1999 年 世紀末 恋愛中毒 インフルエンザ 宇多田ヒカル 総裁選前倒し論 ファイナルファ ンタジー だんご3兄弟 松坂大輔 恐怖の大 王 To Heart 学級崩壊 ひなの&IZAM 大統領弾劾裁判 君といた未来のために 金利ゼ SF ロ ジャイアント馬場 もてない男 医療ミス 浅 香 光 代 vs 野 村 沙 知 代 桂 枝 雀 マ イ ケ ル ・ ジョーダン 貞子 水道管ヤミカルテル 統一地 方選 田臥勇太 可愛いだけじゃダメかしら? ‘ i n 9 m a e s ‘ r9 脳死判定 ユーゴ空爆 日産・ルノー連合 ボル ボ買収 本当は恐ろしいグリム童話 五輪招致疑 惑 鈴木あみ 東京都知事選 財務省 千代大海 日蝕 オーバー・タイム 浜崎あゆみ 自自連立 政権発足 音ゲー 鬼の棲家 地域振興券 シャ ルロット・チャーチ 野村克也 省庁再編 ベア ゼロ バグズ・ライフ 海上警備行動 野猿 石 原慎太郎 富本銭 雅山 五体不満足 ピル認可 漣健児 コソボ難民 新庄剛志 シン・レッド・ ライン 則定衛 深田恭子 ダイオキシン問題 PROGRAMME BOOK アブドラ新国王 プリモディーネ 村上派 衆院補欠選 バイアグラ認可 横浜FC ガイド ライン関連法案 福田明日香 アバ・ パーテル 情報公開法 不審船 クルド労働者党 沖縄尚 学高校 マルチ踏み絵 ノストラダムスの大予言 DAYTIME PROGRAMME 文庫SF出版あれやこれや 出演/込山博実・小浜徹也・村松剛 司会/高橋良平 「文庫出版が雑誌化した」と言われて久しい状況の中、読み継がれるべき作品を見直す動 きを始めとする、新たな兆しが感じられます。 本日は、最大の点数を誇るハヤカワ文庫から込山博実氏、文庫創設 40 年(SFは 36 年) の老舗、東京創元社から小浜徹也氏、日本SFの復刻で熱い支持を得ているハルキ文庫から 村松剛氏という、SF界を支える編集者の方々をお招きし、近刊の『東京創元社文庫総目録 (仮) 』編纂も手掛ける高橋良平氏の司会によって、私たちが普段知ることの出来ない製作者 サイドからの様々な話題について語り明かして頂きます。 文庫が果たしてきたこととは? 文庫だけに出来ることとは? そして、 文庫のあるべき 姿とは? キミは、もしかしたら、SF出版の未来を垣間見るかもしれない!?(文・代島正樹) そ 文 文 し 庫 庫 て だ が け 果 文 に た 庫 出 し の 来 て あ る き る こ た べ と こ き と と 姿 は と と ? は ? は ? 2 ■込山博実(こみやま・ひろみ) 1953 年神奈川県生まれ。1976 年早川書房入社、現在文庫SF・ FT・JAを中心に、編集部部長代行として全ての編集セクショ ンを管轄する。これまで手掛けた本に、『星界の紋章』(森岡浩 之) 、 『銀河の荒鷲シーフォート』 (ファインタック)などがある。 ■小浜徹也(こはま・てつや) 1962 年徳島県生まれ。1986 年東京創元社入社、現在創元SF文 庫担当。これまで手掛けた本に、 『ラモックス』 (ハインライン) 、 〈ヴォルコシガン〉シリーズ(ビジョルド)などがある。 ■村松剛(むらまつ・たけし) 1967 年静岡県生まれ。1997 年角川春樹事務所入社、現在書籍編 集部にて、主にハルキ文庫担当。これまで小松左京・半村良ほか、 日本SF作品を手掛ける。 ■高橋良平(たかはし・りょうへい) 1951 年愛知県生まれ。SF書評・映画評のほか、 『SF大百科事 典』(クルート編著)の日本語版監修などを手掛ける。 DAYTIME PROGRAMME スペース・オペラ・ルネサンス 出演/大宮信光・堺三保・森岡浩之 〈火星〉シリーズ、 〈レンズマン〉シリーズ、 〈キャプテン・フューチャー〉シリーズ…… 誰もが一度は少年少女の日々を、彼らとともに過ごしたことでしょう。 スペース・オペラは 1920 ∼ 60 年代に流行し、日本では野田昌宏氏の精力的な活動によ り、翻訳紹介されてきました。