加入員の皆様へ 基金後継制度への 移行についてのご案内 1 方針決定の経緯 平素は厚生年金基金の運営に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 平成25年6月19日に 「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年 金保険法等の一部を改正する法律」 （以下、 改正法） が可決・成立し、 平成26年4月1日 から施行されました。 この「改正法」の施行により、厚生年金基金の存続に対しては 厳しい財政基準が求められることとなりました。 当基金では委員会・代議員会等におきまして検討を行い、財政基準をクリアして基 金の存続を図り上乗せ部分の給付を維持するために、平成26年4月1日に 「加入員様 の給付水準の引下げ」 を行いました。 厚生年金基金は代行部分の年金資産について国の厚生年金と同等以上の運用実 績を上げる必要がありますが、昨今の国の運用は大きなリスクを取るものになってき ており、財政運営基準を満たして継続的に国の運用を上回ることは難しい状況になっ てきました。 このような状況を踏まえて、当基金としても更に検討を行い、結果、 「厚生年金基金 としては存続せず」 に、代行返上（代行部分の国への返還） を行った上で、上乗せ部分 のみで存続することと、 「代行部分の将来返上・前納」 を行うことを平成27年6月の代 議員会で方針決議致しました。 上乗せ部分は存続するため、皆様方への給付は変わらない見込みです。代行返上 の実施時期については、確定次第、改めてご案内申し上げます。 末筆になりましたが、皆様のご健勝をお祈り申し上げますとともに、引き続き当基金 の事業運営にご協力を賜りますよう、 よろしくお願い申し上げます。 和歌山県病院厚生年金基金 平成２７年７月 1 2 厚生年金基金の仕組み 厚生年金基金とは 国の厚生年金の一部を代行して給付を行うと共に、基金独自の給付を上乗せして支給する制度です。加入員の皆様 の退職後や老後の生活をより豊かなものとするため、厚生労働大臣の認可を受けて運営されている制度です。 （基金非加入） 【基金独自の給付】 ⇒ 加算部分 ※後継制度はこの 部分のみで運営します。 基本プラスアルファ部分 老齢基礎年金 国から支給 老齢基礎年金 国民年金 （老齢厚生年金の一部 を国に代わって基金が 給付を行います） 最低責任準備金 厚生年金 代行部分 老齢厚生年金 （報酬比例部分） 基金から支給 （基金上乗せ部分） 最低積立基準額 厚生年金基金 3 （基金加入） 代行返上とは？ ◎国の代行部分を返還して、上乗せ部分のみで制度を継続します。 ◎加入員様、受給者様全員が基金上乗せ部分の給付を引続き受けることができます。 【後継制度】 後継制度へ移管し、制度を継続。 総合型確定給付 企業年金（ＤＢ） 残余財産 ※加入員・受給者・受給待期者は 全員後継制度へ引継。 年金資産 国へ返還 最低責任準備金 ※国の代行部分（最低責任準備金） は国へ返還します。 4 代行返上の手続きについて 代行返上は「将来返上」 と 「過去返上」の２段階に分けて手続きを行います。 第１段階 将来返上 将来返上以降は、従来基金に納めていた、国の厚生年金保険の報酬比例部分に相当する保険料を国に納め、 以後の加入員期間に係る代行部分の支給義務を国に戻します。 第２段階 過去返上 当基金の被保険者記録を整理し、全ての代行部分の支給義務を国に戻します。基金独自の上乗せ部分について は、新たに設立する確定給付企業年金制度に引き継ぎます。 2 5 代行返上の（過去返上）の時期と影響について 代行返上（過去返上） は、国との間で各種記録の照合などの手続きが完了した後に行うこととなりますが、 この手 続きには１年から１年半程度かかることが見込まれます。返上時期が確定しましたら改めてご案内申し上げます。 過去返上を実施すると、 これまで基金から支給していた （又は支給される予定の）代行部分の年金は、国から老齢 厚生年金として支給されることになります。 なお、代行返上によって加入員の皆様の保険料負担が変わることはありません。 6 将来返上の実施について 将来返上のイメージ図 退職年金 基金独自の上乗せ部分 （その他独自給付含む） 国の代行部分 国の代行部分 （過去期間分） （将来期間分） 将来返上 （平成２７年１２月認可予定） 後継制度施行（過去返上） （平成２９年９月認可予定） ◎後継制度の施行を前提に厚生労働大臣の認可を受けることにより、当該認可日以後の加入員期間に係る「国の 年金を代行する部分の支給義務」と、 「代行部分に係る掛金の納付先」が、基金から国に変更されます。 ◎将来返上の認可を受けた基金は、最低責任準備金（代行部分に係る債務で後継制度施行（確定給付企業年金へ の移行）時に国に返還すべき額）の一部を前納することができます。 7 前納の効果 ◎前納した分の資産は、運用リスクから解放され、当基金が負担する最低責任準備金にかかる利息も減少します。 （住宅ローンの繰り上げ返済のイメージです。） ◎後継制度施行後の残余財産の確保をより確実にする効果があります。 前納部分の利息が基金負担になりません 前納時の 最低責任準備金 前納額 れない 利息が付利さ 利息が付利される 将来返上・前納 前納額 解散時に 国へ納付 後継制度施行（代行返上） （平成２７年１２月予定） （平成２９年９月認可予定） 3 前納しない場合 の代行返上時の 最低責任準備金 将来返上認可後の変更点（まとめ） ◎平成27年12月分の免除保険料（国の代行部分にかかる保険料）から、保険料の納付先は国へ変更となります。 （平成28年1月の納付分から変更。）※（注） ◎年金の給付については、既に年金を受給している方の給付に変更はありません。 ◎将来返上認可後に年金の受給権が確定し、代行部分の年金給付を受けられる方につきましては、 「将来返上認可 前の部分は基金から」、 「将来返上認可後の部分は国から」支給されます。 8 ※（注）厚生労働省の認可の取得後になります。 同意のお願い ◎後継制度の実施（代行返上）及び将来返上手続きの実施には厚生労働大臣の認可を受けなければなりません。 その際には加入員の皆様の同意書のご提出が必要となります。 ◎皆様の老後生活の安定と基金の健全化を図るためのものでありますので、業務ご多忙の中、お手数をお掛けし 誠に恐縮ではございますが、後継制度・将来返上実施の趣旨につきご理解を頂き、ご協力を賜りますよう、何卒 よろしくお願い申し上げます。 ①事業主の同意 事業主の２／３以上の同意 ②加入員の同意 加入員総数の２／３以上の同意 ③労働組合の同意 設立事業所に使用される加入員の１／３以上で組織されている労働組合がある場合は、当該労働 組合の同意（当該労働組合が複数ある時は、その３／４以上の同意を得ていることで足ります。） 【同意書提出の際の留意点】 同意書には、加入員一人ひとりの自署・朱肉での捺印をお願いします。 9 今後のスケジュール（予定） 年 月 内 容 平成２７年９月１５日 加入員様の同意書ご提出期限 平成２７年９月下旬 将来返上の代議員会議決・行政宛申請 平成２７年１２月 将来返上認可・前納の実施 平成２８年２月 後継制度内容確定 平成２９年９月 後継制度認可・施行 和歌山県病院厚生年金基金 〒640-8033 和歌山市本町2丁目1番地フォルテワジマ６階 TEL：073-433-5730 FAX：073-433-5731 4
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