芦北町立佐敷小学校 1 英語ノートの活用の在り方について (1)年間指導計画の再編成 英語ノートには指導計画が示されているが、英語活動の実施状況や児童の実態に応じてよ り効果的に活用することを検討し、以下の3つの視点で再編成することにした。 ア 内容の系統性 「英語ノート1」(5年生用)と「英語ノート2」(6年生用)の内容の系統性につ いて、指導者の共通理解を図るために、「小学校英語活動カリキュラム」を作成した。 (例)いろいろな国の特徴(身近なものの語句、国旗、位置、衣装など)に着目した。 第6学年(英語ノート) L6「行ってみたい国を紹介 しよう」 (4時間扱い) ①世界には様々な地域で話される 英語があることを知る。 ②行きたい国とその理由について 聞き、概要を理解する。 ③行きたい国を尋ねたり答えたり する。 ④行きたい国を理由とともに言っ たり、相手の行きたい国と理由 とを理解したりする。 第 3 学 年 第5学年(英語ノート) 第 4 学 年 L5「いろいろな国の衣装を 「ワールドマップゲームをし 知ろう」 よう」 (2時間扱い) (4時間扱い) ①いろいろな国とその位置に ①世界には様々な衣服があること ついて知る。 を知り、その衣服の英語での言 ②白地図やジグソーパズルを い方を知る。 使って、国の位置を知ったり ②自分の意見をはっきり言うこと 夢の世界旅行のゲームを行 の大切さに気付くとともに、衣 う。 服を買う時の表現を知る。 いろいろな国の特徴 ③好みをはっきり言ったり、相手 が気持ちよく買い物ができるよ に着目して編成 うに声をかける。 ④聞き手に自分が買ったものが正 しく伝わるように発表する。 第 2 学 年 第 1 学 年 「いろいろな国旗を知ろう」 「いろいろな形で遊ぼう」 「いろであそぼう」 (2時間扱い) (1時間扱い) (1時間扱い) ①いろいろな国とその国旗につい ①いろいろな形の呼び方を知る。 ①いろいろな色の呼び方を て知る。 ②形を使って、タッチゲーム・ツ 知る。 ②いろいろな国の名前と国旗を使 イスターゲーム・色形バスケッ ②色を使って、タッチゲーム って、マッチングゲームや仲間 トゲーム等を行う。 ・カラーバスケット・Go / さがしゲーム等を行う。 Stopゲーム等を行う。 イ 他教科との関連 学年 単 元 名 L9 5年 「ランチ・メニュ ーを作ろう」 L6 6年 「行ってみたい国 を紹介しよう」 L9 6年 「将来の夢を紹介 しよう」 英語ノート計画 2月~3月 本校計画 1月~2月 11月~ 12月 1月~2月 2月~3月 11月~ 12月 他教科の学習との関連 食育や家庭科の三大栄養素につ いての学習(9月~10月) 社会科の国際理解単元の学習(2 月)や学校行事(カンボジアに学 校を贈る運動)(1月) 総合的な学習の時間 「将来の夢」(11月) ウ 単元と指導時期 「英語ノート6年」の中に誕生日を扱う単元があるが、1学期の早い時期に指導して 児童の誕生日のときには関連して扱った。 (2)1時間の授業づくり ア ねらいを明確にした活動 1時間の授業で行う活動を、「聞く」・「話す」・「伝え合う」という3つの段階を 考えた。 段階 ね ら い 留 意 事 項 新しい語句や表現を 十分に時間をかけ音にな 知り、音とその意味す じませる。 「聞く」 るものを結びつける。 チャンツやリズム楽器等 を使用して楽しく活動で きるようにする。 新しい語句や表現を 聞く活動に発話を伴うよ 聞き、発話することに うな活動を行い、「伝え 「話す」 十分に慣れ親しませ 合う」活動につなげる。 る。 お互いの思いや気持 人と関わる活動の場で、 「伝え ちを伝え合うコミュ 自分の本当の思いや気持 合う」 ニケーション活動を ちを言わせる。 行う。 *(例 1) 題 「キャッチボールゲーム」 (指名ゲーム) 留 新しい表現を聞き、慣れるための活動 意 ・リズムに乗ることがポイント 点 ・勝敗は決めない 活 動 例 キーワードゲーム、おはじきゲ ーム、ビンゴゲーム、カルタ取 りゲーム、サイモンセズゲーム など ミートゲーム、*ステレオゲー ム、*キャッチボールゲーム、 ミッシングゲームなど インタビュー、スピーチ、 ショー・アンド・テル、買い物 ゲームなど *(例 2) 題 「ステレオゲーム」 (聖徳太子ゲーム) 留 発話されたものを聞き取る活動 意 ・聞こえるように発話すること 点 ・集中して聞き取ること ①4~5人のグループを作る。 ①4~5人の児童に、自分の好きな物を選 び一斉に言うように説明する。 ②他の児童の前に並んで立たせる。 り ③「ワン・ツー」で一斉に言う。 ④誰が何と言ったのか分かった人は、挙手 方 して答える。 ⑤答えが出ない場合はヒントを出す。 や ②最初に言い始める人を決める。 や ③"I like ○." "And you?"と言いながら、ラ ンダムに次の人を手で指名する。 ④指名された人は、前の人と違う物を答え 方 "And you?"で次の人を指名する。 ⑤慣れてきたらリズムに合わせて行う。 り イ 指導過程の工夫 1時間の授業を、「であう」・「かかわる」・「ふりかえる」の流れでパターン化し て、児童が見通しをもって授業に参加できるように配慮した。1時間の授業の中で、英 語ノートは主に本時の「かかわる」部分で学習の確認やまとめとして取り扱うと授業が スムーズに流れた。 1時間の授業の流れ 英語ノートの活用 であう 人と、英語と、めあてと かかわる ふりかえる 友だちと、英語で、楽しく 自分を、友だちと、次につなげる 一斉 表現を知る 個人・ペア 使ってみる グループ 全体 表現を多くの人に使う 個人 一斉 振り返る 確認する 新しい英語 一人で英語表 使用量を多く 学んだ事が生 個人の学習 次につな 表現を知ら 現を使う量を して、自信をつ かされている を振り返ら げる せる 確保する けさせる か確認する せる 英語に慣れ親しむ度合い ウ 学習形態の工夫 児童が新しい語句や表現に慣れるように、下のような学習形態で実施した。 エ 指示や発問の工夫 児童が英語に聞き慣れ、活動等を理解しやすくするために、英語の使用に留意しながら 視覚的な方法を取り入れた。 言葉(英語)で 視覚的に ・簡潔に ・ゆっくり ・はっきり ・繰り返し ・絵で ・指示カードで ・ジェスチャーで ・デモンストレーションで 具体的に分かりやすい指示・説明 オ 教材の開発と工夫 ○英語ノートをスキャナで読み込んでカードを作成し、フラッシュカードやカルタ、黒 板の掲示用として活用した。(写真1) ○活動がより効果的になるように英語ノートの内容に関連する学習プリントやマップ・ カード等を自作して、発展的な学習に活用した。 (例1)【英語ノート2 Lesson5「道案内をしよう」の Activity2】(写真2) 仮想の町のオリジナルマップを作り、机上でできるペア活動に使用した。 (例2)【英語ノート2 Lesson1の「アルファベット・パズル」】(写真3) 英語ノートのアイデアを使ってパズルを作成し、クラス全体のマッチングゲー ムに使用した。 写真1「英語ノート(拡大判)」 写真2「オリジナルマップ」 写真3「自作パズル」 ○絵カードデータ(文部科学省ホームページ)を利用し、デモンストレーション用の大 カード(A4、A3サイズ)と児童用の小カードを作成した。フラッシュカード作成、 カルタカード作成、デモンストレーション用のカード作成にも活用している。印刷設 定で絵のサイズを変えられるので、大中小の様々な大きさのカードを作成することが できる。 印刷サイズの設定 印刷画面 ↓ 任意倍率 ↓ 倍率設定 ↓ 印刷
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