麦踏みと排水溝の設置は早めに! 栃木県は全国有数の麦の産地ですが、ここ数年土壌の性質的に不利な北九州に比べて収量が大きく 下回っています(表1)。基本技術を再度検証し、収量・品質の向上を図りましょう。 1 . 麦踏み 麦の安定収量を得るためには、年内に一定の生育量(茎数)を確保しなければなりません。麦踏 みは霜柱による枯れ上がりを回避し、分けつを促進して茎数の安定確保が期待できます。また、根 張りを深くすることで、耐寒性が高まります。麦が(図1)のようになりましたら、必ず麦踏みを 行いましょう。なお、雨が多く土が湿った状態では、根や葉が切れて麦を痛めてしまいますので、 圃場が乾いているときを選んで実施して下さい。 2 . 排水対策 かつての排水対策(図2)は、春先水田に水が入る前に実施すれば、それなりの収量を上げるこ とができました。しかし、ここ数年の気候は従来とは異なり、真冬にまとまった雨が降ることがた びたびあります。年内の降雨により、麦が湿害をうけるようになっています。麦踏み同様、年内の 排水対策も欠かさず行うことが、収量品質の安定につながります。 (図1) (表1)麦作付け上位5道県の反収比較 反収(kg/10a) 作付面積 上位道県 (図2)排水溝の設置例 18年度 19年度 20年度 平均 1位 北海道 425 494 466 462 2位 佐 賀 373 446 487 435 3位 福 岡 397 455 439 430 4位 栃 木 341 321 381 347 5位 茨 城 217 256 252 242 情報提供 上都賀農業振興事務所経営普及部 5
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