三流は自分が失敗したことすら気づかない。」 (花巻東高校 佐々木監督)

「失敗を成功につなげる選手は一流、責任を転換して失敗をくり返すのは二流、
三流は自分が失敗したことすら気づかない。」 (花巻東高校 佐々木監督)
平成26年度
第28号
「失敗を活かす人間と失敗でダメなる人間と2通りいる。失敗とは成功の前であきらめてしまうこと。
成功の反対は失敗ではなく何もしないこと。 何度も失敗し、その中からどれだけのことを学び、そして活かすか、
反省は過去に向かってするもではなく、未来に向かって行うもの。 失敗には原因がある。その原因は成功のヒントである」
「失敗する人には失敗する心構えがある。ファクターを意識しない。なぜ成功した、なぜ失敗したかを考えない。
プレーする前から失敗するのではないかと結果ばかり考えて成功するためにどうしたらいいかというプロセスを重視しない。
できない理由や言い訳ばかりでやる方法を考えない。自分以外のものに矢印を向ける。」
※先週のミーティングで「一生懸命取り組む」ことの話しをしました。
ユニフォームを着てプレーしている以上、「全力」で取り組むのはあたり前のことです。
きついなと思った瞬間から自分との戦いが始まります。あきらめるか?やめるか?でもあと一歩、あと少しという気持ちを持って
乗り越えることが出来るかです。 やるのも自分、さぼるのも自分、乗り越えるのも自分、諦めるのも自分。
全ては自分との戦いに勝てるかどうかです。
「自分との戦いに勝てないものが相手に勝てるはずがない。」
努力して結果が出ると自信になる。努力せず結果が出ると傲りになる。
努力せず結果も出ないと、後悔がのこる。 努力して結果が出ないとしても、経験が残る。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
死ぬ気でやれよ、死なないから (仙台育英高校 佐々木監督)
平成26年度
第27号
「本当に一生懸命やっているのか。彼らはやっているというけれど・・・」
指導者にノルマを課せられた練習ならば、数や時間をこなすだけになりがち。だが、一心不乱に本気でやれば、
数や時間などは気にならなくなる。
「命令されて、しかたなくやるのはダメ。やらされている練習だと壊れます。故障します。
でも自分でやる練習はどこまでやっても大丈夫なんです。」
「これくらいでいいか」という練習では技術も体力も身につかない。
「ここまでやるか」という練習をやって初めて自らの成長を実感できるのだ。
「本気になれば世界が変わる」本気になるのは自分。自分を変えるのも自分。
佐々木監督は選手たちがそれに気づくのを待っている。
(
人を動かす高校野球監督の明言より一部抜粋)
練習で目一杯出来ない選手はいざ実戦を全力で戦う事が出来るはずがありません。
目一杯の力を出し切ることが出来る選手は徐々に自信に変え実戦に活かすことが出来ます。
そういう意味ではグランドの練習だけでなく平日の自主練習の取り組みも当然ながら「自分に負けない」「やりきる」
ということが非常に大切です。
努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない。(王貞治氏)
「確認・再確認の徹底」 「声出し・声掛けの徹底」 「全てにおいてやり切ることの徹底」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
「努力には即効性はない。しかし努力は絶対に無駄にならない」
平成26年度
第26号
人間は自分が一番かわいい生きものだから、怠けようと思ったらいくらでも怠けることができる。
あえて厳しい道を選ばなくても、どこかで抜け道を探し、安易に生きようと思えば生きられる。
厳しさを受け入れる生き方を選んだほうが、その人間の将来のためになるはずだ。そもそも自分の思うようになることなど、
人生においてそうあるものではない。 そこに理想と現実のギャップが生まれる。
だからこそ「努力」によってそのギャップを埋めることに価値が生まれる。そのギャップを別の言葉で言い換えれば、
「重荷」ということになるだろう。 「重荷」があるからこそ、人は努力することができる。
『人生で最も大切な101のこと』野村克也氏著より一部抜粋)
※今日努力したからといって次の日に結果は出ないでしょう。もし結果がでたとしたら今まで継続してきた努力の成果です。
継続は力なり、継続は自信なりなのです。結果はこれまでの努力の賜物です。
努力を怠るものが結果を追い求めることは出来ないのです。
野村克也氏のコメント
○全力疾走しているチームを見ていると、「強さ・怖さ」を感じる。
巨人は強い強いと言われ、1番から8番打者まで4番打者を揃えてえていたが、さほど強さを感じなかった。
なぜか?「全力疾走」をしている選手が少なかったからである。
凡打を打つと手を抜いて走る。こんな姿をみるとたくさん隙があると思った。
「走塁の質を高める」 「ノーヒットで1点を取りに行く野球」 「瞬時の判断」 「状況判断」 「常に全力疾走」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
「スカウトたちはどこを見て、選手の適性を判断しているのか。」
平成26年度
第25号
プロのスカウトたちはどこを見て選手の適性を判断しているのか?技術なのか、身体能力なのか、それとも人間性なのか。
スカウトたちが大切にしているのは実は「第一印象」であり、なにげない「仕草」だという。
練習後のマウンドに泥だらけの球児が一人でトンボをかけている。そんな一見ありふれた光景にベテランスカウトの目は釘付けになった。
「強豪高の3年生エースがマウンド整備ですよ。」練習の視察に訪れる私達にとって、それがいかに異様なことか。
後輩に『やっておけ』と一言言えばいい話なんですから。でも、必ず自分一人でトンボをかけるんです。
まるで、『ここは自分だけの場所だ』と主張するように。この時、中日のスカウトは、「何としてもコイツが欲しい」と心底思ったという。
彼こそ当時、金光大阪高のエースだった吉見一起。'11年のセ・リーグ最多勝右腕である。
「プロに入ってくる選手は、誰もが何か一つ、ピカイチの才能を持っている」吉見は、そんな理想形にとても近かった。
「もちろん吉見は高い技術力をもっていました。コントロールもいい、ストレートを内角に投げ込む度胸もある。
でも何より、あのマウンド整備に象徴されるように,「まず練習で手を抜かない。」そして「自分のルールを貫徹する強さがある」