SFファンを狂喜させた映画『スター・ウォーズ』やTVド ラマ『スター・トレック』も最新のSFX技術を駆使したスペース・オペラでした。日本で も『銀河乞食軍団』 『クラッシャージョウ』 『銀河英雄伝説』などの人気シリーズがあり、そ していま、本格SF短編のホープ、森岡浩之氏が放ったスペース・オペラ『星界の紋章』が 大ヒットしています。海外作品も再び注目を集め、ビジョルドの〈マイルズ〉シリーズや〈銀 河の荒鷲シーフォート〉シリーズなどが人気を博しています。世紀末にふたたび訪れたス ペース・オペラ・ルネサンス。それは何を示唆しているのでしょうか。 森岡浩之氏と、社会・文化にも造詣の深い大宮信光氏、SFから映画アニメまで幅広く活 躍する堺三保氏の3人を迎え、スペース・オペラの価値と使命を探求します。 (文・柏崎玲 央奈) スふ世 ペた紀 た末 スびに ・訪 オれ ペた ラ ・ ル ネ サ ン ス ■大宮信光(おおみや・のぶみつ) 1941 年東京都生まれ。1976 年「夢見るスーパー・シティ」で商 業誌にデビュー。SF評論の分野において、科学のみならず社会 文化論にまで幅広い知識をもって踏み込み、展開する。SF乱学 講座などを主催し、現在も積極的な知的探求活動を続けている。 おもな著書に『SFの冒険』 『隆慶一郎の世界』などがある。 ■森岡浩之 (もりおか・ひろゆき) 1962 年兵庫県生まれ。1991 年「夢の樹が接げたなら」で第 17 回 ハヤカワ・SFコンテスト入選。同作品で、翌 92 年3月〈SF マガジン〉デビュー。本格的なSF短編の旗手として注目を集め る。96 年、 「スペースオペラ」を冠して堂々『星界の紋章』を発 表。爆発的な人気を得て、98 年にはアニメ化もされた。 ■堺三保(さかい・みつやす) 1963 年大阪府生まれ。SF翻訳家、SF評論家としての顔のみ ならず、映画( 『レムナント6』)やアニメ( 『機動戦艦ナデシコ』) の科学考証、SF設定、脚本なども手がけ、縦横無尽の活躍をみ せる。主な著書に『宇宙貨物船レムナント6 SF映画のつくり かた』 (添野知生氏との共著) 、訳書に『ワイルド・カード1 大 いなる序章』 (J・R・R・マーティン他著、共訳)などがある。 3 DAYTIME PROGRAMME 「雪風」また未知なる領域へ 出演/神林長平 聞き手/牧眞司 「妖精を見るには/妖精の目がいる」 。 さらなる変異を重ねる侵略者・ジャム。新型機として生まれ変わった〈雪風〉と、そのパ イロット深井零が、また惑星フェアリイの空に帰ってくる──。 発表以来、 SFファンはもとよりミリタリーマニアや架空戦記の読者までを魅了し続ける、 『戦闘妖精・雪風』 。 その続編として '92 年からSFマガジンに不定期連載されていた〈新・雪風〉シリーズが ついに完結。ファン待望の単行本化に際し、著者の神林長平氏にお話を伺います。 神林氏特有の認識論的ファーストコンタクトSFとしての『雪風』 。戦闘機の細密な描写、 戦闘手順へのこだわりと、兵器と操縦者の間の微妙な「愛情」関係を語るミリタリー小説と しての『雪風』 。 様々な角度から〈雪風〉シリーズの魅力の謎に接近します。(文・尾山則子) 帰ま た て惑 く星 るフ ア リ イ の 空 に 4 深 井 零 が ■神林長平(かんばやし・ちょうへい) 1953 年新潟県生まれ。1979 年「狐と踊れ」でハヤカワ・SFコ ンテストに佳作入選、デビュー。 『敵は海賊・海賊版』 『戦闘妖精・ 雪風』 『プリズム』等で、星雲賞を連続受賞。1995 年『言壺』で 日本SF大賞を受賞。 『言葉使い師』 『今宵、銀河を杯にして』 、 〈敵 は海賊〉シリーズなど著書多数。 ■牧眞司(まき・しんじ) 1959 年東京都生まれ。 〈SFマガジン〉誌上に「牧流・SF作家 評伝」を連載。ほか、文庫の解説などで活躍。