Ⅰ.この11年で、夫・妻ともに、労働時間、家事・育児時間が増大 これまでの 11 年間に蓄積されたデータを生かして、20 歳代半ば(24∼27 歳)の時の労働 時間、家事・育児時間をコーホート比較した(1993 年調査(1966∼1969 年生まれ)、1997 年調査(1970∼1973 年生まれ)、2003 年調査(1976∼1979 年生まれ))。 (1)夫・妻とも労働時間が増大 有配偶者の場合、親と同居している妻の労働時間は、3 時間 6 分(1993 年)から 3 時間 30 分(2003 年)と長くなっている(図表Ⅰ−1)。また、夫の労働時間も、この 11 年間で 36 分ほど伸びている。親と別居している妻の労働時間は、2003 年調査では 3 時間 12 分と (1993 年調査と比べると)1時間ほど長くなっている。夫の労働時間の変化は少ないが、 もともと労働時間は 10 時間近くにのぼっていた(図表Ⅰ−2)。 図表Ⅰ−1 仕事時間と通勤時間(有配偶(平日)、親と同居) 本人 4 夫 12 3時間30分 3時間6分 9時間24分 9時間42分 3時間 3.5 10時間 10 3 8 2.5 時 2 間 労働時間 通勤時間 1.5 時 6 間 労働時間 通勤時間 4 1 2 0.5 24分 30分 12分 42分 0 図表Ⅰ−2 1997年 1993年 2003年 1997年 2003年 仕事時間と通勤時間(有配偶(平日)、親と別居) 本人 4 夫 12 3時間12分 3.5 2時間42分 9時間54分 10時間 10時間12分 10 2時間12分 8 2.5 時 間 30分 0 1993年 3 36分 労働時間 通勤時間 2 1.5 労働時間 通勤時間 時 6 間 4 1 2 0.5 24分 1993 1997 42分 12分 24分 0 54分 42分 0 1993年 2003 4 1997年 2003年 (2)夫、妻とも家事・育児時間が増大 親と同居している場合、妻の家事・育児時間は、平日では 9 時間(2003 年)、休日では 9 時間 24 分(2003 年)となり、双方とも 1993 年時に比べて伸びている(図表Ⅰ−3)。平日 の夫の家事・育児時間は 1 時間 18 分(2003 年) 、休日では 4 時間 6 分(2003 年)と、それ ぞれ 11 年前と比べて 30 分、48 分長くなっている。親と別居している夫婦の場合、妻の平 日の家事・育児時間は減少しているが、休日では増加している。また夫の家事・育児時間 は平日も休日ともに、2003 年調査でかなり伸びている(図表Ⅰ−4)。 20 歳代後半の有配偶者の生活時間は、ここ約 10 年で、夫、妻ともに、親との同別居を問 わず、就業時間と家事・育児時間が増大した(「ダブルシフト」)。特にコーホート C での夫 の家事時間の増大がみられるが、これは、家事・育児に理解があり、実行してくれる人が 結婚相手として選ばれやすい、あるいは自分自身が家庭に関わりたい男性が結婚を望むこ とを示している可能性がある。 図表Ⅰ−3 家事・育児時間(有配偶、親と同居) 本人 夫 10 5 4時間6分 9時間24分 9時間 8時間54分 9 時 8時間24分 間 4 9時間 8時間36分 3時間18分 平日 休日 2時間48分 3 時 間 平日 休日 2 8 1時間18分 1 7 1993年 1997年 48分 36分 0 2003年 1993年 1997年 2003年 図表Ⅰ−4 家事・育児時間(有配偶、親と別居) 本人 夫 10 5 9 8時間48分 8時間36分 時 間 3時間42分 4 9時間 8時間6分 7時間54分 平日 休日 3 2時間48分 平日 休日 2 7時間48分 8 2時間48分 時 間 1 7 48分 1時間6分 36分 0 1993年 1997年 2003年 1993年 5 1997年 2003年
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