「伸びるかどうかは、簡単な練習をいかに丁寧にできるかですよ」逆に、高い素質を持ちながらそれに見合った自己管理ができていない
選手たちもいる。特に道具の扱いに注目したという。
「〇〇大時代の〇〇(阪神)が、グラウンドにスパイクのかかとを踏んで現れたんです。細かいようですが、人間性を計る上では
見逃せない行為でした。「そこに気付けない選手は、何かが起きたとき、的確な対処ができない。
ここ数年彼がケガを繰り返してしまっているのも、正しい判断ができないことの表れだと思いますね。
「週刊現代」2012年5月5・12日号よりより一部抜粋
先日、ミーティングで話しをした内容です。周りの人達はそういう仕草や行動を必ず見ています。挨拶ひとつにしてもそうです。
道具を運ぶのも、整備をするのも自分から動けるかどうかです。嫌な仕事を自ら進んで出来るかどうかで人間の幅が決まります。
人に言われて動くのはその時だけ、しかし、何も言われなくても自分から動けるのは継続して出来ると思います。
その差が非常に大きいと思います。頑張っている姿があるからこそ人は応援するのです。
「人よりも先に動く」 「小さいことの積み重ね」 「素直な気持ち」 「楽な道に進むな」 「何事も徹する」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
中川 易
「自ら選んだ世界で悩んだり苦しんだりすることは苦労ではない」
平成26年度
第24号
プロ野球選手に限ったことではないが、最近の若いスポーツ選手は、何かにつけて「楽しみたい」と口にする。
今の選手の「楽しい」は趣味的というか、お祭りというか初めから楽しむことが目的のような気がする。私は言う「楽しい」は、
野球に全知全能を傾けて、持てる力をすべて出し切ったことからくる楽しみである。
その充実感が楽しいのだ。その「楽しい」の前提には、努力の繰り返しや地味な反復練習がある。どうしたら上手くなるか、
なぜ思い通りにならないのか、その苦悩や苦労の果てに、いわばご褒美として「楽しい」が待っている。
『人生で最も大切な101のこと』野村克也氏著より一部抜粋)
※好きな野球を続け、ユニフォームを着て野球が出来ることに感謝することです。
野球も人生も自分が思うようにならない方が多いと思います。好きな野球で悩む。それは裏をかえせば「楽しい」ではないですか。
私も高校・大学時代、思うような結果が出ずに悩むことの方が多かったです。でも苦しくても、悩んでも好きな野球を続けてきたのは、
「結果を出してやろう」「努力するしかないやろう」「あと1スイング頑張ろう」そう自分に言い続けて頑張ってきました。
野村氏の言葉「努力は野球人を決して裏切らない」まさにその通りだと思います。
自分で選んだ野球道、「苦労」を「楽しみ」に変えてみせましょう。
「言うのは簡単、実行に移せるか」
「エラー・三振を怖がるな」
「辛くても、悔しくても下を向くな、下を向いても野球は上手くならない。」
「自分の殻をぶち破れ」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
「運、不運にはそれなりの理由がある。運を呼び込めるかどうかは本人次第である。」
平成26年度
第23号
野球には「テキサス・ヒット」と呼ばれるヒットがある。よく言うポテンヒットのことである。
それを見て多くの人は、ラッキーだな、ついているなと思うかもしれないが本当は違う。
こういうヒットが打てるのは、決して運がいいからではない。 打球がいいところに飛んだり、転がったりするのは、
きちんとした打撃フォームで打っているからであって、たまたまバットの芯から少し外れたところに当たっただけである。
しかも、きっちりと振り切っているからこそ、そういう結果になるのであり、悪いフォームで打っていてはそうはならない。
百歩譲って、運が良かったと認めてもいいが、その運を呼び込めるかどうかは選手次第である。
『人生で最も大切な101のこと』野村克也氏著より一部抜粋)
※運を呼び込める選手は、常に前向きで失敗しても次に向けて反省し努力を続けている選手だと思います。
逆に、運の呼び込めない選手は努力が足りない選手です。
自分には運がないではなく、運を味方に出来ない程度の「努力」しか行っていないからだと思います。
運は「努力」して掴み取るものです。
「ベンチで1点を取る野球」
「野球とは我慢比べのスポーツである」
コツコツと積み重ねていく「一」には重みが詰まっている。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
「短所が長所を食いつぶす。だから短所を鍛え、克服せよ」
平成26年度
第22号
「長所を伸ばす」という言葉は、やたらと耳ざわりがよく聞こえる。実は長所はほうっておいてもいいのだ。
人がとやかく言わなくても、あるいは自分が意識しなくても、自然にできてしまう。だから長所なのだが、短所のほうは意識して
矯正や強化をしない限り一生直らない。
そればかりか、短所があると、せっかくの長所も十二分に生きてこない。短所が長所の足を引っ張るのだ。
高めのボールが打てない、カーブが打てないという短所があれば、ここぞという時に当然、相手投手はそこを投げてくる。
打つほうも、そこばかり頭がいくから、せっかく得意球が来ても打ち損じてしまう。短所や弱い面を鍛えて克服しなければ、
長所や強い面も、ただの宝の持ちぐされになってしまう。 そう、短所が長所を食いつぶしてしまうのだ。
そう、短所が長所を食いつぶしてしまうのだ。
『人生で最も大切な101のこと』野村克也氏著より一部抜粋)
※苦手なことはやらなくてもいいという光景がよく目につく。例えば、スローイングが苦手な選手は打撃投手を避けます。
もうこの段階で気持ちで負けています。スローイングが苦手であれば打撃投手を積極的に行うことで苦手を克服することもできます。
いや、その「気持ち」が大事であり、全ては自分自身の強い気持ちなのです。
貪欲である人間は、嫌なことから逃げ出さずどんどん自分の幅を広げていきます。
短所(苦手)をそのままにしておけば、低いレベルのままで終わってしまう。短所や弱点を克服することが
長所や強みを活かす道だと思います。
「1へのこだわり」 「小さいことの積み重ね」 「本気になって取り組む」 「諦めない」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
中川 易
「最初はモノマネから入って工夫し、自分の「形」にすればよい」
