地域医療連携室だより

米沢市立病院
地域医療連携室だより
Vol.10
H22. 8.20 発行
米沢市立病院 地域医療連携室 TEL:0238-22-2613(直通) / FAX:0238-22-2624(直通)
米沢市救急隊から見た医療の現状について
米沢市消防本部 消防長 鈴 木 新 一 氏
米沢市における救急出動件数は、平成17年の3128件をピークに減少
傾向にあり、平成21年はピーク時の15%減の2671件でした。事故種別では急病が
64%を占め、次いで一般負傷、交通事故の順になっています。年齢別では65歳以
上の高齢者が56%で最も多く、傷病程度別では約半数が入院の必要のない軽症者
で、安易に救急車を利用する状況が今も続いています。
最近の傾向としては、高齢者福祉施設からの救急要請が年々増加しており、高齢社
会の到来を如実に表しています。また、精神疾患を持つ傷病者も増加しており、アル
コール依存や自殺未遂、医師から処方された薬を一度にまとめて服用することを繰り
返すなど、同じ人が何度も救急車を要請するケースも多く救急隊としては悩みの種に
なっています。
米沢市では昭和50年代から三病院による輪番制度を実施しており、米沢市立病院
には市内で発生する救急患者の約57%を受入れていただいています。現在のところ
米沢市では、いわゆる「たらい回し」のような事態は起こってはいません。しかし、夜
間・休日に安易にコンビニ感覚で救急外来を受診する軽症の患者が後をたたず、救
急医療関係者の大きな負担となり、本当に救急処置が必要な人が利用できない事態
も生じています。
昨今、医療体制は医師不足、看護師不足などをはじめとする諸処の条件により悪化
の一途をたどり、地域によっては病院の閉鎖などの事態に追い込まれている所もあり
ます。
医療資源は限られたものであり、住民のエゴにより地域の救急医療体制が崩壊する
ようなことがあってはなりません。医療機関、救急車などの医療資源を有効に、効率的
に、良識をもって活用していただきたいものです。
診療科紹介 【眼科について】
眼科科長兼医長 髙 宮 美智子
眼科紹介
○スタッフ 2名
髙宮美智子・・・眼科専門医(3回更新) ◆手術担当 (白内障、緑内障、
網膜硝子体手術、外眼部手術)
佐藤 憲夫・・・眼科専門医(3回更新) ◆外来・検査・IC担当
○診療内容
眼科全般疾患を対象、当院は急性期医療を担う病院で、当科も救急疾患に対応すべく
体制を整えております。
症例数・治療・成績
平成21年度、年間手術件数は約1700件、白内障426件、緑内障28件、網膜硝子体手術59件、
外眼手術80件、網膜光凝固術1354件、YAGレーザー後嚢切開術340件、ルセンティス硝子体内
注射31件、地域的に糖尿病患者が多くレーザー治療件数が多い。
★白内障は施設に入所中の、都会ではみられないような過熟白内障の患者がおり、超音波装置
での手術が難しい患者がいる。こういった患者には水晶体嚢外摘出術、場合によっては眼内レ
ンズ縫着術などの手術方法で行う。
★網膜硝子体疾患は、網膜剥離11件、円孔・膜などの硝子体手術15件、増殖硝子体網膜症は
15件で全身麻酔でもおこなっている。他18件である。
医療設備
OCT(optove)ハンフリー視野計(ハンフリーフィールドアナライザー附属)、白内障手術装置
