★ 仕事に生かすコミュニケーション 名古屋市立広路小学校 大 杉 周 三 研修先:株式会社メ ガ ス ポ ー ツ ス ポ ー ツ オ ー ソ リ テ ィ 三 好 店 研修期間:8月7日∼9月8日 1 研修のねらい アメリカ最大のフルラインナップスポーツ用品専門チェーンにおける接客業務等について の体験・研修を通して,社会の構成員としての視野を広め,教員としての力量を高める。 2 3 研修の内容 週 月・日 研 修 場 所 1 8月7日 ∼ 8月 13 日 スポーツオーソリティ フロント部門 レシービング部門 2 8月 14 日 ∼ 8月 20 日 スポーツオーソリティ フロント部門 3 8月 21 日 ∼ 8月 26 日 スポーツオーソリティ ソフト部門 チーム部門 レシービング部門 4 8月 29 日 ∼ 9月3日 スポーツオーソリティ チーム部門 レシービング部門 5 9月4日 ∼ 9月8日 スポーツオーソリティ ハード部門 レシービング部門 研 修 内 容 オリエンテーション 会社概要・服務説明 フロント業務実習体験 レシービング業務実習体験 CSM(カスタマーサービスマネージャー)ド レ スコ ー ド 等説明 フロント業務実習体験 品出し作業実習体験 ナイト作業(リカバリー)実習体験 店内巡回実習体験 ソフ トラ イン(フット靴)業務実習体験 チー ムラ イン(野球・サッカー・バスケ・バレー)業務 実習体験 レシービング業務実習体験 チー ムラ イン(野球・サッカー・バスケ・バレー)業務 実習体験 レシービング業務実習体験 マ ネ ー ジ ャ ー ミ ー テ ィ ン グ に オ ブ ザ ー バ ー 参加 店内巡回実習体験 ハー ドラ イン(ゴルフ・テニス)業務実習体験 レシービング業務実習体験 研修の成果 私が研修したスポーツオーソリティ三好店では,スポーツ 用品専門店の専門的な知識をもち,大型スーパーマーケット のような来店のしやすさを目指して,スタッフが,日々,努 力 し改善 を繰り返 すこと で,売 り上げを 伸ばし,「お客 様の ために」と仕事に取り組んでいた。 商品についての専門的な知識 【 お 客様 のた めに 取 り組 む姿 勢を 大切 に】 まず,スポーツオーソリティに入って驚くのは,商品の多さ・圧倒的な品揃えだった。そ の何万点にも及ぶ商品について,各部門(ライン)のマネージャー・スタッフは,とてもよ く知っていた。新しい商品が出ると,各売り場では,それらの情報について,学習会を開い たり,引き継ぎノートで知らせたりして,専門的な知識をすぐに共有することができるシス テムがあった。 『 専門的な知識や新しく出てきた商品のことをスタッフ全員が知っていてほし い』ということをみんなが理解し,実践していることで,お客様への高いサービスを実現し ていた。また,仕事以外でも,スタッフの人たちが新商品について,興味・関心をもち,自 分から進んで学ぶ姿が,とても印象的だった。 ⇒ 「専門的な知識を積極的に共有する」ということは,私たちの教育現場でも,ぜひ生かし ていきたいと思う。また,日々,スタッフの方が,仕事に対して研鑽を進めている姿は,私 も見習っていかなければならないと感じた。 1 店内での安全対策 研修を進めていたある日,売り場の下の方に置いてある商品の大幅な移動があった。それ は,小さな子どもが転んで,ケガをしてしまう可能性があるためだった。各売り場では,少 ない場所にどれだけの商品をうまく置くことができるかで売り上げが決まってくる。その場 所を削っても,安全対策を最優先しようということだった。 『店内で起こった事故は,どんな にお客様に過失があっても,店の責任であることを忘れないでほしい』ということからも, 全力をあげて安全対策を行い,利益よりも安全を大切にしている姿勢を感じることができた。 ⇒ 「安全対策を万全にする」ということは,日々,私自身,心掛けている。しかし,完璧に 取り組んでいるかというと不十分である。学校での安全対策については,全力で取り組んで いきたいと思う。また,今,問題となっている「いじめ」に関しても,もし学校でいじめが 行われれば,理由はともかく,学校の責任であるという姿勢で取り組み,教職員全員の協力 で問題解決をしていかなければならないと感じた。 よいイメージづくり ソフトライン(フット靴)での業務実習体験を行っていたとき,お客様から「裸足で靴を試 し履きしている人がいるので不衛生である。」との指摘があった。すぐに,試し履き用のソッ クスを用意し,確実に対応するように指示がでた。お客様のクレームに対しては,素早く対 応することで店のイメージを損なわないようにしているそうだ。 『一度,お店のイメージが悪 くなると回復するのは難しい。だからこそ,素早く対応してほしい』ということからお客様 に対する素早い対応で,お店のイメージを大切にしていることが伝わってきた。 ⇒ 「イメージを大切にする」ということは,学校にとっても重要なことである。児童・保護 者・地域とのよりよい信頼関係を築いていくためも,いつも学校によいイメージをつくって おきたいと思う。また,よいイメージを保つためには,大変な努力が必要であり,様々な申 し出に対して素早い対応で取り組んでいかなければならないと感じた。 すべてをつなげるコミュニケーション すべてをつなげるコミュニケーション 売り上げ(利益)がすべてと考えられがちな小売業界での研修であ ったが,利益だけを追求するのではなく,様々な努力をすることで, 結果,利益につながっていくことが知ることができた。また,個々の 努力だけでなく,各スタッフの方たちがコミュニケーションを十分に 取り,みんなで連携して仕事に取り組んでいることに驚いた。研修中 専門的な 知識 利益 安全対策 よい イメージ に参加させてもらった毎週日曜日の早朝に行うマネージャー会議では, 業務的な連絡伝達だけではなく,各売り場をどのようにして改善して 【 仕事に生かすコミュニケーション】 いくのかを議論していた。店長をはじめスタッフが,分け隔て無く,声を掛け合える雰囲気 作りをして,コミュニケーションを取ることで,さらに活気ある職場になっていると感じた。 ⇒ 「コミュニケーションをとる」ということは,大切であると感じてはいるが,日々の忙し さのため,実践できていないのが現状である。しかし,学校・家庭・地域が積極的にコミュ ニケーションを取り,子どもたちをよりよく育てていかなければならないと感じた。 4 研修を終えて 今,学校現場では,家庭や地域の期待に応えるために一生懸命に取り組んでいると思う。 しかし,その取り組みも,今までの慣例に縛られていたり,時代のニーズにあっていなかっ たりして,思うように成果(満足度)を得られていないように感じていた。こうした問題を 解決する一つとして,今回の研修は,とても有効であった。研修で,数多くのお客様・スタ ッフの方と出会い,コミュニケーションを取りながら一生懸命に働くことで, 「お客様も,働 く自分自身も満足することができる」ということを実感することができた。 今後も,このような貴重な体験を通して学んだ研修の成果を学校現場で生かし,教師の仕 事に対し一生懸命に取り組んでいきたいと思う。 2
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