平成26年度
第21号
打撃フォーム、投球フォーム、あるいは捕球や走塁など、野球選手はそれぞれの「型」を持っている。
しかし、それが型にとどまっているうちはまだまだ本物とは言えない。
その先にある「形」をものにしたとき、はじめて本物と言えるのはないだろうか。
では、どうすれば「型」を「形」にできるのか。そのひとつが「モノマネ」から始めることである。
私も自分の打撃フォームを完成させようと思ったときに、「打撃の神様」と呼ばれた川上哲治さんのスイングの真似をした。
はじめは訳も分からず繰り返しているだけだったが、そのスイングの真意を自分なりに発見したことで、「形」にできたのだと思う。
真似をするのは、全然悪いことではない。下手な自己流より、自分の目の前に良いお手本、優れたお手本があれば、どんどん取り入れて
真似をするべきである。「マネル」は「マナブ」なのだ。
『人生で最も大切な101のこと』野村克也氏著より一部抜粋)
※好きな選手、憧れの選手のマネをしてそれをものにするのもひとつの方法です。
私も古い話しですが、田淵浩一さん、掛布雅之さん、落合博満さんの「マネ」をして何かヒントはないかを探していました。
結構ヒントを得ることもあります。一度、挑戦してはどうかと思います。
「野球には流れがある。流れが悪くなる原因は「弱気」になることである。」
「栄光に近道なし」
「やれる事を、やれる時に、徹底的にやりきる。」
「楽して勝利はありえない」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
中川 易
「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。」
平成26年度
第20号
勝負の世界に生きていると、まさにラッキーとしか言いようのない勝ち星を拾うことがある。
完全に負けたと思っていたのに、向こうが勝手にミス、自滅をしてこちらに勝ちが転がってくる。また、天地ほどの実力差があるのに、
まぐれで勝ってしまうこともある。 それが、不思議の勝ちである。
ところが、負けたときは明らかに理由、敗因がある。負けるべくして負けているのである。
①準備は十分だったか、②技術的なミスはなかったのか、③そもそも戦術として間違っていたのではないかなど、チェックすべきことは
山ほど出てくる。 まさに負けに不思議の負けなし。
そういうことを検証・修正し、次の対戦に備えることが、チームを強くするうえで大切なことである。
勝って教えられることより、負けて教えられることの方が断然多いのである。
『人生で最も大切な101のこと』野村克也氏著より一部抜粋)
※負け試合の殆どがミスによる敗因。それも単純なミスからの失点。嫌なムードを換えることが出来ないまま試合が終了するケースが多い。
「打って取られた点数は取り返すことはできる。しかし、ミスで取られた点数は取り返すことは難しい。」
「ミス」を防ぐには、チーム内、選手間での声掛け・確認・再確認が絶対に必要です。
アウトカウント、守備位置、打順、グランドの広さ、ファールグランドの広さ、土の色・硬さ、太陽の位置、空の色、風向き、肩の強さ、足の速さ、
打席の位置、初球の入り方、変化球の割合、打者がサインを見る仕草、牽制の間合い・回数、リードの大きさ、球審のクセ等々、
確認・再確認すべきことは沢山あります。まずは、相手に隙を見せないこと。相手のミスを誘うような試合展開に持っていくことが重要です。
「すべてが整って戦う集団となる」 「闘志なきものグランドを去れ」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
練習のための練習ならしないほうがいい。たえず本番を意識して練習せよ
平成26年度
第19号
キャンプ中のブルペン練習などで、よく次のようなシーンを見かける。投手が200球、300球と投げ、その球数を誇るようにして
引き上げていく。 まるで数に意味があるかのような。数を投げればいいのなら、ただのピッチングマシンである。
バッターも同じである。素振りを100回したと言う。それを毎日続けているという。
やらないよりはやった方がいいという人もいるかもしれないが、問題は「その中身」なのだ。
ただ、数をこなせばいいというだけの練習なら「やっても実力には結びつかない」「本番で全く役に立たない」
練習と言えども、そこにテーマを持って、実践を想定して取り組んでいるかどうかが重要である。
例えば、投手にとって困ったときの原点と言える外角低めへのコントロール。
そこに思い通り投げられるようになれば、そう簡単に打たれることはない。また、「1球の持つ重みが違ってくる。」
『人生で最も大切な101のこと』野村克也氏著より一部抜粋)
※練習では実践を、実践では練習を想定して行えば漠然と数をこなすような練習にはならないと思います。
緊張感を持って練習することで実践では自信を持って平常心で臨むことができます。
先日、舞洲球場で東淀川ボーイズのOBが挨拶に来てくれました。
残念ながら予選で敗退しましたが、高校野球で「1球」の怖さを感じましたと話してくれました。
今後も「1球、1打席、1イニング、1試合、1日、1年」を意識して練習・試合に取り組んで欲しいと思います。
※2年生へ、紀州興紀大会優勝おめでとう。決勝戦を見ましたがまだまだ課題が多い試合内容であったことは間違いない。
特に走塁面を強化しなければ上のレベルで勝つことは出来ないと感じた。ここで満足することなくもっともっと上を目指して頑張ってほしい。
「あの1球ではなくこの1球」 「1球の重み」 「1打席しかないチャンス」 「1日の充実した過ごし方」 「1年の目標」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
「限界」と「未熟」をはき違えてはいけない。限界にぶち当
たったときこそが本当のスタート
平成26年度
第18号
野球の技術力には限界がある。これはまぎれもない事実である。
例えば投手ならどんなに頑張っても球速160キロを超すボールを投げられる選手は殆どいない。打者なら4割を超える打率を残すことは
至難の業である。 だからと言って、努力を怠ることなく、やるべきことを極限までやりきり、そのうえで結果が出ない段階で
はじめて技術的な限界と言える。もうこれ以上バットを振れない。投げることが出来ない。そこまでやってはじめて、
本当に限界かどうかが試される。ところが、やることもやっていないのに、簡単に限界などと言ってあきらめてしまう。