OZIL、硝子体手術装置アキュラス(2500回転対応)、シャンデリア装置、ツアイス手術顕微鏡
VIZUS 210 マルチカラーレーザー、YAGレーザー、レチノマックス、超音波画像診断装置
TOMEY UD6000、眼底カメラ Kowa VX-10(FA・IA対応)
○ 置賜地域は糖尿病の患者さんが非常に多い地域です。糖尿病の患者さんは、血糖コント
ロールの良し悪しにかかわらずご紹介いただきたいと思います。
○ 眼疾患は、他科との連携が重要と考えています。眼症状のある患者さんはお気軽にご紹
介ください。
○ 白内障手術の患者さんは、高齢のかたが多く、多数の全身疾患をもっています。診療情報
提供の依頼をおねがいすることで地域の先生方の手を煩わせていると思い、非常に恐
縮しておりますが、簡単で結構ですので情報提供をお願いします。
◆眼科医師の紹介
①職名・氏名 ②認定医・専門医等 ③主たる所属学会 ④趣味
①眼科科長兼医長
①眼科医長
タカ
ミ ヤ
ミ
チ
コ
サ
ト ウ
ノ リ
オ
髙 宮 美 智 子
佐 藤 憲 夫
②日本眼科学会専門医
③日本眼科医会
日本眼科学会
網膜硝子体学会
日本眼科手術会
④散歩、階段を上ること
②日本眼科学会専門医
③日本眼科学会
日本神経眼科学会
④読書
◆眼科の診療日について(10月に変更予定)
月
曜日
診療
火
水
午前
午後
午前
午後
午前
髙宮
佐藤
髙宮
佐藤
≪手術≫
佐藤
佐藤
木
金
午後
午前
午後
午前
午後
≪特殊治療検査≫
山大
髙宮
佐藤
髙宮
佐藤
≪特殊治療検査≫
高宮(特殊治療)
山大(第4火曜)
受付
~11:30まで
12:30~15:30
※診療開始
14:00~
12:30~15:30
※診療開始
13:30~
~10:30まで
~10:30まで
~10:30まで
12:30~15:30
※髙宮は10:
※診療開始
30
13:30~
から診療開始
地域医療機関の先生からのメッセージ
花沢アイクリニック
梅津 由子 先生
昨年10月、花沢町の「いまい医院」さん隣に「花沢アイクリニック」をオープンしました。ま
だ開業して1年に満たない駆け出しクリニックです。
場所が分かりにくい・建物が目立たない・アイクリニックが眼科だと分からない(愛クリニッ
クって何科?みたいな)・私自身、米沢での知名度0…などなど、不安だらけの開業でし
たが、おかげ様でようやく少し地域に溶け込んできたかなぁと感じられる今日この頃です。
以前は置賜総合病院に勤務していましたので、勤務医の大変さは身をもって分かって
いるつもりで、なるべく時間外には紹介しないようにと思ってはいるのですが…なぜか夕
方や土曜日に限って外傷や眼内炎、脳梗塞疑いなど手に負えない患者様が受診されま
す。日常診療でお忙しかったり、せっかくのお休みの日にも関わらず、「どうぞいらして下
さい」と快く引き受けて頂けることは本当にありがたく、眼科の高宮先生、佐藤先生はもち
ろん、救急当番の先生方にも感謝・感謝です!
また、当院で白内障手術などを受けられる患者様には市立病院に通院されている方も
たくさんおられ、色々な科の先生に全身状態などについてご教授いただき、患者様も私
自身も安心して手術に臨むことができます。
米沢市立病院のような頼れる病院が近くにあって、
本当によかったなぁ…。
でも、それに甘えることなく私自身も一生懸命頑張ります!
