製品開発プロジェクトを支援する「計画力」 見える化による管理の効率化と

特集 : 製品開発力の強化に向けて
製品開発プロジェクトを支援する 「計画力」
見える化による管理の効率化と意思決定の迅速化
特集記事
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は昔とは大きく異なり, 企業収益に直結し企業価値
の浮き沈みを左右するまでにその重みと影響範囲
は拡大してきています。 そのため,製品開発プロジェ
クトの管理が重要視され, それを支援するソリュー
ションが求められるようになっています。
当社ではお客様の声に基づいてプロジェクト管理
支援ツール ProjectMeister® を製品化し, お客様の
様々な課題の解決を支援しています。
プロジェクト管理に求められる
効率化と意思決定支援
厳しさを増すビジネスサイクルのなかで,企業における
プロジェクト管理の重要性は最近ますます高まっていま
す。プロジェクトにおいて発生する損失は顧客信用の失墜
や企業利益の減収を招き,企業の存亡にまで影響を与え
かねない状況になってきています。これらの状況を踏まえ,
製造業の現場でも更なる開発期間の短縮,品質向上,製
品のタイムリーな市場投入と早期利益貢献などへの対応が
強く求められており,製品開発プロジェクトを効率良く管理
し,経営層やプロジェクトマネージャの迅速な意思決定を
支援するソリューションが求められています。
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人の役割に応じた“見える化”を実現する
ProjectMeister
プロジェクトは管理者やプロジェクトマネージャ,タスクを
実行する担当者などの“人”で構成されていますが,プロ
計画
プロジェクト
計画支援
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プロジェクト
管理支援
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●
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●
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●
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●日程計画自動作成
●リソース管理
●セキュリティ強化
●内部統制対応
●ワークフロー
●プロジェクト構造定義
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遂行支援
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図 1. プロジェクトの各フェーズを支援する機能
ProjectMeisterはプロジェクトの計画, 遂行, 管理の各フェーズを
支援する機能を提供しています。
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片町 あや
大嶋 伸宗
製造業における製品開発プロジェクトの位置づけ
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片町 あや
“現状の姿(As-Is)”から“あるべき姿(To-Be)”にシ
フトアップし,最大の効果を上げるためには,ソリュー
ションの導入だけではなく,業務プロセス改革(BPR)
を並行して行う必要があります。当社は,“お客様の
利益に貢献すること”が最終の目標と考え,改革実践
のためのコンサルテーションやメソドロジー(手法)を
提供し,お客様の業務プロセス改革実現の支援をし
ます。
■業務コンサルティングサービス
「東芝ソリューション テクニカルニュース」 2008年春季号 Vol.13
ジェクトのフェーズごとに人の役割は異なります。そして,ソ
リューションには各役割に応じた支援機能が必要になりま
すが,決して管理のための機能であってはなりません。迅
速な意思決定を支援し,作業効率を高め,品質を維持す
るための機能が求められます。
製品開発プロジェクトの現場では計画,遂行,管理の各
フェーズにおいて様々な課題が発生しています。計画
フェーズにおいては,プロジェクトマネージャの計画立案
時に作業項目の漏れがでてしまう,最適なリソース(要員)
をアサインできないなど。遂行フェーズにおいては,担当
者はどう作業を進めて良いか分からない,作成する成果物
の品質が安定しないなど。管理フェーズにおいては,プロ
ジェクトの状況がタイムリーに見えず,管理者が早期にリス
現状業務の分析,実現できる姿~あるべき姿の構
築,フィット & ギャップ分析など。
■PDPA (Product Development Process
Analysis and Planning Method)
図 2. ProjectMeisterの画面例(1)
タスクナビゲーション機能により各作業のガイダンスを表示します。
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クを把握できないなどです。