それは単なる「逃げ」である。その限界は、妥協、口実の産物にすぎない。あるいはただの「未熟」と言ってよい。
『人生で最も大切な101のこと』野村克也氏著より一部抜粋)
※やりきっていない選手ほど、「疲れた」「もう限界」「ええまだ~」という言葉が自然と出てきます。
口に出さなくても、態度や表情でも感じ取ることが出来ます。
やりきっている選手は一切そういうことも口に出さないですし、一切表情にも出しません。限界にぶち当たったときこそが、
本当のスタートであり、そこから本当の戦いが始まるのです。
「妥協」「満足」「あきらめ」は禁句である。「言われて出来ることは言われなくても出来る。」
「努力は野球人を決して裏切らない。(野村克也氏)」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
気持ち一本!(福岡ソフトバンクホークス:今宮 健太)
平成26年度
第17号
(中軸を打っていた)高校時代は、試合でバントする機会はほとんどありませんでした。3年生の夏の甲子園でセーフティーバンドを
やったくらい。 プロに入って周りを見て、自分は細かいプレーをやらないと生きていけないと思った。
真剣に取り組むようになったのはそれからです。
一番大事なものは、打撃と同じタイミング。シンプルに、バットの芯で当てて、投手の前に転がせばいいんだと考えています。
右打者なら、右手でボールをつかむイメージ。右手を引きすぎたり、下がったりするとダメ。手で操作しようとしてはいけない。
投手の前を狙って、それが適当に散らばってくれればいい。
バントは1回失敗すると不思議とミスが続くもの。「たまには失敗もある」と、気持ちを楽にするようにしている。
そういう時こそ、投手の前にコツンとやればいいと、本当にシンプルに考えています。
練習でも「1球目」を大切にしています。試合でも「一発」で決まれば攻撃の流れが途切れない。守備練習でも大事にするのは「1球目」。
一発勝負では集中力が大切です。みなさんも意識してください。
(2014.7.5 朝日新聞朝刊より)
※チーム内の役割、個人の役割があります。今宮選手を初めて見たのは、高校時代甲子園で活躍している姿です。
決して大きくない体を一杯使ってフルスイング。また背番号6をつけながら甲子園のマウンドでも活躍されていました。
テレビの画面でしか伝わってこないですが、何かプレーに余裕があるように感じました。当然、緊張はされていたと思いますが、
その緊張感を楽しんでいるように伺えました。今は、自分の役割を理解・実行しプロの世界で活躍しています。
プロ野球の世界に飛び込んで、自分のやるべきことを早く気づいたのだと思います。
「一発で決まれば攻撃の流れが途切れない」とコメントされています。いかに野球は「流れ」が大切かを感じ取ることができます。
1プレイで試合の流れが変わる。1プレイで勝敗が決まる。試合の流れを壊さないためには、自分の役割を理解し、きっちりこなすことが
必要です。『走る体力、振る体力、投げる体力、食べる体力、そして何より精神的な体力が重要。体力のない選手は技術を上げることは難しい。』
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
バスケットボール:マイケルジョーダン氏の言葉より
平成26年度
第16号
成功は、やみくもに追い求めるものじゃない。それに向かってたゆまない努力を重ねるものだ。
そうすれば、成功は思いがけない時にやって来る。それがわかっていない人が多いんだ。
「高校時代は代表チームの選考から漏れた。9000回以上シュートを外し、300試合に敗れ、決勝シュートを任されて26回も外した。
人生で何度も何度も失敗してきた。だから私は成功した。」
「気持ち半分でやることなんて出来ない。結果も半分になってしまうからね」
「10本連続でシュートを外しても僕はためらわない。次の1本が成功すれば、それは100本連続で成功する最初の1本目かもしれないだろう。」
「何かを始めるのは怖いことではない。怖いのは何も始めないことだ」
「色々あるだろうが、一つ重要なのは、今まさに君が尋ねたことを自分に問い続ける姿勢だよ。」
「もし自分の弱みとされる部分に立ち向かわなければならなくなったら、僕はそれを強みに変えるやり方で乗り越えてきたんだ。」
※バスケットボールで活躍された選手の言葉です。一流選手と言われる選手でも失敗はします。
失敗しない人間なんて一人もいません。野球でも、三振もする。エラーもする。
しかし、次の失敗を恐れていては、変わる(変化)ことが出来ないのです。
※目標であった全国大会出場は嬉しい。しかし、ここで満足し気持ちが浮いていたら全国では絶対に勝てない。
次の目標へと気持ちを切り替え絶対日本一になろうではないか。
「自分の思うようになるはずがない。でも、前を向いて努力し続けるしかないのだ。」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
我武者羅(広島東洋カープ:菊池涼介選手)
平成26年度
第15号
2塁手のだいご味は併殺です。大事にしているのは一塁への「送球」深いゴロとかは結構な確率でセーフになる打球も
アウトに出来ると思っています。アウトにしたときは気持ちいい。守備位置は深いですが、全力で追っているだけです。
高校では毎日のように監督から「打てなかった時に守備でもダメ、守備でダメだった時に打撃もダメっていうのはダメ。
守備は守備だろう」と言われました。ひたすらノックを受けました。毎日、一塁へ送球するノックを30本、併殺の練習が20本、
外野を含めたプレーが10本。夏場は80本、50本、30本くらいに増えました。しんどかった。打撃も守備も「数」だと教えられました。
礼儀も厳しかった。学校や寮の周りで誰かに会ったらあいさつ。朝走っていても「ゼエゼエ」言いながら「おはようございます」と。
卒業後の達成感は凄かった。やり終えた人しかこういう話は出来ない。
高校生へのアドバイスはない。ハートだけです。「我武者羅」にやることです。この字から感じ取ってもらえればいい。
そういうところも感性ですから。
(2014.6.11 朝日新聞朝刊より)
※やりきった人の経験から出る言葉は素晴らしい。これを読んでどう感じて、どう実行するかだと思います。
「我武者羅」とは、心と体が一致しないと実行出来ません。
夏季支部予選の対戦相手も決定しました。「ひとつのボール」に対して「心ひとつ」にして「我武者羅」に向かって行きましょう。
