石 の 門 - 見附市教育委員会

教育目標:探究「進んで探究する」敬愛「互いに尊重する」鍛錬「厳しく鍛える」
見附市立今町中学校学校だより
石 の 門
平成27年12月22日
人間は失敗からしか学べない ~心の体力~
校長 磯部 徹
先日、ある雑誌を読んでいたら、『人間は失敗からしか学べない』という言葉が目に入って来
ました。竹内薫さん(作家・理学博士)へのインタビュー記事です。
竹内さんの言葉を要約すると、おおよそ以下の通りです。
○
子どものうちに小さな『よい失敗(自分のその後の成長につながる)』を積み重ねさせる
ことが重要である。
○ 人生を左右するような大失敗に直面しても、小さな『よい失敗』を積み重ねてきた人は、
処理する術が身に付いていて、その状態から脱することができる。
○ 集団での遊びを通して、仲間関係のトラブルも経験しながら、
『心の体力』がつく。
○ 『心の体力』がついていれば、あとは自動的に何でも吸収して、たくさんのことを学べる。
今町中学校では「成功体験を積ませる」ことを大切にしていますが、その意味することは、「よ
い失敗の積み重ね」と同じです。生徒会活動はもちろんのこと、学級や学
年の活動、学校行事等でも常に生徒を前面に出して企画・運営をさせるよ
うにしています。当然、未熟な発想ゆえの失敗やトラブルは多く発生しま
すが、それらを全員で乗り越えた先に、体育祭や合唱コンクール等でご覧
いただいたような素晴らしい生徒たちの成功体験があったと考えています。
大人(親・学校)がすべてをお膳立てしてやれば、失敗の可能性をかなりの確率で排除できる
かも知れませんし、物事が効率的に運ぶかも知れません。しかし、それでは竹内さんが言うとこ
ろの『心の体力』を付けてやることができません。そこで大切になるのが、今、目の前の子ども
が直面している失敗が、『よい失敗』なのか『悪い失敗(夢への道を閉ざして
しまうほど大きなダメージを受けてしまうもの)』なのかを、まず大人
が見極めることでしょう。見極めた結果、違法性があるものや本人及び
相手の生命・安全に関わるもの、人格・人権に関わるものなどの「悪い
失敗」と判断したならば、全力で即時に排除しなければなりません。一
方、『よい失敗』と判断したら、心の体力を意識しながら、その失敗を
どのように乗り越えさせるのかを考えてやる(考えさせる)ことが、ポイントになります。
毎日何時間もゲームをする子や、SNSの閉鎖された空間で限られた者同士
で交流している子の増加などが社会問題化している現代社会は、集団の中でし
か身に付けられない『心の体力』や社会性の育成について、決してよい環境と
は言えません。
子どもの成長にとって最良の生活・学習環境を作ってやるのは、私たち大人の大切な役割です。
私たち(家庭・地域・学校)が価値観を共有することと、その実現のために協働性を高める必要
性が一層増していると考えます。来年も、力を合わせていきましょう。よろしくお願いします。
冬休みの宿題
スペシャルバージョン(自分と相手の良さと大切さを思う)
今日の終業式で、生徒にこの詩を読み聞かせた後、冬休みの宿題を出しました。
【拝啓 お母さん】
私を生んですぐに旅に出たお母さん
元気ですか、私も元気でいます。 父によく聞きます。
「お母さんは真面目ですてきな人だった」と。 少しでもお母さんに近づけていますか?
でも私はまだまだ未熟者ですよね。
「お母さん」という響きが新鮮です。一度も「お母さん」と呼べなかったことは少し寂しいです。
時々考えます。
「お母さんがいたらどんな生活を送っていたんだろう」と。
お母さんの手料理 一度は食べてみたかった。
私は車椅子です。 大変な事はありますが、少しも後悔はしていません。
お母さんが残してくれた大切な命だから。 今は父を支えられるように頑張っています。
お母さん、あなたの娘でよかった。 ありがとう。 これからも見守っていて下さい。
この詩は『第22回 矢沢宰賞』で最優秀賞になった、栃木県立のざわ特別支援学校高等部3
年生の安藤絵美さんの作品です。
*矢沢宰 見附市出身の夭逝(若くして亡くなった)の詩人
最近、『命』が軽く扱われているのではないか、と感じることがあります。「親が子を…」「子
が親を…」「かっとして…」傷つけたり、場合によっては死に至らしめたり、あるいは「自らの命
を…」などのニュースを見聞きするととても悲しくなります。日常の学校生活でも、相手の心を
軽んじた安易な言動が見られることがあり、心の底から腹立たしく思うことがあります。
安藤さんの詩からは、「命と生きること(生きていること)が何より大切である」というメッセ
ージが強く伝わってきます。また、彼女は自分だけではなく、相手の命も
心も大切にしようとしている人なのだろう、と容易に想像がつきます。
そこで、以下の宿題を出しましたので、保護者の皆様もお子さんと一緒に
詩を読んだり、考えたりしていただければ幸いです。
○ 安藤さんの詩を読んで、どんな気持ちでこの詩を書いたのかを考える。
○ 「みんなで協力してやり遂げた(嬉しかった)ことがあった」「多くの
人に支えられているという思いが強くなった」「将来への夢がある」「学校・地域が好き」
「感謝の気持ちが高まった」とアンケートで回答した、その時の場面を思い出す。
○ その場面での登場人物(仲間・家族・先生・地域の方など)と自分の姿を思い出す。
○ その人達の『良さ・大切さ』を再確認するとともに、『自分は多くの人から大切にされて
いる』ことを再認識する。そして、この再確認と再認識を踏まえて、新年の決意を考える。
なお、冬休み前に生徒が『みつけ塾~未来を生きる君たちへ~』を持ち帰ります。多くの人の中
で支え合い、助け合いながら充実した人生を送るための大切なヒントやメッセージが多く載って
います。こちらも、生き方についてお子さんと一緒に考える絶好の材料になると思います。
祝
ご
結
婚
高橋淳一先生(美術・進路指導主事)が
この度、ご結婚されました。お幸せに!