St.James Guide to Science Fiction Writers:4th Edition(1996)、The Encyclopedia of Fantasy(1997)にも寄稿。東京におけるSFセミナーの創始者。 DAYTIME PROGRAMME 篠田節子インタビュウ 出演/篠田節子 聞き手/山岸真 『女たちのジハード』で直木賞を受賞し、いまやジャンル横断的なエンターテインメント 小説の第一人者となった篠田節子さん。 『斎藤家の核弾頭』における風刺に満ちた未来社会 の設定や、 『ハルモニア』で描写される超常的な世界はSF界の注目をも集めており、最新 長編『弥勒』は〈SFマガジン〉3月号の「ベストSF 1998」で 14 位にランキングされま した。 篠田さんご自身もSFとは縁浅からず、アンケートやインタビューでフィリップ・K・ ディック、スタニスワフ・レムに言及されています。 今回のSFセミナーでは、篠田さんとともに、篠田作品に対し深い理解を表明されている SF翻訳・解説者の山岸真さんをお招きし、その世界に迫ってみたいと思います。 (文・鈴 木力) 第エジ 一ン 人タン ル 者 テ横 イ断 ン的 メな ン ト 小 説 の ■篠田節子(しのだ・せつこ) 1955 年東京都生まれ。1991 年『絹の変容』で小説すばる新人賞 を受賞しデビュー。1997年『ゴサインタン』で山本周五郎賞、 『女 たちのジハード』で直木賞を受賞する。現在、 〈小説 TRIPPER〉 誌上で『ホワイトクリスマス』を連載するなど、各方面で旺盛な 執筆活動を繰り広げている。 ■山岸真(やまぎし・まこと) 1962 年新潟県生まれ。英米SFの紹介・翻訳、文庫解説の執筆 など多方面で活躍。編著に『80 年代SF傑作選』 (小川隆氏と共 編)訳書に『SF大百科事典』 (クルート編著、共訳)などがあ る。 5 NIGHTTIME PROGRAMME ●スター・ウォーズの部屋 出演/渡辺麻紀・大森望・柳下毅一郎・添野知生 SFファンにとって今世紀最後のビッグイベント、 『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・ メナス』が、いよいよ、全米で5月 19 日から、日本は7月 10 日から公開されます。そこで、備えあれ ば憂いなし。この企画では、 「スターログ」編集部出身で、 〈SFマガジン〉映画ページや、 〈SFオンラ イン〉連載「螢雪ジェダイ」編集長としておなじみの渡辺麻紀さん(なんとSFイベント初登場!)を 迎え、 〈スター・ウォーズ〉シリーズを中心にSF映画漫談をくりひろげる予定です。お楽しみに。 (文・ 添野知生)→企画部屋1・20:00 ●真夏の前のホラーの部屋 出演/倉阪鬼一郎・東雅夫・大森望 ホラーは一般の需要がある。でもホラーのファンは深いらしい。SFとミステリはそのマニア度に共 通項を見出せたけど、ホラーとはどうかな? 御案内は「SFとホラーの境界領域に属する小説が最近 多いんで、ここらへんで領土問題をきちんと解決しようとか(笑)」とおっしゃってます、 『殺戮の〈野獣 館〉 』 『逆襲の〈野獣館〉 』を訳した大森望先生です。 (文・柏崎玲央奈)→企画部屋1・21:30 ●最新SFアニメ事情 '99 −ここが見どころ聴きどころ− 出演/日下三蔵・さいとうよしこ・須藤玲司 空前のアニメラッシュはいまだ継続中。毎週60作品以上がテレビ放映されている状況で、春の新番組 だけでも 25 本が目白押し。そしてそのほとんどがSF/ファンタジー作品です。 まいどおなじみの新作アニメ部屋、今年も主題歌ビデオを流しつつ、春の新番組を総まくり。解説役 は、アニソン研究家の日下三蔵さんと、アニカラ隊長のさいとうよしこさんです。 面子が面子なのでアニソンの話も多くなりますが、大声で歌ったりするのはご遠慮ください。歌いた いのをいちばん我慢してるのは出演者なのですから。 (文・須藤玲司)→企画部屋1・23:00 ●最新アメリカSFTVドラマ事情 '99 出演/堺三保 さあさ、今年もお楽しみ! それでは堺三保先生∼、どうぞ∼。 「たった一人を7日間しか過去に戻せない上に場所を指定できないクソ役に立たないタイムマシンで毎回 世界の危機をくい止めようとする三重苦時間SFアクション『7デイズ』日本初公開!」とか「サム・ニー ルがマーリンに扮してエクスカリバー片手に大活躍、あげくにアーサーもモーガンも影が薄くなっちゃう 珍アーサー王伝説『マーリン』 」とか「祖国を征服した異民族相手に、蛮人コナンがレジスタンスを指揮し て大活躍……って、それじゃ1シーズンで打ち切られて当たり前だっつーの。TVシリーズ版『コナン』 」 とか。書いてて自分がイヤになってきましたね、どうしてこんなもんばっかりわざわざアメリカから送っ てもらって毎日見てますかね。 …えっと、こ、乞うご期待!(いや、まじ見たいっすよ、それ) (文・柏崎玲央奈)→企画部屋1・0:30 6 NIGHTTIME PROGRAMME ●老いたる霊長類のためのフェミニズムSF 出演/牧眞司・柏崎玲央奈 昔にも試みた気がするけど、フェミニズムSFをまたしても何とかつついたり考えたり話したりして みる。マーリン・S・バー『男たちの知らない女』 (勁草書房)刊行記念。一応買って読んでいただける とうれしいなあ。柏崎もいまちょっとフェミニズムについて転換期を迎えているので、総括してみたい のです。 (文・柏崎玲央奈)→企画部屋2・20:00 ●少女漫画(SF)の部屋 出演/柏崎玲央奈・須藤玲司 同人誌文化、コギャル文化により開放された「性」を動力に、さらに疾走暴走を続ける90年代少女 漫画を考える。でもこれって実は昔から連綿と続いてるものでもあるのよさ。というわけで、SFはかっ こに閉じ込めてしまいました。ごめんなさい。あと、同人誌の行方とか著作権とか。 (文・柏崎玲央奈) →企画部屋2・21:30 ●作家ってなぁに? 出演/星敬 作品を通じて、私たちは毎日のように作家さんと会っています。しかしその実際となると、あまりよ く知りません。作家として暮らすとは、どういうことなんだろう? 作家とはどんなことを考えながら 日々を送っているのだろう? 星敬さんと、そんな作家の素顔を考えてみたいと思います。プロの方の 積極的な参加をお待ちしております。 (文・鈴木力)→企画部屋2・23:00 ●ほんとひみつ−「つねならぬ本」編− 出演/牧眞司・三村美衣・北原尚彦・日下三蔵・代島正樹 さあさあやってきました! SF界の伝統芸能(笑) 、 「ほんとひみつ」のお時間です。ネタ切れなん て、なんのその。今年はどんな古本で、並み居る観衆を驚愕させるのか? 果たして日下三蔵氏の新ネタやいかに? 他のメンバーは牙城を揺るがすことに成功するのか? 見所いっぱい、道場破りも受付中!(文・代島正樹)→企画部屋2・0:30 ●マッドサイエンティスト列伝 出演/新戸雅章 日本におけるニコラ・テスラ研究の第一人者、新戸雅章さんによる研究発表。テスラも真っ青のマッ ドサイエンティストが続々と登場するよ。彼らのビックリドッキリ発明もご紹介。マッドサイエンティ スト・ファンの方、くれぐれもお見逃しなく!(文・牧眞司)→企画部屋3・20:00 ●サイコドクターあばれ旅・SFセミナー特別篇 出演/風野春樹 「サイコドクターあばれ旅」は、SF者で精神科医の風野春樹が開設している日記形式のウェブサイト 7 NIGHTTIME PROGRAMME です。今回はその出張版、ということで、あまり知られていないSF的な症例の紹介や、演者の実体験 を通して、人間の心の不思議に迫るとともに、精神医学とSFの接点を探っていきたいと思います。ま あ、そんな大げさなものではないけれど。 ちなみに、サイコドクターとは精神科医という意味ではありません。そもそもそんな英語はありませ ん。某マンガの造語です。まあ、強いて訳せば「気×い博士」みたいなもんだと思ってください。 