経験こそが自分を成長させる。だから何事にも「挑戦」する。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
常に問題意識を持つ習慣をつけ、指示待ち族になるな
平成26年度
第14号
試合中、投手が直面する場面は何通りあるか。一死一塁、一死一・二塁、一死満塁・・・というふうに数えていくと24通りになる。
その中でランナーがいないケースは、無死、一死、二死のたった3つに過ぎない。それ以外のケースはセットポジションで投げることになる。
そうであるならば、日頃の練習の段階からランナーがいる場面を想定して準備しておくべきなのだ。
練習とは、試合で起こりうる状況を想定して、例えば「最低5球続けてストライクが入るまで練習をやめない」というふうに、
自分なりに課題を与えながら行うべきなのに、たいがいの選手はそこに気がつかない。なぜか?ただ与えられる練習をこなしてきただけで、
それを何のためにやるのか、自分にはどのような練習が必要なのか、そのためにはどうすればいいのか、問題意識を持って考えるという
経験をしたことがないからである。
『そなえ』野村克也氏著より一部抜粋)
※伸びる選手とそうでない選手の違いは何か。目的を持って、意識をして、前を向いて実行するかどうかだと思います。
ひとつひとつの練習メニューを試合だと想定して取り組んでいますか。
何のために野球をやっているのか、どうしたら上手くなるのか、どうしたらヒットが打てるのか、どうしたら抑えることができるのか・・・
全ては自分の「考え方と気持ち」次第です。
チームのムードは良くなってきている。このムードで予選を突破し絶対に全国大会に出場するのだ!
「道は、自分で切り開け、目標・目的あるところに成長がある。」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
平成26年度
意 欲 と 無 心
第13号
人間に「無欲」はありえない。上手くなりたい、ホームランを打ちたい、強くなりたい、勝ちたい、豊かになりたい、様々な「欲」があります。
「意欲」がなければ、人間に進歩はありません。しかし、その「意欲」が結果を気にする事になってしまえば、かえって逆効果です。
王貞治氏は「ホームランを打ちたい」と意欲に燃えていた。だが、「ホームランを打とう」とはしませんでした。
「いいスイングをしよう」「ジャストミートを心がけよう」それが集中力となり、驚異的な爆発力を生むのです。
結果を考えず、「ホームランを打つ心構え」でスイングする。これが、世界の王貞治氏の平常心だったのです。
そこに「無心」が生まれる。成功することよりも、そこにたどり着くためのプロセス(過程)が重要なのです。
人生を勝利に導く金言 野村克也著より一部抜粋
※普段の私生活から良い「習慣」を心掛けることが必要です。挨拶・返事・言葉遣い・礼儀・勉強・自主練習など。
毎日の「良い習慣」がいざという時に必ず力を発揮します。
また、毎日の小さな「コツコツ」の積み重ねが大きな自信となり必ず「結果」となって表れます。
自信があればどんな場面においても落ち着いて対応することができます。まさしく、これが「準備」なのです。
「勝ちたい」ではなく「勝つため」には。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
平成26年度
最後は気持ち
第12号
大阪桐蔭の球場はライトがちょっと狭いんです。練習では右方向ばかり打っていました。高校時代は本塁打が凄く魅力だった。
本塁打、かっこいいじゃないですか。ボールを遠くへ飛ばすことは全員ができることではないので。3年生になって右に本塁打が
打てるようになった。冬の練習ではスイング、ティー、打撃練習で各1時間ずつぐらいガチでバットを振り込んだ。
特に「バットを強く振る」という気持ちしかなかった。手の豆も1、2年生の時にめっちゃ潰れていましたが、3年生になって
潰れることがなくなった。振り込んで技量とコツがつかめたのかなと思います。意識して遠くに飛ばす練習をして欲しい。
たたけば飛ぶのであればそれが合っているだろうし、かちあげて飛ぶのなら、それがその人には合っている。「僕は振り込んで
遠くへ飛ばすポイントが分かりました。」
4番打者とはチームの顔。試合を決める一打を打てる打者だと思う。それと試合ではどんな状況になっても「最後まで諦めず
全力でやって欲しい。」 僕たちはそういう意識でやってました。
2014年5月20日 朝日新聞朝刊(月刊高校野球5月号) 平田選手(中日ドラゴンズ)のコメントより
※何事も徹底してやりきることです。頑張ることは簡単、頑張り続けることは難しい。努力することは簡単、努力を続けることは難しい。
きついと思った瞬間からどれだけ辛抱し頑張り続けることが出来るかだと思います。
まずは自分との戦いなのです。相手に勝つ前に自分自身に負けないことです。
「本気になって取り組んだ分だけ人間は大きくなる。」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
勝利の女神は言い訳を最も嫌う
平成26年度
第11号
「失敗を恐れるな」失敗することで人間は間違いに気づき、同じ失敗をしないためにはどうすればいいのかを考え、
工夫することで成長する。成功してダメになった人間はいくらでもいる。
よほどのことがない限り、失敗してダメになった人間はいない。
ただし、失敗したということは、少なくともその瞬間は「勝利の女神」に見放されたということだと言っていい。
だから、できるだけ早く戻ってきていただかなければならない。
では、勝利の女神が最も嫌うものは何か?それは「言い訳」である。・・・・・
失敗に対して、自己弁護したり、他人に責任を転嫁することを勝利の女神は最も嫌っている。
「言い訳をするのは易しく、言い訳を聞くのは腹立たしい」 言い訳をする選手は伸びたためしがない。
『そなえ』野村克也氏著より一部抜粋)
※富田林(ジュニアの部)大会2連覇達成、2年生おめでとう。よく頑張った。
1勝することは難しい。2勝することはもっと難しい。3勝することはすごく難しい。勝ち続けることは本当に難しい。
その中で本当に良く頑張ってくれた。勝負は勝つか負けるかの世界。技術と技術との戦い。気持ちと気持ちとの戦いである。
だからどんな相手でも我々はチャレンジャーという気持ちで戦うことが必要なのだ。
3年生は夏季予選まであと少し、気合いを入れて頑張ろう!
