11 1,99 1,76 1,52 30 mm/s 4,17 ms * * * 3,87 3,34 * * 3,84 3,63 3,43 3,02 2,61 3,74 3,41 3,08 2,91 2,75 2,42 2,09 3,06 2,79 2,52 2,25 1,98 1,71 2,56 2,33 2,11 1,99 1,88 1,66 1,43 37 V 設定 [V] 4,5 4,5 4,5 4,5 4,5 4,5 5 5 5 5 5 5 5 5,5 5,5 5,5 5,5 5,5 5,5 5,5 6 6 6 6 6 6 6,5 6,5 6,5 6,5 6,5 6,5 6,5 温度 [℃] 0 10 20 30 40 50 0 10 20 25 30 40 50 0 10 20 25 30 40 50 0 10 20 30 40 50 0 10 20 25 30 40 50 速度 (mm/s) 35 mm/s 3,57 ms * * * * * 3,45 * * * 3,45 3,25 2,86 2,47 3,54 3,23 2,92 2,76 2,61 2,3 1,98 2,9 2,64 2,39 2,14 1,88 1,63 2,42 2,21 2 1,89 1,78 1,57 1,36 R=120 Ohm 40 mm/s 3,13 ms * * * * * * * * * * 3,1 2,73 2,36 * 3,08 2,78 2,64 2,49 2,19 1,89 2,77 2,53 2,28 2,04 1,79 1,55 2,31 2,11 1,9 1,8 1,7 1,5 1,29 50 mm/s 2,5 ms * * * * * * * * * * * 2,5 2,16 * * * 2,42 2,28 2,01 1,74 * 2,32 2,09 1,87 1,65 1,42 2,12 1,93 1,75 1,65 1,56 1,37 1,19 38 60 mm/s 2,08 ms * * * * * * * * * * * * 2,01 * * * * * 1,86 1,61 * * 1,94 1,73 1,53 1,32 1,96 1,79 1,62 1,53 1,45 1,27 1,1 70 mm/s 1,79 ms * * * * * * * * * * * * * * * * * * 1,74 1,5 * * * 1,62 1,43 1,23 * 1,68 1,51 1,43 1,35 1,19 1,03
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