このような課題に対し,ProjectMeister では,以下のよ
うに各フェーズの作業を支援する機能を提供しています
(図 1)。
(1) プロジェクト計画支援
ビジネステンプレートを使用して作業項目や成果物を漏
れなく抽出できるようにするとともに,「日程計画自動作成」
機能により,プロジェクトマネージャの高精度な計画立案作
業を支援します。
「リソース管理(要員負荷)」機能により担当者単位あるい
はプロジェクト単位でリソースの負荷状況を容易に確認で
きるので,最適なリソースの投入ができるようになります。
また,「セキュリティ強化」機能では,タスクと成果物に対
する権限グループの付与により,権限グループ単位でのア
クセス制御ができます。
内部統制対象の成果物はしかるべき役職者の承認履歴
を残す必要がありますが,「内部統制対応」機能により,あ
らかじめ既定のルートを設定,固定することで,ワークフ
ロー上での承認者と承認の順番を正確に証拠として記録
し,承認履歴として残すことができます。
(2) プロジェクト遂行支援
「タスクナビゲーション」機能により,各作業の手順,参照
すべき規程,過去のトラブルを基にした注意事項を確認で
きるので,担当者の作業効率化と作業品質維持が図れま
す(図 2)。また,これにより誰もが同品質レベルの成果物
を作成できるようになります。
作成 ・ 承認された成果物は,担当者が意識しなくても決
められた場所へ自動的に登録され,プロジェクト単位で業
務プロセスと一緒に体系的に管理されます。登録された成
果物と業務プロセスは企業資産(ナレッジ)として蓄積され
ます。そして,プロジェクトマネージャと担当者は,過去の
成果物の流用と社内ノウハウの活用により作業時間を短縮
することができます。
(株)東芝が開発し,社内でも適用している開発 ・
設計プロセス分析法。お客様のプロジェクトの目的の
明確化,及びプロジェクトメンバのコンセンサス形成
を支援。
お客様の声に基づく
ソリューションレベルの向上
当社ではプロジェクト管理のソリューション成熟度モ
デルを図 4 のように定義し,製品化を進めています。
今後は,完了したプロジェクトの教訓やプロジェクト
情報(成果物含む)をプロジェクトノウハウとして誰もが
次のプロジェクトに流用できる姿が望ましいと考えま
す。そのためには実績データから問題となるタスクや
プロセスを抽出し,かつ最適化できる仕組み(MTP)
や管理者の迅速な意思決定を支援するための予実
管理機能(EVM)などが必要になると考えます。
当社は,お客様の視点に立ち,お客様の利益に貢
献するソリューションを開発 ・ 提供していきます。
浜松 三郎
東芝 太郎
東芝 太郎
港 次郎
芝浦 花子
芝浦 花子
浜町 ジュン
港 次郎
大門 トオル
大門 トオル
松浦 一郎
港 次郎
松浦 一郎
松浦 一郎
芝 さゆり
東 まり
図 3. ProjectMeisterの画面例(2)
マスタースケジュール機能ではガントチャートを表示します。
(3) プロジェクト管理支援
「マスタースケジュール」機能や「進捗管理」機能
により,管理者に鮮度の高い情報を提供して,プロ
ジェクトの“見える化”を実現し,変化に対する迅速
な対応を支援します(図 3)。
また,管理のための作業を極力抑え,担当者や
管理者に負荷をかけない各種支援機能を提供し
ます。
また,管理者は,蓄積されたプロジェクトや業務
プロセスを分析し,業務モデルを再構築することに
より,お客様ごとの成功業務モデルを作り上げ,業
務改革(BI)に寄与することもできます。
Level 5
規律ある変更(改善)が
日々行われている
Level 4
計測の仕組みが備わり,
定量的判断ができる
収集分析
プロセス
変更管理
(MTP)
課題管理 スキル管理 実績収集
予実管理(品質)
Level 3
プロセス全体
が見え,先が
見越せる
予実管理(EVM)
内部統制対応 リソース管理(要員負荷)
現在
クリティカルパス セキュリティ強化 タスクナビゲーション
Level 2
マイルストーン
で状況がわかる
案件管理 日程計画自動作成 マイタスク管理 成果物管理
プロジェクト構造定義 ワークフロー 進捗管理 マスタースケジュール
Level 1
ブラックボックス
図 4. プロジェクト管理の成熟度モデル
ソリューションレベルを定義し, お客様の声を取り入れながら ProjectMeister の
レベルアップを図ります。
Profile
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効果を最大化するための導入支援
プロジェクト管理は進めているもののバラバラで定着
しない,いくつかの方法論があるが実践するのが難しい,
IT ツールを使うのは大変だ,といったお客様の声をよく聞
きます。
大嶋 伸宗 Oshima Nobuhiro
ソリューション第四事業部
製造ソリューション部 製造システム第二担当 主任
製造業向けプロジェクト管理ソリューションの提案, シ
ステム構築に従事。
「東芝ソリューション テクニカルニュース」 2008年春季号 Vol.13
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