官民協働の災害対応を実現する 情報共有の仕組みと論点について 田口 仁 防災科学技術研究所 研究員 1 官民協働危機管理クラウドシステム 官民協働で災害対応するためのステークホルダー(例) 関係省庁 都道府県 近隣市町村 (国交省、気象庁等) ボランティア センター 自衛隊 避難所班 緊急災害 対策派遣隊 市災害 対策本部 (TEC-FORCE) 応援自治体 道路班 消防本部 応援民間企業 緊急消防支援隊 地域住民 ライフライン事業者 (電力、通信会社等) 官民協働危機管理クラウドシステム マスメディア 2 情報共有に必要な3つ 3つの標準化 3つ 1. メタデータ(図書でいう書誌情報)の 標準化 2. データのフォーマット、情報項目の 標準化 3. API(データのシステム間のやりとり する方式)の標準化 3 官民協働危機管理クラウドシステム 災害対応に活用する情報システム 総合防災情報システム(内閣府) ※一部ライフライン情報等も配信予定 各種災害情報 データ流通基盤(内閣府) 省庁等 ※データの所在情報の データベース →クリアリングハウス クリアリングハウス 民間企業 ライフライン 企業 公共情報 コモンズ メタデータ 標準的なデータのやりとりの形式で インターネット上にデータが流通 → 情報共有が実現 クラウド環境 都道府県防災情報 システム ※メディアや携帯 キャリア等へ情 報配信 国民 官民協働危機管理クラウドシステム 災害対応システム(市町村) 4 情報共有を実現するための情報の流れ(1) 総合防災情報システム(内閣府) 平常時 各種災害情報 ※一部ライフライン情報等も配信予定 データ流通基盤(内閣府) 省庁等 ※データの所在情報の データベース →クリアリングハウス クリアリングハウス 民間企業 メタデータ ライフライン 企業 災害時に提供可能な 情報を登録 公共情報 コモンズ 都道府県防災情報 システム ※メディアや携帯 キャリア等へ情 報配信 国民 災害対応システム(市町村) 5 官民協働危機管理クラウドシステム 情報共有を実現するための情報の流れ(2) 総合防災情報システム(内閣府) 平常時 ※一部ライフライン情報等も配信予定 省庁等 データ流通基盤(内閣府) ※データの所在情報の データベース →クリアリングハウス クリアリングハウス 民間企業 メタデータ ライフライン 企業 公共情報 コモンズ 災害時に取得・活用 可能な情報を事前 登録 都道府県防災情報 システム ※メディアや携帯 キャリア等へ情 報配信 国民 官民協働危機管理クラウドシステム 災害対応システム(市町村) 6 情報共有を実現するための情報の流れ(3) 総合防災情報システム(内閣府) 災害時 ※一部ライフライン情報等も配信予定 データ流通基盤(内閣府) 省庁等 ※データの所在情報の データベース →クリアリングハウス クリアリングハウス 民間企業 メタデータ ライフライン 企業 平時の設定情報を基に、 関係機関から情報を取 得して一元表示 公共情報 コモンズ 都道府県防災情報 システム ※メディアや携帯 キャリア等へ情 報配信 国民 災害対応システム(市町村) 7 官民協働危機管理クラウドシステム 情報共有を実現するための情報の流れ(4) 総合防災情報システム(内閣府) 災害時 ※一部ライフライン情報等も配信予定 データ流通基盤(内閣府) 省庁等 ※データの所在情報の データベース →クリアリングハウス クリアリングハウス 民間企業 メタデータ ライフライン 企業 避難勧告等の情報 を広報・告知 公共情報 コモンズ 都道府県防災情報 システム ※メディアや携帯 キャリア等へ情 報配信 国民 官民協働危機管理クラウドシステム 災害対応システム(市町村) 8 情報共有を実現するための情報の流れ(5) 総合防災情報システム(内閣府) 災害時 ※一部ライフライン情報等も配信予定 データ流通基盤(内閣府) 省庁等 ※データの所在情報の データベース →クリアリングハウス クリアリングハウス 民間企業 メタデータ ライフライン 企業 被害情報等は 都道府県へ報告 (都道府県経由で国へ情報が届く) 公共情報 コモンズ 都道府県防災情報 FAX, メール システム 自動送信など ※メディアや携帯 キャリア等へ情 報配信 国民 災害対応システム(市町村) 9 官民協働危機管理クラウドシステム 情報共有を実現するための情報の流れ(6) 総合防災情報システム(内閣府) 災害時 ※一部ライフライン情報等も配信予定 データ流通基盤(内閣府) 省庁等 ※データの所在情報の データベース →クリアリングハウス クリアリングハウス 民間企業 メタデータ ライフライン 企業 後方支援者 支援を受けるために自ら 情報を公開(あるいは 支援要請の通知) 公共情報 コモンズ ※メディアや携帯 キャリア等へ情 報配信 被災地の状況を把握 して支援を実施 国民 官民協働危機管理クラウドシステム 災害対応システム(市町村) 10 官民協働による災害対応のための論点 3つの標準化(メタデータ、データフォーマット、 API)の進め方 データ流通基盤(クリアリングハウス)の運用 のあり方、情報共有体制の構築に向けて 自治体の災害対応力をこえた場合の指揮支 援、後方支援のあり方 官民協働危機管理クラウドシステム 11
© Copyright 2024 Paperzz