不束者(ふつつかもの)ですが、これからも末永く宜しく
お願い致します。
花沢アイクリニック 様情報
診療科目
眼科
住 所
〒992-0022 米沢市花沢町2695-1
電話番号
0238 - 40 - 0606
▼診療時間 水曜・土曜午後 日曜・祝日は休みです
日
月
火
水
木
金
土
8:30~
8:30~
8:30~
8:30~
8:30~
8:30~
午前
休診
12:30
12:30
12:30
12:30
12:30
15:30
15:00~ 14:00~
14:00~ 14:00~
休診
午後
休診
19:00
18:00
18:00
18:00
▼備考 ◇木曜午後の診療時間は 15:00~19:00 になります
◇土曜日はお昼休みなしで8:30~15:30 になります
◇受け付け初めてコンタクトレンズを処方希望の方は終了1時間前までに
一般の方は30分前までにお願いします
米沢市心筋梗塞地域連携パスについて
循環器科長兼医長 平 カヤノ 先生
当院では現在、脳卒中地域連携パス、大腿骨頚部骨折地域連携パス、地域医療
連携システム糖尿病、心筋梗塞地域連携パスが稼働しています。当科では心筋梗塞
地域連携パスを2年前より運用し、協力していただいたかかりつけ医の先生方のおかげ
で、再検査率93%、イベント回避率83%、脂質改善率87%と良好なアウトカムを達成しております。しかし
限られた先生方にお願いするだけでは地域全体の虚血性心疾患の1次、2次予防にはつながらず、多く
の先生方に参加していただきたいと思っておりました。このたび三友堂病院にも参加していただくことにな
り、米沢市共通の心筋梗塞地域連携パスが完成いたしました。治療上心不全や不整脈などのコントロー
ルがつかない症例を除き、米沢市の半数以上の心筋梗塞症例はこのパスをもって、かかりつけ医の先生
方のもとを訪れる事になろうかと思われます。脳卒中パスや大腿骨骨折パスでは、患者さんが回復期リハ
ビリテーション施設を経て数ヵ月後にかかりつけ医にもどりますが、当パスでは心筋梗塞発症から1カ月目
には先生方を受診いたします。このパスを受け取った先生方が安心して診療し、運用できるように情報提
供や勉強会を年2回予定しております。またステント留置後の留意点については、患者紹介時に診療情
報提供書に加え「運用の手引き」をお送りするとともに、市立病院のホームページの“地域連携室”から
“心筋梗塞地域連携パス”をクリックしていただくことによりいつでも見ることができるように致しました。
このパスの目的は心筋梗塞の2次予防です。そのためには生活習慣病のコントロールが一番の要にな
るでしょう。慢性疾患を多く診ていられる開業の先生方の力をお借りし、医療の機能分化をスムーズに連
携させたいと考えております。このパスが単なる情報提供書や検査計画にならぬよう、脱落例がないか、
目的はどの程度達成されたかを随時検討しながらパスを進化させていきたいと思います。
連携の先生方に負担がかからないよう留意しながら運用をお願いしたいと考えておりますので、ご理
解、ご協力をお願い申し上げます。
緩和ケア認定看護師 藤 倉 恭 子
がん治療中の患者さんは、痛みなどの身体症状や気分の落ち込みなどの心の問題、仕
事が続けられないなどの社会的な問題を抱え、日常生活を妨げることになります。よっ
て、がん治療には、「がんを治す」ことと同じように、患者・家族の「つらさ」に耳を
傾け、どのように生活していくのかという「生活の質」を考えることも大切になりま
す。
そこで、当院では、がんと告知されたその時から患者・家族のサポートができるよ
う、緩和ケア専従医師と認定看護師、薬剤師・MSW・臨床心理士・理学療法士・栄養士
などのコメディカルとともに緩和ケアチームの活動を開始いたしました。
緩和ケアチームは、主治医や担当看護師からの相談を受け、週1回のカンファレンス
と回診を行い、病棟スタッフと連携をとりながらケアを実施しています。また、各病棟
には、がん看護におけるベテランナースをリンクナースとして配置し、患者・家族の苦
痛に逸早く気づき対処できるような体制を整えています。
外来においては「がん看護外来」「がんカウンセリング外来」を毎週水曜日に行い、
がん告知を受け困惑している患者・家族の相談や通院治療中の患者のつらさに迅速に対