サイコドクターあばれ旅 http://member.nifty.ne.jp/windyfield/ (文・風野春樹)→企画部屋3・21:30 ●お茶大SF研の部屋−これまでの 25 年とこれからのこと− お茶の水女子大SF研究会について、みなさんはどんなイメージをお持ちですか? 女性だけのSF 研、大学サークルなのにOGになっても退会しない不思議なところ……なんてところでしょうか。 今年で創立 25 周年、会誌〈COSMOS〉50 号刊行を迎えるお茶大SF研では、セミナー合宿で企 画を開催する運びとなりました。 この原稿を書いている時点では詳細は未定なのですが、女子大SF研の意義からサークルに代々伝わ るゲームのことまで、いろいろとお話ししてみたいと思います。 (文・野田令子+プログラムブック編集 部)→企画部屋3・23:00 ●ネットワークのSF者たち 去年はネットワークとファンダムでしたが、今年はネットワークのSF者たち。 WWW上狭しと跳梁跋扈するSFファン。彼ら(=我々)がファンダムと呼ぶべき存在なのかどうか という議論は去年行なったようなので今年は割愛。今年のテーマはなぜ彼らがそこにいるのか。数の上 では劣っているはずのSFファンがミステリーファンなどに比べてウェブ上で目立っているような気が するのは気のせいなのか、気のせいではないとするとそれはなぜなのか。というあたりを、先ごろ行わ れたDASACONやSFマガジンの特集の話なんかを交えつつ、無計画に語り合いたいと思います。 案内役は「東洋大学SF研究会」のウェブマスター田中香織と「森太郎のサイト」のウェブマスター 森太郎。不慣れな案内役なのでお手柔らかにお願いします。 (文・森太郎)→企画部屋3・0:30 ●ヴァーチャル読書会 小説、とりわけSFは、常に陳腐化の危機にさらされてきた。昔はタイムマシンや宇宙船、あるいは超 能力者が出てくればそれだけで立派なSFとして成立したかもしれないが、 それらは瞬く間に消費され、 陳 腐な道具立ての一つに成り下がってしまった。陳腐化の魔手から逃れるべく、人は数多の実験小説を紡ぎ 出してきた。全文が回文になっているもの、辞書形式のもの、使う文字を限ったもの……。しかし今まで 為された試みは全て、文字の連なりという枠から一歩も出ようとはしなかった。その古色蒼然たる枠から 僅かでも逸脱した瞬間、それは小説ではなくなる、そのような反理性的な偏見が今日まで小説という芸術 を、文字の連なりの奴隷たらしめていたのである。 8 NIGHTTIME PROGRAMME そこで我々は、小説を小説そのものとして、退屈な文字の連なりから独立した物語の主人として成立さ せるべく、読書会を仮想(ヴァーチャル)化しなければならなかった……かどうかは別として、毎度おな じみヴァーチャル読書会です。 ヴァーチャル読書会とは、読書会版『完全な真空』 、テキストのない読書会、あるいは読書会形式のテー ブルトーク・ロールプレイングゲームです。すべての言葉が真実となる法螺吹きの統べる言霊の世界で知 的エンターテインメントを楽しみましょう。テキストがないので本を読んでくる必要はなし。途中参加は 不可能なので、参加する方は開始時間に遅れぬようお願いします。 (文・森太郎)→企画部屋4・20:00 ●『SF風景の解読』の解読 出演/中村融 SFマガジンに連載された中村融さんの「幻想空間の測量図」は、SFイラストの解説でなく、SF 作品に描かれた風景を読み解いていく。もっとも風変わりで魅力的な評論だと思います。現在はご本人 の体調の関係で休載中ですが、ぜひとも続きが読みたい! 連載分でまだ触れられていない話題や、取 りあげられていない作品についても、このSFセミナー合宿企画でうかがえればと思います。ライブ版 「SF風景の解読」 、お楽しみに。 (文・牧紀子)→企画部屋4・21:30 ●『SF風景』のそのむこうへ 出演/田中光、岩郷重力 SFをはじめとする幻想文学を読むとき、その風景のイメージは、それぞれの人で違っていると思い ます。