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
満足は最大の敵
平成26年度
平成26年度
満足は最大の敵
第10号
伸び悩んでいる選手には共通点がある。「自己限定」はそのひとつである。
「自分の力はこの程度だ」「これで精一杯だ。これ以上は無理だ」「このくらいやれば十分だ」・・・。
私の経験からいって、伸び悩んでいる選手は、ほぼ例外なくそう思い込んでいる。
なぜ、自分の力や可能性を勝手に限定してしまうのか。-「現状に満足しているから」である。
「一所懸命やっている」「まじめにやっている」というならば、「一所懸命」と「まじめ」のレベルが下がっているのである。
「満足」してしまえば「この程度でいい」と低いレベルで「妥協」するようになる。その妥協が「これ以上は無理だ」という「自己限定」に
つながっていくのである。満足は成長への最大の足かせなのである。
『そなえ』野村克也氏著より一部抜粋)
※みんなは目標に向かって本当に努力をしていますか?
ベンチに入れた、試合に出れた、ヒットが打てた、レギュラー取った等というのは終着点ではなく、ここがスタートラインです。
そこを勘違いする選手が多くせっかくの才能を開花させることなく終わってしまう可能性もあります。
過去にそういう選手を沢山見て来ました。
「まだまだいける」「これからこれからと」と考える選手になってほしいと願っています。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
平成26年度
評価とは他人が下すものである
第9号
人間というものは自己愛で生きている。誰しも自分が一番かわいいい。だから、自分に対する評価はどうしても甘くなる。
逆に言えば、その人間の価値、評価というものは、自分ではなく他人が決めるのである。他人が下した評価こそが正しいのだ。
野球選手の価値とは、たんなる数字だけではない。ましてやチームの中心を担うような選手には「チーム鑑(かがみ)」、
つまり全ての面でほかの選手の手本となることが求められる。ただ、打てばいい、ただ、抑えればいいというものではない。
グランド外での態度も含めて、選手の価値ははかられるのだ。
『そなえ』野村克也氏著より一部抜粋)
※人間誰しも自分への評価は甘くなります。「評価は自分ではなく他人がするものであり、他人の評価こそが正しい」と思います。
自分の中では一生懸命やっていることでも周りから見ると手を抜いているように見えることも沢山あります。
そんな選手がチームの士気を下げることになります。
言われたから直すのか。言われる前に直すのか。言われなくても出来ているそんな選手になって欲しいと常々思っています。
また、自分の評価が正しいと思い込んでしまえば、低いレベルでの満足感を抱き、それ以上努力しなくなり、成長もストップしてしまいます。
普段の私生活からしっかり行動するように心掛けましょう。
「チームのために自分は何ができるのか」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
よい仕事(プレー)をするために
平成26年度
平成26年度
よい仕事(プレー)をするために
第8号
「捕れない球は追わない」昔、そういう選手がいた。今でもプロの世界でも見かける。
明らかなファールボールを最初から追おうとしない選手がいる。
「無駄なことはしない」というのは、たしかに合理的で効率的であるし、「先が見える、先が読める」という能力を示すものであるかもしれない。
しかし、組織(チーム内)にそういう選手がいると、どんなことが起こるだろうか。
1、チームの士気は間違いなく低下する。
「あいつがしないから、おれもしない」と考える選手が必ず現れ、そういうムードがチーム内に蔓延してしまう。
2、その選手はチームメイトから信頼をなくす。
必要以上のことをしない選手を誰が信用するのか。
『そなえ』野村克也氏著より一部抜粋
※「捕れないから追わない」「無駄だと思うことはしない」ではなくて、「捕れなくても追ってみる」
「無駄と思えるようなことでもやってみる」という意識が必要だと思います。
その意識が「準備」となり、捕れないと思えるボールでも普通のプレーにして見せる。
そして、何よりチーム内のムードが良い方向に変わって行くことは間違いないでしょう。
3年生の意識も飯田キャプテンを筆頭に良い方向に変わって(変化)きています。結果は確かに出ていませんが、
野球の神様が「君たちならもっともっと出来るだろう」「まだまだ努力不足だ」と言っている筈です。
「君たちにスランプはない、結果が出ないのは努力が足りないからだ。」
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
ミスを許してはいけない
平成26年度
ミスを許してはいけない
第7号
ヤクルトの監督になったばかりのころ、ある選手がミスをしてベンチに帰ってくると、控えの選手が「ドンマイ・ドンマイ」と言って
元気付けようとした。美しい光景に見えるかもしれない。
だが、それを聞いた私は烈火のごとく怒った。「ミスを笑って許すとは何事だ。そんなんだから同じ過ちを繰り返すのだ。
傷をなめ合うのはアマチュアのすることだ。戦うプロの集団がすることではない」。
以来、ヤクルトでは慰(なぐさめ)の言葉はいっさい禁止された。そればかりが、いつしかひとつのプレーをめぐって選手同士で
反省・確認するようになった。そして、そうしたことが頻繁に起きるのに比例して、成績も上っていったのである。
『野村再生工場』野村克也氏著より一部抜粋)
※ミスを許す中には、自分も許してほしいという考えがあります。人に言える人間は自分にも厳しい人間だと思います。
ミスを許さないという事は、ただ偉そうに言ったり、文句を言うことではありません。
チーム内同士で確認・再確認し相手に気づかせてあげることが大切です。そのためには、普段から1球1球、1プレイ1プレイに対して
声を掛け合っている事が大事になります。
一声に対して返事を返すこともそういった意味では非常に大切ですし、場の雰囲気も良い方向に変わってきます。
それは「元気がある・元気がない」ではなく「気持ちがある・気持ちがない」 の次元だと思います。
「みんなの声が周りのムードを変える」 1プレイ一声の徹底!
