③ダメージヘア

ヘア
毛髪にダメージを与える要因
ダメージヘアは髪表面
(キューティクル)
も毛髪内部
ダメージヘア
すり減った毛髪の表面
壊れた細胞の破片が エン
ドキューティクルを露出さ
せている。
(毛皮質)
も、ノーマルヘアに比べて弾力性がありま
せん。キメが粗く、パサパサした手ざわりで、傷み
やすく、クシ通りも悪く、枝毛になりやすい髪です。
ダメージの要因は2つに大別できます。
エンドキューティクル
物理的なダメージ
■質の悪いコームやブラシ、シザー、ヘアアクセサ
リーは、髪にダメージを与えることがあります。
キューティクル
髪を保護しているキューティクル層が徐々に粗く
なり、やがてはがれ落ち、その結果、枝毛になる
ことがあります。
■髪が濡れて膨張し、やわらかくなっているときに
ブラッシングすると、引っ張りすぎる恐れがあり
ます。
■タオルドライのときに髪を強くこすると、キュー
ティクル層に負担がかかり、傷みやすくなります。
■ドライヤーなどで熱を加えると、水分が急激に蒸
発し、髪の構造に極端なストレスがかかります。
ひんぱん
頻繁にブローすると髪はより傷みやすくなり、荒
れて弾力性がなくなります。
化学的なダメージ
■不適切なカラーリングやブリーチ、パーマによる
ダメージ
カラーリングやパーマなどは、髪の分子構造に刺激
を与えるものです。髪の線維や線維間物質、メラニ
ンはすべてタンパク質でできているので、一部だけ
に作用させることはできません。カラーリングやブ
リーチはメラニン以外にも作用し、毛髪を損傷させ
ることがあります。また、パーマ液が強すぎたり、作
用時間が長すぎたり、温度が高すぎたりすると、髪
は必要以上に膨張して取り返しのつかないことにな
る恐れがあります。
機具による刺激、正しくない
カラーリングやパーマ、環境
の影響などによって枝毛がで
きることがある。
キューティクルが保護機能を
果たせなくなり、毛幹が裂け
た状態。
ダメージヘア
■紫外線によるダメージ
日光が髪に及ぼすダメージは軽視されがちです
が、日光は段階的な酸化を引き起こします。特に
髪が濡れている場合は、強い紫外線によってメラ
ニンやケラチンが破壊されます。日光による褪
色は、ブリーチ剤による脱色より大きなダメージ
を与えます。
塩分の多い海水や塩素の強いプール、乾燥した
空気や風などによって、髪が通常より乾燥した状
態になると、髪への影響はさらに激しくなります。
ダメージを防ぐには
毛髪は過度に帯電していると、コームを通すときの
抵抗が強くなります。これを防ぐには、少なくとも
20%程度の水分を保っている必要があります。そ
のため、乾かす前にブロー剤などの専用のケア製
品を使う、ブラッシングの際はていねいにとかす、
ト
リートメントやコンディショナーを使う、紫外線防止
用のケア製品を使う、などによって髪への負担が軽
減できます。
プロの手によるカラーリングやブリーチ、パーマな
ら、髪へのダメージが最小限に抑えられます。ヘア
サロンでプロが使用している特別なヘアケア製品
は、髪に負担をかけず、美しい髪を守り、髪本来の
力をサポートするものです。
ヘア
ダメージヘア
ヘア
ダメージヘアのための特別なケア
ダメージヘアのケア基準
■髪の構造がダメージを受けている
(キューティク
ル層が荒れている)
■傷みやすい
■パサパサしてクシ通りが悪い
■コシがなく、やわらかすぎる
■弾力性やハリがない
カウンセリング時の質問例
■どんなヘアケア製品を使っていますか?
ひん ど
■トリートメント剤をどの程度の頻度で使っていま
すか?
■ブラッシングは髪が乾いているときにすることが
多いですか?
■洗髪後、どのようにタオルドライしますか?
(こす
る、押さえる?)
ひんぱん
■スタイリングするときにドライヤーを頻繁に使い
ますか?
■ふだんはカラーリングやブリーチ、パーマは自分
でおこないますか、それともプロにまかせます
か?
お客さまへのアドバイス
■濡れた髪を乾かすときは決して強くこすらずに、
できるだけタオルでそっと押さえるようにしてく
ださい。
■ブローのときは専用のケア製品を使い、1カ所に
長時間ドライヤーをあてないようにしてください。
■コームやブラシを通すときはゆっくりとやさしく、
また質のよい道具を使ってください。
■髪を必要以上に紫外線にさらさないでください
(特に濡れているとき)
。
■水分を過度に失わないように、プールなどの塩素
系の水や塩水(海水など)
に長時間、髪を浸さな
いでください。
■カラーリングやパーマは、髪の構造の保護と維持
のために、プロの手にまかせてください。
■ダメージ防止のための専用ケア製品を組み合わ
せて使ってください。