思い入れが激しい作品ほど、知らず知らずのうちに、自分の体験を重ね合わせ、作者の思惑とは 別な世界を創り出しているのかも。実際にSFイラストを手がけているお二人に、ご自身の読書体験か ら現在のお仕事にいたるまで、SFのイメージについてたっぷり語っていただきたいと思います。 (文・ 牧紀子)→企画部屋4・23:00 ●帝国の時代にスペース・オペラを読む 出演/大宮信光 まずはスペース・オペラ、または宇宙SFの面白さ、そしてつまらなさを騙(かた)り合いたい。時 代状況の変遷のなかで、何故スペオペ妄想が立ち昇ってきたのかを考えてみたい。地球生命進化史、そ して人類文明の流れのなかに、スペオペという共同幻想を位置づけてみたい。 昭和20年、大日本帝国の崩壊。その後、アメリカ合衆国の庇護のもとという、まことに奇妙な状況下、 見えざる日本経済帝国がアジアに展開し、今第二の敗戦を迎えてしまった。その廃墟のただなかから、日 本情報帝国が産ぶ声をあげ始めている。この帝国の時代に、スペース・オペラ・ルネサンスの鬨(とき) の声は挙がっているのではなかろうか。 (文・大宮信光)→企画部屋4・0:30 S F sem in a r 9 DAY time table 10:00 開場 10:30 諸注意 10:40 文庫SF出版あれやこれや ........ 出演/込山博実・小浜徹也・村松剛 司会/高橋良平 11:40 昼休み 13:10 スペース・オペラ・ルネッサンス ........................... 出演/大宮信光・森岡浩之・堺三保 14:10 休憩 14:20 「雪風」また未知なる領域へ ......................................... 出演/神林長平 聞き手/牧眞司 15:20 休憩・神林長平サイン会 15:50 篠田節子インタビュウ ................................................... 出演/篠田節子 聞き手/山岸真 16:50 閉会 ※会場内での喫煙・ご食事はご遠慮ください。 ※ファンジンの販売は 15:20 の休憩時間にて終了させていただきます。 ※開場は 17:00 にて閉まりますので、ご協力をお願いいたします。 NIGHT time table 企画部屋1 企画部屋2 企画部屋3 企画部屋4 スター・ウォーズ フェミニズム マッドサイエンティスト ヴァーチャル読書会 21:30 ホラーの部屋 少女マンガ サイコドクター 『SF風景の解読』 23:00 『SF風景』のそのむこうへ 18:00 開場 19:00 オープニング 20:00 アニメ 作家ってなぁに お茶大 0:30 アメリカTV ほんとひみつ ネットワーク 8:30 エンディング 9:00 閉会 スペオペ ※合宿は素泊まりです。各自食事を済ませてご来場ください。 ※ 20:00 にて合宿の受付は終了しますので、それまでにご来場ください。 ※お酒・ジュース・おつまみは多少実行委員会でもご用意しますが、持ち込みも大歓迎です。 ※ほかのお客様もおられますので、夜中はお静かにお願いします。 ※貴重品の保管は、各自でお願いいたします。 ※ゴミの分別にご協力ください。 ※×印のついている部屋は使用で きません。 ※特に部屋割りはしませんので、 空いている部屋でお休みください。 奥付 1999 年4月 29 日発行 発行人:SFセミナー事務局 編集人:鈴木力 発行所:〒 229-1103 神奈川県相模原市橋本 6-4-7-805 T EL& FA X :042-772-0280 E-m ail:JB B02104@ nifty.ne.jp U R L:http://w w w .tw ics.com /‾ham ada/sfsem inar/
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