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
人間の最大の悪、それは「鈍感」である。
鋭い感性を持たない人間は、少なくとも持とうとしない人間は絶対に一流になれない。
相手投手や打者を見て「あっ!」とつぶやくような選手は必ず伸びる。
「投げ方がおかしい」 「前の打席よりバットを短く持っている」 「前の打席より立つ位置を変えている」
平成26年度
第6号
「投げ方がおかしい」 「前の打席よりバットを短く持っている」 「前の打席より立つ位置を変えている」
などというふうに、何かしら感じないといけない。
「人間の最大の悪とは何であるか。それは鈍感である。」
一流選手は修正能力に優れている。つまり同じ失敗を繰り返さない。
二度繰り返すものは二流、三度も四度も繰り返すものは三流、四流にしかなれない。
なぜ、同じ失敗を繰り返すかと言えば、失敗した原因に気づかないからだ。
それ以前に失敗を失敗と認識しないのである。これでは「進歩」も「成長」もない。
『そなえ』野村克也氏著より一部抜粋)
※「準備なくして結果なし」「反省なくして進歩なし」、何事も漠然とやっているようでは、
人間として野球選手として成長しないということです。
アップ・キャッチボール・スイングなど、ただ漠然とやっている選手と、しっかり準備し考えて
行動している選手との差(結果)がはっきり出て来ています。
最高の場面で、最高の結果を出し、最高の笑顔が出せるように、チーム一丸となって頑張っていきましょう。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
「技術を磨く前にまずは人間を磨け」~人間的成長なくして技術的進歩なし~
平成26年度
第5号
「人のためになってこそ人間、他人があってこその自分」ところが、人間というものは往々にしてそのことを忘れがちだ。
自分一人で生きていると錯覚しがちである。しかし、現実にはそんなことはありえない。
「ピッチャーがアウトを稼げるのは、野手が後ろで守ってくれるからである。ならば27人を三振に取ればいいと言うかも
しれないが、それとてキャッチャーなしには不可能だ。
バッターが自分ひとりであげられる打点はホームランによる1点だけ、ランナーがいるからこそ、1本のヒットやホームランで
複数の打点がマークできるのである。 「謙虚さと感謝の心、そしてそれを持てる素直さを忘れてはいない。」
・心が変われば態度が変わる。
・態度が変われば行動が変わる。
・行動が変われば習慣が変わる。
・習慣が変われば人格が変わる。
・人格が変われば運命が変わる。
・運命が変われば人生が変わる。
『そなえ』野村克也氏著より一部抜粋)
※「人のためになってこそ人間、他人があってこその自分」この本を読んだとき、野球そのものだと感じました。
犠牲バンド、ヒットエンドラン、スクイズ、カットまでの中継プレー、カバーリング、バッターコーチ、バックのかけ声など、
全て相手の協力なしには成立しません。 野球はまさしく、「他人あっての自分」だと改めて再認識をしました。
相手に信頼されるということは単に結果を出すということだけではなく日頃の取り組みだと思います。
そういった姿を人は必ず見ていますし、そこから何かを感じるはずです。
お互いがお互いを認め合うのはそういった姿勢からだと思います。
北支部予選は悔しい思をしました。改めて1プレイ、1球、1打席の怖さをわかってくれたと思います。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
「失敗」書いて「せいちょう」(成長)と読む
平成26年度
「失敗」書いて「せいちょう」(成長)と読む
第4号
勝利にはラッキーで勝利を拾うものがあるけれど、敗北には必ず「原因」がある。
だから、勝ったときは謙虚な気持ちを忘れず、負けたとくには「なぜ?」と敗因を突き詰め、分析し、対策を講じることで、
勝ちにつなげることが大切である。
「失敗とかいて、成長と読む」、失敗したら、それを反省し、次につなげるための糧とすればいい。
その過程で人間は成長していく。失敗を恐れては、進歩も成長もないのである。
『そなえ』野村克也氏著より一部抜粋)
※失敗とは挑戦しないことだと私はいつも思っています。何事も「挑戦」することで、視野が広くなり、人間としての幅も
広がっていきます。 失敗してもいいじゃないか!三振しても、エラーしても、ホームランを打たれてもいいじゃないか!
また反省・努力・工夫・改善して、新たに「挑戦」すればいいじゃないか!
