高値圏で一進一退

2017年(平成29年) 1月 6日
松井証券ストラテジスト 田村晋一
【株式相場レポート】
~高値圏で一進一退~
今週の総括
6日終値
前週末比
日経平均 (円)
19,454.33
+339.96
ドル (円)
115.94-96
-1.16
NYダウ (ドル)
19,899.29
+136.69
長期金利 (%)
0.055
+0.012
NY原油 (ドル)
53.76
+0.04
※NYダウ・NY原油は5日終値、ドル・長期金利は6日15時現在
★年明けは続伸してスタート、その後は円安修正により若干後退
今週のプラス材料
・原油価格高値継続
今週のマイナス材料
・少し円高(118円でスタートも115円台へ)
今週の日経平均は大幅上昇で始まった。その後は下落基調となるも19,400円台をキープして引けた。
昨年12月最終週は、米株が下落基調となったことや、円相場も前週の1ドル118円台から116円台の円高に
振れたことで調整色が強まったが、19,100円台に留まり大引けとなった。業種的にも、ここまで相場を引っ
張ってきた石油・資源株と銀行・証券株の下落が目立ち、利益確定売り圧力が意識された。
今週は前日3日の米国株上昇と円相場が1ドル118円台を回復したことで、大きく上昇してスタート。その後
は円相場が再び115円の円高方向に振れると、若干の下げ基調となったが、食品など内需株への物色も進
み、下値は限定的な動きに留まった。結果として19,400円台の高値圏を確保して引けている。
業種別では、通信株とバルチック海運指数の回復を背景にした海運株の上昇が目立った。一方で資源株が
弱かった。新たな材料というより、先月後半から続く、今までの上昇の反動による利益確定売り圧力だろう。
来週以降の見通し
★もうしばらく高値ボックス圏で推移か
日経平均想定レンジ
来週以降の注目材料
19,200~19,700円
リスク要因
・米新政権の経済政策などに対する報道
・原油価格の乱高下
・原油価格の動き
・為替市場の乱高下
・メガバンク株の動き
・メガバンク株価のピークアウト
・欧州の各国選挙での与党敗退
米新政権への期待をベースにした「ハネムーン相場」がまだ続くとの見方をもうしばらく継続する。
12月最終週の下落で、「トランプ・ラリーのピークがもう来たかもしれない」と感じた投資家も多かったかもし
れない。しかし、円相場が118円を回復すると、株価もすぐに回復、逆に昨年来高値を更新した。今週の円
相場は115円台と年末よりも円高になったが、日経平均は年末の19,100円台まで下がることはなく、19,400
円台に留まっている。そして先行してピークアウトすることの多いメガバンク株が再び上昇するなど、「下が
れば買う」投資家がまだまだ存在していることも示唆されている。
今回の相場の背景にある「円安、原油高、米株高、米金利高」は、さらに進行してはいないが、同程度の水
準のまま推移しており、株価の下支え要因になっている印象。繰り返しだが、米大統領就任式とその後の議
会演説がまだ先であることや、輸出企業中心に業績上振れが期待される3Q決算もまだこれからなど、「材
料出尽くし」はまだ早いだろう。下落局面で日銀のETF買入れが意識されることも大きい。米新政権の新政策
に関する報道に一喜一憂しながらも、もうしばらくは高値圏での推移が続く可能性が高いだろう。
平成27年8月26日
松井証券ストラテジスト 田村晋一
来週・再来週の主なイベントカレンダー
国内
9(月)
祝日(成人の日)
海外
独貿易収支:11月
欧州失業率:11月
米消費者信用残高:11月
10(火)
中国消費者物価指数:12月
11(水)
英貿易収支:11月
英鉱工業生産指数:11月
12(木)
貿易収支・経常収支:11月
欧州鉱工業生産:11月
日銀貸出・預金動向:12月
中国貿易収支:12月
13(金)
米小売売上高:12月
14(土)
15(日)
16(月)
機械受注:11月
日銀支店長会議
日銀地域経済報告(さくらレポート):1月
17(火)
米消費者物価指数:12月
18(水)
欧州消費者物価指数:12月
米鉱工業生産:12月
欧州ECB総裁会見
19(木)
米住宅着工件数:12月
20(金)
人口推計:1月
中国GDP:10-12月
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