産経新聞 26.07.05 高円宮さまの肖像画も見守られ…典子さま「納采の儀」 雅子さまは陛下の傘寿祝う演 奏会にご出席 高円宮妃久子さまの次女、典子さまと、出雲大社(島根県出雲市)の禰宜(ねぎ) ・祭務部長の千家国麿 (せんげくにまろ)さん(40)の結納にあたる「納采(のうさい)の儀」が4日、東京・元赤坂の赤坂 御用地にある高円宮邸で執り行われた。お互いの気持ちを静かに育み、晴れて正式な婚約者同士となられ たお二人。10月の結婚式に向け、今後本格的な準備を進められる。 午前10時前、千家さんの使者として、叔父で出雲大社権宮司の千家和比古(よしひこ)さん(64) が車で高円宮邸に到着。久子さまはブルーのシルクのドレス、典子さまは青磁色のシルクのアンサンブル (ワンピースにジャケット)に身を包み、使者を迎えられた。儀式が行われた応接室の壁には、平成14 年に薨去(こうきょ)された父、高円宮さまの肖像画が掲げられていた。ホワイトタイに勲章を付けた姿 で、典子さまの晴れの儀式を静かに見守られているようだった。 宮内庁によると、千家さんが贈った品々は、皇室のしきたりに合わせ、鮮鯛(せんたい) (代料の現金) 、 清酒、披露宴での典子さまのドレス用の白絹布地1着分-の3点。木箱などに納められ、一般的な紅白の 水引ではなく、神社で使われる「精麻(せいま) 」と呼ばれる麻のひもが巻かれているという。 儀式を終えた久子さまと典子さまは、皇太子ご夫妻のお住まいの東宮御所、秋篠宮邸、常陸宮邸にあいさ つに回られた。桂宮さま薨去(こうきょ)で服喪中の三笠宮ご夫妻と、三笠宮家の彬子(あきこ)さま、 瑶子さまの元にはあいさつを控えられた。千家さんと両親も同様にあいさつに回った。高円宮邸では両家 水入らずのお祝いの食事会が催され、カナダ留学から一時帰国中の妹の絢子(あやこ)さまも参加された という。 実は、お二人が5月27日の婚約内定以降、顔を合わせられたのは2度目で、6月17日に営まれた桂 宮さまのご葬儀「斂葬(れんそう)の儀」以来だった。宮内庁によると、メールや電話で連絡を取りつつ 結婚準備を進められているという。 両陛下は1日、東京都千代田区の帝国ホテルで「第70回日本芸術院授賞式」に臨席された。両陛下は 式に先立ち、各受賞者からこれまでの活動の説明をお聞きに。陛下は文楽人形遣いの吉田玉女(たまめ) さん(60)から入門が「14歳です」と聞くと、 「若いですね」と感心された。皇后さまは、文楽人形を 操る部品を「初めて見ました」と興味深そうにご覧になっていた。 両陛下は午後には、同院の新会員とともに受賞者を皇居・宮殿に招き、茶会を開かれた。秋篠宮ご夫妻 の長女、眞子さまも初めて陪席された。 陛下の80歳の傘寿(さんじゅ)を祝う宮内庁楽部による洋楽演奏会が3日、皇居・東御苑にある音楽堂 「桃華楽堂」で開かれ、両陛下が鑑賞された。皇太子ご夫妻も両陛下と並んで座り、笑顔を見せられた。 皇太子妃雅子さまが報道陣の前に姿を見せられたのは、桂宮さまの斂葬の儀以来だった。 演目は、陛下の誕生を祝った曲「皇太子さまお生まれなった」やベートーベンの交響曲「英雄」など。 陛下は1曲ごとに拍手し、皇后さまと楽しそうに話された。退席時には、指揮者に「どうもありがとう」 と声をかけられた。 眞子さまは2日、世界25カ国の出版社などが集まり東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した書 籍展示会「第21回東京国際ブックフェア」にご臨席。初の公的役職となる同フェア名誉総裁を務められ た。母の秋篠宮妃紀子さまも造詣が深い児童書のコーナーには、紀子さまが贈賞式に臨席された今年の産 経児童出版文化賞で大賞に輝いた点字絵本「さわるめいろ」もあり、眞子さまは興味深そうに指でたどっ て楽しまれた。
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