気持ちが「変化」しなきゃ前へ前へ進めないし、人間として成長しないということです。
(しかし、気の抜けたプレーは許すことはできない。流れが変わってしまうからである。)
※春季大会北支部予選に3年生の選手と保護者の方々が大変忙しい中、応援に駆けつけてくれました。本当に有難い事です。
また、メンバー外の選手・父母会も必死になって応援をしてくれました。その応援の力で勝つことが出来たのだと思います。
昨日の試合で、チームとして個人として反省すべきところは沢山あります。
しっかり反省して次の試合に行かせるようにしていきましょう。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
中川 易
【小さいことに全力で取り組み、小さいことを確実にする子は間違いなく大きな仕事ができる】
平成26年度
第3号
「ゲームを見ていて思うのは、打ち負けた、投げ負けたというのはあまりないですよ。」
なぜここでこんなミスをしたんだろうとか、なんでここでカバーリングに行かなかったのかとか、なんでバンドミスをしたんだろうとか、
小さなことが勝敗を決している。「なぁ・・なぁ・・」の決勝点がとても多い。
そうして自分ならではの武器を少なくとも二つ以上身に付ければいいのである。
(※例えば、一塁へのカバーリングの遅れ、バンドの構えをしているのに、ストライクが入らず四球を与えてしまう。
カットプレーにおいて2枚目のカバー、アウトカウントの確認、バッターコーチの忘れなど。)
大きな試合だから大きな力が働くかといったら違う。小さなこと、小さな精神力が大きな勝敗を分ける典型的な例でしょう。
普段からやっている小さな気配り、気遣いが大きな試合では大きな力を発揮し大きな失敗を防げる。
バント練習なんか小さなプレーなんだけど、ちゃんとやっておけば大きな成果を発揮する。そういうことなんですよ。
小さなことに全力で取り組み、小さいことを確実にする子は、間違いなく大きな仕事ができる。
小さなことを確実に出来れば、リーダーシップをとることもできる。
伸びる人間か伸びない人間かは、技術的な素質はもちろんありますけど、やっぱり「心」が決めます。
小さいことを適当にする子は絶対に伸びない。普段は目立つ選手でも、約束を守れない選手は、試合中でも絶対ミスをするんです。
『人を動かす高校野球監督の名言』より一部抜粋
※高校野球でも技術の指導より、「心」の指導をされる方が多いと思います。私自身そうでした
高校時代の監督に野球は「心」と毎日のように教えて頂きました。
「心で投げろ」「心で打て」「強い心を持て」「広い心を持て」と・・・
「心」と「技術」はイコールであり、「心」の部分を鍛えないことには「技術」が伴わないということです。
野球の点差は技術の差ではなく野球の点差は心(気持ち)の差が大きいのです。
空よりも、海よりも広いのは「心」である。そんな人間(選手)になって欲しいといつも願っています。
春季大会北支部予選まであと少し、「心」をひとつにして頑張りましょう。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
【グランドが狭いと言った時点で負け】
平成26年度
第2号
勝負の世界は平等ではない。野球で言えば両チームとも同じ条件なのは9人で戦うこと、9回までやると言ったルール
ぐらいのものだろう。
足が速い、送りバントやヒットエンドランを確実に決められる、選球眼がいい、守備なら負けない・・・
そうして自分ならではの武器を少なくとも二つ以上身に付ければいいのである。
練習時間、グランドの広さ、照明、室内練習場など差をあげればきりがない。だが、その差を嘆いてみたところで何も始まらない。
「~がない」「~のせい」「~が出来ない」と愚痴を言ってしまうと、「マイナスオーラ」に包まれるだけだ。
例えば、グランドが狭くて出来ないなら出来ることを考え磨いていけば良い。出来ないことを嘆くのではなく、
出来ることを探して徹底してそれを磨く。環境に恵まれないからこそそれを利用して新たな強みや武器をつくる。
そういう点では狭いのも練習が絞れるからいいかもしれません。
言い訳からは何も生まれない。失敗を成功に変えるより、言い訳を成功に変える方が難しいですね。
『人を動かす高校野球監督の名言』より一部抜粋
※いつも言っている与えられた環境に「感謝」することです。狭いグランドでも工夫次第、自分次第でなんとでもなります。
高校野球でも他のクラブと共同使用しながら活動している高校もたくさんあります。
甲子園に出場している高校がすべて専用グランドを持っているとは限りません。
グランドが狭くても、練習時間が限られていても、結果を残している高校はたくさんあります。少年野球も同じです。
1日の無駄をなくす、1時間の無駄をなくす、1球をおろそかにしない、1打席を大事にする。
そういった心がけで練習は作られて行くものです。
※昨夜、行列の出来る相談所(テレビ番組)に中日ドラゴンズの山本昌投手が出ていました。山本投手は48才で
プロ野球現役選手の中で最年長です。
山本選手曰わく、高校を卒業してプロの世界に入ったとき、「レベル」の高さに驚き「えらいところに入ってしまった」と感じたそうです。
4年間で1勝もする事が出来ず、当時の星野監督(現:楽天監督)から、アメリカに修行(8ヶ間)に行かせて頂き、
そこでスクリューボールをマスターしたとのことです。1回のチャンスを見事ものにしました。
また、野球少年に伝えたいことは、「野球には神様がいる」と力説されていました。
グランドにツバをはかない。グランドにゴミがあれば必ず捨てる。野球をなめない。
野球をなめない。この3つをプロ野球選手になった今も続けているそうです。
プロの選手でもあたり前のことをあたり前に出来るように日々生活しています。1年365日のうち、1日しか休まないそうです。
まさしく、継続は力なり、継続は自信なりではないでしょうか。
もうすぐ新入生が入ってきます。後輩は先輩の背中を見て行動します。普段の行動から人に見られていると考え行動してください。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易
平成26年度
【超二流を目指せ】
第1号
一流になれる選手は限られている。一流選手というものは努力よりも天性の占める部分が大きいからだ。
けれども「超二流」の選手には、なろうと思えば誰でもなれる。
足が速い、送りバントやヒットエンドランを確実に決められる、選球眼がいい、守備なら負けない・・・
そうして自分ならではの武器を少なくとも二つ以上身に付ければいいのである。
そうすれば、たとえレギュラーになれなくても一軍で生き残っていくことは充分可能なのだ。
そして、チームにとって超二流(脇役)の選手は一流選手と同じくらい大切な存在なのです。
(野村ボヤキ語録より一部抜粋)
※自分の長所が必ずあるはずです。当然ながら努力してそれが磨かれます。まずは、自分を知ることです。
まずは、自分を知ることです。長所は特別なことではなく、当たり前のことを当たり前以上に丁寧にできることです。
一流と超二流では、聞こえは一流の方が良いほうに聞こえますが、決してそうではなく「超二流を目指す」中で
自分を活かせる場面(チャンス)は必ずあります。
身体が大きいから、小さいからのレベルでは全くないと私はいつも思っています。
昨日、試合には出ていないがチームの事を考えて動ける選手(ボールボーイやバット引き、ファールボールを
取りに行く等)を積極的に行っている選手が数名いました。
陰のファインプレーです。この行動は決してあたり前ではありません。正直嫌な仕事です。
でも嫌な仕事と分かっていて自分から進んで出来ることは素晴らしい事だと思います。
こういう選手が一人でも多くなるとチームとしての一体感が出来、勝てるチームに必ずなれます。
この行為こそが試合に出るための「準備」なのです。
指導者を含め、周りの方々はこういう姿を必ず見ている事を頭にたたき込んで欲しいと思います。
大阪東淀川ボーイズ 中学部監督
中川 易