ようこそ
佐野 裕一先生
12月10日付けで、体調不良により3ヶ月
間お休みになる渡邉先生(保体)に代わって着
任しました。よろしくお願いします。
前号でお知らせした「日P連表彰」の
表彰状が届きました。
今学期も保護者や地域の皆様から、今町中学校教育に対して温かい眼差しで見守っていただき
ながら、様々なご支援・ご協力を賜りました。誠にありがとうございました。
11月26日(木)6限に、平成 28 年度の生徒会役員選挙の
立会演説会がありました。各候補者とも自分の考えをしっ
かり述べ、明日の今中をより良いものにしていこうという
意気込みが感じられました。
翌 27 日(金)には、投票が行われました。事前の選挙管理委員の呼びかけで無効票のきわ
めて少ない素晴らしい選挙でした。
生徒会長…田中
副 会 長…西
伊藤
応援団長…土田
柊平(2-2)
春菜(2-3)
翼(2-3)
清仁(2-2)
12月4日(金)生徒総会がありました。今年の生徒会
が訴えてきた「社会性、人間関係、積極性、声量」の向
上を目指した“4本柱”が定着したのかが検証されまし
た。今年の生徒会は、委員会活動行事、部活動など
の様々な場面で、
「4本柱」
を定着させるため、いろい
ろな取組をしてきました。
その成果は着実に出ている
と思います。
12 月 16 日(水)「みつけ子
ども大学」事業の一環で、新潟
大学の飯野由香利教授にお越し
いただき授業をしていただきま
した。住環境学が専門の飯野先
生は、住宅模型を利用した実験
を通して、住宅の断熱効果など
について分かりやすく授業をし
ていただきました。
旧校舎の新暖房
システムが作動し
はじめました。
ハイパワーのガス
ヒーターで、ポカポ
カ暖かい快適な毎日
を過ごせています。
期末懇談会の
時間帯に、各学年ごと
に熱いクラスマッチ(球
技大会)が繰り広げられ
ました!
2年生主体の新チームは、各部とも、快調なスタート
をきりました!また、表彰式での態度も大変堂々として
おり立派でした。頼もしいかぎりです。
【
【
【
【
男子ソフトテニス部 】
都道府県対抗中学生大会新潟県予選
2位
星悠斗・大原琉誠ペア → 都道府県対抗中学生大会へ
中学生ソフトテニス長岡大会
2位
星悠斗・大原琉誠ペア
吹奏楽部 】
新潟県アンサンブルコンテスト
金賞
木管打楽器八重奏
銅賞
金管打楽器八重奏
男子バスケットボール部 】
中越地区中学校新人バスケットボール新潟県予選
3位
→県大会へ
税に関する作文】
三南地区納税貯蓄組合連合会長賞 ・・・佐野丈
見附市租税教育推進協議会長賞 ・・・・北沢美羽
皆川千乃
学校での取組だけでなく、ご家庭での日ごろの働きかけの成果として「新潟県よい歯の学
校・園運動」コンクールにおいて優良賞がいただけました。今後とも、ご家庭での歯磨きの
奨励や治療勧告後の確実な受診をお願いします。
11月5日は「津波の日」でした。東日本大震
災を教訓として新たに制定された記念日です。
江戸時代の安政南海地震で発生した大津波が、
和歌山県広村を襲った際に、庄屋・浜口梧陵が
収穫されたばかりの稲わらに火をつけて、暗闇
の中で逃げ遅れていた人たちを高台に避難させ
命を救った「稲むらの火」の逸話にちなんでい
ます。今町中学校でも18日に津波防災教室を
開き、津波のメカニ
ズムや発生時の避難
方法などについて防
災担当の高橋教
諭による講義が行わ
れました。防災への
心構えは常にもって
おきたいものです。
11月19日(木)今町まちなかコミュニ
ティ、今町ほのぼの田園ふれあい協議会、
今町地区青少年育成会、今町公民館の4
団体の共催による「JAXA 科学講演会」
が開催されました。
近年、宇宙への関心が高まる中で「宇
宙と地球の謎を探る」と題した JAXA の
大川拓也様のご講演は、とても興味深く、
楽しい講演でした。