応できるようにと場所を確保しています。今年度からの活動ではありますが、患者・家
族が安心して療養できるよう最期までサポートしたいと考えていますので、気軽にご相
談していただきたいと思います。
小児科
脳神経外科
か
とう
かおる
こ
おぎ
加 藤 薫 子
の
だい
小児科
すけ
赴任月日 平成22年5月1日
赴任月日 平成22年4月1日
出 身 地 宮城県 仙台市
出 身 地 秋田県大館市
略 歴 山形大学 小児科
略 歴 弘前大学医学部卒
趣味・娯楽 読書、ドライブ
東北大学脳神経外科
趣味・娯楽 野球、お笑い
ひとこと
ひとこと
当院は11年ぶりの勤務です。
椎間板ヘルニアの激痛と戦いながら
よろしくお願いいたします。
頑張ります。御迷惑をお掛けしますが、
よろしくお願いします。
整形外科
こ
ぐれ
あつ
し
うす
平成22年4月1日
岩手県
略 歴 東北大学
ば
ち
え
読書、サイクリング
当直などではご迷惑をおかけすることと
思いますが、どうぞよろしくお願いいたし
ます。
麻酔科
お
かさ
わら
ち
放射線科
ひろ
かげ
小笠原千尋
やま
さき
平成22年7月1日
福島県郡山市
略 歴 山形大学 放射線科
趣味 ・ 娯楽 旅、アコーディオン
ひ と こ と
ひ と こ と
出 身 地
こ
影 山 咲 子
平成22年6月1日
青森県十和田市
略 歴 山形大学医学部卒
趣味 ・ 娯楽 料理、カラオケ
赴任年月日
赴任年月日
出 身 地
引き続きお世話になります。さらにいろ 米沢は初めてです。日々の業務の中で
いろなことを学び吸収していきたいです。 たくさん勉強させて頂きたいです。
どうぞよろしくお願いします。
がた
より
こ
駒 形 依 子
平成22年4月1日
山形県米沢市
略 歴 東京女子医科大学卒
趣味 ・ 娯楽 特になし
赴任年月日
出 身 地
ひ と こ と
がんばりますのでよろしくお願いします。
ひ と こ と
お世話になることが多々あると思い
ますので、よろしくお願い致します。
こま
薄 葉 千 絵
出 身 地
ひ と こ と
ゆき
産婦人科
赴任年月日
出 身 地
とし
赴任月日 平成22年4月1日
出 身 地 静岡県 藤枝市
略 歴 山形大学 小児科
趣味・娯楽 登山、サッカー観戦、旅行
ひとこと
まだまだ勉強中の身ですので、ご指導
の程よろしくお願いいたします。
平成22年4月1日
福島県いわき市
略 歴 福島県立医科大学卒
東北大学 形成外科
趣味 ・ 娯楽 ダイビング、カラオケ
赴任年月日
ざき
篠 崎 敏 行
形成外科
小 暮 敦 史
趣味 ・ 娯楽
しの
荻 野 大 助
ご指導よろしくお願い致します。
◆臨床研修医師からの一言
臨床研修医師 鈴木 修平
米沢市立病院で初期研修を始めて3ヶ月目になりました。毎日がとても楽しく、
充実しており、米沢市立病院に来て本当によかったと心から思います。
米沢市立病院に来て思ったことは、医師とナースがとても優しいということです。
わからなそうに後ろで立っていたら、忙しい合間を縫って病態から処方、処置まで事細かに解説して
くれる先輩医師や、ちょっとした処置にもとまどう私にコツやポイントを教えてくれるナースのおかげで
たくさんのことを学ぶことができています。
今は集中治療科に所属しており、麻酔・ICU病棟・病棟・総合内科?と何でもこなすスーパードク
ターの松本先生と、4年目なのに何でもできて何でも知っているのに奥ゆかしい羽田先生に憧れな
がら研修を頑張っています。動脈採血後に圧迫していると必ず代わってくれて、採血の際にシーツ
に血を垂らしてしまっても笑って許してくれる優しいナースに囲まれて、(朝は早いですが)毎日とても
楽しいです。無理なことかもしれませんが、早く実力をつけて、少しでも先輩医師の力になれるように
なれたらいいなと思います。
どんなに忙しくても患者さんに優しく接し、そして尽くしている先輩医師の後姿を目標に、毎日を大
切に頑張っていきたいと思います。宜しくお願いいたします。
◆地域医療連携室のスタッフです
日頃から病診・病病
連携に御協力を賜り
誠にありがとうございます。
今後ともどうぞ宜しく
お願いいたします。
実務担当者
石黒紘二 主事
◆後列 左から
安部、磯部、小関、佐藤副看護師長
◆中列 左から
関原MSW、中川
◆前列 左から
眞島室長補佐、大串室長、若月室長補佐